昭和後期の国産高級セダンとして名を馳せたトヨタ クラウン MS50型。
旧車としての価値が高まりつつある今、
「どれくらいの費用をかけてレストアすべきか」
「購入後、維持のためにどれだけ見積もる必要があるか」
が実務的な検討ポイントになっています。
この記事では、MS50型をレストア・維持していく上で実際に掛かる費用の目安を、一次情報・旧車専門工場の実勢例をもとに整理しました。
まず、“今どうすべきか”・“どれを優先すべきか” を冒頭に明示します。
錆・構造腐食・部品欠損などが確認できたら、全体レストア費用として200~300万円程度を想定しておくことが現実的です(旧車専門工場の見積例より)。
その上で、予算内で収めるための優先順位も後半でご紹介します。
旧車愛好家・購入検討者の方にとって、数字をもって冷静に判断できる内容を目指します。
Contents
レストア費用の内訳と相場感

まず、トヨタ クラウン MS50型をレストアする際の「費用の中身」と、旧車専門工場で見られる相場感を整理します。
費用の主な内訳
- ボディ・外装塗装・防錆処理:ボディの錆び・腐食を補修し、全塗装や防錆・アンダーコートをかける工程。
- 機関部(エンジン・ミッション・冷却系・電装系):年式相応に劣化しているため、オーバーホール、再生、消耗部品交換が想定されます。
- 内装・インテリア・装備品再生:シート・内張り・パネル・モール・クローム部品など、旧車特有の劣化対象があります。
- 足回り・ブレーキ・シャーシ・構造補修:サスペンション、ブレーキ、フレーム・床下・ドア下などの腐食修復。
- 予備・雑作業費用:部品捜索費・輸送・登録・検査・突発修理・調整費用など。
実勢相場感
旧車専門工場による例では、クラウン MS50型のフルレストア費用が概ね200~300万円前後を目安として挙げています。
具体的に、塗装+防錆だけで「外装全塗装(同色)80〜100万円」「色替え+内部まで100〜130万円」「防錆・アンダーコート20〜30万円」などの細目が紹介されています。
また、部品再生・再メッキ費用として「フロントバンパー再メッキ5 万〜7 万円」「リアバンパー6万〜8万円」「サイドモール研磨3〜5万円/セット」「エンブレム類1点あたり5千〜1万円」などの例も。
注意すべき補足
- 年式・状態・走行距離・前オーナーの手入れ状況によって、費用が大きく変動します。
- 錆・腐食が深刻な場合、板金+構造補修だけで上記相場を超えるケースがあります。
- 部品欠品・レアな仕様(希少グレード・2ドアハードトップ等)は部品捜索・リプロ製作が必要となり、費用上乗せ要因となります。
- 保安基準・安全性に関する改修(車検・構造変更等)は地域・年式によって異なるため最終確認必須です。
要点まとめ
- MS50型のフルレストア費用の目安は「200〜300万円前後」が現実的。
- 外装塗装・防錆だけで80〜130万円が想定される。
- 機関・内装・足回り・部品代も含めると総額が膨らむ。
- 状態・仕様・部品の入手難易度によって大きく変動。
- 保安基準・構造変更関連は別途要確認。
レストア費用を見積もる際、「このくらいでできるだろう」という予想だけでは不十分で、現車を細かく状態チェックして、どこまで手を入れるかを明確にしておくことが大切ですね。
旧車の楽しみには予算の余裕も必要ですが、そこを曖昧にすると後から“思ったより掛かった…”ということになりがちだと聞きます。
部品入手・再生(ボディ・機関・内装)で掛かる費用

クラウンMS50のレストアで最も費用を左右するのが、「どこまで純正部品・当時品にこだわるか」です。
ここでは主要なパート別に、再生・入手コストの目安を整理します。
ボディ・外装パーツ
ボディ系は、部品の入手が難しいカテゴリです。
特にメッキモール・エンブレム類・バンパーは純正品の在庫がほぼ枯渇しています。
現在はリプロ品(再生品)や再メッキ加工での対応が主流です。
| 項目 | 目安価格 | 備考 |
|---|---|---|
| フロントバンパー再メッキ | 約5〜7万円 | クロームの輝き再現が重要 |
| リアバンパー再メッキ | 約6〜8万円 | 錆取り+再メッキ加工含む |
| サイドモール研磨・再生 | 約3〜5万円/セット | 欠損時はリプロ対応 |
| エンブレム類再生 | 約0.5〜1万円/点 | 一部3Dプリント再現もあり |
一部の外装モールは現在も旧車パーツ専門店でリプロ品が販売されています。
機関部品(エンジン・冷却・電装)
M型エンジンを搭載するMS50は、補修部品が一部再販されていますが、オリジナルを保つには部品取り車の活用が欠かせません。
| パーツ種別 | 価格帯 | 備考 |
|---|---|---|
| ガスケット・補修キット | 約2〜3万円 | M型エンジン用再販品あり |
| ウォーターポンプ | 約2万円前後 | 現行品代替が可能な場合あり |
| オルタネーター再生 | 約1.5〜2万円 | 社外リビルト対応 |
| マフラー製作 | 約5〜10万円 | ワンオフ製作が主流 |
実際のM型エンジン補修の様子は → YouTube:クラウンMS50 M型エンジン再生記録
内装・インテリア
内装関係は「張り替え」か「リプロ布地使用」で費用が大きく変わります。
| 項目 | 価格目安 | 備考 |
|---|---|---|
| シート張り替え(前後) | 約15〜25万円 | 純正パターン再現時 |
| 天井張り替え | 約5〜8万円 | 素材によって変動 |
| カーペット交換 | 約3〜5万円 | 社外品で代替可能 |
| ドア内張り再生 | 約6〜10万円 | 木目パネルは再塗装対応も可 |
総額目安(部品+再生費)
- 軽度レストア(走行可・補修中心):約80〜120万円
- 中度(内外装+エンジン再生):約150〜200万円
- フルレストア(塗装含む全域再生):約250〜300万円
要点まとめ
- ボディ・外装は再メッキとリプロ品が中心。
- 機関系はM型エンジン用補修キットが流通している。
- 内装は純正布地再現で費用が倍増。
- 全体で200〜300万円規模を見込むのが妥当。
MS50の部品事情を見ると、当時のクラウンがどれほど贅沢に作られていたかが分かります。
モール一本とっても手作業で仕上げる必要があり、職人さんの腕次第で仕上がりがまるで違うそうです。
レストア前にチェックすべき劣化・錆・修復歴

クラウンMS50のレストアを始める前に、最も重要なのが「どの部分を修復対象とするか」を見極めることです。
錆や腐食、過去の修復履歴を見落とすと、費用が倍増するケースもあります。
ここでは、旧車専門工場が実際にチェックしている主要ポイントを解説します。
ボディ・シャーシの錆・腐食
MS50はフレーム構造がしっかりしている一方、ボディ下部・ドア下・トランク周辺・フロアパネルなどに錆が発生しやすい傾向があります。
特に以下の部位は要注意です。
| チェック箇所 | 劣化リスク | 補修時の費用目安 |
|---|---|---|
| フロアパネル全体 | 穴あき・腐食 | 5〜10万円(溶接修復) |
| サイドシル・ドア下部 | 水分・泥溜まり | 5〜15万円 |
| トランク内部・ステップ | 水漏れ・腐食 | 3〜8万円 |
| フロントフェンダー下 | サビ・腐食進行 | 3〜6万円 |
特に海沿い地域で長期保管された個体は、見えない内部に進行した錆があるため、リフトアップでの下回り確認が必須です。
機関系・電装の劣化
M型エンジンは丈夫な構造ですが、長期未始動個体ではオイル固着・冷却水漏れ・電装断線が頻発します。
確認ポイント:
- エンジンオイルの乳化(ガスケット抜けのサイン)
- ラジエータ周辺の錆詰まりや漏れ跡
- ヒューズボックス・配線の硬化や断線
- ブレーキホースのひび割れ
電装系は一見動作していても、発電電圧の低下・接点腐食が起きていることが多く、結果として「走るが充電されない」状態になる例も報告されています。
修復歴・板金痕の確認
外装が綺麗でも、過去に大きな修復歴がある個体は注意が必要です。
以下の方法で確認できます。
- ピラー内側やトランク内の溶接跡・パテ跡を探す。
- フレーム寸法に左右差がないか測定。
- ドア・トランクの閉まり具合や隙間のムラ。
これらが確認された場合、板金・再補修だけで20〜50万円規模になる可能性があります。
チェック時の実用的ポイント
- 旧車専門店での「購入前点検」を依頼する(費用:3〜5万円程度)。
- 下回り撮影をしてもらい、ボディとフレームの接合部を写真で記録。
- エンジン始動の可否よりも、「圧縮があるか」「異音がないか」を重視。
- 再塗装歴がある場合、元色との違いを確認(全塗装費用に影響)。
要点まとめ
- ボディ下部やドア下は錆びやすく、修復費は1箇所あたり5〜10万円。
- M型エンジンは丈夫だが、長期未始動で内部固着の恐れあり。
- 溶接跡やパテ修復がある個体は追加費用が発生しやすい。
- 専門業者による購入前チェックを依頼するのが安全。
レストア車を扱う専門店の方に話を聞くと、「外観より下回りを先に見てほしい」とよく言われます。
特にクラウンMS50は重厚なボディのため、見た目以上に内部腐食が進行していることもあるそうです。
維持費・保管費・保険など、レストア後の運用コスト

クラウンMS50をレストアしたあとに発生するコストは、「修理費」だけでなく維持・保管・税金・燃料・保険など多岐にわたります。
ここを見誤ると、せっかく完成した車を手放さざるを得ないケースもあります。
以下では、年間コストの実態を整理してみましょう。
税金・車検・保険料
旧車でも、基本的な自動車税・重量税・自賠責保険は現行車と同じ区分が適用されます。
MS50は2,000ccクラスの乗用車のため、概算は以下の通りです。
| 項目 | 年間費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 自動車税 | 約39,500円 | 排気量2.0Lクラス |
| 重量税 | 約25,000円/年換算 | 継続検査時2年分で5万円前後 |
| 自賠責保険 | 約21,000円/年 | 24か月契約で約42,000円 |
| 任意保険 | 約40,000〜70,000円 | 走行距離・免許等級で変動 |
「旧車割引」などの特例は基本的に存在せず、クラシックカー登録(いわゆる“ナンバー付き展示車”扱い)にしない限り通常課税となります。
燃料・オイル・消耗品費
M型エンジンは燃費効率が現代車ほど高くなく、平均6〜8km/Lが一般的。
年間3,000km走行と仮定すると、ガソリン代はおよそ6〜7万円程度です。
その他、
- エンジンオイル交換(年2回想定)…6,000〜8,000円×2
- プラグ・フィルター類…1万円前後/年
- バッテリー交換…2〜3年に1回(約1.5万円)
といった定期的なメンテナンス費用が発生します。
保管・ガレージ費用
旧車の寿命を左右するのが保管環境です。
特にボディの錆・ゴム類の劣化を防ぐためには屋内保管が理想的です。
| 保管形態 | 費用目安(月) | 特徴 |
|---|---|---|
| 屋外(屋根なし) | 0円 | 錆・紫外線劣化が進行しやすい |
| 屋根付きカーポート | 約5,000〜10,000円 | 最低限の防水対策 |
| シャッター付きガレージ | 約10,000〜30,000円 | 理想的。湿度・温度管理も可 |
| 専門ストレージ施設 | 約30,000〜50,000円 | 旧車専用。温度・警備管理あり |
ガレージ保管で年10〜30万円ほど見積もると現実的です。
維持費トータルの目安(年間)
| 区分 | 年間想定費用 |
|---|---|
| 税金・保険関係 | 約12〜15万円 |
| 燃料・メンテナンス | 約10〜12万円 |
| 保管・ストレージ | 約10〜30万円 |
| 合計目安 | 約30〜55万円/年 |
このほか、レストア後の**初期慣らし整備(オイル滲み修理・調整費など)**に10〜15万円程度発生することもあります。
要点まとめ
- 年間維持費は平均30〜50万円程度が目安。
- 屋内保管の有無で寿命と出費が大きく変わる。
- 燃料代は年7万円前後、整備は年10万円前後を見込む。
- 税金・保険は現行車と同等、減免は基本なし。
購入時からレストア完了までのスケジュールと資金計画
クラウンMS50を「購入 → レストア → 登録・納車」まで進める場合、必要なのは時間・費用・段取りの明確化です。
旧車レストアは想定外の工程追加が起きやすく、計画の有無で完成までのストレスが大きく変わります。
ここでは現実的なスケジュールと資金配分の目安をまとめます。
おおまかな工程スケジュール
| フェーズ | 主な内容 | 所要期間(目安) |
|---|---|---|
| ① 購入準備・現車確認 | 現車チェック、錆・修復歴・走行状態の確認 | 約1〜2週間 |
| ② 購入・輸送 | 契約、陸送手配、整備工場搬入 | 約2〜3週間 |
| ③ 分解・点検 | ボディ・足回り・機関・内装の全バラ点検 | 約1か月 |
| ④ 板金・塗装 | 錆修理・下地処理・全塗装・防錆 | 約1.5〜2か月 |
| ⑤ 機関・電装・足回り整備 | エンジンOH、冷却・燃料・電装再生 | 約2〜3か月 |
| ⑥ 内装仕上げ・組立 | 張り替え、部品再生、内外装組み付け | 約1か月 |
| ⑦ 車検・登録・調整走行 | 車検、登録、慣らし走行・最終調整 | 約2週間〜1か月 |
合計で約6〜9か月が平均的なスケジュールです。
状態が良ければ4〜5か月、腐食が深刻な場合は1年以上かかるケースもあります。
資金計画の立て方
レストア費用を「一括で払う」よりも、工程ごとに分割して支払う計画を立てるのが現実的です。
| 支出項目 | 支払い時期 | 目安費用 |
|---|---|---|
| 現車購入・輸送費 | 初期段階 | 約100〜150万円(状態による) |
| 分解・診断・見積り | 第1月 | 約10〜20万円 |
| 板金・塗装工程 | 第2〜3月 | 約80〜120万円 |
| 機関整備・内装再生 | 第4〜6月 | 約80〜100万円 |
| 登録・仕上げ費用 | 最終月 | 約20〜30万円 |
| 総計 | 約250〜300万円前後 | 状況で±50万円変動 |
一般的には「見積り後に約30〜40%を前金」「工程完了ごとに分割払い」という形が多いです。
計画時に押さえるポイント
- 旧車専門店で段階ごとの写真記録・報告書を発行してもらう。
- 工程ごとに**“中間立会い”**を行い、仕上がりと費用の整合を確認。
- レストア完了後の**慣らし運転(約1,000km)**期間中は追加整備費が発生しやすい。
- 保管場所・輸送方法も事前に確保しておく。
要点まとめ
- 平均スケジュールは6〜9か月。錆びが多い車両は1年超も。
- 工程ごとに支払う分割計画が現実的。
- 写真報告・中間チェックで品質を確保。
- 追加整備費を見込んで予算に+10〜20万円の余裕を。
MS50のような旧クラウンのレストアは、まるで「もう一度新車を作る」ような感覚だと聞きます。
分解から塗装、組み立てまで半年以上かけて進める工程を見ていると、職人さんの熱意そのものが形になっているように感じますね。
動画で見た工場の様子では、エンジン搭載の瞬間に拍手が起こるほどでした。
まさに“再生の儀式”という言葉がぴったりです。
費用を抑えるための現実的な手段と注意点

クラウンMS50のレストアは、理想を追えばキリがなく、結果として300万円を超えるケースも珍しくありません。
とはいえ、計画と工夫次第で出費を大幅に抑える方法も存在します。
ここでは、実際のオーナーが行っている「現実的な節約術」と「やってはいけない手抜き」を整理します。
優先順位をつけて段階的に仕上げる
すべてを一度に直そうとせず、安全走行に関わる部分を最優先に整備するのが賢明です。
| 優先度 | 部位・工程 | コメント |
|---|---|---|
| ★★★ | ブレーキ・タイヤ・燃料系 | 最優先。命に関わる部分。 |
| ★★☆ | エンジン・冷却系 | オーバーヒート防止と始動安定化。 |
| ★★☆ | 錆・防錆・下回り塗装 | 長期保管の前提条件。 |
| ★☆☆ | 内装・装飾パーツ | 後から少しずつでもOK。 |
一気に“ショーカー”を目指すのではなく、**「走れる状態 → 外装仕上げ → 内装再現」**という三段階で進めると、総費用を分散でき、工場側との相談もしやすくなります。
自分でできる軽作業を取り入れる
MS50の整備のうち、外装磨き・ゴム交換・内装清掃などはDIYで対応可能です。
オーナーの間では、以下のような節約方法がよく実践されています。
- ウェザーストリップ・ゴム類を自分で交換(パーツ代5,000円前後)
- メッキパーツの初期研磨をDIY(専用研磨剤+クロス)
- 内装樹脂の補修・再塗装を自宅で施工
- 社外製のラジオアンテナやスピーカーを流用
DIYで失敗しやすいのは「電装・燃料系」なので、ここは必ず専門店に依頼しましょう。
部品取り車・中古パーツを活用する
クラウンMS50は流通台数が限られるものの、同世代のクラウン・マークII・コロナなどと共通部品を持つケースがあります。
| パーツ種別 | 互換可能車種例 | 備考 |
|---|---|---|
| ドアハンドル・ミラー | MS60系クラウンなど | 小加工で装着可 |
| ステアリング・レバー類 | マークII X30系 | 流用報告あり |
| ライトリム・レンズ類 | コロナT100系 | 一部形状共通 |
| ホイールナット・ハブ | トヨタ汎用品 | 現行流通あり |
オーナーコミュニティやオークションを活用すれば、純正品より50〜70%安価で入手できることもあります。
「安く仕上げる」ための落とし穴
節約志向で最も避けるべきは、「中途半端なレストア」。
防錆処理を省いたり、安価な塗料を使うと、数年で再び錆が進行し、結局再修理が必要になることがあります。
また、「未整備の個体を安く購入して自分で直す」場合、結果的に部品代と輸送費で高くつくケースが多いです。
特にエンジン未始動・書類なし車両はリスクが高く、専門業者に確認するのが必須です。
実践的な節約バランス例
| 節約戦略 | 効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| 段階レストア(3段階で進行) | ★★★ | 長期計画が必要 |
| 部品取り車活用 | ★★☆ | 在庫・状態を要確認 |
| DIY清掃・磨き | ★★☆ | 美観向上に効果大 |
| 外注最小化 | ★☆☆ | 安全系は必ずプロへ依頼 |
適正なコストダウン幅:総費用の15〜25%程度が限度と考えるのが現実的です。
要点まとめ
- まず安全・防錆・走行性の確保を優先し、内装や外観は後回しでOK。
- DIYや中古パーツで15〜25%程度のコストダウンが可能。
- 共通部品流用はトヨタ車系で比較的容易。
- 「防錆を省く」「未整備車を安く買う」は結果的に高くつく。
レストア車のオーナーさんの話を聞くと、「節約=我慢ではない」という言葉が印象的でした。
限られた予算の中でも、こだわるポイントを絞って仕上げれば十分に満足度は高いそうです。
特にクラウンMS50は部品共通性が高く、工夫次第でコストを抑えながらも美しい仕上がりを目指せる一台だと感じます。
よくある質問(FAQ)

Q1. クラウンMS50のレストアに必要な期間はどのくらいですか?
A. 平均で6〜9か月ほどが目安です。
軽度の補修なら4〜5か月で済みますが、ボディ腐食が深刻な場合は1年以上かかることもあります。
Q2. 部品はすべて純正で揃えたほうが良いですか?
A. 可能なら純正が理想ですが、すでに入手困難なパーツも多いため、リプロ品(再生品)や他車流用を組み合わせて対応するのが現実的です。
Q3. 部品取り車を買うのは得ですか?
A. 状態が良ければ有効ですが、保管や輸送の手間が大きく、書類なし車両は登録できない場合もあります。
購入前に部品状態を確認しましょう。
Q4. レストア後に車検を通すのは難しいですか?
A. 原則として可能ですが、構造変更が必要な場合があります。
特にブレーキ・照明・排気系は保安基準が現行に適合しているか事前確認が必要です。
Q5. フルレストアの費用をローンで支払うことはできますか?
A. 多くの専門店で対応しています。
工期が長い場合、工程ごとの分割払い(着手・中間・納車時の3回)が一般的です。
Q6. DIYでどこまで作業できますか?
A. 清掃・磨き・ゴム類交換などの軽作業が限界です。
電装・燃料・足回りなど安全系は必ずプロに依頼しましょう。
Q7. 旧車専門の保険に入るメリットはありますか?
A. はい。
走行距離が短く事故リスクが低い旧車向けの特約を選ぶことで、通常保険よりも割安になる場合があります。
Q8. ガレージがない場合はどうすればいい?
A. 屋根付き駐車場か簡易ガレージ(布カバー付き)でも可ですが、湿度対策を徹底してください。
防湿剤・送風機の併用が有効です。
Q9. 再塗装はオリジナルカラーに戻すべき?
A. 価値維持を重視するならオリジナルカラー推奨です。
ただし、再塗装履歴自体はマイナス要素ではありません。
Q10. レストア後に価値は上がりますか?
A. 状態次第ですが、フルレストア済み車両は同型ノンレストア車よりも1.5〜2倍の市場価値がつく傾向があります。
まとめ
クラウンMS50は、トヨタの高級車史において“クラウンらしさ”を確立した初期の代表格です。
いま再び注目されている背景には、手作業で作り込まれた質感と、直列6気筒M型エンジンの滑らかさが大きく関係しています。
レストア費用は200〜300万円が現実的なラインですが、状態・仕上げレベル・部品入手状況によって変動します。
最もコストを左右するのは「ボディの腐食」と「純正部品の確保」。
状態の良い個体を選ぶことが最大の節約にもなります。
一方で、費用を抑えながらも満足度を高める方法もあります。
- まずは安全性(ブレーキ・燃料系)を最優先に整備。
- 内外装は段階的に進め、DIYでの磨き・清掃も積極的に取り入れる。
- リプロパーツや共通部品を上手に使い、純正の雰囲気を残す。
また、レストアを「完了」で終わりとせず、保管・維持の計画まで含めて設計することが大切です。
屋内保管を前提とした年間維持費(30〜50万円)を想定しておくことで、車両の美観と機能を長期的に保てます。
動画などで見ても、MS50が再生される過程はまさに“文化財の修復”に近い印象を受けます。
部品を探し、磨き、再メッキし、再び動かす。
その一つひとつがクラウンという名車を現代に蘇らせる行為そのものです。
手間と費用は確かに掛かりますが、それに見合う満足感と誇りがこの車にはありますよね。
