ギャラン A70

【ギャラン A70】ブルーバード810と徹底比較:設計思想・維持・部品まで違いを整理

ギャランA70とブルーバード810は、どちらも「当時の国産ミドルクラス」を代表する存在として語られやすい一方で、実際に購入・保管・レストアまで見据えると、選ぶ基準はスペックの優劣だけでは決まりません。

たとえば、ボディの性格(堅実さか、華やかさか)、錆の出やすさと直しやすさ、内装や外装の専用品がどれだけ残っているか、消耗品の流用が利くか、といった“維持の現実”は、車種ごとに差が出ます。

この記事では、両車の違いを「当時の位置づけ」「構造と使い勝手」「部品入手とレストア難易度」「維持費の考え方」まで掘り下げて整理します。

今どうすべきかとしては、まず候補車の用途(普段動かす/週末専用/保管中心)を決めた上で、錆・欠品・雨漏り痕の有無を優先的に確認し、見た目より“残っている価値”で比較するのが失敗を避ける近道です。

Contents

【ギャラン A70】ブルーバード810比較の結論:向いている人の違い

最初に結論を明確にすると、ギャラン A70とブルーバード 810は、同じミドルクラスでも「目指した役割」がはっきり分かれた車です。

性能や装備の優劣で決める車ではなく、どんな距離感で付き合いたいかによって向き不向きが変わります。

まず結論だけを整理

両車の性格を一言でまとめると、次の対比になります。

観点ギャラン A70ブルーバード 810
基本思想堅実・耐久・実用スタイリッシュ・商品性
雰囲気落ち着き・質実都会的・洗練
維持の現実割り切れば続けやすい専用品で差が出やすい
長期保有現実的条件付きで成立

ここで重要なのは、**どちらが上かではなく、どちらが「合うか」**という視点です。

ギャラン A70が向いている人

A70は、当時から長く使われることを前提に設計された空気を持っています。

  • 定期的に動かしたい
  • 実用と趣味を両立したい
  • レストアでも完成度を重視したい

こうした人には、A70の構造の素直さと割り切りやすさが効いてきます。

ブルーバード810が向いている人

810は、時代の先端を意識した商品性が色濃く出た車です。

  • スタイルと存在感を最優先
  • 当時らしい内外装を楽しみたい
  • 保管環境や部品探しに余裕がある

雰囲気の完成度は高い一方で、維持は個体条件に左右されやすいという側面があります。

「同クラスだから似ている」は危険

A70と810は並べて語られがちですが、実際には次の点で考え方が異なります。

  • A70:多少の劣化を許容しながら使い続ける前提
  • 810:状態が良いほど魅力が引き立つ設計

この差を理解せずに選ぶと、購入後の印象が大きく変わります。

最初に決めるべき判断軸

比較で迷ったときは、次の問いが有効です。

  • 「走らせる頻度」はどれくらいか
  • 「完成度」と「雰囲気」のどちらを優先するか
  • 不調や調整を楽しめる余裕があるか

この答えによって、自然と選択肢は絞られます。


要点まとめ

  • 両車は同クラスだが設計思想が異なる
  • A70は実用と長期保有に向く
  • 810は雰囲気重視で条件が揃う人向け
  • 比較の軸は性能ではなく「付き合い方」

資料を見比べていると、この2台は「どんなユーザーに乗ってほしかったか」がはっきり伝わってきます。

同時代でも、メーカーごとの価値観の違いがよく表れている車ですね。

当時の立ち位置と設計思想:両車が狙ったユーザー層

ブルーバード810

ギャラン A70とブルーバード810の違いを深く理解するには、**当時それぞれが「誰に向けて作られたか」**を整理する必要があります。

スペック比較では見えにくい差は、ここに最も色濃く表れます。

発売当時の市場背景

1970年代後半の国産ミドルクラスは、次の二極化が進んでいました。

  • 実用・耐久・コスト感を重視する層
  • デザイン・先進性・商品性を求める層

同じクラスでありながら、メーカーは明確に“狙う客層”を分け始めていた時代です。

ギャラン A70の立ち位置

A70は、シリーズを通じて**「企業・家庭で長く使われる車」**という役割を担っていました。

観点設計思想
耐久性日常使用・業務使用を想定
構造保守的で整備前提
内装落ち着き・実用重視
変化大幅な冒険はしない

カタログや仕様を見ると、派手さよりも継続使用の安心感が優先されていることが分かります。

ブルーバード810の立ち位置

一方の810は、**「時代の顔として見られる車」**を強く意識していました。

観点設計思想
デザイン流行を積極的に反映
装備見栄え・新しさを重視
内装当時の先進感を演出
変化年式ごとの刷新が多い

810は、購入時点での満足度を最大化する方向性が強く、その分、後年の維持では条件差が出やすくなります。

ユーザー層の違いを整理

両車が想定していたユーザー像を整理すると、次のようになります。

項目ギャラン A70ブルーバード810
主な用途家庭・法人個人所有中心
使用期間長期前提乗り換え前提
重視点信頼性所有感
変化耐性高い低め

この違いが、現在の**「残り方」「状態差」**にも直結しています。

現代に残った意味合い

結果として現在では、

  • A70:多少荒れていても再生可能な個体が多い
  • 810:良好個体は魅力的だが、条件外は厳しい

という評価につながりやすくなっています。


要点まとめ

  • 両車は同クラスでも狙ったユーザーが違う
  • A70は長期使用・実用前提
  • 810は購入時の満足度重視
  • 設計思想の差が現在の維持難易度に影響

資料を追っていくと、当時のメーカーが「どんな人に、どんな使われ方を想定していたか」が自然と伝わってきます。

この違いを理解すると、今どちらを選ぶべきかも見えやすくなりますね。

ボディと居住性の差:セダンの実用性・視界・取り回し

ギャラン A70とブルーバード810の違いは、走り出す前の段階――

座った瞬間・周囲を見た瞬間・狭い場所で動かした瞬間に、はっきり表れます。

ここはカタログ数値では語りにくく、実際の使い勝手を左右する重要なポイントです。

ボディ寸法と感覚的な取り回し

数値上は同クラスに属しますが、感覚的な取り回しには差があります。

観点ギャラン A70ブルーバード810
ボディ感覚四角く把握しやすい角が掴みにくい
最小回転実用重視見た目優先
狭所操作安心感あり慣れが必要

A70は直線基調のボディで、車両感覚が掴みやすいのが特徴です。

日常的な出し入れや縦列駐車では、この差が地味に効いてきます。

視界とドライビングポジション

視界は、旧車を実用するうえで非常に重要です。

観点ギャラン A70ブルーバード810
ピラー細め・直立傾斜強め
前方視界広く安心スタイリッシュ
後方視界実用的斜め後方に死角

810はデザイン優先のため、後方や斜め後ろの視界に慣れが必要です。

一方A70は、全体に「見切り」が良く、初めて乗っても不安が少ない構成です。

居住性と室内の性格

室内寸法そのものより、どう使えるかに差があります。

  • ギャラン A70
     → 天井高に余裕、後席も実用範囲
  • ブルーバード810
     → 着座姿勢が低く、包まれる感覚

810は「座ったときの雰囲気」は優れていますが、長時間や複数人乗車では姿勢の自由度はA70の方が高い傾向があります。

トランクと積載の現実

実用面では、積載も無視できません。

項目ギャラン A70ブルーバード810
開口部四角く使いやすいやや狭め
奥行き実用的見た目重視
積載性安定工夫が必要

工具や部品を積む機会があるなら、A70のほうが扱いやすいと感じる場面が増えます。

日常使用で差が出る場面

実際に使うと、次のような場面で差が出ます。

  • 夜間や雨天での視界
  • 狭い駐車場での切り返し
  • 同乗者の乗り降り

これらは派手ではありませんが、積み重なると満足度を左右します。


要点まとめ

  • A70は車両感覚が掴みやすい
  • 810はデザイン優先で慣れが必要
  • 視界と実用性はA70が有利
  • 居住性は雰囲気か自由度かで評価が分かれる

資料を見ていると、A70は「使われる車」、810は「見せる車」という思想の違いが、こうした細部にも表れているように感じます。

日常にどれだけ入り込ませたいかで、評価は大きく変わりそうですね。

走りの性格を分ける要素:乗り味・静粛性・長距離適性

ギャラン A70とブルーバード810は、同じミドルクラスでも走らせたときの印象がかなり異なる車です。

スペック表では見えにくい「性格差」は、実際の乗り味・疲労感・安心感として表れます。

基本的な走りの方向性

まず全体像を整理すると、両車の走りは次のように分かれます。

観点ギャラン A70ブルーバード810
走りの軸安定・均質軽快・演出
操舵感素直・予測しやすいクイック寄り
挙動大きな変化が出にくい路面影響を拾いやすい

A70は**「破綻しにくい」方向**、810は**「気持ちよく感じさせる」方向**に振られています。

乗り心地の質感

乗り心地は、硬さ・柔らかさというより質の違いがあります。

  • ギャラン A70
     → 入力を丸めるような動き、揺れが収束しやすい
  • ブルーバード810
     → 初期の反応が軽く、路面状況を感じやすい

荒れた路面や長時間走行では、A70の方が疲れにくいと感じる人が多い傾向です。

静粛性と車内の落ち着き

静粛性は設計思想がはっきり出ます。

観点ギャラン A70ブルーバード810
エンジン音背景に回る存在感あり
風切り音抑えめ条件で目立つ
車内の雰囲気落ち着き高揚感

810は、音や振動も含めて**「走っている感覚」を演出**している印象があります。

高速・長距離での適性

長距離を想定した場合の評価は次の通りです。

項目ギャラン A70ブルーバード810
直進安定性高い条件次第
疲労感少なめやや出やすい
安心感常に一定状態依存

A70は淡々と距離を重ねられる一方、810は状態が良いほど快適だが、差が出やすい傾向があります。

経年劣化が与える影響

旧車として重要なのが、経年による影響です。

  • A70:劣化しても性格が大きく崩れにくい
  • 810:ブッシュや足回り状態で印象が激変

この点は、維持コストと満足度に直結します。


要点まとめ

  • A70は安定・安心重視の走り
  • 810は軽快さと演出を重視
  • 長距離ではA70が疲れにくい
  • 810は状態次第で評価が大きく変わる

資料や当時の評価を追っていると、A70は「道具としての完成度」、810は「走らせたときの高揚感」を大切にしていたように感じます。

どちらを心地よいと感じるかは、使い方次第ですね。

錆と腐食の“出方”比較:弱点部位と修復の現実

ギャラン A70とブルーバード810を比較するうえで、購入後の明暗を分けやすい最大要素が錆と腐食です。

どちらも同年代の国産車であり、防錆性能に過度な期待はできませんが、錆の「出方」と「気づきやすさ」には明確な傾向差があります。

錆の性格は「設計思想」を反映する

まず全体像を整理すると、次の違いがあります。

観点ギャラン A70ブルーバード810
錆の出方露骨・分かりやすい内部進行型が多い
発見時期早めに気づきやすい気づいた時は進行済み
修復判断判断しやすい分解後に判明しやすい

A70は「見える場所から錆びる」傾向が強く、810は外観が綺麗でも内部が進んでいるケースがあります。

ギャラン A70の要注意部位

A70で典型的に見られるポイントは、次の通りです。

部位傾向
フロア経年で全面的に薄く進行
サイドシル外側から確認可能
フェンダー下目視で判断しやすい
トランク床水侵入痕が残りやすい

重要なのは、錆の存在が比較的素直に現れる点です。

購入前に把握できる割合が高く、修復計画が立てやすいのが特徴です。

ブルーバード810の要注意部位

810は、錆の出方がより厄介です。

部位傾向
リアクォーター内部外観から分かりにくい
フロアと隔壁の合わせ内部で進行
トランク側壁内張り裏で腐食
フロント周り水溜まりができやすい

見た目が良好でも、内張りや遮音材の裏で進行しているケースがあり、分解して初めて深刻さが分かることがあります。

雨漏りとの関係性

錆の進行は、雨漏りと密接に関係します。

  • A70
     → 雨漏り箇所が限定的、侵入経路が分かりやすい
  • 810
     → ウェザーストリップやモール劣化から複数経路で侵入

結果として、810は局所ではなく広範囲に腐食が及ぶケースが見られます。

修復の現実的な難易度

修復そのものの可否より、判断のしやすさが重要です。

観点ギャラン A70ブルーバード810
修復判断早期に可能分解後に判明
想定外少なめ起きやすい
計画性立てやすい崩れやすい

レストア前提であれば、A70の方がリスク管理がしやすいと言えます。


要点まとめ

  • A70は錆が見えやすく判断しやすい
  • 810は内部進行型の錆に注意
  • 雨漏り由来の腐食は810が広がりやすい
  • 修復計画の立てやすさはA70が有利

同年代でも、錆の「性格」がここまで違うのは興味深いですね。

資料や残存個体を見る限り、A70は現実的に向き合いやすく、810は条件が揃ったときの完成度が際立つ、そんな印象を受けます。

部品の共通性と入手性:消耗品/意匠部品/内装の難易度

ギャラン A70とブルーバード810を長く維持できるかどうかは、部品の共通性と入手性に大きく左右されます。

ここでは「動かすための部品」と「完成度を左右する部品」を分けて、現実的に整理します。

消耗品はどこまで楽か

まず、日常維持に直結する消耗品についてです。

区分ギャラン A70ブルーバード810
ブレーキ共通・流用しやすい条件付きで可能
足回りゴム加工・代替で対応専用品で詰まりやすい
点火系比較的揃う状態依存

A70は他三菱車との共通性が比較的高く、動かすだけなら選択肢を作りやすい構成です。

810は年式・仕様差で部品が分かれ、事前確認が重要になります。

意匠部品の難易度差

次に、完成度に直結する意匠部品です。

部位ギャラン A70ブルーバード810
エンブレム再利用・流用可専用度高
モール類欠品でも代替可欠品で印象激減
ランプ類探せば揃う良品は希少

810は一点欠けるだけで全体の雰囲気が崩れやすいのが特徴で、ここがレストア難易度を押し上げます。

内装部品の現実

内装は両車とも厳しい分野ですが、性格が異なります。

  • ギャラン A70
     → シンプルで再生・張替えの自由度が高い
  • ブルーバード810
     → 意匠性が高く、柄・色の再現が難しい

特に810の内装はオリジナル志向ほど詰まりやすい傾向があります。

「揃うかどうか」が分かれ目

レストア視点で重要なのは、次の一点です。

  • A70:多少の割り切りで完成形に到達できる
  • 810:条件が揃わないと完成度が上がらない

この差が、途中で計画が止まるかどうかを左右します。


要点まとめ

  • 消耗品はA70が対応しやすい
  • 意匠部品は810の難易度が高い
  • 内装再現はA70が現実的
  • 完成度を重視するほど差が広がる

資料や市場を見ていると、810は「良い状態の個体ほど圧倒的に美しい」反面、その状態に持っていくまでのハードルが高い印象です。

A70は現実的な線で楽しみやすい、そんな立ち位置に見えますね。

レストア目線の比較:完成度を左右する「揃う・揃わない」

ギャラン A70とブルーバード810をレストア前提で比較すると、最大の分岐点は「直せるか」ではなく、**最終的に“揃うかどうか”**です。

技術や費用の問題以上に、完成度へ到達できるかを左右する現実的な差があります。

構造部の修復可否は大差ない

まず板金・骨格といった直す作業そのものについては、両車に決定的な優劣はありません。

項目ギャラン A70ブルーバード810
フロア補修定型作業で対応可対応可
サイドシル再生・作り替え可内部構造で手間
外板比較的単純曲面多く難度高

810は曲面が多く、仕上がりの精度要求が高い分、工数が増えやすい傾向があります。

詰まりやすいのは「専用部品」

レストアが止まりやすいポイントを整理すると、次の通りです。

分野ギャラン A70ブルーバード810
ガラス代替・加工で対応専用品で代替困難
モール欠品でも雰囲気維持欠品で完成度低下
内装張替え前提で再生可柄・色再現が壁

810は一点の欠品が全体の印象を壊しやすいため、部品探索がレストア工程の中心になりがちです。

レストア計画の立てやすさ

計画性という観点では、次の差が出ます。

観点ギャラン A70ブルーバード810
事前見積精度高く立てられる分解後に変動
想定外少なめ多め
期間管理比較的安定延びやすい

A70は割り切りの選択肢が多く、途中で路線変更が可能です。

810は、途中変更が完成度を大きく下げることがあります。

初レストア向きはどちらか

現実的に見ると、

  • 初めてのレストア → ギャラン A70
  • 完成度最優先・条件完璧 → ブルーバード810

という整理が妥当です。

「完成」をどう定義するか

重要なのは、完成の定義です。

  • A70:実用・見栄え・整合性が取れれば完成
  • 810:意匠・質感・統一感が揃って完成

この違いを理解しないまま始めると、途中で迷いが生じやすくなります。


要点まとめ

  • 修復技術より「部品が揃うか」が分かれ目
  • A70は割り切りが効き完成度に到達しやすい
  • 810は専用品が多く計画が止まりやすい
  • 初レストアはA70が現実的

資料を追っていると、A70は「使われ続ける前提」、810は「当時の姿を保つ前提」という思想差が、今になってレストア難易度として現れているように感じます。

維持費の考え方:車検・整備・保管環境で差が出る点

ギャラン A70とブルーバード810の維持費は、単純な金額比較では差が見えにくいのが特徴です。

実際には「どこにコストが発生しやすいか」「突発的な出費が起きやすいか」という質の違いが、長期保有の負担感を分けます。

法定費用そのものは大差ない

まず前提として、法定費用は両車で大きく変わりません。

項目判断軸
自動車税排気量
重量税登録年・車重
自賠責共通
任意保険使用条件・年齢

この段階では、車種差より仕様差が影響します。

車検時に差が出やすいポイント

実務的に差が出るのは、車検での指摘内容です。

観点ギャラン A70ブルーバード810
指摘傾向消耗品中心調整・劣化が多い
想定外比較的少ない出やすい
再検率低め条件次第

810は、ウェザーストリップ・モール劣化・建付けといった“状態依存項目”が指摘されやすく、事前整備が重要になります。

定期整備と突発対応の違い

日常整備では、次の傾向があります。

  • ギャラン A70
     → 定期整備でリズムを作りやすい
  • ブルーバード810
     → 状態次第で突発対応が発生

810は、小さな不調が連鎖的に出費につながるケースが見られます。

保管環境が与える影響

維持費に直結するのが保管環境です。

環境A70への影響810への影響
屋内安定劇的に有利
屋外劣化進行リスク大
カバー補助的必須に近い

810は、屋内保管かどうかで維持コストが大きく変動します。

年間維持の考え方(現実的整理)

金額を断定せず、考え方として整理すると、

  • A70:
     → 「定期+予防」でコントロール可能
  • 810:
     → 「整った個体なら低め/崩れると跳ね上がる」

という性格差があります。

長期保有で効いてくる視点

長く持つほど、次の差が蓄積します。

  • 部品待ちによる時間コスト
  • 再調整・再整備の頻度
  • 精神的な余裕

この点で、A70は負担が平準化しやすく、810は振れ幅が大きいと言えます。


要点まとめ

  • 法定費用は大差なし
  • 車検・整備の「想定外」は810が出やすい
  • 保管環境の影響は810が大きい
  • 長期ではA70のほうがコントロールしやすい

数字だけを見ると似たクラスですが、実際に付き合うと「安心して任せられる頻度」に差が出そうですね。

淡々と続けたい人にはA70、条件を整えて楽しみたい人には810、そんな住み分けが見えてきます。

どちらを選ぶべきか:用途別(実用寄り/雰囲気重視/レストア前提)

ここまで比較してきた内容を踏まえると、ギャラン A70とブルーバード810は性能や格で勝敗をつける車ではありません

選択を誤りやすいのは、「同じミドルクラスだから似た感覚で付き合える」と思ってしまうケースです。

実際には、用途ごとに向き不向きがはっきり分かれます

実用寄りで付き合いたい場合

「定期的に動かす」「無理なく長く所有したい」という前提なら、結論はかなり明確です。

観点向いている車
日常使用ギャラン A70
突発トラブル回避ギャラン A70
維持の平準化ギャラン A70

A70は、多少の劣化や不調があっても破綻しにくい設計で、結果として“使い続けられる旧車”になりやすい傾向があります。

雰囲気・スタイル重視の場合

見た目の完成度や当時感を最優先するなら、ブルーバード810の魅力は非常に強いです。

観点向いている車
外観デザインブルーバード810
内装の雰囲気ブルーバード810
所有満足感ブルーバード810

ただしこれは、状態が良い個体、もしくは条件を整えられる場合に限るという前提付きです。

条件が崩れると、魅力より負担が上回りやすくなります。

レストア前提で考える場合

完成度をどこに置くかで評価が分かれます。

レストア方針向いている車
完成まで持っていきたいギャラン A70
当時の姿を再現したいブルーバード810
初レストアギャラン A70

810は、理想像が高いほど難易度が跳ね上がる車です。

一方A70は、現実的な着地点を見つけやすいのが強みです。

迷ったときの最終判断軸

どうしても迷う場合は、次の3点で判断すると後悔しにくくなります。

  • 屋内保管ができるか
  • 想定外の出費・手間を楽しめるか
  • 10年先まで所有する覚悟があるか

この問いに対してすべて「はい」と言えるなら810、一つでも不安があればA70という考え方は、かなり現実的です。


要点まとめ

  • 実用・長期保有ならギャラン A70
  • 雰囲気・完成度重視ならブルーバード810
  • 初心者・初レストアはA70が無難
  • 選択基準は「性能」ではなく「付き合い方」

資料を見比べていると、この2台は同時代でありながら「車との距離感」がまったく違う存在だったことが伝わってきます。

どちらが正解かではなく、どちらが自分の生活に自然に入り込むかで選ぶのが、一番納得感のある答えかもしれません。

よくある質問

Q1. ギャランA70とブルーバード810、初心者が手を出して後悔しやすいのはどちらですか?

後悔が起きやすいのは、ブルーバード810を「A70と同じ感覚」で選んだ場合です。

810は状態が良い個体ほど魅力が際立つ一方、条件が崩れると維持の難易度が一気に上がります。

旧車経験が少ない場合、トラブルの予測がしやすいA70のほうが結果的に安心です。

Q2. 見た目の満足度はやはり810のほうが上ですか?

状態が揃っていれば、810の完成度は非常に高いです。

ただしそれは「減点方式が成立しない」状態の場合に限られます。

一方A70は、多少の劣化があっても全体の雰囲気が破綻しにくく、長く見ていくと愛着が増すタイプと言えます。

Q3. 普段使い(週1〜2回走行)ならどちらが現実的ですか?

明確にギャランA70です。

視界、取り回し、多少の不調への耐性など、日常的な使用を想定するとA70の設計は現実的です。

810は「走らせる日を選ぶ車」になりやすい傾向があります。

Q4. 810は「当たり個体」を引けなかったら厳しいですか?

正直に言うと、その可能性はあります。

810は、ボディ・内装・モール類の状態差が満足度に直結するため、「普通の個体」では魅力が半減しやすい車です。

逆に条件が揃えば、非常に満足度は高くなります。

Q5. レストア前提ならA70一択でしょうか?

完成まで持っていく現実性を重視するならA70が有利です。

810は、理想像を高く設定すると途中で「揃わない壁」に当たる可能性があります。

初レストアで810を選ぶ場合は、かなり明確な完成イメージと妥協点が必要です。

Q6. 将来的な評価(価値)はどちらが上がりやすいですか?

名称やイメージだけでの逆転は起きにくく、評価は状態と完成度次第です。

仕上がった810は目を引きますが、仕上がったA70も「使われ続けてきた良さ」が評価されやすい傾向があります。

Q7. 部品供給が先に厳しくなるのはどちらですか?

意匠部品・内装部品に関しては810のほうが厳しくなる可能性が高いです。

A70は割り切りや流用で対応できる余地が比較的残っています。

Q8. 屋外保管しかできない場合は選択肢が絞られますか?

はい。

屋外保管が前提なら、A70のほうがリスクは低いです。

810は屋内保管か、それに近い環境でないと、維持コストとストレスが増えやすくなります。

Q9. 「長く乗る楽しさ」があるのはどちらですか?

長く淡々と付き合えるのはA70、状態を保ちつつ特別感を味わう楽しさがあるのは810、という違いがあります。

楽しさの質が異なります。

Q10. 最終的に迷ったら、どこで決断すべきですか?

車そのものではなく、自分の生活と余裕で決めるのが正解です。

時間・保管環境・手間を楽しめるかどうかで答えは自然に出ます。


まとめ

ギャランA70とブルーバード810は、同じ時代・同じクラスに属しながら、車との向き合い方がまったく異なる2台

A70は「使われ続けること」を前提にした設計で、多少の劣化や不調を受け止めながら、現実的に付き合える懐の深さを持っています。

派手さはありませんが、視界・取り回し・整備性といった日常的な要素が積み重なり、結果的に満足度が安定しやすい車。

一方ブルーバード810は、「その時代の顔」としての完成度を強く意識した存在です。

デザインや内装の雰囲気は非常に魅力的で、条件が揃った個体は今見ても強い存在感を放ちます。

ただしその魅力は、状態・保管環境・部品事情といった条件が崩れると一気に薄れてしまう繊細さも併せ持っています。

どちらが優れているかではなく、どちらが自分の生活に無理なく入り込めるか

淡々と長く付き合いたいのか、手間をかけて完成度を守りたいのか。

その答えによって、選ぶべき車は自然に決まります。

この2台を比較する意味は、「性能差」を知ることではありません。

旧車とどう向き合うかを考える材料になること

そこに、この比較の一番の価値があると言えるでしょう。

-ギャラン A70