三菱スタリオン A183A の購入を検討するうえで、中古相場を正しく把握することは最重要です。
ネット検索に散見される単発価格だけではなく、年式別・グレード別・装備別にどのように価格が推移してきたのかを丁寧に整理します。
本記事は、実際の販売実績・オークション落札価格・専門店在庫価格を横断的にまとめ、現行の中古相場レンジと、その価格が形成される要因を明らかにします。
また、過去数年における推移も整理し、「今買うべきか」「売るべきか」という判断軸まで示します。
価格だけでなく、装備の有無・状態評価・レストア歴などが価格にどう影響しているのかも解説しますので、購入検討者が知るべきポイントが一目でわかります。
Contents
中古相場(市場価格)の最新レンジ

スタリオン A183A の中古相場は、ここ数年で明確に上昇傾向を示しています。
ただし「いくら」と一言で言える相場ではなく、状態・グレード・改造歴・保存環境によって大きく幅があります。
まずは現在流通している価格帯の全体像を整理します。
※以下は国内中古車掲載価格および公開落札情報をもとにした一般的レンジです。
個体差は大きく、常に変動します。
現在の市場価格レンジ(国内)
| 状態区分 | 価格帯目安 |
|---|---|
| 要整備・走行可 | 約250〜350万円 |
| 機関良好・内外装並 | 約350〜500万円 |
| 良好保存車 | 約500〜650万円 |
| 極上・低走行・フルオリジナル | 700万円超例あり |
※事故歴・修復歴・大幅改造車は別評価になります。
かつては200万円前後で流通していた時期もありましたが、現在は明確に水準が上がっています。
なぜ相場が上がっているのか
価格上昇の背景には、いくつかの要因があります。
- 1980年代車の再評価
- ワイドフェンダーデザインの人気
- 輸出台数増加による国内流通減少
- ターボ初期世代モデルの希少性
特にA183Aは、後期ワイドボディ仕様の存在感が強く、視覚的な魅力が価格に直結しています。
改造車と純正車の価格差
現在の市場では、
| 車両タイプ | 傾向 |
|---|---|
| フルオリジナル | 安定高値 |
| 軽度改造 | 内容次第 |
| 大幅改造 | 価格が分かれる |
特にエンジン換装車や内装変更車は評価が分かれます。
投機対象としては「純正度」が重視される傾向です。
走行距離の扱い
40年以上前の車両であるため、
- 実走行かどうか
- メーター交換歴
- オーバーホール歴
が重要です。
単純な「低走行=高値」とは限りません。
極端な価格の注意点
- レストア済みと称する高額車
- 実績のない価格吊り上げ在庫
- 海外向け価格表示
これらは市場全体の相場とは別に考える必要があります。
要点整理:
・現在の実勢相場は250〜650万円超
・純正度が価格を左右する
・極上車は700万円超例あり
・走行距離より整備履歴が重要
・相場は確実に上昇傾向
かつては“通好みの旧車”という印象だったスタリオンですが、いまは明らかに再評価の波に乗っていると感じますね。
ワイドボディの存在感が、今の時代に刺さっているのかもしれません。
年式・走行距離・グレード別価格差
スタリオンA183Aの中古相場は、単に「A183A」という型式だけでは語れません。
年式(前期・後期)、グレード構成、トランスミッション、走行距離、さらには整備履歴によって価格は大きく変動します。
ここでは、価格差が生まれる主要要因を整理します。
年式(前期・後期)による差
A183Aは年次改良が行われており、細かな装備変更や意匠変更が存在します。
| 区分 | 傾向 |
|---|---|
| 前期型 | 比較的流通数が多い |
| 後期型 | 装備向上により評価やや高め |
後期型は細部装備が改良されている個体があり、相場がやや高くなる傾向があります。
ただし、保存状態の影響の方が大きいため、年式だけで大差がつくわけではありません。
グレード差の影響
GSR系を中心に複数グレードが存在しましたが、現在の評価は以下の傾向があります。
| グレード | 相場傾向 |
|---|---|
| GSR(ベース) | 比較的抑えめ |
| GSR-II / III | 主力価格帯 |
| GSR-V等上級 | 高値安定傾向 |
上級グレードは装備充実度が高く、オリジナル状態を維持している車両はプレミアがつく場合があります。
MTとATの価格差
| ミッション | 傾向 |
|---|---|
| 5速MT | 明確に高評価 |
| 4速AT | やや抑えめ |
スポーツクーペという性格上、MT車の需要は依然として強いです。
AT車は市場での回転がやや遅い傾向があります。
走行距離の評価
40年以上経過しているため、単純な走行距離評価は難しいです。
| 状態 | 価格への影響 |
|---|---|
| 実走行低距離 | 高評価傾向 |
| 記録簿なし | 慎重評価 |
| OH済み | 安定評価 |
重要なのは「整備履歴の明確さ」です。
低走行でも未整備車は評価が上がらないことがあります。
修復歴の影響
ワイドフェンダー構造のため、事故修復歴のある個体は評価が大きく下がる傾向があります。
特にフロント周りの修復歴は価格に直結します。
要点整理:
・後期型はやや高評価傾向
・上級グレードは安定高値
・MTは明確に有利
・走行距離より整備履歴が重要
・修復歴は価格に大きく影響
年式やグレードを見ていると、当時の販売戦略がそのまま現在の相場差に反映されているように感じますね。
装備の差が、今も価値差として残っているのが興味深いところです。
価格推移の傾向|過去数年の市場変動

スタリオン A183A の中古価格は、ここ5〜10年で明確に上昇傾向を示しています。
ただし、一直線に上がり続けたわけではなく、「再評価期」「高騰期」「落ち着き期」という波があります。
ここでは、国内市場の公開販売価格および流通実績の傾向をもとに、大まかな推移を整理します。
※個体差が大きいため、あくまで全体傾向の整理です。
2010年代前半:低位安定期
| 時期 | 相場目安 |
|---|---|
| 2012〜2015年頃 | 約150〜250万円中心 |
この時期はまだ“通好みの旧車”という位置づけで、価格は比較的安定していました。
改造車も多く、純正保存車の価値が十分に評価されていない時代でした。
2016〜2019年:再評価上昇期
| 時期 | 相場目安 |
|---|---|
| 2016〜2019年 | 約250〜400万円中心 |
1980年代車の再評価が進み、ワイドフェンダーのデザイン性が再注目されました。
同時に、輸出需要の増加により国内流通台数が減少し始めます。
2020〜2023年:高騰期
| 時期 | 相場目安 |
|---|---|
| 2020〜2023年 | 約400〜600万円中心 |
コロナ禍以降、旧車市場全体が上昇しました。
資産的価値を意識した購入が増え、極上個体は急激に価格が上昇しました。
特に:
- 低走行車
- フルオリジナル
- 上級グレード
は大きく値上がりしました。
2024年以降:選別安定期
直近では、
- 極上車は高値維持
- 並程度車は横ばい
- 要整備車は価格調整
という傾向が見られます。
市場は「何でも高い」状態から、「良い個体だけ高い」状態へ移行しています。
なぜ推移に波があるのか
主な要因は以下です。
- 旧車ブーム
- 為替(円安)
- 海外需要
- 部品供給不安
- 維持コスト上昇
特に円安は輸出価格を押し上げ、国内価格にも影響します。
今は高値圏なのか
現在は「歴史的高値圏」と言える水準ですが、バブル的急騰というよりは、
- 台数減少
- 世代人気上昇
- 80年代デザイン回帰
による構造的上昇に近い動きです。
要点整理:
・2010年代前半は200万円前後
・2016年以降再評価で上昇
・2020〜2023年が高騰ピーク
・現在は選別安定相場
・構造的な上昇要因が存在
価格推移を見ると、スタリオンが“趣味車”から“資産的価値を持つ旧車”へ変わった流れがはっきり見えますね。
ワイドボディの存在感は、今の時代にも強く響いているのかもしれません。
海外市場と輸出相場の影響
スタリオン A183A の中古相場を語るうえで、国内市場だけを見るのは不十分です。
近年の価格上昇には、海外需要、とくに北米市場の影響が無視できません。
A183A世代は、北米ではクライスラー系ブランドを通じて販売された経緯があり、海外での認知度も一定以上あります。
そのため、円安局面や海外オークション価格の上昇が、日本国内の流通価格に波及する構造が生まれています。
北米市場との関係
北米では「Chrysler Conquest」名義で販売されたモデルがあり、外観や基本構造はスタリオンと共通点を持ちます。
| 市場 | 特徴 |
|---|---|
| 日本 | 台数減少・保存車少数 |
| 北米 | レストア文化強い |
| 豪州 | 日本車旧車人気上昇 |
北米では80年代ターボ車の再評価が進み、コンディションの良い車両は高値で取引される例があります。
円安の影響
円安が進行すると、
- 海外バイヤーにとって割安
- 国内業者が輸出優先
- 国内在庫減少
という流れが生まれます。
結果として、国内市場の供給量が減少し、価格が押し上げられる傾向があります。
輸出対象になりやすい個体
| 条件 | 輸出向き |
|---|---|
| 右ハンドル | 一部市場で需要あり |
| フルオリジナル | 高評価 |
| 低走行 | 価格上昇要因 |
| 錆少 | 最重要項目 |
特に錆の少ない個体は海外市場でも評価が高く、国内流通から消える要因になります。
国内相場との連動性
海外オークションで高値が出ると、その情報が国内市場に波及します。
専門店は価格を調整し、相場全体が底上げされます。
ただし、すべての個体が海外価格に引きずられるわけではありません。
国内需要と海外需要が重なる車両のみが高値安定します。
今後も輸出は続くのか
- 台数減少傾向
- 部品供給難易度上昇
- 80年代デザイン人気継続
これらを考えると、短期的に輸出需要が急減する可能性は高くありません。
要点整理:
・北米市場の存在が価格に影響
・円安は国内相場を押し上げる
・錆の少ない個体は輸出対象
・海外価格は国内に波及する
・輸出需要は当面継続傾向
海外市場の動きを見ると、スタリオンが日本国内だけの存在ではなくなっていることが分かりますね。
世界規模で評価される時代になったと感じます。
相場に影響する装備・状態要因

スタリオン A183A の中古価格は、年式や走行距離だけで決まるわけではありません。
実際の売買現場では「装備の有無」「純正度」「ボディ状態」「機関コンディション」といった要素が価格に大きく影響します。
ここでは、相場を押し上げる要因と、逆に価格を下げる要因を整理します。
価格を押し上げる要因
| 要素 | 影響度 | 理由 |
|---|---|---|
| フルオリジナル | 非常に高い | 投資・保存価値が高い |
| 上級グレード | 高い | 装備差が価値に直結 |
| 5速MT | 高い | 需要が安定 |
| 錆なしボディ | 最重要 | レストア費用回避 |
| 記録簿完備 | 高い | 信頼性向上 |
特に錆の有無は最重要です。
ワイドフェンダー構造は内部腐食の確認が難しく、修復には高額費用がかかります。
価格を下げる要因
| 要素 | 影響 |
|---|---|
| 大幅改造 | 評価が分かれる |
| 修復歴 | 明確に減額 |
| エンジン不調 | 大幅減額 |
| 内装欠品 | 減額要因 |
| 電装トラブル | 修理費前提評価 |
改造車は一部ファン層には評価されますが、市場全体では純正車に比べ価格が安定しません。
内装コンディションの重要性
スタリオンは内装部品の入手が難しい部類に入ります。
- ダッシュボード割れ
- シート破れ
- メーターパネル不動
これらは修復が困難な場合があり、価格に大きく影響します。
エンジン状態の評価ポイント
4G63ターボ搭載車として、以下は重点確認項目です。
- オイル漏れ
- 白煙有無
- ブースト安定性
- 冷却水混入
オーバーホール歴がある個体は評価が安定します。
「見た目」と価格の関係
ワイドフェンダーの造形美はスタリオンの大きな魅力です。
塗装状態が良好な個体は、視覚的インパクトにより価格が上振れする傾向があります。
要点整理:
・錆の有無が最大の価格要因
・フルオリジナルは安定高値
・MTは市場で有利
・内装状態は修復困難なため重要
・改造車は評価が分かれる
相場を見ていると、単なる年式よりも「どれだけ当時の姿を残しているか」が強く評価されている印象がありますね。
保存状態の差がそのまま価格差になっているように感じます。
購入時の価格交渉ポイント
スタリオン A183A は現在高値圏にありますが、表示価格=成約価格とは限りません。
特に旧車市場では、整備履歴や消耗部品の状態を理由に価格調整が行われるケースがあります。
ここでは、購入検討者が知っておくべき交渉視点を整理します。
交渉材料になりやすいポイント
| 項目 | 交渉余地 |
|---|---|
| タイヤ・ブレーキ残量 | 消耗品扱いで調整可能 |
| 車検残期間 | 短い場合は交渉材料 |
| エアコン不調 | 修理費前提で減額交渉 |
| オイル滲み | 整備費考慮対象 |
| 内装小破損 | 部品難易度次第 |
重要なのは「主観」ではなく、修理見積もりを根拠に交渉することです。
交渉が難しいケース
以下のケースは価格が動きにくい傾向があります。
- フルオリジナル保存車
- 専門店管理車両
- レストア済み車両
- 低走行・記録簿完備
これらは市場での希少性が高く、値引き幅は限定的です。
専門店と個人売買の違い
| 取引形態 | 特徴 |
|---|---|
| 専門店 | 価格はやや高めだが安心感あり |
| 一般中古車店 | 状態把握が弱い場合あり |
| 個人売買 | 価格交渉余地ありだがリスク高 |
旧車は購入後のトラブルが価格以上の負担になる可能性があるため、安さだけで判断するのは危険です。
「安い個体」の落とし穴
相場より明らかに安い個体は、
- 錆進行
- エンジン不調
- 書類不備
- 修復歴
といった要因が隠れている場合があります。
価格だけでなく、総支払額+将来整備費で判断する必要があります。
今買うべきか?
現在は高値圏ですが、
- 良個体は減少傾向
- 海外需要継続
- 80年代車人気安定
という背景を考えると、極端な下落リスクは限定的と見る向きもあります。
ただし、投資目的ではなく「維持できるか」で判断すべきです。
要点整理:
・表示価格は交渉余地あり
・修理見積もりが交渉材料になる
・専門店車は値引き幅小さい
・安い個体はリスク要確認
・価格より維持可能性で判断
高値圏とはいえ、良い個体は確実に減っていますね。
数字だけでなく、実際に維持できるかどうかを冷静に考えることが、後悔しない選択につながるのだと思います。
今後の価格予測と下落リスク
スタリオン A183A の中古相場は、ここ数年で大きく上昇しましたが、今後も上がり続けるのか、それとも調整局面に入るのかは、多くの購入検討者が気になるポイントです。
結論から言えば、「すべての個体が上がり続ける」という状況ではなく、選別型の相場が強まる可能性が高いと考えられます。
上昇を支える要因
現在の価格水準を支えている要因は複数あります。
- 1980年代車の再評価
- 海外需要(特に北米)
- 生存台数の減少
- ワイドフェンダーデザイン人気
- 純正車両の希少化
特に「残存台数の減少」は構造的要因であり、短期的に逆転しにくい要素です。
下落リスクの要因
一方で、価格が調整される可能性もゼロではありません。
| リスク要因 | 内容 |
|---|---|
| 旧車ブーム沈静化 | 需要減少 |
| 維持費高騰 | 実需縮小 |
| 部品供給難化 | 整備困難化 |
| 経済環境悪化 | 趣味車需要減 |
特に維持費や部品供給の問題は、購入希望者層を狭める要因になり得ます。
今後は「質」で差がつく
市場はすでに、
- 極上車=高値維持
- 並車=横ばい
- 要整備車=調整傾向
という選別型に移行しています。
今後はこの傾向がさらに強まる可能性があります。
投資対象としての評価
スタリオンは一部で「資産的価値」を語られることがありますが、以下の点を理解する必要があります。
- 保管コストが発生する
- 整備費は不可避
- 流動性は高くない
純粋な投資対象というより、維持可能な趣味車の中で価格安定性があるモデルと考える方が現実的です。
今、購入するなら
- 錆の少ない個体
- 記録簿あり
- 純正度が高い
- 価格が相場レンジ内
この条件を満たす車両は、急激な下落リスクは比較的低いと見られます。
要点整理:
・構造的上昇要因は存在
・全体高騰より選別型へ移行
・部品供給は将来リスク
・投資より趣味前提で判断
・良個体は価格安定傾向
スタリオンは、単なる旧車ブームの対象というより、80年代を象徴する一台として評価されているように感じます。
数字だけに振り回されず、この車にどれだけ向き合えるかが大切なのかもしれません。
まとめ
スタリオン A183A の中古相場は、過去10年で明確に上昇しました。
現在の市場価格は250万円台から極上車では700万円超まで幅があり、年式・グレード・MT仕様・純正度・錆の有無などが価格を大きく左右します。
価格推移を見ると、2010年代前半の低位安定期から再評価期、高騰期を経て、現在は選別安定相場へ移行しています。
海外需要や円安も影響しており、国内流通台数は減少傾向にあります。
今後はすべてが上がるというより、良質個体のみが価格を維持する流れが強まる可能性が高いでしょう。
購入検討者は、相場水準だけでなく、維持可能性と整備履歴を重視し、冷静に判断することが重要です。