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【シビック SB1】当時のカタログ装備と現代で乗る価値・人気の理由、再評価のポイント!

初代シビックSB1型は、1972年に登場したホンダ初の本格的コンパクトカーとして、世界中で大ヒットしたモデルです。

全長約3.4mの小さなボディに、大人4〜5人がしっかり座れる室内空間と実用的なハッチバック機能を詰め込み、

「小さいけれどきちんとした車」

というコンセプトを当時のカタログで強くアピールしていました。

現在は旧車として扱われる年代ですが、当時のカタログを読み解くと、現代の感覚で見ても十分通用するパッケージングや安全・快適装備が数多く盛り込まれていることが分かります。

この記事では、まずSB1型シビックの「当時のカタログ装備」を、グレード構成や諸元表とともに整理します。

そのうえで、2020年代の今あえてSB1に乗る価値、実際の市場価格感や再評価の背景、今後の資産性の見通しまでを一気に深掘りしていきます。

「当時としては画期的だった装備」が、今乗るうえでどこまで実用になるのか、逆にどこが割り切りポイントになるのかも具体的に触れていきます。

今まさにSB1の購入を検討している人は、まずこの記事で「元々どんな装備の車だったのか」を頭に入れておくと、現車確認や車両選びの失敗がぐっと減ります。

錆や補修履歴、エンジン・足回りの手の入り方をチェックする際にも、当時のカタログ装備を基準に「どこがオリジナルで、どこが後年の手直しなのか」を整理できるからです。

これからレストア計画を立てる人にとっても、「どこまで当時仕様にこだわるか」を考える材料になるはずです。

Contents

シビック SB1とは?当時カタログで示された基本装備

発売当時のコンセプトとSB1型の位置づけ

初代シビックは1972年に登場し、生産は1979年まで続きました。

車両型式「SB1」は、初期の2ドア/3ドアモデルを中心としたファミリーカーとして位置づけられており、当時としては先進的なFFレイアウトと2ボックススタイル、小さな外寸と広い室内空間が大きな売りでした。

ホンダの公式資料でも、全長約3.4m・全幅1.5mクラスというコンパクトさに対して、5人乗車を前提とした室内長・室内幅がきちんと確保されている点が強調されています。

また、シビックはそれまでの軽自動車ベースとは異なり、水冷直列4気筒エンジンを横置き搭載した「本格的な小型車」として開発されたモデルでした。

これにより、燃費と排出ガス性能に優れたエンジンと、当時としては高い高速安定性を両立。

のちにCVCCエンジンを搭載し、厳しい排ガス規制(マスキー法)をいち早くクリアしたことで「環境対応型コンパクトカー」の先駆けとしてもカタログ上で強くアピールされていました。GAZOO.com+1

実用面では、前輪駆動+ストラット式独立懸架サスペンションを前後に採用し、小さな車体ながら乗り心地と操縦安定性を両立させたことも特徴です。

今日の感覚で見ても、FFコンパクトカーの基本パッケージングはこの頃にほぼ完成しており、「今見ても古びていない設計」として再評価されている理由のひとつになっています。Honda Japan+1

カタログ諸元で見るSB1型の基本スペック

ここでは、発売当初のシビック(SB1型)について、ホンダのプレス資料や当時の諸元をもとに代表的な数値を整理します。

グレードや年式によって細かな差はありますが、「SB1型シビックとはどのような寸法・メカニズムの車か」をイメージする基礎として役立ちます。

項目内容(代表値:初期3ドア系SB1)
型式ホンダ SB1 型
全長×全幅×全高約3,405〜3,545mm × 1,505mm × 1,325mm
ホイールベース2,200mm
トレッド(前/後)1,300mm/1,280mm
最低地上高0.175m
乗車定員5名
室内寸法(長×幅×高)1,700mm × 1,270mm × 1,115mm
エンジン形式水冷直列4気筒OHC 横置き
総排気量1,169cc(EB系)
最高出力(代表値)60PS/5,500rpm(GLは69PS)
最大トルク9.5kgm/3,000rpm(GLは10.2kgm/4,000rpm)
トランスミッション4速MT(フロアシフト)
駆動方式FF(前輪駆動)
タイヤサイズ6.00-12 4PR(12インチ)
燃費(60km/h定地・公式値)約22km/L
最小回転半径4.7m
前後サスペンションストラット方式・独立懸架
前ブレーキ油圧ディスク(2リーディング)
後ブレーキドラム(リーディングトレーリング)

これらの数値は、当時のプレスインフォメーションに掲載された主要諸元をもとにしています。

特に注目したいのは、

  • 1.2Lクラスの小排気量エンジンでありながら、高速道路走行も視野に入れた最高速度・燃費性能
  • 前後とも独立懸架を採用し、小型車ながら足回りにコストをかけている点
  • 5人乗車前提の室内寸法をきちんと確保している点

などです。

現在の国産コンパクトカーと比べれば当然ローパワーですが、「日常域の使い勝手」という観点では今でも十分実用レベルの性能が与えられていたことが分かります。

当時のカタログに載っていた標準装備・快適装備

シビックSB1型のカタログでは、単なる「小さい車」ではなく、上級車に匹敵する装備を備えた実用コンパクトとしての側面も強調されていました。

英語圏向け資料を含めた当時の情報を整理すると、以下のような装備が標準もしくはグレード別装備として確認できます。Wikipedia+1

標準装備(グレードにより差あり)

  • フロントディスクブレーキ(パワーアシスト付き)
  • 前席リクライニングバケットシート(ビニール表皮が基本)
  • 木目調パネルを用いたインストルメントパネル
  • 前後ストラット式独立懸架サスペンション
  • フロアシフト4速マニュアルトランスミッション
  • 3ドアハッチバックでは、後席背もたれ一体可倒機構(ラゲッジスペース拡大)
  • フルシンクロメッシュ機構付きトランスミッション

主なオプション装備

  • エアコン(国・グレードにより設定差あり)
  • 2速ホンダマチック(セミAT)
  • ラジアルタイヤ
  • リアワイパー(ハッチバック)
  • AMラジオ(市場やグレードにより標準/オプションが異なる)

これらは国・地域・年式で差がありますが、「小型車だから装備が簡素」という時代の常識を覆す内容としてカタログでアピールされていました。

例えば、前ディスクブレーキや前後独立懸架は、当時の日本車のなかでもかなり先進的な装備であり、安全性・乗り心地の面でシビックの大きな売りになっています。

ハッチバックモデルでは、荷室と後席をフレキシブルに使える「折りたたみ式リアシート」も大きな特徴です。

コンパクトなボディながら、日常の買い物からレジャーまで対応できる実用性をカタログ上で強く訴求しており、これが現在のコンパクトカーが当たり前に持つ「ユーティリティ」の原型になっているといっても過言ではありません。

要点まとめ

  • SB1型シビックは1972〜1979年に生産された初代シビックで、FF2ボックススタイルと広い室内空間がカタログ上の大きな売りだった。
  • 1.2Lクラスの水冷直列4気筒OHCエンジン、前後ストラット独立懸架、前ディスクブレーキなど、メカニズム面で当時としてはかなり先進的な仕様を採用していた。
  • ハッチバックでは可倒式リアシートなどを備え、「小さくても実用的なファミリーカー」としての装備内容がカタログで強調されていた。
  • エアコンやホンダマチック、ラジアルタイヤ、リアワイパーなどのオプションにより、用途や予算に合わせたグレード選びができる構成になっていた。

当時の資料を眺めていると、「初代シビック=ただの安い大衆車」というイメージとはかなり違う印象を受けます。

小さいけれど足回りやブレーキにはしっかり手が入っていて、今の目で見ても「きちんとした道具」として作られていたことが伝わってきますね。

こうしたカタログ装備の充実ぶりを知っておくと、現車を見たときに「何がオリジナルで、何が後付けなのか」も判断しやすくなり、良い個体に出会える確率も上がると感じます。

グレード別に見るシビック SB1の装備と特徴

初代シビックSB1は、年式によって細かな差はあるものの「STD(標準)」「DX(デラックス)」「GL(上級)」という分かりやすいグレード構成が一般的でした。

カタログでは用途に応じた選び分けが強調されており、同じSB1でも“実用志向の素の仕様”から“快適性・見栄えを重視した仕様”まで幅広く選べた点が特徴です。

ここでは当時の情報をもとに、各グレードの傾向と代表的な装備を整理します。

グレード構成の概要とテーマ

SB1のグレードは大きく分けて以下の方向性で作られていました。

  • STD系(実用重視)
    装備は簡素ながら軽量で、走りの軽さが魅力。商用登録で使われることも多かったグレードです。
  • DX系(一般ファミリー向け)
    シート表皮、内装、外観が標準よりワンランク上。一般ユーザーの購入比率が最も高い層。
  • GL系(上級・スポーティ寄り)
    出力の高いエンジン、内外装の加飾、ラジアルタイヤなどを採用した“ちょっと良いシビック”。

この構造は現代のコンパクトカーにも通じるもので、ホンダが当時から「小さくてもグレードで価値を分ける」戦略を採っていたことが分かります。

グレード別装備比較表(代表例)

以下は年式差を吸収したうえで、SB1で一般的な装備傾向をまとめた表です。

装備項目STDDXGL
前ディスクブレーキ○(一部は非パワー)○(パワーアシスト付きが多い)
シート表皮ビニールビニール/ファブリックファブリック+加飾
メーター簡素型(警告灯中心)標準3連表示タコメーター付きモデルあり
トランスミッション4速MT4速MT/ホンダマチック4速MT(ギア比専用モデルあり)
タイヤバイアス(12インチ)バイアス/ラジアルラジアル(指定の場合あり)
外装最小限(モール簡素)モール追加・色加飾専用加飾・エンブレム
内装簡素パネル木目調パネル木目調+クローム加飾
リアシート固定式一体可倒式一体可倒式
快適装備少なめAMラジオ(オプション)AMラジオ標準の場合あり
エアコン設定なし/オプションオプションオプション

※実際には年式・販路(国内/海外)・特別仕様車で差があります。

STD:実用性最優先の“素のシビック”

STDは「軽快」「必要十分」「低維持費」を体現した仕様で、当時は商用登録も多く、ビジネスユースでも広く使われました。

重量が軽く、装備が簡素なぶん走りの素直さが際立ち、現存する個体に乗ると“クルマの基本”のようなフィーリングが楽しめるとよく聞きます。

ただし、現在中古で残るSTDは改造されていたり、外装がDX・GL仕様に“化粧直し”されている場合も多く、オリジナルを探すのは少し難しい傾向です。

DX:最もバランスの良いファミリー向け仕様

DXは当時の販売台数も多く、今も個体数が比較的残っています。

快適装備はSTDより充実し、室内の見栄えも良く、「普段乗り」「週末レジャー」「買い物」など幅広く使われた実用グレードです。

DXの良いところは“豪華すぎず軽すぎず”という絶妙なバランスで、現代目線で乗ると最も扱いやすいと言われることもあります。

GL:上級・高性能志向の人気グレード

GLは当時のカタログでも特に大きく取り上げられたグレードで、出力アップ版エンジン(69PS級)、加飾された外装・内装、ラジアルタイヤなどを備えた“良いシビック”。

スポーティさと実用性を両立し、現代の旧車市場でも特に人気が高い仕様です。

GL専用パーツ(エンブレム・内装加飾・メーター類)は現存数が限られ、レストアで復元しようとすると探すのが少し大変なこともあります。

当時の特別仕様・地域限定仕様

シビックSB1には、販路や国・地域ごとに特別仕様があり、以下のようなバリエーションが存在しました。

  • 北米向け安全基準対応モデル
  • ホンダマチック専用仕様
  • 海外向けバン/商用仕様
  • 装備簡素化モデル(タコメーター削除・内装縮小など)

輸出仕様ではバンパー形状や灯火類の規格が異なる場合が多く、「国内カタログと外観が違う」個体も珍しくありません。

現車購入時には出自(国内/海外)が価値と維持難易度に影響するので、当時のグレード情報を知っておくことが非常に重要になります。

要点まとめ

  • SB1型は STD/DX/GL が基本構成で、装備・加飾・エンジンで明確に差別化されていた。
  • STDは最軽量で実用特化、DXはバランス型、GLは装備が充実した上級仕様。
  • GLは現在の市場でも人気が高く、専用部品の入手が難しい場合がある。
  • 年式・輸出仕様・特別仕様などにより細かな装備差があるため、現車確認では“どの仕様がベースか”を把握しておく必要がある。

GL専用の加飾って、写真で見ると当時のホンダらしい控えめな華やかさがあるんですよね。

特に木目調パネルと細いクロームラインの組み合わせは時代を感じつつも品が良く、個人的にはSB1の魅力のひとつだと思っています。

現代でシビック SB1に乗る価値とは?

初代シビックSB1は、登場から50年以上が経過した今も国内外で評価が高まっています。

コンパクトで扱いやすく、旧車としては維持のハードルが比較的低いこと、デザインの普遍性、メカニズムのシンプルさなど、現代の環境だからこそ“逆にちょうど良い”魅力が際立っています。

この章では、現在の生活シーンでSB1がどのような価値を持つのかを深掘りし、「なぜ今あえてSB1なのか?」を実感できる視点で解説します。

現代の交通環境でも扱いやすいサイズとパッケージング

SB1の全長3.4m台というサイズは、2020年代の日本の道路事情と驚くほど相性が良いです。

  • 住宅街の細道
  • 商店街の道路
  • 立体駐車場のスロープ
  • 狭い駐車枠

これらでストレスがほとんどなく、取り回し性は現行軽自動車と同等かそれ以上。

ホイールベースが短いぶん“切れ角が良い”ことも特徴で、日常の街乗り用途では現代車以上の軽快感が得られます。

また、室内は外寸からは想像できないほど広く、当時から「5人乗り」を前提に設計されていたため、現代感覚でも2〜4人乗車なら十分。

荷室はハッチバックが特に優秀で、後席を倒せば大型バッグや工具箱程度なら難なく積めます。

小排気量+軽量ボディが生む“ちょうど良い走り”

SB1の特徴は、エンジンの絶対性能ではなく“軽さによる気持ち良さ”にあります。

車重は600kg台〜700kg台と非常に軽く、1.2Lエンジンでも必要十分に走ります。アクセル開度に対して素直に加速し、シフト操作の楽しさが際立つのが旧車ならでは。

現代の交通の流れに乗れないということもなく、

  • 郊外の60km/h道路
  • バイパス
  • 一般道の発進・停止

これらは問題なくこなせます。

高速道路も整備の行き届いた個体であれば巡航可能ですが、騒音・回転数・横風の影響から“快適とは言い難い”ため、長距離高速を多用する人は用途を整理したほうが良いです。

構造がシンプルで“手を入れやすい旧車”

SB1の機構は現代車よりはるかに簡潔で、整備性の良さが大きな魅力になっています。

  • 単純なOHC直列4気筒
  • 電子制御の少ないキャブレター車
  • 前後ストラットで整備性が高い
  • ブレーキ機構も比較的単純

この構造ゆえ、旧車初心者でも“学びながら維持する”醍醐味があります。

修理の難易度も旧車の中では低い部類で、経験者からは「手が入れやすい、壊れても直しやすい」とよく言われます。

また、国内には初代シビックを扱う専門店や、旧ホンダ車の部品ストックを持つショップが存在しており、最低限のメンテナンスに困るケースは多くありません。

こうしたショップが存在する点も、他のレア旧車と比べてSB1が“現実的に所有できる”理由のひとつです。

維持費が旧車の中では比較的低め

旧車=維持費が高いというイメージがありますが、SB1は例外的に“軽め”です。

項目相場感・特徴
税金1.2Lクラスのため自動車税が安い
燃費10〜14km/L程度(整備状態による)
タイヤ12インチのため比較的安価
消耗品汎用品が多く互換性が広い
保険車両保険は非現実的だが、対人対物のみなら一般車と同等

ただし、ボディ・錆修理だけはコストが跳ね上がるため、購入前に“腐りの程度”を徹底的に確認することが必須です。

デザインが“普遍的な可愛さ”として評価されている

SB1の外観は、現代の目で見ても古臭くなく、

  • 丸みの残る2ボックスシルエット
  • スッキリしたライン
  • 小さくて無駄のないバンパー
  • 初代らしいクラシックな顔つき

これらが「レトロブーム」の時代と相性抜群で、若い層からの注目も増えています。

SNSやイベントでも初代シビックは高確率で“かわいい旧車”として人気があり、撮影される機会も多い車種です。

旧車として“ちょうど良い距離感”の趣味性

旧車はどうしても、

  • 維持費
  • 部品供給
  • 故障リスク

などのハードルが付いて回りますが、SB1の場合はこれらが“極端に高くない”のが特徴です。

  • 「趣味としての味わい」はしっかりある
  • 旧車の中では壊れにくく、直しやすい
  • 日常にも遊びにも使える
  • それでいて市場価格が爆上がりしすぎていない

これらの要素が揃っているため、「旧車デビュー」に最も向くモデルのひとつとさえ言われます。

要点まとめ

  • 小型で取り回しが良く、現代の道路環境と相性が非常に良い。
  • 軽量ボディ+小排気量エンジンにより、日常走行には十分な性能。
  • 構造がシンプルで整備しやすく、旧車初心者でも維持しやすい。
  • 税金・燃費・消耗品など、維持費が比較的安い部類に入る。
  • デザイン性・普遍性が高く、若い層からも“可愛くて良い旧車”として人気。

当時のシビックって、写真で見る以上にコンパクトで、近づくと「え、こんなに小さいの?」と驚くんですよね。

街中を走る姿も軽快で、旧車なのに威圧感がなくて好印象だという声をよく聞きます。

サイズ感と軽さの魅力は、時代が進んだ今だからこそ改めて評価されるポイントだと感じます。

シビック SB1が再評価される理由と市場動向

シビックSB1は、2020年代に入ってから特に“急速に”評価が高まっている代表的な旧車です。

価格が爆発的に高騰しているスカイライン系やZ系とは違い、「じわじわと」「確実に」相場が上がってきたタイプで、旧車としての価値と実用性のバランスが良いことから、愛好家だけでなく若い層にも人気が広がっています。

この章では、SB1の再評価が進む背景と、現代の市場価格・売れ筋の傾向、これからの資産性までを深掘りします。

再評価の背景①:旧車市場の“上位車種高騰”による波及

ここ数年、

  • ハコスカ
  • ケンメリ
  • 初代フェアレディZ(S30)
  • TE27レビン/トレノ
    などの象徴的旧車が高騰し、良質個体で600〜1,500万円という世界になっています。

この影響で、
「もっと現実的に楽しめて、維持しやすい旧車」
に注目が集まり、その筆頭として初代シビック(SB1)が選ばれるケースが増えています。

旧車イベントでも、国産スポーツが軒並み高額化して手が出にくくなった結果、レトロハッチ/レトロセダン系の“庶民派クラシック”の人気が急上昇。

その中心にいるのがSB1というわけです。

再評価の背景②:現代にマッチするサイズ感とデザイン

SB1は「小さくて可愛い」「扱いやすい」という評価がとにかく強く、これが若い層に刺さっています。

  • 街中で乗りやすい
  • 駐車が楽
  • デザインがレトロで写真映えする
  • 重すぎない旧車感がちょうど良い

SNS(特にInstagram)でも、現存するSB1の投稿は反応が良く、“旧車だけど可愛い”というジャンルを築いているのが特徴です。

再評価の背景③:ホンダという“ブランド価値”

ホンダは近年、

  • シビックタイプR
  • S660
  • Nシリーズ
    など、走りと実用を融合させた車種で世界的に高評価を得ています。

その原点となる初代シビックは、ブランドストーリーとして根強い人気があり、ホンダファンから「一度は所有したい旧車」として注目され続けています。

特に北米市場では、“CVCCでマスキー法をクリアした伝説の車”として歴史的価値が高く、海外からの逆輸入ニーズが増えたことも国内相場を押し上げています。

再評価の背景④:修理・レストアのハードルが比較的低い

旧車は部品入手の難易度が価値に直結しますが、SB1は幸いなことに「最低限の部品がまだ何とかなる」車種です。

  • 点火系(プラグ・ポイント・コイル)
  • ベルト類
  • ブレーキ消耗品
  • ラバーマウント類
  • キャブ調整部品
  • サスペンション消耗品

これらは国内の旧車ショップやホンダ系専門店が一定の在庫を持っているケースが多く、“修理不能”になるリスクが比較的低いのが大きなメリット。

もちろん、ボディ・内装の一部は部品供給が厳しいですが、「最低限乗れる状態まで持っていく」ハードルは他の旧車より低めです。

現在の市場価格と「買いやすい仕様・買いにくい仕様」

2025年時点のSB1の市場傾向を整理すると、次のような流れがあります。

状態・仕様市場価格の目安傾向
不動車・要レストア30〜60万円近年でも比較的値動きが少ない
部分整備済み・年式相応70〜120万円最も流通量が多く、初心者が狙いやすい
しっかり整備済み130〜180万円価格は年々上昇傾向
GLなど上級仕様・極上180〜260万円海外からの問い合わせ増で品薄
ほぼフルオリジナル・極上250〜350万円前後価格上昇が顕著。資産価値が強い

※相場は地域や個体差で大きく変動するため、あくまで目安です。

※海外輸出・国内コレクターの競争が激化しており、GLは特に上昇傾向。

今後の資産性の見込み

結論:SB1は今後も緩やかに価値が上がる可能性が高いと見られています。

理由は次の通りです。

  • 国内現存数が減り続けている
  • 海外市場(特に北米)の需要が高まり続けている
  • レストア済みの極上個体が希少
  • 旧車市場全体の底上げが継続している

ただし、爆発的な高騰(何百万円単位の急上昇)は起きにくく、「状態に比例してゆっくり価値が上がる」というタイプの旧車といえます。

要点まとめ

  • 高額旧車の高騰により、実用的で扱いやすい“庶民派クラシック”としてSB1の注目度が上昇。
  • 現代の道路環境に合うサイズ感・デザイン性が若い層から評価されている。
  • ホンダブランドの歴史的価値もSB1再評価の後押しになっている。
  • 修理しやすく、部品供給の面でも致命的なリスクが比較的少ない。
  • 市場価格はじわじわ上昇しており、今後も緩やかな資産価値上昇が見込まれる。

旧車イベントに行った方によると、昔より明らかに初代シビックが増えた印象があるそうです。

特に状態の良いGLは注目されやすく、カメラを向けられている場面をよく見ますね。

スポーツ車ほど敷居が高くないのに、旧車らしい雰囲気はしっかりあって、“ちょうど良い存在感”が人気の理由なんだろうなと感じます。

シビック SB1を購入・維持するためのチェックポイント

初代シビックSB1は旧車としては扱いやすい部類ですが、50年以上前の車であることは変わりません。

購入時にどこを重視すべきか、維持するうえでの注意点は何かを理解しておくことで、トラブルの回避率が大きく変わります。

この章では「現車確認」「購入判断」「維持・レストア」で押さえるべき重要ポイントを深掘りします。

ボディの錆と構造部の腐食は最優先チェック項目

旧車の価値は“ボディの状態”が半分以上を占めます。特にSB1は、

  • フェンダーアーチ
  • サイドシル(ロッカーパネル)
  • フロア前後(特に運転席下)
  • リアハッチ開口部周辺
  • フロントフェンダー後端
  • ストラット取付部

など、定番の腐食ポイントがあります。

錆は見える部分だけでなく、内側から進行するタイプが多いため、リフトアップまたは潜り込み確認が必須です。

表面的に綺麗でも「内部がスカスカ」という個体は珍しくありません。

修復歴がある場合でも、

  • 板金の質
  • 補修跡の残り方
  • シーリングの状態

などから、丁寧なレストアかどうかを見極める必要があります。

エンジン(EB系)の状態:始動性・振動・オイル漏れ

SB1のEB系エンジンはシンプルで扱いやすい反面、年式的に消耗している個体が多く、以下が要チェック項目です。

  • 始動直後のアイドリングの安定性
  • 吹け上がりに引っ掛かりがないか
  • キャブレターの調整状況(濃すぎ/薄すぎ)
  • ヘッドカバー周辺のオイル滲み
  • 冷却系の錆・劣化

特にキャブレターは整備士の経験が顕著に出る部分で、調整次第で走行性能が大きく変わります。

黒煙・白煙の有無も重要な判断材料となります。

足回り・ブレーキ:整備履歴で状態が大きく変わる

SB1は前後ストラット式独立懸架を採用しており、足回りの手入れは走行安定性に直結します。

チェックすべき項目:

  • ショックアブソーバーの抜け
  • ブッシュ類の劣化
  • ロアアームのガタ
  • ストラットマウントの亀裂
  • ハンドルセンターのズレ

ブレーキに関しては、

  • キャリパー固着
  • ホース劣化
  • マスターシリンダーの状態

など、年式的に“要整備”が前提の部分が多く、購入してから一気に足回りをリフレッシュするのが基本戦略です。

こうしたショップが最低限のリビルド部品を扱っている場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

電装系:ハーネス・接点トラブルに注意

SB1の電装はシンプルですが、経年による以下の症状が起きやすいです。

  • 接点腐食によるライト系統の不調
  • アース不良による計器類の誤作動
  • 劣化ハーネスからの断線
  • ヒューズボックスの接触不良

特にエンジンルームのハーネスは熱で劣化しやすいため、状態をしっかり確認する必要があります。

内装の破れ・欠品:希少パーツのため要注意

内装パーツはボディ以上に希少で、

  • ドア内張り
  • ダッシュボード
  • メータークラスター
  • シートフレーム
    など、欠品していると入手が難しい場合があります。

オリジナル性を重視する場合、内装が揃っている個体は価値が高いため、多少価格が高くても総合的には得をするケースが多いです。

各部の“オリジナル度”をどう見るか

旧車の価値を決める大きな要素が“どこまでオリジナルか”という点です。

評価されやすいオリジナル項目:

  • 外装色(純正カラー)
  • 純正ホイール
  • 純正ステアリング
  • 純正メーター
  • 純正シート

社外品が使われていても楽しめますが、将来価値を考えるとオリジナル比率はできるだけ高いほうが良いです。

維持のポイント:動態保存が基本

SB1を維持するうえで重要なのは「動かして維持する」ことです。

推奨メンテナンスサイクル:

  • 毎月:短距離で良いので必ず走らせる
  • 3〜6ヶ月:オイル交換
  • 1年:ブレーキ点検、ハブグリス確認
  • 2年:冷却系の点検(ホース交換含む)
  • 3〜5年:足回りブッシュ交換検討

走行しない期間が長いほど、キャブ・ブレーキ・電装のトラブルが出やすくなります。

購入後の初期整備にかかる費用目安

購入車両の状態にもよりますが、一般的には次のような整備費が必要になります。

整備項目費用目安
キャブレターOH3〜8万円
ブレーキ全体リフレッシュ6〜12万円
足回り(ショック・ブッシュ類)5〜15万円
タイミングベルト※―(SB1はチェーン)
冷却系整備2〜6万円
電装系トラブル対処1〜5万円

※SB1はタイミングチェーンのため、ベルト交換の必要がないのがメリット。

要点まとめ

  • 最優先はボディの腐食チェック。錆の有無と修復歴は価値に直結する。
  • EB系エンジンは整備次第で良好に走る。始動性・アイドリング・オイル漏れを確認。
  • 足回り・ブレーキは年式相応の劣化が前提。購入後の初期整備を計画することが重要。
  • 電装は接点不良が起こりやすい。ハーネス劣化も要確認。
  • 内装パーツが揃っている個体は希少で、長期的な価値が高い。
  • 維持するなら“動態保存”が基本。定期的に走らせることが最大の予防整備。

SB1って、良い個体に出会えると本当に扱いやすいんですよね。

小さくて軽いから走らせていて楽しいし、トラブルが出ても構造が素直なので手が入れやすい。

古さはあるけれど、無理なく旧車趣味を続けられるタイプだと感じます。

よくある質問

Q1. シビックSB1は日常の足として使えますか?

結論として 短距離メインなら十分可能 です。

街乗り・買い物・休日のドライブ程度であれば問題なくこなせる個体が多く、サイズも小さく取り回し性が高いため現代でも使いやすいです。

ただし 高速道路の長距離移動や毎日の通勤ハードユースは負担が大きい ため、用途に合わせて使い分けるのが現実的です。


Q2. 初代シビックの中でSB1が特に人気なのはなぜ?

理由は 「小さくて可愛い」「維持しやすい」「歴史的価値がある」 の3つです。

旧車市場で値段が高騰しすぎていない点も魅力で、若いユーザーから“現実的に所有できる旧車”として選ばれています。


Q3. SB1はどのグレードが買いですか?

総合的に見ると DXかGL がバランス良い選択肢です。

STDは“素の良さ”がありますが内装が簡素で改造されている個体も多め。

GLは上級・専用装備が魅力ですが、内外装パーツの希少性から整備難度が少し上がる傾向があります。


Q4. パーツは本当に手に入るのでしょうか?

結論:最低限の走行に必要な部品はまだ何とかなる というレベルです。

点火系・ブレーキ系・サスペンション消耗品は比較的入手しやすく、専門店や在庫を持つショップが存在します。

逆に 内装パーツ・外装モール類はかなり希少 です。


Q5. ボディの錆はどこを重点チェックすべき?

最優先で見るべきは次の6か所です。

  • フェンダーアーチ
  • サイドシル
  • フロア前後
  • ハッチ開口部
  • ストラット取付部
  • フェンダー後端

ここに構造的な腐りがあると修理費が大きく跳ね上がります。


Q6. キャブ車の扱いは難しい?

整備状態が良い個体なら扱いは難しくありません。

ただし 長期間放置された個体はキャブ詰まりが起きやすい ため、購入後にOH(オーバーホール)を前提とするのが無難です。

定期的に走らせる“動態保存”がトラブル予防になります。


Q7. 高速道路は走れますか?

走れますが 快適とは言い切れません

回転数が高く、騒音・横風の影響も受けやすいため、長距離巡航を頻繁に行う用途には向きません。

高速は短距離で“必要なときに使う”程度が現実的です。


Q8. 維持費はどれくらいかかる?

小排気量のため税金が安く、燃費も10〜14km/Lほど。

ただし購入後の初期整備(キャブ・ブレーキ・足回り・冷却系)で 10〜30万円程度の整備費を見ておくと安全 です。


Q9. 現代のクルマと比べて安全性はどう?

装備面では

  • エアバッグなし
  • ABSなし
  • 衝突安全ボディではない

という前提があり、安全性は現代車に劣ります

街乗り中心で穏やかな運転を心がけることが重要です。


Q10. 旧車初心者でも所有できますか?

SB1は旧車の中でも“扱いやすい部類”で、初心者向きと言えます。

メカが単純で部品入手もある程度現実的、車体も軽く運転しやすいため、旧車デビューに選ばれやすいモデルです。


まとめ

初代シビックSB1は、昔の大衆車という枠に収まらず、今の道路環境にもフィットする優秀なコンパクトカーです。

ボディサイズは驚くほど扱いやすく、日常の街乗りなら現代車に負けない取り回し性があります。

軽量ボディと小排気量エンジンが生む素直な走りは“自動車らしい楽しさ”があり、アクセル操作やシフトチェンジのフィーリングをダイレクトに感じられる点は、旧車としての魅力の核心といえます。

また、構造がシンプルで修理しやすいおかげで、旧車初心者でも手を入れながら付き合える余地があります。

最低限の部品が国内の専門店で揃うことも多く、維持のハードルが極端に高くないのは大きな利点。

一方で、錆や腐食だけは状態次第で修繕費が大きく跳ね上がるため、購入時のチェックは徹底する必要があります。内装の欠品も価値に直結するため、オリジナル度は重要な判断基準になります。

市場価格は年々じわじわと上昇しており、実用性の高さとホンダブランドの歴史的価値を背景に、今後の資産性も期待できるモデルです。

派手なスポーツカーのように値が跳ね上がるタイプではありませんが、状態の良い個体を選べば“長く愛せる旧車”として、所有する喜びは想像以上に大きいです。

レトロなデザイン、軽快な走り、手の届きやすさ。

この3つが揃ったSB1は、まさに“ちょうどいい旧車”。

実際に見て触れてみると、写真以上にコンパクトで可愛らしく、思わず惚れ込んでしまう魅力があります。

長く付き合いたくなるクルマだと聞きますし、きっと所有する満足感は大きいはずです。

参考リンク

「Honda Civic(first generation)仕様表」
https://www.automobile-catalog.com/make/honda/civic_1gen/civic_1gen_3-door/1974.html Automobile Catalog

「Honda Civic (first generation) Wikipedia」
https://en.wikipedia.org/wiki/Honda_Civic_(first_generation) Wikipedia

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