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【プレジデント PGF50】当時カタログで見る装備と新車価格|基本仕様まで整理

日産プレジデント PGF50は、1990年代後半から2000年代初頭にかけて販売された国産最高級セダンですが、当時のカタログに記載された装備内容や新車価格は、現代の感覚とは大きく異なります。

単に「高級車」として語られることはありますが、どのような装備が標準で、どのオプションが設定されていたかを正確に把握している例は多くありません。

また、新車価格に関しても、標準仕様と上級仕様では価格差があり、購入時の選択肢がその後の維持や価値観に直結します。

本記事では、当時の公式カタログに基づき、PGF50の主要装備とその目的、新車価格(標準・上級グレード別)を整理します。

数字や装備・仕様を正確に読み解くことで、現在の中古車相場や価値観を理解する際の基礎データとして役立つ構成にしています。

プレジデント PGF50 当時の標準装備一覧

当時の公式カタログは、装備を「標準装備」「メーカーオプション」「ディーラーオプション」に分けて記載しています。

PGF50はフラッグシップセダンであるため、標準装備の範囲が広く、多くの快適装備が最初から含まれていました

以下は公式カタログの装備表を一次情報として整理した内容です。

基本安全装備

装備機能
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)急ブレーキ時の車輪ロック防止
全席3点式シートベルト前席・後席すべて
運転席SRSエアバッグ衝突時の乗員保護
後席SRSエアバッグ(車両・仕様により)一部グレードで標準

当時の高級車としては、このレベルの安全装備が標準で備わっていたことは、日産のフラッグシップとしての立ち位置を示しています。

快適装備(標準)

装備仕様
パワーウインドウ(全席)全席電動
自動エアコンディショナー自動温度制御
電動シート(前席)多方向調整
本革シート高級素材
本木目インテリアパネル質感重視

これらは「高級セダンとして当然」とされる装備ですが、PGF50では基本仕様として最初から設定されていました。

特に本革シートや本木目パネルは、同時代の国産セダンにおける上級装備として位置付けられていました。

便利装備・制御系(標準)

装備内容
5速オートマチック電子制御
電動格納ミラー走行前後で便利
集中ドアロック乗降時の利便

当時の国産車ではオプション扱いになる装備も多く含まれていましたが、PGF50の標準仕様に組み込まれていました。

乗員保護・静粛性関連

装備意図
二重防音ガラス車内静粛性向上
シートバック補強長時間走行での快適性向上

静粛性はPGF50の重要な価値の一つであり、設計段階で標準装備として設定されています。


要点まとめ

  • PGF50は安全・快適装備が広範囲に標準化
  • 同時代国産セダンと比較して装備水準が高い
  • 快適装備は豪華さではなく静粛性・利便性を重視
  • 装備一覧が当時カタログで明示されていた

資料としてカタログを読むと、PGF50は「快適装備を当然とする思想」でまとめられており、当時の日産がフラッグシップに込めた意図が伝わってきます。

プレジデント PGF50 のオプション・グレード別装備

PGF50は標準装備が非常に充実している一方で、当時のカタログでは用途や立場に応じて選べる装備差が明確に用意されていました。

装備の多くは「豪華に見せるため」ではなく、後席快適性や静粛性をさらに高める方向で整理されています。

グレード差の考え方(カタログ表記ベース)

PGF50のカタログでは、装備差を伴う複数の仕様が設定されていましたが、名称や細かな呼称は年次改訂により揺れがあります

そのため本記事では、機能別に整理します。

区分位置付け
標準系基本装備を重視
上級仕様後席・快適性重視
装備集約仕様上級装備の標準化

後席関連オプション・装備

PGF50の装備差で最も大きいのが後席です。

装備内容
後席電動調整機構リクライニング・姿勢調整
後席専用操作系空調・シート操作
後席快適装備快適性向上装備

これらは一部仕様では標準、他仕様ではオプション扱いとなっており、法人・要人送迎用途を強く意識した構成であることが分かります。

インフォテインメント・操作系の装備差

当時のカタログでは、以下のような装備が選択肢として設定されていました。

装備備考
ナビゲーションシステム世代・仕様差あり
オーディオシステム構成差あり
操作パネル専用意匠の場合あり

ただし、ナビ・オーディオについては後年交換されている個体が多く、現存車では当時仕様が残っていないケースも多い点に注意が必要です。

快適・補助装備の選択肢

装備意図
電動装備追加操作負担軽減
快適性向上装備長時間移動対策
静粛性補強装備高級セダン用途

これらは「必要な人だけが選ぶ」思想で設定されており、すべてを標準化しなかった点に、当時の合理的な考え方が見て取れます。

現在の中古車で注意すべき点

オプション装備は、現在の中古車選びに直接影響します。

  • 当時オプションでも現車に装着されているか
  • 後年に追加・変更されていないか
  • 動作状態が維持されているか

カタログ通りの仕様かどうかより、現車の状態確認が最優先になります。


要点まとめ

  • PGF50は装備差で性格が変わる設計
  • 後席関連装備が最大の違い
  • ナビ・オーディオは現存車では変更例が多い
  • カタログ装備より現車状態を重視すべき

カタログを読み込んでいくと、PGF50は「全部入り」を前提にしていない点が印象的です。

使う人・立場に合わせて装備を選ばせる設計は、当時のフラッグシップらしい落ち着いた姿勢だったように感じます。

プレジデント PGF50 新車価格一覧(当時カタログ)

PGF50の新車価格は、当時の国産乗用車の中でも明確に「最上位」に位置付けられていました。

ただし、グレードや装備構成によって価格帯に差があり、単一の金額で語ることはできません。

ここでは当時カタログに記載された価格帯の考え方を整理します。

新車価格の基本的な位置付け

PGF50は、セルシオやシーマといった個人向け高級セダンよりもさらに上位に設定されており、価格面でも公用・法人用途を前提とした車種でした。

観点位置付け
車格国産フラッグシップ
想定用途公用・法人・要人送迎
価格思想実用最上位

グレード別 新車価格帯(当時)

当時のカタログを基に整理すると、PGF50の新車価格は以下のレンジに収まります。

区分新車価格帯(当時)
標準仕様約800万円台
上級仕様約900万円前後
装備集約仕様1,000万円超

※消費税率・オプション選択により変動
※正確なグレード別価格は年次改訂により異なるため、ここでは代表的な価格帯のみを示しています。

オプション装着時の価格上昇

PGF50では、後席関連装備や快適装備を追加することで、車両価格が大きく上昇します。

装備区分価格への影響
後席快適装備上昇幅大
専用内装上昇幅中
電動・制御系積み重ね式

結果として、カタログ上の最上級構成では1,000万円を超える価格に達していました。

当時の物価感覚との比較

1990年代後半〜2000年代初頭において、800万〜1,000万円超という価格帯は、

  • 一般的な高級車を超える
  • 国産車の最上位クラス
  • 法人・公用向けが前提

という明確な位置付けでした。

個人ユーザーが趣味で選ぶ車というより、役割を伴う車としての価格設定だったことが分かります。

新車価格と装備内容の関係

PGF50の価格は、単なる装備の多さではなく、

  • 静粛性対策
  • 大排気量V8エンジン
  • 専用設計の内外装

といった「目に見えにくい部分」に多く割り当てられていました。

この点が、カタログを読まないと伝わりにくい特徴です。


要点まとめ

  • PGF50の新車価格は約800万〜1,000万円超
  • グレード・装備で価格差が大きい
  • 国産車最上位クラスの価格帯
  • 価格は快適性・静粛性に重点配分されている

カタログを眺めていると、PGF50の価格設定は「高いから偉い」というより、「役割に対して妥協しない」姿勢の表れに見えます。

数字だけを見ると驚きますが、その背景を知ると納得できる部分も多いですね。

PGF50 の装備が現在の視点でどう評価されるか

PGF50の装備内容は、当時のカタログを見ると非常に充実していますが、現在の視点で評価する場合には「豪華かどうか」ではなく、「どういう価値を持っていた装備か」を読み替える必要があります。

これは時代背景と装備思想が大きく異なるためです。

当時は先進的だった装備群

PGF50に標準・設定されていた装備の多くは、1990年代後半としては先進的なものでした。

装備分野当時の評価
静粛性対策最高水準
電動装備先進的
快適装備上級車専用

特に静粛性や快適性に関わる装備は、「数値で示しにくい価値」として重視されており、カタログでも強調されています。

現在では標準化された装備との違い

一方で、現在の車では以下のような点が評価の分かれ目になります。

観点現在の視点
電動装備特別感は薄い
ナビ・オーディオ世代差が大きい
安全装備基準が異なる

現代の安全基準やインフォテインメントと単純比較すると、見劣りする部分があるのは事実ですが、当時の基準で見れば最上級だったという前提は崩れません。

「豪華装備」より「思想」を評価する視点

PGF50の装備は、見た目の派手さや機能数を競うものではなく、

  • 乗員を疲れさせない
  • 車の存在を意識させない
  • 長時間使っても違和感が出ない

といった思想に基づいています。

このため、現代の装備評価軸(多機能・デジタル)とは噛み合わない部分があります。

現在の中古車選びでの評価ポイント

現存するPGF50を評価する際には、装備の「有無」よりも、

  • 正常に機能しているか
  • 装備が過不足なく使えるか
  • 使われ方に合っているか

といった点が重要になります。

装備が多いほど価値が高いとは限らず、状態の良さが最優先です。

装備思想が示すPGF50の立ち位置

PGF50の装備内容を現在の視点で読み解くと、この車が「時代の先端を走る存在」ではなく、「役割を安定して果たす存在」として設計されていたことがよく分かります。


要点まとめ

  • 当時は装備水準が非常に高かった
  • 現代基準では評価軸が異なる
  • 数ではなく思想を理解する必要がある
  • 中古車では装備状態が最重要

カタログを読み返していると、PGF50の装備は「誇るため」ではなく「黙って役目を果たすため」に用意されていたように感じます。

その考え方は、今の基準とは違いますが、だからこそ独特の価値が残っているのかもしれません。

PGF50 装備・新車価格が中古相場に与える影響

PGF50の中古相場を考える際、年式や走行距離以上に重要になるのが「当時どの仕様で新車販売された個体か」という点です。

これは、PGF50が装備内容によって車の性格と価値が大きく変わるモデルだからです。

新車価格と現在の価格差の考え方

PGF50は当時800万〜1,000万円超という価格帯で販売されていましたが、現在の中古市場ではその価格差がほぼ反映されていません。

観点傾向
新車時価格非常に高額
現在の中古価格横並び傾向
装備差の評価反映されにくい

これは、装備の多さが「価値」よりも「維持リスク」として見られやすいためです。

装備が多い個体ほど有利とは限らない理由

当時は魅力的だった装備も、現在では評価が分かれます。

  • 電動・制御系が多い
  • 専用部品が多い
  • 修理時の選択肢が限られる

その結果、上級装備車=高評価とはならず、むしろ装備がシンプルな個体の方が敬遠されにくい傾向があります。

中古市場で評価されやすいポイント

現在の中古市場で比較的安定した評価を受けやすいのは、以下の条件を満たす個体です。

項目理由
装備が過度でない維持しやすい
動作状態が良好即時使用可能
保管状態が良い劣化が少ない

カタログ上の「最上級仕様」であることよりも、現実的に使えるかどうかが最重要視されます。

新車価格を知る意味

PGF50の当時価格を知ることは、現在の価値を直接決めるためではありません。

  • どこにコストが使われていたか
  • なぜこの装備構成だったのか
  • どういう役割を担っていた車か

を理解するための資料として意味があります。

この視点があると、中古車を見た際の納得感が大きく変わります。

カタログ情報の正しい使い方

現在のPGF50選びでは、

  • カタログ=理想像
  • 現車=現実

と捉えることが重要です。

カタログ通りであることを求めるより、「カタログが示した思想をどれだけ保っているか」を見る方が現実的です。


要点まとめ

  • 新車価格差は中古相場に反映されにくい
  • 装備が多いほど有利とは限らない
  • 状態・使いやすさが評価の中心
  • カタログは価値観理解の資料として有効

当時のカタログと現在の中古車を見比べていると、PGF50は「価格で価値を語る車」ではなく、「背景を理解して選ぶ車」だと感じます。

数字よりも思想を知ることが、この車と向き合う第一歩なのかもしれません。


まとめ

プレジデント PGF50の当時カタログを読み解くと、この車が単なる高額な国産車ではなく、明確な役割と思想を持って設計されていたことが分かります。

標準装備の充実度、後席を重視した装備構成、新車価格の設定はいずれも、公用・法人用途を前提としたフラッグシップセダンとしての立場を反映したものでした。

現在の中古市場では、新車時の価格や装備差がそのまま評価に結びつくわけではありませんが、当時の装備内容や価格背景を理解することで、個体ごとの見方は大きく変わります。

PGF50はカタログ通りの豪華さを求める車ではなく、その思想がどれだけ残っているかを見極める車です。

その前提に立てば、今でも静かに価値を持ち続けている一台だと言えるでしょう。

-プレジデント