プレリュード BA5を検討する際、必ず迷う要素のひとつが「4WS(四輪操舵)」の有無です。
当時は先進技術として注目されましたが、現在では「本当に必要なのか」「壊れやすくないのか」「なしの方が無難では?」といった不安を持つ読者も少なくありません。
重要なのは、4WSを“走りを良くする装備”と単純に捉えるのではなく、BA5という車の設計思想の中で、どのような役割を与えられていたのかを理解することです。
本記事では、一次情報で確認できる範囲を軸に、BA5の4WSの基本的な仕組み、4WSあり・なしで何がどう変わるのか、走行感覚・整備性・維持の現実までを整理します。
導入すべきか避けるべきかではなく、「自分の使い方に合うかどうか」を判断できる材料を提示することを目的とします。
Contents
プレリュード BA5の4WSとは何か:導入背景と位置づけ

BA5に搭載された4WSは、単なる付加装備ではなく、車両全体のキャラクターを作るために組み込まれた機構です。
まずは「なぜBA5に4WSが与えられたのか」を整理する必要があります。
4WSが登場した時代背景
BA5が登場した1980年代後半は、各メーカーが技術力そのものを商品価値として提示していた時代です。
| 背景要素 | 内容 |
|---|---|
| 技術競争 | 新機構=価値 |
| 高速化 | 安定性の追求 |
| 差別化 | 他車との明確な違い |
| ブランド | 技術先進イメージ |
ホンダにとって4WSは、「走りを劇的に変える魔法」ではなく、FFクーペの弱点を理詰めで補うための技術でした。
BA5における4WSの役割
BA5は、低床・低重心・ワイド感を強調したクーペですが、FFレイアウトである以上、旋回時のフロント依存という制約を持ちます。
4WSはこれを補正する役割を担っていました。
| 課題 | 4WSで狙った効果 |
|---|---|
| 低速旋回 | 小回り性の向上 |
| 中速域 | 安定した姿勢 |
| 高速域 | 直進安定性 |
| 操舵感 | 挙動の自然化 |
つまり4WSは、「運転を難しくする装置」ではなく、ドライバーの操作を裏で整える存在として設計されています。
オプションではなく“思想装備”
BA5の4WSは、快適装備の延長ではありません。
| 観点 | 4WSの性格 |
|---|---|
| 目的 | 挙動の質を整える |
| 体感 | 派手ではない |
| 影響 | 積み重ね型 |
| 評価 | 理解すると納得 |
このため、短時間の試乗では違いが分かりにくく、長く乗るほど存在意義が見えてくる装備とされています。
要点まとめ
- BA5の4WSは時代背景を反映した技術装備
- FFクーペの弱点補正が主目的
- 体感は控えめだが挙動に影響する
- 単なるオプションではなく設計思想の一部
資料を読み込んでいくと、BA5の4WSは「すごさを誇示する装置」ではなく、「違和感を消す装置」だったように感じます。
派手さはありませんが、ホンダらしい理屈の通った技術ですね。
4WSの基本的な仕組み:前後輪はどう連動するのか
プレリュード BA5の4WSを正しく理解するには、「後輪も切れる」という表面的な説明では不十分です。
重要なのは、どの入力をもとに、どの領域で、どのように後輪が動くのかという点です。
BA5の4WSは「機械式制御」が基本
BA5の4WSは、後年の電子制御4WSとは異なり、操舵角や車速に応じて機械的に制御される方式が基本です。
複雑な電子判断ではなく、構造的なリンクと制御機構によって動作します。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| ステアリング入力 | 前輪操舵の基準 |
| 車速情報 | 後輪の切れ方を変化 |
| 機械リンク | 前後操舵の連動 |
| アクチュエータ | 後輪操舵の実行 |
この構成により、ドライバーの操作に対して遅れの少ない自然な反応を狙っています。
低速域と高速域で異なる動き
BA5の4WSは、常に同じ方向に後輪が切れるわけではありません。
走行状況に応じて、後輪の向きが変化します。
| 走行領域 | 後輪の動き | 狙い |
|---|---|---|
| 低速域 | 前輪と逆位相 | 小回り性向上 |
| 中速域 | 切れ角を抑制 | 挙動の自然化 |
| 高速域 | 前輪と同位相 | 安定性向上 |
この切り替えは段階的に行われ、ドライバーが意識しなくても自然に挙動が変わる設計です。
なぜ逆位相・同位相が必要だったのか
FFクーペであるBA5は、低速では取り回し、高速では直進安定性という相反する要求を同時に満たす必要がありました。
| 課題 | 4WSでの解決 |
|---|---|
| 低速旋回 | 逆位相で旋回半径縮小 |
| 高速安定 | 同位相で車線変更を安定 |
| 操舵応答 | フロント依存の緩和 |
この結果、BA5はサイズ以上に扱いやすい挙動を実現しています。
後輪の切れ角はごく小さい
4WSという言葉から大きく後輪が動く印象を持たれがちですが、BA5の後輪操舵角は非常に小さい範囲に抑えられています。
| 観点 | 実情 |
|---|---|
| 切れ角 | わずか |
| 視認性 | 外からは分かりにくい |
| 効果 | 挙動全体に効く |
| 体感 | 積み重ね型 |
派手な変化はありませんが、その分、違和感のない挙動補正として機能します。
機構としての制約
機械式制御であるがゆえに、BA5の4WSには制約も存在します。
| 制約 | 内容 |
|---|---|
| 調整 | 専門知識が必要 |
| 劣化 | ガタ・固着の影響 |
| 部品 | 専用品が多い |
| 改造 | 非推奨 |
このため、正常に機能しているかどうかは、個体ごとの状態差が非常に大きい部分でもあります。
要点まとめ
- BA5の4WSは機械式制御が基本
- 低速は逆位相、高速は同位相
- 後輪の切れ角はごく小さい
- 違和感を消すための補正機構
構造を追っていくと、BA5の4WSは「操舵を増やす技術」ではなく、「余計な動きを減らす技術」だと感じます。
数字より感覚を整える、いかにもこの時代のホンダらしい考え方ですね。
4WSあり・なしの走行挙動の違い

プレリュード BA5の4WSを検討する際、最も知りたいのは「実際にどう違うのか」という点でしょう。
ここでは数値や理屈ではなく、挙動の質がどう変わるかに焦点を当てて整理します。
ステアリング操作に対する初期反応
まず感じやすいのが、ステアリングを切り始めた瞬間の反応差です。
| 項目 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 初期応答 | 滑らかで自然 | 素直だがやや重い |
| 切り始め | 車体が一体で動く | フロント主体 |
| 違和感 | 少ない | 分かりやすい |
4WSありでは、前後が同時に向きを変える感覚があり、車体全体が一枚の板のように動きます。
一方、4WSなしは「前が曲がってから後がついてくる」挙動がはっきりしています。
旋回中の姿勢変化
コーナリング中の姿勢にも差が出ます。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| ノーズの入り | 穏やか | 明確 |
| リアの動き | 安定志向 | 追従型 |
| 修正舵 | 少なめ | 必要になる場合あり |
4WSありは、舵を足さなくても狙ったラインに乗りやすいのが特徴です。
4WSなしはドライバーの操作がそのまま挙動に出やすく、操作感は分かりやすい反面、忙しさを感じることもあります。
車線変更・レーンチェンジでの違い
日常域で分かりやすいのが、高速道路などでのレーンチェンジです。
| 状況 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 車線変更 | 収束が早い | 揺り戻しあり |
| 安定感 | 高い | 標準的 |
| 修正操作 | 少ない | 入れ直しが必要 |
4WSありでは、車体の向きが素早く安定するため、操作が一段落ち着いた印象になります。
限界付近での性格
限界域に近づいたときの性格も異なります。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 挙動変化 | 穏やか | 分かりやすい |
| コントロール | 裏で補正 | 操作依存 |
| 好み | 安定派向け | 操作派向け |
4WSありは限界を遠ざける方向に作用し、4WSなしは限界を感じ取りやすい性格です。
「速さ」より「質」の違い
重要なのは、4WSの有無で絶対的な速さが大きく変わるわけではないという点です。
| 評価軸 | 実情 |
|---|---|
| 最高速度 | 差はほぼなし |
| 加速 | 差なし |
| 走りやすさ | 明確な差あり |
| 疲労感 | 4WSありが有利 |
4WSは、速くする装置ではなく、走りを整える装置として機能しています。
要点まとめ
- 4WSありは車体全体が一体で動く
- 4WSなしは操作感が分かりやすい
- 日常域では安定感の差が出やすい
- 速さより挙動の質を変える装備
比較してみると、4WSは「運転を楽にする装置」というより、「運転の角を取る装置」だと感じます。
どちらが良いかは、ドライバーが何を楽しみたいかで変わってきますね。
低速域・高速域での体感差
4WSの有無による違いは、ワインディングのような特殊な状況よりも、低速域と高速域という日常的な場面でこそ明確に表れます。
ここでは「運転していてどう感じるか」を軸に整理します。
低速域(取り回し・交差点・駐車)
低速域では、4WSの逆位相制御が効き、小回り性と車体の収まりに差が出ます。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 最小回転感 | 小さく感じる | 標準的 |
| 切り返し | 少なく済む | 操作回数増 |
| 車体の向き | すっと変わる | 前主体で回る |
| 緊張感 | 低め | やや高い |
4WSありは、フロントだけで曲げている感覚が薄く、狭い場所でも車体全体が自然に向きを変えます。
4WSなしは挙動が読みやすい反面、切り返し時の操作量が増えやすい印象です。
中速域(一般道の流れ)
一般道の流れに乗る速度域では、差は派手に現れませんが、操舵の落ち着きに違いが出ます。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 修正舵 | 少ない | やや必要 |
| 直進性 | 高い | 標準 |
| 操作量 | 小さめ | 操作依存 |
| 疲労感 | 低め | 普通 |
4WSありは、ステアリング操作後の収束が早く、細かな修正が減るため、長時間では疲労差として表れやすいです。
高速域(高速道路・追い越し)
高速域では、4WSの同位相制御が安定性に寄与します。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 車線変更 | 落ち着く | 揺り戻しあり |
| 安定感 | 高い | 標準 |
| 操作後 | すぐ収束 | 操作残りあり |
| 安心感 | 高い | 普通 |
4WSありは、車線変更時にリアが遅れてついてくる感覚が薄く、一度の操作で姿勢が決まりやすいのが特徴です。
「違いが分からない」と感じる理由
試乗や短時間運転で差が分かりにくいのは、4WSが違和感を出さない設計だからです。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 作動が穏やか | 体感が派手でない |
| 補正型 | 操作を裏で整える |
| 領域限定 | 常に主張しない |
このため、4WSは「すごい」と感じる装備ではなく、「楽だな」と後から気づく装備になっています。
要点まとめ
- 低速では小回り性に差が出る
- 中速では修正舵の量が変わる
- 高速では安定感に差が出やすい
- 体感は穏やかだが積み重ねで効く
読み進めていくと、4WSは瞬間的な驚きを与える装置ではなく、日常の操作を少しずつ楽にする存在だと感じます。
長く乗るほど評価が変わる装備、という印象ですね。
ハンドリング評価はどう変わるか

4WSの有無は、プレリュード BA5のハンドリング評価そのものに影響します。
ただし、その違いは「スポーツカー的かどうか」という単純な軸では語れません。
どういう質のハンドリングを良しとするかで評価が分かれます。
ステアリングフィールの違い
まず変わるのが、ステアリングを通じて伝わる情報の質です。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| 初期応答 | 丸みがある | ダイレクト |
| 手応え | 滑らか | 分かりやすい |
| 修正量 | 少ない | 操作に反映 |
| 一体感 | 高い | フロント主体 |
4WSありは、入力に対して角が取れた反応を示します。
一方で4WSなしは、操作と挙動の関係が直線的で、運転している感覚が掴みやすい特徴があります。
コーナリング中の評価軸
コーナリングでは、挙動の作り方が明確に異なります。
| 観点 | 4WSあり | 4WSなし |
|---|---|---|
| ライン取り | 安定志向 | 操作依存 |
| 姿勢変化 | 穏やか | 明瞭 |
| フィードバック | マイルド | ダイレクト |
| 補正 | 車側が担う | 人が担う |
4WSありは、ドライバーの入力を車が先回りして整える印象があり、4WSなしは人が積極的に作っていく感覚です。
評価が分かれる理由
BA5の4WSが評価を二分する理由は、ここにあります。
| 評価軸 | 向くタイプ |
|---|---|
| 安定・安心感 | 4WSあり |
| 操作の分かりやすさ | 4WSなし |
| 長距離 | 4WSあり |
| 走り込み | 4WSなし |
どちらが優れているというより、求める体験が異なると捉えるのが適切です。
当時評価と現在評価のズレ
当時は4WSの技術的先進性が強く評価されましたが、現在では評価軸が変化しています。
| 時代 | 評価傾向 |
|---|---|
| 当時 | 技術力・安定性 |
| 現在 | シンプルさ・信頼性 |
このため、現代では4WSなしを選ぶ人が増える傾向にありますが、それは4WSが劣っているからではありません。
要点まとめ
- 4WSありは安定志向のハンドリング
- 4WSなしは操作感重視
- 評価は「好み」と「使い方」で分かれる
- 優劣ではなく方向性の違い
資料を読み比べていくと、BA5の4WSは「運転を上手く見せる装置」だったのではないかと感じます。
自分が主役でいたいか、車と協調したいかで、評価が変わる装備ですね。
4WSあり車の整備性と弱点
4WS付きのプレリュード BA5は、走行面での完成度と引き換えに、整備性と経年管理の難易度が一段上がるという現実を抱えています。
ここでは「壊れやすい」と断定せず、どこに注意が必要かを整理します。
4WS機構が増えることで何が変わるか
4WSあり車では、通常の足回りに加えて、後輪操舵用の機構一式が追加されています。
| 追加要素 | 内容 |
|---|---|
| 後輪操舵リンク | 前後操舵を連動 |
| アクチュエータ | 後輪操舵の駆動 |
| 制御機構 | 車速・操舵連動 |
| 専用ブッシュ | ガタ防止 |
構成部品が増える分、点検・調整箇所も増えるというのが基本的な前提です。
経年で影響が出やすいポイント
4WS機構は普段意識されにくいため、不具合が進行しても気づきにくい傾向があります。
| 部位 | 起こりやすい影響 |
|---|---|
| リンク部 | ガタ・渋さ |
| ブッシュ類 | 硬化・劣化 |
| 可動部 | 固着気味 |
| 調整機構 | ズレ |
これらが進むと、明確な異音や警告が出るというより、「なんとなく違和感がある」挙動として現れることが多いです。
整備・点検の現実
4WSあり車の整備では、通常車と比べて作業の手間と専門性が求められます。
| 観点 | 実情 |
|---|---|
| 点検 | 専用知識が必要 |
| 調整 | 工程が増える |
| 工賃 | 高くなりやすい |
| 対応可否 | 店舗差あり |
すべての整備工場が4WSに慣れているわけではなく、相談先の確保が前提条件になります。
部品事情の考え方
4WS関連部品は、専用設計が多く流用が効きにくい領域です。
| 種別 | 現状 |
|---|---|
| 新品純正 | 期待不可 |
| 中古 | 状態差大 |
| 再生 | 技術依存 |
| 代替 | 限定的 |
このため、購入時点で4WSが正常に機能している個体を選ぶことが非常に重要になります。
4WSあり車を選ぶ際の現実的スタンス
4WSあり車を選ぶなら、以下の姿勢が現実的です。
| スタンス | 内容 |
|---|---|
| 期待 | 完璧を求めない |
| 管理 | 予防点検重視 |
| 整備 | 相談先確保 |
| 使用 | 無理をさせない |
4WSは壊れやすい装置ではありませんが、壊れた後の対応が簡単ではない装置であることは理解しておく必要があります。
要点まとめ
- 4WSあり車は構成部品が多い
- 経年劣化は挙動の違和感として出やすい
- 整備には専門性と相談先が必要
- 初期状態の良さが最重要
構造を追っていくと、4WSは「贅沢な装置」だと感じます。
正常に動いている状態では価値が高い分、その状態を保つための覚悟も含めて選ぶ装備ですね。
4WSなし車のシンプルさと利点

4WSなしのプレリュード BA5は、技術的な先進性よりも構造の分かりやすさと管理のしやすさを選んだ仕様と言えます。
走りの質は4WSありと方向性が異なりますが、現代での維持を考えると、明確な利点も存在します。
構造がシンプルであることの意味
4WSなし車は、後輪操舵機構を持たない分、足回り構成が単純です。
| 観点 | 4WSなしの特徴 |
|---|---|
| 構成部品 | 少ない |
| 可動箇所 | 限定的 |
| 調整項目 | 一般的 |
| 故障要因 | 把握しやすい |
このシンプルさは、経年車において大きな安心材料になります。
異変があれば原因を追いやすく、対処の見通しも立てやすい構成です。
ハンドリングの分かりやすさ
4WSなしのBA5は、入力と挙動の関係が直線的です。
| 観点 | 印象 |
|---|---|
| ステア操作 | そのまま反映 |
| リアの動き | 前輪に追従 |
| フィードバック | 明確 |
| 学習性 | 高い |
車が裏で補正しない分、自分の操作がそのまま結果になる感覚があり、運転の理解が深まります。
これは「楽しさ」として評価されることも多いポイントです。
整備・維持面での利点
4WSなし車は、維持の現実性という点で有利です。
| 項目 | 4WSなし |
|---|---|
| 点検 | 一般的 |
| 工賃 | 抑えやすい |
| 部品 | 流通余地あり |
| 相談先 | 見つけやすい |
特別な知識や設備を必要としないため、整備環境の選択肢が広いのが強みです。
走りの評価は下がるのか
4WSなし=走りが劣る、という単純な話ではありません。
| 観点 | 実情 |
|---|---|
| 安定性 | 標準的 |
| 操作感 | 明瞭 |
| 速さ | 大差なし |
| 楽しさ | 人次第 |
むしろ、運転の主体性を重視する人にとっては、4WSなしの方が好ましい場合もあります。
現代で選ばれやすい理由
現在4WSなし車が選ばれやすい理由は、性能ではなく管理と将来性にあります。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 維持 | 見通しが立つ |
| 故障 | 対応しやすい |
| 価値 | 安定しやすい |
| 心理 | 構えず乗れる |
要点まとめ
- 4WSなしは構造がシンプル
- 操作と挙動の関係が分かりやすい
- 整備・維持の現実性が高い
- 運転主体の楽しさがある
資料を読み解いていくと、4WSなしのBA5は「何も足さない完成形」のようにも見えてきます。
派手さはありませんが、長く付き合うには、この素直さが魅力になるのかもしれませんね。
今選ぶなら4WSあり/なしどちらか
ここまで整理してきた内容を踏まえると、プレリュード BA5における4WSの選択は「優劣」ではなく、どんな価値を優先するかに尽きます。
最後に、判断軸をはっきりさせて整理します。
4WSありを選ぶ意味
4WSあり車は、BA5が当時目指した技術的完成形に最も近い仕様です。
| 判断軸 | 4WSありの価値 |
|---|---|
| 走行感 | 車体全体が一体で動く |
| 安定性 | 高速域での安心感 |
| 技術性 | 当時の先進思想を体感 |
| キャラクター | BA5らしさが濃い |
「プレリュード BA5というモデルを、思想込みで味わいたい」という人には、4WSありが自然な選択になります。
ただし、その価値は正常に機能していることが前提です。
4WSなしを選ぶ意味
一方で4WSなし車は、現代視点で見たときの現実的な完成形とも言えます。
| 判断軸 | 4WSなしの価値 |
|---|---|
| 管理 | 維持の見通しが立つ |
| 操作感 | 挙動が分かりやすい |
| 整備 | 相談先を選ばない |
| 心理 | 構えず付き合える |
「BA5のデザインと雰囲気を楽しみつつ、余計な不安を抱えたくない」のであれば、4WSなしは非常に合理的な選択です。
判断を誤りやすいポイント
選択時に注意したいのは、次のような考え方です。
| 注意点 | 理由 |
|---|---|
| 4WS=必須 | 必ずしも正しくない |
| 4WS=危険 | 過剰な不安 |
| 評判だけで判断 | 個体差が大きい |
| 仕様より状態 | 最重要 |
4WSの有無以上に、個体の状態・整備履歴・違和感の有無が満足度を左右します。
結論としての考え方
最終的な判断は、以下の問いに答えられるかどうかです。
- 技術を含めて当時のBA5を味わいたいか
- 多少の手間を受け入れられるか
- それとも、シンプルさと安心感を優先したいか
どちらを選んでも、正解・不正解はありません。
自分の使い方と価値観に合っていれば、それが正解です。
要点まとめ
- 4WSありは思想重視・完成形志向
- 4WSなしは現実的・管理重視
- 優劣ではなく価値観の違い
- 最重要なのは個体の状態
資料を通して見ていくと、BA5の4WSは「付いているから偉い装備」ではなく、「理解して選ぶ装備」だと感じます。
どちらを選んでも、BA5というクルマの本質は失われませんね。
まとめ
プレリュード BA5の4WSは、当時のホンダがFFクーペの走行質を高めるために導入した、非常に思想性の高い機構です。
低速域では取り回しを助け、高速域では挙動を落ち着かせるその働きは、派手さこそありませんが、車全体の印象を確実に変えます。
一方で、構造が複雑になるぶん、整備性や将来の維持という現実的な課題も伴います。
4WSなし車は、その点で構造がシンプルで、運転の分かりやすさと管理のしやすさを備えた仕様と言えるでしょう。
重要なのは「4WSがあるかどうか」ではなく、「自分はこのクルマに何を求めているか」です。
技術思想を含めて当時の完成形を味わいたいのか、それとも長く無理なく付き合える相棒を選びたいのか。
その答えが見えたとき、BA5の4WSあり/なしは、自然と選べるはずです。