クラウンS120系(1983〜1987年)は、日本の高級セダン史における“角形デザインの完成形”として語られる世代です。
直線基調のエッジが際立つ外観、端正で上質な室内、そして時代を象徴するディテールは、現在の旧車市場でも高い人気を維持しています。
本記事では、S120のデザインを「なぜ美しいのか」「どこが特別なのか」という視点で深掘りし、外装・内装・ディテールの特徴を体系的に解説します。
特にS120は、前期・後期で意匠が大きく変わるうえ、ロイヤルサルーン/スーパーサルーン/ターボ系などグレードごとの差異も明確です。
購入やレストアを検討している読者に向けて、「どこを見るべきか」「どこが弱点なのか」を踏まえて案内します。
Contents
- 1 S120の角形デザインが完成した背景と位置づけ
- 2 外装デザインの特徴(前期・後期の違い/グレード差)
- 3 内装デザインの特徴(質感・計器類・時代性)
- 4 ディテールが語るS120らしさ(モール・灯火類・樹脂パーツ)
- 5 よくある質問(FAQ)
- 5.1 Q1. 前期と後期ではどちらが人気がありますか?
- 5.2 Q2. デジタルメーター装備車は避けた方が良いですか?
- 5.3 Q3. モールのメッキくすみは交換できますか?
- 5.4 Q4. 内装のひび割れはどの程度まで修復できますか?
- 5.5 Q5. 角形デザインのクラウンは現代の交通環境で乗りにくくありませんか?
- 5.6 Q6. 外装樹脂パーツの白化は防げますか?
- 5.7 Q7. S120のデザインが“完成形”と言われるのはなぜ?
- 5.8 Q8. ハードトップとセダンでデザインの印象は違いますか?
- 5.9 Q9. テールランプの白濁は対処できますか?
- 5.10 Q10. デザインの良い個体を選ぶポイントは?
- 6 まとめ
- 7 参考リンク
S120の角形デザインが完成した背景と位置づけ
クラウンS120が登場した1983年は、日本の高級セダンが直線基調のデザインを極めていた時期でした。
S110で採用されたエッジの効いたラインをさらに精緻化し、S120では面の張り・エッジの立ち方がよりシャープに整理されています。
特にボディサイドの「段差を極力排したフラット面処理」は、当時の高級車として非常に先進的でした。
S120のデザインは「保守的でありながら華がある」と表現されることが多く、これは押し出しの強さと品のバランスが絶妙だったためです。
クラウンらしい威厳を強調するため、ボンネットは水平に近い厚みのある造形とされ、グリルも垂直基調で整えられています。
前期(1983–1985)と後期(1985–1987)ではフロントマスクの印象が大きく変わります。
前期は角型4灯を強調したクラシカルな表情、後期はグリルの面積拡大と灯火類の横方向の統一感によってモダンさが強まっています。
また、上位グレードではメッキモールの幅・配置が異なり、外観の豪華さが一段階アップしています。
S120は日本車の角形デザインが“ピークに達した時代”の象徴ともいえる存在で、直線美がもっとも洗練された王道スタイルを味わえるモデルです。
要点まとめ
- 直線基調デザインの完成期に登場したモデル
- 面の張り・エッジの立ち方が極めて精緻
- 前期はクラシカル、後期はモダンな印象
- グレードによりモールやグリルの豪華さが異なる
整備士の方に聞いたところ、S120の外装は「とにかく直線で構成されていてパネル合わせの調整がシビア」だそうです。
外装デザインの特徴(前期・後期の違い/グレード差)

フロントマスクの違い:前期は“角形4灯”、後期は一体感重視
S120系クラウンの印象を決定づけるのがフロントマスクです。
前期型(発売当初)は、縦基調のグリルと角形4灯ヘッドライトを強調した、いかにも「昭和の高級セダン」という表情になっています。
グリルは枠のメッキがはっきり出ており、グリル中央のクラウンマークも立体感のある造形で、フロントから見たときの威厳を強くアピールするデザインです。
後期型になると、グリルの面積や形状が見直され、ヘッドライトやウインカーとの“横方向のつながり”が意識されたデザインに変化します。
これにより、前期に比べて少し落ち着いた、洗練された印象が強まり、80年代後半のモダンな高級車らしさが出てきます。
バンパーまわりの樹脂パーツやメッキラインの入り方も見直され、光の当たり方によってフロント全体が一枚の“顔”として見えるような処理になっているのが特徴です。
上級グレードでは、グリルのフィン形状やメッキの量が増え、フロントマスクだけで「ロイヤルサルーン系」と分かるような差別化が図られています。
サイドビューとボディプロポーション:角を強調しつつ、面のつながりを重視
サイドビューは、S120が“角形クラウンの完成期”と呼ばれる理由がよく分かる部分です。
ベルトラインはほぼ一直線で、前後フェンダーの張り出しは控えめに抑えられています。
その代わり、ドアパネルのプレスラインやウインドウまわりのメッキモールの通し方で、すっきりとした高級感を演出しています。
ホイールベースと全長のバランスもよく、前後オーバーハングに過度なボリュームを持たせていないため、横から見たときに“どっしりしているのに重すぎない”独特の安定感があります。
ピラーも太すぎず細すぎず、当時の安全基準の範囲で可能な限り視界とデザイン性のバランスを取った設計といえます。
上位グレードではサイドモールの幅が太くなったり、ホイールキャップ/アルミホイールの意匠が変わることで、同じS120でも雰囲気が変わります。
ベースグレードはやや実用寄り、ロイヤルサルーン系は“いかにも公用車・社用車”という風格に振っているのも特徴です。
リアビューとテールランプ意匠:水平基調で落ち着いた高級感
リアデザインは、フロントに比べてやや控えめですが、クラウンらしい落ち着きがよく表れています。
テールランプは水平基調で、トランクリッドとの段差を小さくすることで、一体感のある後ろ姿を実現しています。
ナンバープレートまわりのガーニッシュも、グレードによりメッキやブラックアウト処理が変えられ、高級感の差別化ポイントになっています。
前期・後期でテールランプ内部のレンズカットや色の配分が変更されているケースもあり、夜間の点灯時の「光り方」まで含めて、さりげない改良が施されています。
リアバンパーも、メッキバンパーを基本としつつ、樹脂との組み合わせ方やバンパーモールの有無で印象を変化させています。
トランクまわりは段差の少ないシンプルな面構成で、荷室開口部も比較的大きく取られており、見た目だけでなく実用性も意識したデザインといえます。
グレードごとの外観差:ロイヤルサルーンと下位グレードの見分け方
S120はグレードバリエーションが多く、外観からグレードを見分ける楽しみもあります。
代表的な違いとしては、以下のようなポイントが挙げられます。
- グリル意匠(フィン形状・メッキ量・エンブレムのデザイン)
- サイドモールの幅・本数
- ホイールキャップとアルミホイールのデザイン
- Cピラーまわりのエンブレムやオーナメント
- バンパーコーナー部のモール・プロテクターの有無
ロイヤルサルーン系はメッキが多く、サイドモールも太めで、ホイールもデザイン性の高いものが設定されているため、一目で「上級グレード」とわかる仕立てになっています。
一方、実用グレードはモールが細め、ホイールキャップもシンプルで、営業車・公用車としての用途も意識した落ち着いた外観です。
ワゴン/バンでは、リアサイドウインドウの形状やバックドアまわりの処理がセダン/ハードトップと大きく異なり、積載性重視の実用品としてのキャラクターが前面に出ています。
それでも、フロントからサイドにかけての直線基調デザインはセダン系と共通しており、“クラウンらしさ”はきちんと保たれています。
要点まとめ
- 前期は角形4灯と縦基調グリルで迫力ある表情、後期は横方向の一体感で洗練された印象
- サイドビューはフラットな面と一直線のベルトラインで“角形クラウンの完成形”と呼べるデザイン
- リアは水平基調のテールランプと控えめなメッキで上品な高級感を表現
- グレードによってグリル・モール・ホイールが異なり、外観からグレードを判別しやすい構成
オーナー談では、S120は「どの角度から見てもキレイに“箱”の形が決まっている」とよく言われるそうです。
実際に街中で見ると、フロントだけでなくサイドやリアのラインまでピシッと揃っていて、現行車にはない“直線の美しさ”が感じられます。
特にロイヤルサルーン系はメッキの使い方が絶妙で、やりすぎずに高級感だけをすっと乗せている印象です。
整備士に聞いたところ、パネルのチリ合わせやモールのラインがきちんと出ている個体は、年数が経っても見栄えが良く、「いい個体だな」とすぐ分かるそうです。
内装デザインの特徴(質感・計器類・時代性)

S120クラウンの内装は、「昭和の高級車らしい重厚感」と「80年代らしい機能的デザイン」が共存する完成度の高い仕上がりです。
直線基調の外観に合わせ、インパネやドアトリムも水平ラインを強調したレイアウトで統一され、車内全体が落ち着いた“箱の中の上質空間”としてまとめられています。
インパネとスイッチ配置:直線基調で整えられた高級セダンらしさ
ダッシュボードは厚みがあり、フラットで横に長い造形が特徴です。
ドライバー正面には計器類をまとめた独立したメーターフードが立ち、周囲のスイッチ類は均等配置で非常に整った印象になっています。
スイッチやノブは押し込み式・トグル式が混在している時期で、操作感はやわらかく、上質なクリック感があると言われています。
素材はグレードにより差があり、ロイヤルサルーン系はウッド調パネルや植毛タイプのソフトパッドを使用し、下位グレードはプラスチック基調ながら質感は丁寧に作られています。
インパネの水平ラインは広い室内をより横に大きく見せる効果もあり、高級セダンとしての風格を保ちながらも閉塞感を感じさせないデザインです。
メーター意匠:アナログの質感か、デジタルの先進性か
S120はアナログメーターとデジタルメーター(グレード限定)が併存する世代です。
アナログタイプは精密な細かい目盛りが特徴で、針の動きが滑らかで見やすく、夜間照明は控えめな緑色。視認性に優れ、クラウンらしい「落ち着き」のあるデザインといえます。
一方、デジタルメーター装備車は、当時のトヨタが積極的に試みていた未来志向のデザインです。
速度表示はデジタル表示、タコメーターはバータイプで、光り方がシャープで近未来的。
今見るとレトロフューチャー的な魅力が強く、内装の大きな差別化ポイントにもなっています。
デジタルメーターは故障時に修理が難しいこともあり、現在は交換部品が少ないため、購入時は動作チェックが必須とされています。
シートと内装材質:柔らかさ・厚み・座り心地の時代性
シートは厚みのあるウレタンを多層で積み重ねた構造が一般的で、官公庁車両に採用されていた耐久性の高い生地が使われるケースもあります。
ロイヤルサルーンはモケット生地の質感が特に優れており、触れると“絨毯の上に座っているようだ”と形容されることもあります。
また、前席だけでなく後席にも厚いクッションが採用されており、現代のセダンでは少なくなった「ふかふか系の座り心地」を好む人にはたまらない魅力があります。
シートフレームは頑丈で、経年車でも座面が大きく潰れていない個体も多いのが特徴です。
ドアトリムは水平デザインで、アームレストは分厚く手触りも柔らかめ。
ドアの開閉音は重く、“ボフッ”という密度の高い音がするのがクラウンらしさとして語り継がれています。
室内の静粛性と遮音構造:クラウンらしい“静かな個室”
S120の室内は静粛性の高さでも知られ、床下・ドア内部・フロアカーペット下に厚い遮音材が使用されています。
エンジン音はフロント側でしっかり抑え、ロードノイズもセダンらしく穏やかに処理されており、“個室のような静かさ”が購入当時から評価されていました。
この静粛性は、維持状態や部品交換の有無で変わりますが、現在でも「ドアシールの交換」や「フロア遮音材の補修」で当時の静けさを取り戻すことが可能です。
要点まとめ
- 水平基調のインパネと上質な素材使いで“高級セダンらしい落ち着き”を演出
- アナログとデジタルの2種のメーターが存在し、特にデジタルはS120ならではの魅力
- シートは厚みと柔らかさがあり、ロイヤルサルーン系は特に質感が高い
- 遮音材の構造がしっかりしており、静粛性は現在の旧車市場でも高評価
オーナーの方々の話では、運転席よりも後席の居心地の良さを褒める声が多く、“後席に座ってこそクラウン”という言葉がS120にも当てはまるそうです。
ディテールが語るS120らしさ(モール・灯火類・樹脂パーツ)

S120クラウンは“角形デザインの完成期”と呼ばれるだけでなく、細部の作り込みでも高く評価されています。
外装のモール構成、灯火類のデザイン、樹脂パーツの素材感・劣化傾向など、S120独自のディテールを丁寧に見ていくと、当時のトヨタがどれほど細部まで質感を追求していたかがよく分かります。
モール類の仕立て:細部で高級感を演出する“陰影の作り方”
S120の外装モールは、ただメッキを多用しているわけではなく、「光の当たり方による陰影の美しさ」を意識した配置になっています。
特にハードトップでは、以下のポイントが象徴的です。
- フロントグリル周辺の太めモール(ロイヤルサルーン系)
- サイドウインドウ下の“一直線モール”
- バンパー上端の細いクロームライン
- リアガーニッシュ周辺のメッキ帯
これらは単なる装飾ではなく、ボディラインを強調する“デザインの一部”として機能しています。
角形ボディとメッキモールが作る陰影は、現代のクルマにはない立体感で、晴天時の実車を横から見ると、特にボディ側面が“面で光る”ように見えます。
灯火類のつくり:前期は“角形4灯の迫力”、後期は“横方向の連続性”
ヘッドライトおよびテールランプは、S120の前期・後期で性格がはっきり変わります。
前期
- 角形4灯ヘッドライト
- 縦基調グリルと組み合わせた“威厳ある顔”
- ウインカーはレンズカットが細かく、光の拡散が強め
後期
- ヘッドライトの外観処理が変わり、グリルとの横方向のつながりを重視
- フロント全体がワイドに見えるデザイン
- テールランプ内部のレンズカットが変更され、夜の光り方がより上品に
後期は灯火類を含めた“面の統一感”が重視されているため、クラシカルさよりもモダンな高級感が強くなります。
テールランプは経年で樹脂が白濁しやすく、交換品の在庫が少ないため、状態の良い個体はそれだけで価値があります。
樹脂パーツ(バンパー/内装部材)の特徴と劣化傾向
S120は樹脂パーツが多用されるようになった時代のモデルで、
外装:バンパー・コーナーモール・ガーニッシュ
内装:ダッシュボード・内張り・スイッチ類
など、現在では劣化の個体差が特に大きくなっています。
外装樹脂パーツは紫外線で白化しやすく、特に以下の部分が劣化しやすい傾向があります。
- 前後バンパーの上面樹脂
- テールランプガーニッシュ
- ワイパーカウル
- ルーフモール台座
内装側では、
- ダッシュボードのひび割れ
- エアコン吹出口の樹脂割れ
- ドアトリム上端の浮き
- スイッチ類のクリア層剥がれ
などが典型的で、現代車より樹脂の耐久性が低かった時代背景がそのまま現れています。
要点まとめ
- モール類は“光で高級感を演出する”配置で、デザインの一部として重要
- 前期・後期で灯火類の性格が大きく異なり、夜間の光り方も違う
- 樹脂パーツは経年劣化しやすいが、現在は補修・リプロ品が多く実用維持は可能
- S120の魅力を語る上で、ディテール観察は欠かせないポイント
整備士の方によれば、S120のモール類は「劣化が少ない個体ほど当時の高級感が一気によみがえる」そうで、リペアの価値が高いポイントだと聞きます。
樹脂パーツのリペアも比較的しやすく、丁寧に仕上げられた個体は古さではなく“味”として魅力が際立つと感じます。
よくある質問(FAQ)

Q1. 前期と後期ではどちらが人気がありますか?
A. 方向性が異なるため一概にはいえませんが、クラシカルさを重視する人は前期、洗練された外観を好む人は後期を選ぶ傾向があります。
中古市場では状態重視の傾向が強く、年式より“デザインと維持状態”で選ばれることが多いようです。
Q2. デジタルメーター装備車は避けた方が良いですか?
A. 故障した際に修理難易度が高い点は事実ですが、“正常に動作している個体”は希少価値が高く人気です。
購入前の表示乱れ/点灯不良のチェックは必須とされています。
Q3. モールのメッキくすみは交換できますか?
A. 一部はリプロ品が販売されていますが、部位によっては中古流通が中心です。
モールはデザインの印象を大きく左右するため、状態の良い個体を選ぶか、交換・再メッキを検討するケースが多いです。
Q4. 内装のひび割れはどの程度まで修復できますか?
A. ダッシュボードは補修キットや専門店の施工でかなり綺麗に戻せます。
小さな浮きなら補修で対応可能ですが、大きな割れがある場合は表皮の張り替えが必要になることもあります。
Q5. 角形デザインのクラウンは現代の交通環境で乗りにくくありませんか?
A. 車体サイズは現行セダンよりコンパクトで見切りも良いため、意外と扱いやすいと言われます。
ただし、パワステやブレーキフィールは時代相応なので、試乗で感触を確かめるのがおすすめです。
Q6. 外装樹脂パーツの白化は防げますか?
A. 紫外線劣化が原因のため、車庫保管やコーティングで進行を遅らせることは可能です。
重度の白化は専門店での再塗装や新品パーツ交換で改善できます。
Q7. S120のデザインが“完成形”と言われるのはなぜ?
A. 直線基調のライン・立体モール・角形灯火類がもっとも洗練されたバランスで調和しており、クラウンの「角形」美が頂点に達した時期とされるためです。
Q8. ハードトップとセダンでデザインの印象は違いますか?
A. ハードトップはBピラーレス構造でスッキリしたサイドビューが特徴。
セダンは実用性と剛性重視で、やや落ち着いた雰囲気になります。
どちらも人気がありますが、デザイン性だけで見ればハードトップが選ばれやすい傾向があります。
Q9. テールランプの白濁は対処できますか?
A. 研磨やレンズクリア再施工で改善する場合もありますが、内部劣化は交換が必要です。
S120はテールランプの良品が少ないため、状態の良い個体は価値が高いとされています。
Q10. デザインの良い個体を選ぶポイントは?
A. 以下の3点が重要とされます:
- モールの直線が崩れていないか(浮き・歪み)
- 灯火類の透明度が保たれているか
- 内装樹脂の割れが少ないか
外装・内装ともにデザインを損ねる劣化が少ない個体は、満足度が非常に高いと評判です。
まとめ

クラウンS120(1983〜1987年)は、日本の高級セダンが角形デザインを極めた時代の象徴ともいえるモデルです。
外観は直線基調のラインを隙なくまとめ上げ、前期はクラシカルで威厳ある顔つき、後期は面の一体感を重視したモダンな印象へと進化しています。
サイドビューもフラットで重厚感がありながら野暮ったさがなく、角形クラウンの中でも“完成されたスタイル”として今なお評価されています。
内装は水平ラインで統一された落ち着いたデザインが魅力で、素材の質感やスイッチ類の整然とした配置が高級車らしさを際立てます。
アナログメーターの緻密な表情や、デジタルメーターのレトロフューチャー感は、時代の空気を反映した大きな特徴です。
シートは厚みがあり、後席の居心地の良さが特に高く評価されるなど、当時のクラウンらしい“個室のような静けさと快適さ”がしっかり残っています。
ディテール面では、モールや灯火類の処理に当時の職人技が感じられ、光の当たり方まで計算された陰影表現がS120らしさを強く支えています。
樹脂パーツの劣化やメッキのくすみは避けられないものの、リプロ品や補修キットが多く、丁寧な手入れによって当時の雰囲気を再現しやすい点も魅力です。
オーナー談や整備士の話を総合すると、S120は“無理に飾らず、直線の美しさだけで勝負できる世代”であり、角形クラウンを代表する完成度の高さを持った一台。
購入判断の際は、樹脂・モール類の状態、灯火類の透明度、内装の割れ・浮きといった“デザインに直結するポイント”を丁寧に確認することで、良質な個体に出会いやすくなります。
参考リンク
- トヨタ自動車公式
https://toyota.jp/ - トヨタ博物館 公式サイト
https://toyota-automobile-museum.jp/ - 国立国会図書館デジタルコレクション(当時カタログ)
https://dl.ndl.go.jp/ - 旧車関連 技術データベース
https://www.japaneseclassics.com/