1960年代後半に登場したクラウンMS50系は、「純和製高級車」としてトヨタが誇るクラウンブランドの礎を築いたモデルです。
現在では旧車としての人気が高まり、中古市場での流通台数は少ないながらも、状態の良い個体は高値で取引されています。
この記事では、クラウンMS50の中古車相場の実勢価格・評価基準・注意点を詳しく解説します。
レストアベースの格安個体から展示レベルのフルレストア車まで、価格差は非常に大きく、年式・グレード・整備履歴が判断の鍵となります。
特に近年は国内外のコレクター需要が再び高まりつつあり、数年前より相場が上昇傾向にあります。
購入を検討している方は、いま一度相場感を正確に把握しておくことが重要です。
Contents
クラウンMS50の中古車市場の現状

クラウンMS50は1967年〜1971年に販売された2代目クラウンの上級仕様であり、当時の国産高級車として非常に人気がありました。
しかし現在、中古市場で流通している個体は国内でわずか数台〜十数台程度に限られ、取引は旧車専門店やオークション、個人売買が中心です。
2025年現在の中古車市場を概観すると、以下のような傾向があります:
- 流通台数は減少傾向(特にオリジナル状態を保つ車両は希少)
- 価格上昇傾向(フルレストア済み車両は300万円超が主流)
- 海外バイヤー需要が増加(特に東南アジア圏・豪州で人気)
一般的な中古車検索サイトでは登録件数がほとんどなく、実際の相場は「旧車専門店の販売実績」や「個人取引事例」を基に推定するしかありません。
主な流通経路
| 経路 | 特徴 | 掲載価格の傾向 |
|---|---|---|
| 旧車専門販売店 | 整備履歴・保証あり。展示・委託販売中心。 | 250〜450万円 |
| オークション(Yahoo!・USS等) | 状態にばらつきあり。整備未実施が多い。 | 100〜200万円 |
| 個人売買・SNS経由 | メンテナンス履歴不明。現状販売が多い。 | 50〜150万円 |
| 海外輸出・逆輸入車 | 左ハンドル仕様や輸出再販車あり。 | 200〜300万円前後 |
要点まとめ
- 現在の国内流通数はごくわずかで、在庫はほとんど旧車専門店に集中。
- 程度が良い個体は300万円以上が主流。
- 海外需要の増加で、平均価格は上昇傾向にある。
- レストアベース車はまだ100万円以下で入手できる場合もある。
クラウンMS50の中古市場を見ていると、“見つけたときが買い時”という印象を受けます。
動画で紹介されていたオーナーの中には、3年以上探してようやく理想の個体に出会えたという人もいました。
現存数が減っている今、状態の良い一台を見つけたら早めの判断が肝心ですね。
年式・グレード別の価格相場

クラウンMS50系は1967年〜1971年の間に販売され、前期・後期で外観や装備に違いがあります。
中古車市場では年式やグレード、装備状態によって価格差が非常に大きいのが特徴です。
ここでは、代表的な仕様別に相場の目安を整理します。
前期型(1967〜1969年)MS50/MS51
前期型は「角目2灯」デザインが特徴で、クラウンの中でもレトロ感が最も強いモデルです。
希少性が高く、コレクター人気が集中しているグレードでもあります。
| 状態 | 価格帯 | 備考 |
|---|---|---|
| フルレストア済み・展示車級 | 約350〜500万円 | メッキ・内装すべて再生済み。 |
| 維持良好・走行可 | 約200〜300万円 | 錆補修・部分レストアあり。 |
| レストアベース | 約80〜150万円 | エンジン要整備・書類付き前提。 |
当時の上位モデル「スーパーサルーン」は特に人気が高く、フル装備車は400万円台で取引されることもあります。
後期型(1970〜1971年)MS51/MS52
後期型は「丸目4灯」デザインに変更され、より現代的な印象に。内装の質感も向上しており、実用性と旧車らしさのバランスが取れた人気モデルです。
| 状態 | 価格帯 | 備考 |
|---|---|---|
| フルレストア済み | 約300〜400万円 | 内外装・機関とも再生済み。 |
| 維持良好 | 約180〜250万円 | 日常走行可、エンジン好調。 |
| レストアベース | 約50〜120万円 | サビあり、書類付きが前提。 |
特殊仕様・希少グレード
| モデル | 特徴 | 価格相場 |
|---|---|---|
| クラウン ハードトップ(MS51HT) | 2ドア仕様。国内登録台数が極めて少ない。 | 400〜600万円前後 |
| クラウン デラックス(MS50D) | 当時の公用車仕様。内装が簡素でコレクター人気は限定的。 | 100〜180万円前後 |
| クラウン スーパーサルーン | 最上級モデル。ウッド調パネル・メッキ多数。 | 350〜500万円前後 |
ハードトップやスーパーサルーンは展示目的での購入が多く、実際の走行距離が短い未再生個体でも高値がつく傾向にあります。
現在の市場傾向
- 2020年頃より価格が上昇傾向。2025年時点では平均で約20〜30%値上がり。
- 海外コレクターの買い付けが続いており、特にアジア・中東圏ではクラウン人気が再燃。
- 国内では車体の状態が“値段を決めるすべて”。整備記録とボディコンディションが最重要。
要点まとめ
- 前期型(角目2灯)は特に高値で、フルレストア済みは400万円超も。
- 後期型(丸目4灯)はバランス型で、状態が良ければ250万円前後。
- ハードトップ仕様・スーパーサルーンは希少性が高く投資対象にも。
- 相場は年々上昇しており、今後も緩やかな高騰が見込まれる。
クラウンMS50の相場を見ていると、「旧車ブームの中でも安定して価値が伸びている車種」という印象を受けます。
動画で見たオーナーの話では、数年前に200万円で購入した個体が、今では査定で350万円を超えたそうです。
希少な車ほど、維持と記録が“資産価値”になる時代ですね。
レストアベース車とフルレストア車の違い

クラウンMS50を購入する際に最も悩むポイントが、
「レストアベース車を購入して仕上げる」か、
「すでにフルレストア済みの車を買う」か
という選択です。
両者は価格だけでなく、整備内容・維持コスト・満足度に大きな違いがあります。
レストアベース車とは
「レストアベース車」とは、長期間放置・未整備で、エンジン・ボディ・内装のいずれかに修復が必要な車両を指します。
MS50では、約50〜150万円前後が相場です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な状態 | 錆・塗装劣化・エンジン始動不可など |
| メリット | 初期投資が少なく、自分好みに仕上げられる |
| デメリット | 修復費が高額化しやすく、完成まで長期化する |
たとえばボディ全塗装+エンジンOH+内装補修を行うと、総額250〜350万円になることもあります。
また、希少部品の入手難によって作業が中断するケースも多く、時間と情熱が必要な選択肢です。
フルレストア車とは
「フルレストア車」は、ボディ・機関・足回り・内装に至るまで新車同等に再生された車両を指します。
クラウンMS50では300〜500万円前後が主流です。
| 作業内容例 | 備考 |
|---|---|
| ボディ補修・全塗装 | サビ修復+純正色再現が多い |
| エンジン・ミッションO/H | ピストンリング・ガスケット交換含む |
| 内装再生 | シート張替・ウッド調パネル再塗装 |
| メッキ再生 | バンパー・モール類の再メッキ加工 |
| 電装系再配線 | 安定始動のための新品ハーネス導入 |
このレベルまで仕上げられた個体は、ほぼ展示車級のコンディションを持ち、国内でもわずか数台しか存在しません。
両者の比較
| 項目 | レストアベース車 | フルレストア車 |
|---|---|---|
| 価格 | 50〜150万円 | 300〜500万円 |
| 手間 | 高い(自力または業者依頼) | 少ない(購入後すぐ乗れる) |
| 完成度 | 状況次第(ピンキリ) | 業者保証付きで安定 |
| 納期 | 数ヶ月〜1年 | 即納可能 |
| 達成感 | 高い(自分で仕上げた喜び) | 安心感が高い(仕上がりが確実) |
自分で時間をかけて仕上げる楽しみを重視するならレストアベース、完成度と安定走行を求めるならフルレストアが最適です。
実際の購入傾向
- 初心者層はフルレストア済みを選ぶ傾向。維持しやすく即走行可能。
- 経験者・整備知識がある層はレストアベースを購入し、自分のペースで再生を楽しむ。
- 中間層では「半レストア車(外装再塗装+機関良好)」が人気。200万円台で入手可能。
要点まとめ
- レストアベース車は安価だが、仕上げ費用が高くなる傾向。
- フルレストア車は高額だが、完成度・安心感が段違い。
- 半レストア車はコストと品質のバランスが良い。
- 修復計画・パーツ確保・予算管理が成功のカギ。
MS50のレストア過程を見ていると、まるで“時代を蘇らせる作業”のようです。
動画では、フルレストア車のエンジン音を聞いた瞬間にオーナーが涙を流していたのが印象的でした。
レストアは費用だけでなく、車への想いを試される旅なのかもしれません。
相場が上がっている理由
ここ数年、クラウンMS50の中古車相場は明らかに上昇傾向にあります。
5年前までは200万円前後で取引されていた個体が、現在では同条件で300万円台を超えるケースも珍しくありません。
なぜMS50が再び注目され、価格が高騰しているのか。
その背景にはいくつかの明確な要因があります。
① 国内での「昭和クラシック」再評価ブーム
- 旧車専門誌やYouTubeチャンネルの影響で、1960〜70年代車の人気が再燃。
- 若年層でも“アナログな魅力”に惹かれる人が増え、SNSを通じてファン層が拡大。
- クラウンMS50はデザイン・エンブレム・内装ともに昭和らしさの象徴として高く評価されている。
旧車イベントでもMS50は「クラシックらしい顔つき」で来場者の目を引く存在。
特に角目2灯の前期型はフォトジェニックで、Instagramなどでも人気が高い。
② 海外からの輸出需要の増加
- 東南アジア、オーストラリア、中東圏ではクラウンが“高級ブランド”として人気。
- 現地の整備士が「日本車レストア」を専門に扱うケースも多く、輸出価格が上昇中。
- 右ハンドル仕様がそのまま使える国(タイ・マレーシアなど)では特に需要が強い。
実際、オーストラリアではフルレストア済みのMS50が約6万AUD(約600万円)前後で取引されている事例もあります。
③ 国内の現存台数の減少
- 長期保管・部品欠品・書類紛失などにより、公道を走れるMS50は100台未満とも言われる。
- 状態良好な個体は「もう出てこない」と言われるほど。
- そのため、“保存状態が良い車両=資産”として扱われ始めている。
実際に、専門店の販売履歴を見ると「売約済み」のステータスが増えており、掲載後1〜2か月で成約するケースが目立ちます。
④ トヨタ自身によるヘリテージ戦略の影響
- トヨタ自動車が公式に「ヘリテージパーツ復刻プログラム」を展開。
- 旧クラウンやスープラなど、往年の名車を文化遺産として保存する動きが加速。
- これにより、旧車全体の信頼感・ブランド価値が上がっている。
「メーカーが公式に古い車を支援する」という姿勢が、コレクター心理に大きく作用しています。
⑤ 金利上昇と代替投資としての旧車人気
- 不動産や株式よりも**「実物資産」としての価値安定性**を求める人が増加。
- とくにクラウンMS50のように、知名度と希少性の両方を持つ車種は投資対象として注目。
- 実際、クラウンMS50は他のトヨタ旧車(マークII、ソアラ初代)よりも値下がり幅が少ない。
要点まとめ
- 昭和クラシック車ブームにより、国内外でMS50の人気が再燃。
- 海外輸出需要の増加と現存台数の減少が価格上昇を後押し。
- トヨタのヘリテージ施策がブランド価値を再評価させた。
- 投資・コレクション目的での購入が増えており、実用車よりも“文化財”として扱われつつある。
最近では、クラウンMS50がオークションに出るとSNSで一瞬で話題になります。
動画でも「一度売ったことを後悔している」と語るオーナーが多く、感情的な価値も価格に反映されているようです。
まるで“家族のように愛される旧車”という存在感が、値段以上の価値を生み出しているのかもしれません。
購入時に注意すべきポイント

クラウンMS50は、希少価値が高まっている一方で、コンディションや書類の状態によっては後悔する買い物にもなり得る車です。
購入の際には、価格よりも「車両の整備状態・書類・パーツ供給性」を重視する必要があります。
ここでは、購入前に必ず確認すべき重要なポイントを整理します。
① 車検証と書類の確認
旧車で最も重要なのが「書類が揃っているかどうか」です。
- 車検証・譲渡証明書・整備記録簿・型式指定番号の確認は必須。
- 書類不備の車両(いわゆる「書類なし」個体)は、公道登録ができない可能性があります。
- 名義変更可能かどうかを、販売店または陸運局で事前に確認しておくと安心です。
特に個人売買では「現状渡し=書類なし」というケースがあるため、注意が必要です。
② 錆と腐食のチェックポイント
クラウンMS50で最も多いトラブルが、フロア・フェンダー・トランク内部の錆です。
- 下回りのフレーム腐食が進行していると、補修費が50万円以上になることも。
- ドア下部、ステップ、リヤフェンダー内側は要チェック。
- 外見が綺麗でも、下地にサビが隠れているケースがあります。
専門店ではリフトアップして「床下を確認」させてくれるところもあるため、現車確認時には必ず依頼しましょう。
③ エンジン・機関系の状態
MS50のM型エンジンは頑丈ですが、放置期間が長い車両では要注意。
- エンジンオイル漏れ、ラジエーターの錆詰まり、燃料ポンプ固着などが発生しやすい。
- オーバーホール費用は最低でも30〜50万円前後を見込むべき。
- 始動確認動画やアイドリングの音を聞ける販売店が理想です。
実際の販売現場では「動作確認済み」として販売されていても、納車時に調整が必要な場合があります。
④ 内装・電装系の劣化
- 内張り・シート表皮の裂け、メーターの曇り、スイッチの動作不良が多い。
- オリジナルの質感を保つにはリプロパーツや張替え技術が必要。
- 特にウッドパネル部は紫外線で劣化しやすく、再塗装費用は約5〜10万円。
⑤ 販売店・出品者の信頼性
- 整備実績・過去の販売履歴を確認。
- 「旧車専門店」と「一般中古店」では整備レベルがまったく異なります。
- 可能であれば、過去にクラウンMS50を扱った経験がある店舗を選びましょう。
実際、旧車専門店では納車整備後に半年〜1年の保証を付けてくれることもあります。
⑥ 試乗・アイドリングチェック
可能であればエンジン始動状態を確認し、
- アイドリングの安定性
- 排気音(異音・白煙の有無)
- ブレーキの効き・ペダルの沈み込み
をチェックしましょう。
要点まとめ
- 書類が揃っていない個体は避ける。
- 下回り・トランク・ドア下部の錆は要確認。
- M型エンジンは丈夫だが、長期放置車は要整備。
- 販売店の信頼性を最優先し、できれば旧車専門業者から購入。
- 試乗・動画確認を通して実車の状態を確かめる。
僕が整備士の動画で見た印象では、旧車購入の決め手は「見た目よりも足回りの健全さ」だそうです。
特にクラウンMS50は重量がある分、サスペンションやフレームの劣化が走行安定性に直結します。
外観に惚れ込むのは大事ですが、下回りの状態を軽視しないことが長く乗るコツですね。
よくある質問(FAQ)

Q1. クラウンMS50の中古車は今でも買えますか?
A. はい、旧車専門店や個人売買を中心に流通しています。
ただし登録台数は少なく、国内での流通は常時10台前後とされています。
条件の良い個体はすぐに売約となるため、気になる車両は早めの問い合わせがおすすめです。
Q2. 価格が安い車両はなぜ安いのですか?
A. 安価な個体はレストアベース車で、エンジン不動・錆・書類不備などが原因です。
購入後に修復費用が数百万円かかる場合もあるため、価格だけで判断しないよう注意してください。
Q3. クラウンMS50の維持費はどれくらいですか?
A. 年間の維持費は自動車税・保険・点検を含めて約10〜15万円程度が目安です。
レストア直後は消耗品交換が多く、初年度だけ追加で数万円かかる場合もあります。
Q4. 中古車購入時に車検が切れている場合はどうすれば?
A. 「予備検査付き車両」なら名義変更後すぐ車検取得が可能です。
完全な車検切れの場合は仮ナンバーを取得し、整備工場へ運んでから車検を通す流れになります。
Q5. 海外仕様車と国内仕様車に違いはありますか?
A. あります。
海外仕様は左ハンドル・ライト形状・バンパー寸法などが異なり、日本仕様への流用には加工が必要です。
特に灯火類は保安基準に注意してください。
Q6. オークションで購入しても大丈夫ですか?
A. 状態を確認できないリスクがあります。
写真だけで判断せず、必ず現車確認または専門業者による事前査定を依頼しましょう。
保証が付く店舗購入のほうが安全です。
Q7. フルレストア済み車は本当に“新車同様”なの?
A. 外観・内装はほぼ新車同様ですが、ベースが古い車のため走行感は現代車とは異なります。整備内容の明細書が付いているかどうかが品質を見極めるポイントです。
Q8. 値上がりしているのはいつ頃から?
A. 2020年頃から上昇傾向が続いており、特に2023年以降は海外輸出の影響で約20〜30%上昇しています。
希少車ゆえ、今後も値下がりする可能性は低いと見られています。
Q9. 維持や修理はどこで頼めばいい?
A. クラウンMS50に詳しい旧車専門工場、またはトヨタディーラーのクラシックカー対応店舗が理想です。
エンジン部品やブレーキ類のリプロパーツも徐々に流通しています。
Q10. 将来的に資産価値は上がると思いますか?
A. 高確率で上昇すると考えられます。
台数減少と海外需要の高まりにより、今後も希少性が増す見込みです。
整備履歴を残しておけば、将来のリセールにも有利になります。
まとめ
クラウンMS50は、1960年代のトヨタが「国産高級車の理想」を掲げて開発したモデルであり、日本車史のなかでも特別な位置を占める一台です。
半世紀以上経った今でも、その直線的で堂々としたスタイルや、静粛で滑らかなM型直列6気筒エンジンのフィーリングに惹かれるファンは多く、“昭和のクラウン”という言葉が最も似合う車と言えるでしょう。
しかし、その憧れを現実にするには「中古車相場」と「維持・整備コスト」の正しい理解が欠かせません。
現存する個体数はごく少なく、国内市場で出会える機会は年に数回程度。
さらに、車両の状態によって50万円〜500万円以上と価格差が非常に大きいのが特徴です。
まず覚えておきたいのは、“価格の安さ=お得”ではないという点です。
安価な個体はレストアベースであることが多く、購入後の修復費が車両本体より高額になることも珍しくありません。
逆に、フルレストア済みの個体は高額ながらも、安心して走行できるうえ、再販時の価値も落ちにくい傾向にあります。
レストアベースか完成車かを明確に分けて検討することが、失敗しない第一歩です。
また、クラウンMS50の価値上昇を支えるもうひとつの要因が、海外需要と国内再評価の波です。
タイやオーストラリアでは輸出仕様が人気を博しており、日本国内でも昭和クラシック車が「文化資産」として注目されています。
YouTubeやSNSでの露出増加も相まって、2020年代に入り相場が安定して上昇しています。
購入時に重視すべきは、書類の有無・錆の進行・エンジン機関の状態の3点。
これらの確認を怠ると、納車後に多額の修復費が発生するリスクがあります。
専門店での現車確認、もしくは旧車に詳しい整備士による事前点検が不可欠です。
一方で、部品供給の難しさも年々改善されています。
リプロパーツや再メッキ部品、海外ルートでの純正再販品などが流通しており、かつてよりも確実に維持しやすくなりました。
トヨタ自身もヘリテージサポートを強化しており、今後はクラウンMS50のような名車がさらに長く愛される環境が整いつつあります。
この車を手に入れるということは、単に旧車を所有することではなく、**“時代を受け継ぐ行為”**です。
錆を直し、音を取り戻し、かつての栄光をもう一度路上に蘇らせる。
その過程こそがクラウンMS50オーナーの誇りであり、最大の楽しみでもあります。
動画で見たMS50の試乗シーンでは、走り出した瞬間に静かな直6の鼓動が響き、オーナーが「この音が聞きたくて何年も探した」と語っていました。
レストアや維持に手間はかかりますが、それ以上に“手間をかける喜び”がある車です。
クラウンMS50は、昭和の記憶をいまに伝える生きた文化財。
価格の高騰もその価値を裏付ける証と言えるのではないでしょうか!
