シビック

【シビック SB1】車検適合の完全ガイド|旧車でも通せる条件と注意点を徹底解説

シビックSB1は1970年代のモデルですが、日本の制度上「古いから車検に通らない」ということはありません。

現在の道路運送車両法では、基本的に“製造当時の保安基準に適合していること”と“現時点で安全に走行できる状態にあること”が確認できれば、年式に関わらず車検を通すことができます。

実際に、初代シビックSB1/1200RSを40年以上継続して車検を取り続けているオーナーもおり、「しっかり整備すれば現役で走れる旧車」であることが証明されています。

一方で、SB1は現行車と比べると装備・安全基準・排気ガス規制などが大きく異なり、「どの部分が“当時の基準”で、どこが“現在の基準”で見られるのか」が分かりにくいのも事実です。

また、改造・車高・ホイール・マフラーなどのカスタム内容によっては、旧車であっても容赦なく不適合となるケースがあります。

この記事では、シビックSB1が車検に“適合していると言える状態”を具体的に整理しつつ、ノーマル車/軽いカスタム車/大きく手が入った車、それぞれで注意すべきポイントを深掘りします。

まずは「SB1はそもそも車検に通せるのか?」という根本的な疑問からスタートし、保安基準の考え方、検査で見られる項目、旧車ゆえにチェックが厳しくなりやすいポイントを順番に解説します。

読み終えるころには、「自分のSB1がどこまで車検に適合しているのか」「どこを直せば通るのか」が具体的にイメージしやすくなるはずです。

Contents

シビックSB1は今も車検に通せるのか?基本的な考え方

まず結論から言うと、シビックSB1は現在でも通常の乗用車と同じ枠組みで車検を取り続けることができます。

「何年式だからダメ」「何年を過ぎたら公道不可」といった年式による一律の制限は、現行制度にはありません。

そのうえで、SB1が車検に適合するための前提条件を整理すると、次の3点に集約されます。

  1. 製造当時に適用されていた保安基準に適合していること
  2. 現時点で安全に走行できる状態に維持されていること
  3. 改造を行っている場合、その内容が保安基準・構造変更のルールに反していないこと

ここでは、まず「車検とは何を確認する制度なのか」「旧車にとってどういう意味を持つのか」を軸に、SB1の車検適合の考え方を整理します。


車検=“今も保安基準を満たしているか”の確認

車検(自動車検査)は、簡単に言うと「その車が道路運送車両の保安基準に適合しているか」を定期的に確認する制度です。

この保安基準は、ブレーキ・灯火類・タイヤ・排気ガス・騒音・視界など、安全や環境に関する技術要件をまとめたもので、国土交通省の告示として随時改正されています。

旧車でポイントになるのは、**“すべて最新基準で見られるわけではない”**という点です。

  • シートベルトやエアバッグなど、導入より前に製造された車には適用されない項目がある
  • 一方で、ブレーキ・灯火類・タイヤ・騒音など、年月に関係なく車検時に確認される項目もある

つまりSB1は、「1970年代当時の基準を前提としつつ、今の道路環境で安全に走れること」が求められていると考えるとイメージしやすいです。


SB1が“車検不可の年式”になることはあるのか?

現行の制度では、年式だけを理由に車検を受けられなくなることはありません。

実際に、1975年式のシビック1200RS(SB1)を40年以上にわたって継続車検で乗り続けている例もあり、「制度上まだまだ現役で乗れる旧車」であることが確認できます。

ただし、次のような場合には実質的に車検を通すのが難しくなることがあります。

  • 車体の腐食(フレーム・フロア)の進行が激しく、構造安全性が保てない
  • 修復歴やカスタム内容が大きく、元の構造が判別しにくい
  • 排気系の改造で騒音・排気ガスが著しく基準を外れている

このようなケースでは、「年式」ではなく「コンディション」によって不適合となる可能性がある、というイメージです。


SB1オーナーが押さえておきたい“車検の枠組み”

シビックSB1のような旧車は、車検のときに主に次の枠組みで判断されます。

視点内容SB1への影響
製造当時の基準当時の保安基準・装備要件シートベルト形状など、一部は“当時仕様”のままで可
現行の検査方法ブレーキ・ライト・排気ガスなどの検査方法測定方法は現行のルールだが、合否基準は当時規格がベース
構造変更ルールエンジン換装・車幅/車高の大きな変更など大きなカスタムは構造変更が必要になる場合がある
自動車税制13年超・18年超で税率が上がる制度車検そのものには直接関係しないが、維持コストには影響

※税金の“重課”は車検とは別枠の制度で、「税金が上がる=車検不可」という意味ではありません。


「旧車だから甘い」「旧車だから厳しい」は両方とも誤解

よくあるイメージとして、

  • 旧車だから検査が甘いのでは?
  • 逆に旧車だから余計に厳しく見られるのでは?

といった話がありますが、実際のところはその中間です。

  • 基準そのものは“当時の基準”で判断される(装備要件など)
  • 検査のプロセス自体は現行車と同じ(ブレーキ検査・ライト検査など)
  • 極端な腐食・改造・騒音などは旧車でも問答無用で不適合

つまり、「古いからといって免除されるわけでもなく、古いからといって特別に厳しい基準が上乗せされるわけでもない」というのが基本スタンスです。


SB1の“ノーマル〜軽いカスタム”での車検イメージ

ノーマルに近いSB1は、きちんと整備されていれば**“普通の旧車”として車検を通すことができます。**

状態車検適合のイメージ
完全ノーマル・整備歴あり基本的に大きな問題は出にくい
ホイールや足回りを軽く変更インセット・はみ出し・車高などが基準内なら概ね問題なし
マフラー変更(車検対応品)音量と排気漏れのチェックをクリアすれば可
大幅な加工・エンジン換装内容によっては構造変更や個別相談が必要

※細かい数値や基準は次以降のセクションで掘り下げます。


最近の制度変更で押さえておきたいポイント(ざっくり)

ここ数年で行われた車検制度の変更のうち、SB1オーナーが意識しておきたいポイントはごく一部です。

  • 車検の「受検可能期間」が、満了日の1か月前から2か月前まで拡大された(2025年施行)
    → 旧車の整備に時間をかけたいオーナーにとっては、スケジュールに余裕ができた形

基準そのものが大きく変わり、「古い車は通らなくなる」という性質の改正ではありません。


要点まとめ

  • シビックSB1は、現在も通常の乗用車と同じ枠組みで車検を受け続けることができる。
  • 基本は「製造当時の保安基準+現時点での安全性」が満たされているかどうか。
  • 年式そのものを理由に“車検不可”になることはなく、コンディションと改造内容が合否を分ける。
  • 腐食・極端な改造・騒音・排気ガスの不適合などは、旧車でも不合格の原因になる。
  • 最近の制度変更は受検期間の拡大などで、SB1を締め出すような性格のものではない。

やっぱりSB1は、制度面でも「きちんと整備すればまだまだ現役で走れる旧車」というポジションですね。

古いクルマだからこそ、ルールと基準を理解したうえで、大事に車検を通し続けていくスタイルがよく似合うように感じます。

車検で見られる主な項目と、SB1がつまずきやすいポイント

シビックSB1は1970年代の車であるため、車検時に“最新式の技術要件”が求められるわけではありません。

しかし、検査方法そのものは現代車と同じため、古い構造ゆえに不合格になりやすいポイントがいくつか存在します。

ここでは、車検でチェックされる主要項目と、SB1が特につまずきやすい部分を深掘りして整理します。


1. ブレーキ(制動装置)

ブレーキは車検の核心部分です。

SB1は前輪ディスク・後輪ドラムというシンプルな構成ですが、年式の古さから劣化が顕著に出やすい箇所でもあります。

よくある不適合ポイント

  • ブレーキホースの亀裂
  • ホイールシリンダーの固着や滲み
  • ブレーキフルードの汚れ
  • ドラム内部のダスト固着
  • パーキングブレーキの効き弱

SB1特有の注意点

  • ホイールシリンダー周りの固着は年代的に非常に多い
  • ブレーキホースは新品が入手しづらい場合があり、劣化があれば早めに交換したい
  • ペダル剛性感の弱さは“古い車の味”ではなく、整備不足の可能性大

2. 灯火類(ヘッドライト・ウインカー・ブレーキランプ)

SB1は灯火類の電気系統が弱く、車検で引っ掛かりやすいパートです。

典型的な不適合例

  • ヘッドライトの光量不足
  • ウインカーの点滅不安定(アース不良)
  • 接触不良による瞬断
  • 球切れ

注意点

  • アース強化と接点清掃は車検前に必須
  • ハロゲン化している場合、配線とリレーの処理が甘いと不合格になることも

3. 排気ガス(CO/HC)と排気漏れ

SB1はキャブ車であるため、CO/HCの値が排気検査に直結します。

つまずきポイント

  • キャブの濃い/薄いで数値が大幅に変わる
  • 長期放置車はキャブ内部が固着し、CO/HCが安定しない
  • エキマニ・中間パイプ・ガスケットの排気漏れ

ここが重要

  • “キャブ調整されたばかり”の個体は通りやすい
  • 古いマフラーは継ぎ目から漏れるケースが多く、補修が必要

4. 騒音(マフラー)測定

年式に応じた騒音基準でチェックされますが、SB1はマフラーの腐食や社外品交換によって不適合になることがあります。

不適合になりやすいケース

  • 社外マフラーで音量が大きすぎる
  • マフラー内部の腐食で音が抜ける
  • サビ穴・継ぎ目の排気漏れ

5. タイヤ・ホイール(はみ出し・サイズ)

旧車は社外ホイールを履いているケースが多く、フェンダーからタイヤがはみ出すと即不適合です。

注意点

  • インセットのズレ
  • 車高ダウンによる当たり
  • タイヤサイズのオーバーサイズ化

SB1はコンパクトなため、ほんの数ミリのはみ出しでも検査に影響します。


6. 車高・サスペンション

車高が極端に下がっている場合、最低地上高(9cm)が確保されていなければ不適合になります。

よくある要因

  • 古いスプリングでヘタりが発生
  • ダウンサスの入れ方が甘く、左右で車高がズレる
  • アーム角の変化で直進安定性が乱れ、検査時の走行テストで指摘される

7. 下回りの腐食(フレーム・フロア)

SB1で車検不合格の最も重い原因がこれです。

NG判定になるケース

  • フレーム・メンバーの腐食穴
  • フロアの全面腐食
  • ジャッキポイントの崩落
  • 強度を損なうレベルの錆

これは補修に大きな手間がかかり、車検を通す前提として板金作業が必要です。


8. 走行装置(足回り)

  • ブッシュの裂け
  • ガタ
  • ダンパー抜け
  • ボールジョイントの遊び

これらは合否に直結しやすい部分で、古い車ほど要注意です。


車検で特に問題が出やすい項目まとめ表

項目SB1のリスク検査での不適合理由
ブレーキホース劣化・シリンダー固着制動力不足・滲み
灯火類アース不良・光量不足点灯不良・光量不足
排気ガスキャブの状態次第CO/HC基準外
排気漏れマフラー腐食排気漏れ指摘
タイヤ/ホイールはみ出し・擦り保安基準不適合
下回り錆構造強度低下腐食穴・強度不足
足回りブッシュ劣化・ガタ走行安全性×

要点まとめ

  • SB1は灯火類・排気ガス・ブレーキ・錆の4項目で特につまずきやすい。
  • キャブ車特有の“排気ガス値の安定”が車検適合の重要ポイント。
  • 下回りの錆は最も重い不適合要因で、補修が前提になる場合が多い。
  • ホイールや車高など社外パーツ使用時は、基準内に収まっているか要確認。

検査項目をこうして見ると、「古いから通らない」のではなく、“古い構造ゆえに弱点になりやすい箇所を理解しておくこと”が、SB1の車検成功の鍵だと感じますね。

丁寧に整備された個体ほど、このステップを難なく乗り越えてくれます。

排気ガス・騒音・灯火類など環境・安全面の適合条件

シビックSB1は1970年代の車であり、現行車とは装備・技術レベルが大きく異なります。

しかし「年式が古い=ゆるく見てもらえる」というわけではなく、**“製造当時の基準に基づきつつ、現行の検査方法で評価される”**という独特のルールで判断されます。

ここでは、排気ガス・マフラー騒音・灯火類といった車検の主要項目について、SB1が実際に適合させるために必要な条件を深掘りします。


1. 排気ガス(CO/HC)の適合条件

SB1最大の難関はこの項目です。

キャブレター車であるため、CO(一酸化炭素)/HC(未燃焼炭化水素)の値が不安定になりやすいのが特徴です。

SB1の排気ガス基準(1970年代の適用区分)

  • 基準値は「当時の昭和規制」が適用される
  • 具体的な数値は年式・型式で異なるが、現行車のような厳しい値は求められない
  • 測定方法は現行ルール(テスターによるCO/HC測定)

不適合になりやすい要因

  • キャブの同調ズレ
  • フロート高さ不良
  • 点火時期の狂い
  • プラグ劣化
  • 2次エア吸い(インマニガスケット劣化)
  • アイドル不安定

車検に通すためのポイント

  • 車検前にキャブフルOH or 最低でも同調調整
  • 点火系のリフレッシュ(プラグ・ポイント・コンデンサー)
  • エアクリーナーの詰まり確認
  • チョーク機構の戻り確認

キャブ車は整備直後の方が数値が安定しやすいため、車検1〜2週間以内に調整しておくのが理想です。


2. 騒音(マフラー音量)の適合条件

SB1の騒音検査ポイント

  • 年式ごとに規制値が異なる
  • テスターによるアイドリング/近接騒音の測定
  • 社外マフラーや腐食マフラーは特に注意が必要

よくある不合格例

  • インナーサイレンサー抜け
  • マフラー内部腐食で音量UP
  • ガスケット劣化による“バチバチ音”
  • 中間・タイコ周りの排気漏れ

対策

  • 純正または車検対応のマフラーを使う
  • サビが進行している箇所は前もって交換
  • タイコ内部の腐食が酷い場合はリビルトや新品が確実

3. 灯火類(ヘッドライト・ウインカー・ブレーキランプ)

灯火類は年式関係なく、現在の保安基準に基づいて正常作動が求められます。

これは旧車でも例外ではありません。

SB1で特に多い問題

  • ヘッドライトの光量不足
  • アース不良による点滅不安定
  • リレー経路の劣化
  • 配線の接触不良
  • ブレーキランプの点灯遅れ

車検に通すための基準

  • 前照灯の照度が基準値を満たしている
  • 各灯火類が適切な色・明るさで点灯
  • 配線の断線・接触不良がない
  • 左右の高さ・光軸が基準内
  • ハイビーム基準での判定方式に適合

対策

  • アース線の引き直し
  • コネクタ部への導通改善剤
  • バッテリー電圧の安定化
  • ハロゲン化している場合は配線強化(リレーを追加)

4. 視界(ワイパー・ウオッシャー)

SB1はこの部分が意外な落とし穴になります。

つまずくポイント

  • ウォッシャーポンプ故障
  • ノズル詰まり
  • ワイパーゴムの硬化
  • モーター弱り

ここを見られる

  • ウォッシャーが確実に噴射されるか
  • ワイパーが正常に動くか
  • 拭き取り性能

5. タイヤ・ホイール(接地・はみ出し・摩耗)

保安基準の“フェンダー内にタイヤが収まること”は旧車でも必須です。

不適合例

  • ホイールのインセット不良ではみ出し
  • タイヤの片減り
  • 摩耗限界(スリップサイン露出)
  • クラック

SB1は車幅が狭いため、特に“数ミリのはみ出し”でも指摘されます。


6. ミラー・計器類(スピードメーター等)

チェック内容

  • ミラーの固定
  • 速度計の作動
  • ウインカーリレー音の確認
  • メーター照明の点灯

速度計誤差が大きい個体は調整または修理が必要です。


車検適合の難易度・リスクポイント一覧

項目適合難易度主なリスク
排気ガス(CO/HC)キャブ調整不良・点火系劣化
騒音マフラー腐食・社外マフラー
灯火類光量不足・アース不良
下回り錆構造強度不足
タイヤ・ホイールはみ出し・摩耗
視界ワイパー・ウォッシャー不良
計器類メーター誤差

要点まとめ

  • SB1は“排気ガス・灯火類・錆”の3点が車検で最も不適合になりやすい。
  • キャブ調整と点火系整備は排気ガス対策の必須項目。
  • マフラーは年式による腐食が多いため、騒音・排気漏れに注意。
  • 灯火類は配線の劣化により点灯不良が起きやすく、アース清掃が重要。
  • 下回りは構造安全性が最重要で、錆穴があると補修作業が前提になる。

70年代のホンダ車らしく、SB1は構造がシンプルなので整備しながらコンディションを整えていく楽しさがありますね。

車検を通す過程そのものが“旧車との対話”のようで、手を入れればしっかり応えてくれる姿が魅力的です。

改造・カスタムSB1を車検適合させるときの注意点

シビックSB1は旧車文化の中でも“軽量で扱いやすいベース車”として人気があり、サスペンション・ホイール・マフラー・キャブ・内外装などのカスタムが幅広く行われています。

しかし、車検という視点で見ると 「旧車だから特別扱いされる」わけではなく、むしろカスタム内容によっては現行車以上に厳しく見られる部分もある のが実情です。

ここでは、SB1をカスタムしながら車検適合させる際に必ず押さえておきたい注意点を深掘りします。


1. 車高と最低地上高(9cm)の確保

旧車カスタムで最も多い指摘ポイントがこれです。

SB1で起こりやすい不適合例

  • ダウンサスで下げすぎて最低地上高が不足
  • 車高調のスプリングレート不足で走行時に沈み込みすぎる
  • 左右で車高が揃っていない
  • 年数でヘタったスプリングが原因で基準を割るケースも多い

車検適合の基準

  • 最低地上高 9cm 以上(どの部分を基準にするかも判定される)
  • マフラーや足回り部品が基準より下に出ていないか確認
  • バンプラバーの“当たり具合”もチェックされることがある

2. ホイール・タイヤ(はみ出し禁止)

SB1はボディ幅が狭いため、わずかなインセット違いでも“はみ出し”が起こりやすい車種です。

不適合になりがちな要因

  • 社外ホイールのインセットが合わない
  • オーバーサイズのタイヤ装着
  • フェンダーとタイヤの干渉
  • 車高ダウンとの組み合わせで位置ズレ

適合させるためのポイント

  • フェンダー内に完全に収まるホイールサイズを選ぶ
  • キャンバー角で“誤魔化す”のは非推奨(検査時に発覚しやすい)
  • 純正+適正サイズのホイールが最もスムーズ

3. マフラー(音量・排気漏れ)

カスタムマフラーはSB1でも人気ですが、音量基準を外れると確実に不適合となります。

典型的な不適合ポイント

  • 車検非対応のストレート構造
  • 社外品で音量が過大
  • インナーサイレンサー抜き
  • タイコ内部の腐食
  • 中間パイプの劣化による漏れ

適合のポイント

  • 車検対応品または純正に交換
  • 老朽化したマフラーは修理より交換が確実
  • ガスケット類の交換で漏れが止まることも多い

4. キャブ交換・エンジンチューニング(要注意領域)

SOLEXやWEBERなどの社外キャブへ交換した個体は多いですが、以下の点で不適合になる可能性があります。

注意すべき点

  • 排気ガス値(CO/HC)が極端に上がりやすい
  • アイドリングが安定しない
  • 燃料供給量が増え過ぎて“濃い”状態に

車検適合の判断

  • 社外キャブでも、CO/HC値が基準内なら合格
  • ただし、吸気系変更は排気検査に最も影響が出やすい
  • 点火系の状態とセットで調整するのが必須

5. シート・ステアリング・内装系

シート交換やステアリング交換はSB1オーナーに人気ですが、車検では以下の基準が求められます。

シート

  • しっかり固定されていること
  • スライド機構が正常に動くこと
  • リクライニング固定が甘いと不適合

ステアリング

  • 外径が小さすぎると操作性基準に触れることがある
  • ガタ・遊びが大きいとNG
  • ボスキットの固定が確実であること

内装撤去系

  • 露出した部分が鋭利にならないこと
  • パネル類の欠品は安全基準に触れる場合がある

6. エンジン載せ替え・大規模改造(構造変更の可能性)

SB1で稀に見られるのが、後期型エンジンや他車種エンジンへの換装。

これらは検査官が最も慎重に見る部分です。

このような場合は要注意

  • 排気量が変わっている
  • エンジン形式が異なる
  • 触媒の有無が変わる
  • 出力が大きく変化する

これらは場合によって構造変更申請が必要になります。


7. ロールバー・補強パーツ

ロールバーは取り付け方法によっては車検で不適合になることがあります。

NG例

  • 頭部保護材なし
  • 固定ボルトが緩い
  • 車体への取り付け位置が不適切
  • 追加バーで乗員空間が狭くなる

8. SB1カスタム車で“通りやすい仕様”と“通りにくい仕様”

区分通りやすい(適合しやすい)通りにくい(不適合になりやすい)
排気純正 or 車検対応マフラーストレート・腐食マフラー
足回り純正 or 軽いダウンサス車高調で極端に低い
ホイール純正サイズ前後はみ出し・オフセット過大
吸気純正キャブ調整済社外キャブ+調整不良
内装純正形状パネル欠品・固定不良
外装純正大規模フェンダー加工

要点まとめ

  • SB1のカスタム車は、**「最低地上高9cm」「はみ出し禁止」「騒音基準」**の3本柱が最重要。
  • 社外キャブは排気ガス値に影響が大きく、車検直前に必ず調整が必要。
  • 内装・固定系の不備は旧車でも容赦なく不合格となる。
  • 大規模改造は構造変更の可能性があるため、専門店のサポートが必須。
  • カスタムSB1は整備状態さえ良ければ十分車検に通せるが、基準外の要素が一つでもあると不適合になるリスクが高い。

古いホンダ車は軽量で、カスタムの変化が走りに強く出るのが楽しいですね。

とはいえ、SB1は小さな車体に複数の要素が密集しているため、“ほんの少しのズレ”が車検で指摘されることもあります。

純正を軸に、基準を超えない範囲で上手く仕上げていくスタイルが、長く付き合ううえでも安心できるように感じます。

車検前準備と見積もりの取り方(ショップ選びのコツも)

シビックSB1は1970年代の旧車であり、現行車に比べると“車検に必要な整備項目”が明確かつ多いのが特徴です。

車検をスムーズに通すためには、検査に持ち込む前の「事前準備」が最も重要です。

また、旧車に強い整備工場かどうかで、見積もり金額・作業内容・車の仕上がりが大きく変わります。

このセクションでは、SB1を車検に通すための準備手順、必要になる整備の目安、ショップ選びのポイントを深掘りして解説します。


1. 車検前に必ず行う“基本点検”の流れ

旧車の場合、車検に通すための整備項目は多岐にわたります。

まずは最低限、以下のポイントをチェックします。

車検前点検の基本チェック

  • ブレーキ(ホースのひび割れ、滲み、引きずり)
  • タイヤ(摩耗・溝の深さ・ひび割れ)
  • 足回り(ブッシュの劣化、ガタ)
  • 排気系(漏れ・腐食)
  • 灯火類(点灯確認、アース不良)
  • バッテリー電圧
  • 走行時の直進性
  • 下回りの腐食状態

SB1は“古いからこそ”事前点検が必須

現行車は車検直前でも問題ないことが多いですが、SB1は
「整備 → 再調整 → 様子見」
というステップが必要になることがあります。


2. 排気ガス対策(特にキャブ車で最重要)

SB1はキャブレター車なので、CO/HCの値が安定しにくいです。

車検前の推奨整備

  • キャブの清掃またはOH
  • フロート調整
  • 点火時期調整
  • プラグ・ポイント・コンデンサーの交換
  • バキュームラインの割れ点検

なぜ前日に整備すると危険?

キャブ車は調整直後に状態が変わることがあるため、“走らせて馴染ませる期間”が必要です。


3. 下回りの錆チェック(SB1最大の難所)

SB1はフロア・フレーム・サブフレーム・フェンダー内部に錆が出やすい車種です。

車検に影響する錆の基準

  • 強度に影響する腐食穴は即不合格
  • 表面錆は問題なし
  • ジャッキポイント崩落は危険判定

車検前に行うべきこと

  • アンダーボディの徹底確認
  • 腐食穴がある場合は板金補修が必要
  • フロア内部の湿気対策

4. 消耗品交換の目安(旧車ほど“予防整備”が重要)

旧車の車検では「壊れてから直す」ではなく、**“壊れる前に直す”**のが鉄則です。

部品名推奨交換タイミングSB1特有の注意点
ブレーキホース10〜15年ひび割れ多数、優先度高
ラジエーターホース10年亀裂で水漏れ発生しやすい
プラグ・ポイント車検前CO/HCの値に直結
タイミングベルト不明の場合即交換年式的に情報欠損が多い
マフラーガスケット交換しやすい排気漏れで不合格
ハブベアリングガタが多い異音あれば交換推奨

5. 車検費用の見積もりは“2段階方式”がおすすめ

SB1の車検は、現行車のように“一発見積もり”ではなく、事前点検 → 見積もり → 整備 → 再見積もりの2段階方式がおすすめです。

第1段階:事前点検見積もり

  • 不具合箇所の洗い出し
  • 交換が必要な部品の確認
  • 錆の有無確認

第2段階:整備後の最終見積もり

  • 実際の交換工賃
  • キャブ調整費
  • 排気ガス検査前の微調整

旧車は作業中に「やってみたら別の不具合が見つかった」
というケースが非常に多いです。


6. ショップ選びのコツ(旧車SB1は店で大きく差がつく)

絶対に選んだ方がいいショップ

  • 旧車の整備実績が豊富
  • キャブ車/ホンダ車が得意
  • 錆修理を外注せずに自社で対応できる
  • テスターを見ながら排気ガス調整ができる

避けた方がいいショップ

  • 「現行車メイン」で旧車に慣れていない
  • キャブ調整ができない
  • 錆の確認を軽く流す
  • 旧車の部品手配に不慣れ

SB1は年代的に整備難易度が高く、店選びが車検結果と仕上がりに直結します。


7. SB1の“車検前準備チェックリスト”

  • ブレーキの滲み・固着なし
  • タイヤの溝・亀裂OK
  • 灯火類すべて正常
  • マフラー腐食/漏れなし
  • キャブのアイドル安定
  • 下回りの腐食穴なし
  • ウィンドウォッシャー正常噴射
  • オイル漏れが酷くない
  • メーター・ワイパー作動OK

これを満たしていれば、車検適合の可能性は大きく上がります。


要点まとめ

  • SB1の車検は“事前整備”が8割。キャブ調整と下回り点検が最重要。
  • 燃調・点火系・排気・灯火類は必ず余裕を持って整える。
  • 錆は車検最大の敵で、腐食穴は即不合格。早期対策が必須。
  • 旧車が得意なショップを選ばないと費用が膨らむリスクが高い。
  • 見積もりは「事前点検→整備後」で2段階に分けると現実的。

SB1は古いながらも構造が素直で、手を入れればしっかりと応えてくれるクルマです。

車検前に丁寧に整備を進めるほど、不安なく気持ちよく公道を走らせられるのが魅力ですね。

長期的に車検を取り続けるための維持戦略

シビックSB1は、現在でも十分に車検を通せる“生きている旧車”ですが、40〜50年落ちの車を今後も長く維持するには、現行車以上に計画的なメンテナンスが必要になります。

ここでは、「車検を継続する」という視点から、SB1オーナーが取るべき長期維持の戦略を深掘りします。

単に車検に通すだけでなく、次回・次々回の車検をスムーズにするための“未来に向けた整備”を軸に解説します。


1. 最大の敵=錆(腐食)を徹底管理する

SB1の長期維持において、最も大きなリスクであり、車検不可の原因になりやすいのが下回りの腐食

特にフロア・フレーム・フェンダー内部は構造的に水が溜まりやすく、旧車ゆえに車体剛性や安全性に直結します。

錆への長期対策

  • 屋内保管またはボディカバー併用
  • 洗車後や雨天走行後の水分乾燥
  • 下回りの防錆塗装(年1回〜2年に1回)
  • ドレンホールの詰まりチェック
  • フロア内部の湿気対策

錆が車検に与える影響

  • フレーム腐食穴は即不合格
  • 軽度の表面錆なら問題なし
  • ジャッキポイント崩落は危険判定

車検を継続していくうえで、錆対策は“最優先のメンテナンス項目”です。


2. 消耗品を“予防交換”する姿勢が重要

旧車は、「壊れてから交換する」では遅い場合が多く、トラブルがほぼ車検に直結します。

長期維持のための定期交換目安

部品名交換目安備考
ブレーキホース10〜15年亀裂があれば即交換
ラジエーターホース10年水漏れリスク大
プラグ・ポイント2年キャブの燃調に直結
タイミングベルト不明なら必ず交換破損時のリスクが大きい
ハブベアリング異音が出る前に交換走行安全性に直結
マフラーガスケット車検ごと排気漏れ防止

特にキャブ車は点火系がメンテ不足だと排気ガスが合格しづらいので、プラグ・ポイント・コンデンサーは車検前の定番交換になります。


3. キャブレターを安定させる“日常メンテ”

SB1のCO/HC値を安定させるには、キャブの健康状態が最重要。

長期維持のポイント

  • 年1回のキャブ清掃
  • 3年ごとにOHを検討
  • 燃料系の漏れや滲みを早期発見
  • たまに回転数を上げて走ることでカーボン蓄積を防ぐ

キャブ車は「動かしている時間が整備」になる部分があり、冬季の長期放置は厳禁です。


4. 電装系(灯火類・配線)の老朽化対策

SB1は灯火類のトラブルが車検落ちの頻発ポイント。

配線の硬化・接触不良は年式的に避けられません。

長期維持で大切なこと

  • コネクタの清掃
  • アース線の強化(追加アース)
  • バッテリーの定期交換
  • ハロゲン化している場合はリレー追加

配線は見えない分、トラブルが出るまで気づきにくいため、“先手のメンテ”が必要です。


5. オイル・水回りの漏れを軽視しない

SB1はオイル漏れ・水漏れが発生しやすい構造です。

長期維持の対策

  • ガスケット類の計画的交換
  • ホース類の経年劣化チェック
  • 冷却水は年1回交換

漏れは放置すると他の部品を痛め、次の車検に響く大規模整備につながることが多いです。


6. 信頼できるショップを“パートナー化”する

SB1は整備履歴の蓄積が重要な車です。

毎回違う店に出すより、旧車に強いショップと長期的に付き合うほうが圧倒的に有利。

理由

  • 車両の個体差を把握してもらえる
  • 弱点を早期に察知してもらいやすい
  • キャブ調整が安定
  • 錆修理を適切なタイミングで提案してくれる

旧車は“主治医”の存在が寿命に直結します。


7. 普段の乗り方が車検合格率に影響する

旧車は、ただの移動手段ではなく、乗って整える側面があります。

車検に強い乗り方

  • 定期的に高速道路を走る
  • エンジンを適温まで温める
  • 低回転だけで走らない(カーボン溜まり防止)
  • 月に2回以上は始動する
  • 雨天後は下回りを乾燥させる

普段の扱い方が、次回車検の整備費用を大きく左右します。


8. SB1オーナーが陥りがちな失敗例

  • 錆を軽く見て後で後悔
  • キャブ調整を後回しにして数値が安定しない
  • 社外ホイールのはみ出しを“まあ大丈夫だろう”で済ませる
  • 電装トラブルに気づかず車検時に慌てる
  • 長期間動かさずキャブが固着

旧車の維持は「問題を先送りにしない」が鉄則です。


要点まとめ

  • SB1の長期維持の最大リスクは錆。屋内保管と防錆処理が最重要。
  • キャブ・点火・排気は車検の合否に直結。定期的な予防整備が不可欠。
  • 電装トラブルは年式的に出やすく、アース強化が効果的。
  • 信頼できるショップに継続して任せると、車検が圧倒的に安定する。
  • 普段の乗り方・保管環境が次回車検費用に直結する。

SB1は古いながらも“整備すれば応える”ホンダらしい気持ち良さが残っていて、手をかけるほど愛着が増す魅力がありますね。

計画的にメンテナンスしていけば、これからも長く車検を通し続けられるポテンシャルを持っている車だと思います。

まとめ

シビックSB1は1970年代の旧車でありながら、現在でも十分に車検を取り続けられるモデルです。

その背景には、ホンダらしいシンプルな構造、軽量ボディ、キャブレターの扱いやすさ、必要なポイントさえ整えればしっかり応えてくれる“素直さ”があります。

とはいえ、年式ゆえに注意すべき点が非常に多いのも事実で、長く乗るためには「現行車とは異なる視点での整備」と「事前準備の徹底」が欠かせません。

車検適合を考えるうえで最も重要なのは、製造当時の基準に適合していることと、現代の交通状況で安全に走れる状態に仕上がっていることの両立です。

特にSB1の場合、排気ガス(CO/HC)の値はキャブ調整と点火系の状態次第で大きく変わり、不合格の最大要因になりがち。

また、灯火類の光量不足やアース不良、マフラー腐食による排気漏れなど、電装系・排気系の弱点も年式的に注意が必要となります。

さらに、錆はSB1最大の敵であり、フレームやフロアに腐食穴があれば車検以前に“構造安全性の不足”として修理が前提になります。

カスタム車の場合は、最低地上高9cmの確保、タイヤのはみ出し禁止、騒音基準など、基礎的な保安基準を確実に満たす必要があります。

特に社外キャブの装着車は排気ガス値が不安定になりやすく、車検直前の調整が必須。

車高調やホイール変更など、見た目のカスタムが車検に影響しやすい点もSB1特有の注意点といえます。

長期的に車検を取り続けるには、予防整備が最も重要な戦略となります。

ブレーキホース・ラジエーターホース・ガスケット類・足回りブッシュといった消耗品は、壊れてから交換するのではなく、時間で交換する前提で考えるのが正解です。

キャブのOHやアース強化、下回りの防錆処理など、やるべき点は多いものの、しっかり整えておけば車検は驚くほどスムーズに通ります。

また、旧車整備の経験が豊富なショップと長く付き合うことにより、次回・次々回の車検の不安が大きく減り、結果的に維持費削減やトラブル予防にもつながります。

SB1は「古いから乗れない車」ではなく、「手を入れれば現役で走り続ける車」です。

計画的なメンテナンスと正しい知識さえあれば、これからも安心して車検を通し続けられるポテンシャルを持っています。

軽快で素直な走り、ホンダらしいエンジンフィール、コンパクトなボディが生み出す楽しさは今も色褪せません。

丁寧に維持していくことで、SB1はこれからも長く魅力的な相棒でいてくれるはずです。


参考リンク

自動車技術総合機構・検査関連情報
https://www.naltec.go.jp/

ホンダ・シビック(初代) – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ホンダ・シビック

車検(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/自動車検査登録制度

-シビック