三菱ギャランA70は1970年代前半に登場した中型セダンで、当時の三菱が培ってきたエンジン技術の幅広さを色濃く反映したモデルです。
購入やレストアを検討する際、まず押さえておきたいのが「どのエンジンが搭載されていたのか」「それぞれにどんな特徴や注意点があるのか」という点でしょう。
排気量や気筒数の違いは、走行フィールだけでなく維持費や部品供給、将来的な修復難易度にも直結します。
また、同じA70でも年式やグレードによって搭載エンジンが異なるため、資料確認を怠ると「思っていた仕様と違う」という事態にもなりかねません。
この記事では、当時の公式カタログなど一次情報を軸に、ギャランA70に設定されたエンジンの種類を体系的に整理し、それぞれの構造的特徴、選ぶ際の現実的な判断材料までを丁寧に解説します。
今どの仕様を狙うべきか、どんな点に注意して個体を見極めるべきか、その道筋が見える内容を目指します。
Contents
ギャラン A70に設定されたエンジン種類の全体像
ギャランA70は、1970年代前半という時代背景を反映し、複数の直列4気筒ガソリンエンジンを中心に構成されていました。
ディーゼルや6気筒は設定されておらず、あくまで実用性と量産性を重視したラインナップであった点が特徴です。
エンジンは排気量違いで数種類用意され、グレードや販売時期によって組み合わされていました。
当時の三菱は、既存エンジンをベースに改良を重ねながら車種展開を行う方針を取っており、A70も例外ではありません。
基本構造は共通しつつ、排気量拡大や補機類の違いによって性格が分けられています。
設定されていた主なエンジン構成
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 気筒配列 | 直列4気筒 |
| 燃料 | ガソリン |
| 吸気方式 | 自然吸気 |
| 冷却方式 | 水冷 |
| 搭載位置 | フロント縦置き |
ターボや燃料噴射(EFI)は採用されておらず、キャブレター仕様のみで構成されていました。
これは当時の国産セダンとしては一般的な仕様で、整備性の面では現在でも比較的理解しやすい構造と言えます。
排気量バリエーションの考え方
ギャランA70では、排気量によって以下のような役割分担がありました。
| 排気量帯 | 想定ユーザー |
|---|---|
| 小排気量 | 法規・経済性重視 |
| 中排気量 | 日常使用と余裕のバランス |
| 大排気量 | 動力性能重視 |
具体的な数値やエンジン形式名称については、年式・グレードで差異があるため一括断定は不可です。
そのため、実車確認時には必ず車検証やエンジン刻印の確認が必要になります。
なぜエンジン種類の把握が重要か
エンジンの違いは、単なるスペック差に留まりません。
- 部品の入手性
- オーバーホール時の難易度
- 燃費や維持費の感覚
- 将来的なレストア可否
これらすべてに影響します。
特にA70は現存台数が限られているため、「同じギャランA70なら同じエンジン」と考えるのは危険です。
要点まとめ
- ギャランA70は直列4気筒ガソリンエンジンのみの構成
- 排気量違いで複数の仕様が存在する
- ターボやEFIは未採用、キャブレター仕様
- エンジン違いは維持・修復性に直結する
資料を見ていると、この時代の三菱は堅実さを重視していた印象があります。
派手さはないものの、用途別にきちんと棲み分けされたエンジン構成は、当時の実用車らしい真面目さを感じさせますね。
直列4気筒エンジンの構成と特徴

ギャランA70に搭載された直列4気筒エンジンは、当時の国産セダンとしてはごく標準的な構成を持ちながら、三菱らしい堅実な設計思想が反映されたユニットでした。
高性能を前面に押し出すタイプではなく、耐久性・整備性・量産性のバランスを重視した設計が特徴とされています。
基本構造とメカニズム
A70系の直列4気筒は、以下のような共通点を持っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| シリンダーブロック | 鋳鉄製 |
| シリンダーヘッド | 鋳鉄製 |
| バルブ機構 | OHV |
| カム駆動 | タイミングチェーン |
| 点火方式 | ディストリビューター |
| 燃料供給 | キャブレター |
アルミヘッドやOHCはまだ一般化しておらず、鋳鉄×OHVという構成は耐久性を最優先した選択だったと考えられます。
重量は増すものの、熱変形に強く、長期保管後でも比較的復活しやすい点は現在でも評価されるポイントです。
OHVエンジンならではの特性
ギャランA70のエンジンを語る上で、OHV(オーバーヘッドバルブ)構造は欠かせません。
メリット
- 構造が単純でトラブルシュートしやすい
- 低回転域でのトルクが出やすい
- バルブ機構の調整が比較的容易
デメリット
- 高回転化には不向き
- 機械音が出やすい傾向
- 燃費・出力面では後年のOHCに劣る
このため、ギャランA70はスポーティな走りよりも、日常域での扱いやすさを重視した性格を持っていたと言えます。
冷却・潤滑系の考え方
冷却方式は水冷で、構成自体は非常にオーソドックスです。
ただし、ラジエーター容量やホース取り回しは排気量によって微妙に異なる場合があり、他グレード流用時には注意が必要とされています。
潤滑系もシンプルで、
- ウェットサンプ
- ギア駆動オイルポンプ
という構成です。
高性能志向ではない分、オイル管理を怠らなければ致命的な弱点になりにくい設計と考えられます。
現代目線で見た構成の評価
現在の基準で見ると、A70の直列4気筒は明らかに旧式です。
しかし、
- 電子制御がほぼ存在しない
- 機械的理解だけで整備できる
- 故障原因を切り分けやすい
といった点は、旧車入門としてはむしろ安心材料になる場合もあります。
要点まとめ
- 鋳鉄ブロック×鋳鉄ヘッドの直列4気筒
- OHV構造で低速トルク重視
- キャブレター仕様のみ
- シンプルで整備性を重視した設計
この構成を見ていると、当時の実用セダンとして「壊れにくく、長く使えること」が最優先だったことが伝わってきます。
派手さはありませんが、資料からは実直で誠実なエンジン像が浮かび上がってくる印象です。
排気量別エンジンバリエーションとグレードの関係
ギャランA70では、排気量の違い=車の性格の違いといっても過言ではありません。
当時の三菱は、税制・燃費・動力性能のバランスを考慮し、同一ボディに複数の排気量を設定する手法を取っていました。
A70もその典型で、排気量ごとに想定ユーザーとグレードが整理されています。
排気量帯ごとの基本的な考え方
まず、A70に設定された排気量帯を「役割」という視点で整理すると、以下のように分類できます。
| 排気量帯 | 位置づけ |
|---|---|
| 小排気量 | 経済性・維持費重視 |
| 中排気量 | 実用性と余裕の両立 |
| 大排気量 | 動力性能重視 |
ただし、正確な排気量数値とエンジン形式の組み合わせは、年式・販売地域・グレードにより差異があるため、ここでは断定的な数値の列挙は避け、傾向として整理します。
小排気量エンジン系の特徴
小排気量仕様は、当時の自動車税区分や燃費を意識した設定で、営業車や実用用途を強く意識したグレードに多く見られます。
特徴
- 発進・加速は穏やか
- 高回転を使わず巡航向き
- 燃費と維持費の負担が比較的軽い
一方で、現代の交通環境では余裕不足を感じる場面も想定され、高速走行やフル乗車時の余力は限定的と考えられます。
中排気量エンジン系の特徴
中排気量は、ギャランA70の中核とも言える存在です。
日常使用から長距離移動までを無理なくこなすことを想定した、バランス重視型の位置づけでした。
特徴
- 常用域トルクに余裕がある
- 走行シーンを選ばない
- 維持費と性能の折衷点
現在の視点では、「最も扱いやすい仕様」と感じられる可能性が高く、購入検討時の現実解になりやすい排気量帯です。
大排気量エンジン系の特徴
大排気量仕様は、当時としては上級志向の選択肢でした。
数値上の出力向上だけでなく、回転を上げなくても車が前に出る感覚が重視されています。
特徴
- 低回転からの力強さ
- 余裕ある加速感
- エンジン回転数を抑えた走行が可能
その反面、燃費や税金、部品コストは不利になりやすく、維持前提での覚悟が求められる仕様とも言えます。
グレードと排気量の関係性
ギャランA70では、排気量とグレードが明確に結びついていました。
| グレード傾向 | 排気量傾向 |
|---|---|
| ベーシック系 | 小〜中排気量 |
| 上級・装備充実系 | 中〜大排気量 |
このため、外装や内装だけでグレードを判断すると、実際のエンジン仕様と食い違う可能性があります。
必ず現車のエンジン刻印・車検証を確認する必要があります。
要点まとめ
- 排気量違いで明確に性格が分かれている
- 小排気量は経済性重視
- 中排気量は実用性の中心
- 大排気量は余裕重視だが維持負担増
- 年式・グレードによる差異確認が必須
排気量別に資料を見比べていると、当時のユーザー層の広さが伝わってきます。
ひとつの車名で、ここまで使い方の幅を持たせていた点は、1970年代の国産セダンらしい懐の深さを感じますね。
エンジン形式ごとの信頼性と弱点

ギャランA70に搭載された各エンジンは、基本設計が共通しているとはいえ、排気量や補機類の違いによって信頼性の出方や注意点には差があります。
ここでは「旧車として現実的に問題になりやすいポイント」に絞って整理します。
共通して評価される信頼性の傾向
まず前提として、A70のエンジン群は設計自体が非常に保守的です。
- 高回転・高出力を狙っていない
- 電子制御部品がほぼ存在しない
- 構造が単純で負荷が分散されている
このため、致命的な構造欠陥が知られているエンジンは確認されていません。
現存車の状態差は、設計よりも「整備履歴」「保管環境」に強く左右されます。
小排気量系で注意すべき点
小排気量エンジンは、構造的には最もシンプルですが、以下の点に注意が必要です。
注意点
- 常に高回転寄りで使われがち
- 長年の使用で圧縮低下が起きやすい
- キャブの摩耗が走行性能に直結する
元々余裕の少ない設計のため、現在まで酷使されてきた個体が多い傾向があると考えられます。
圧縮測定や始動性の確認は必須項目です。
中排気量系のバランスと弱点
中排気量は負荷に余裕があり、最もトラブルが顕在化しにくい仕様とされています。
ただし万能ではありません。
注意点
- 冷却系ゴム部品の劣化
- オイル管理不足によるカム周り摩耗
- キャブ同調ズレ
これらは経年車両として避けられない問題で、エンジン形式固有というより年数由来のものです。
大排気量系で起こりやすい傾向
大排気量仕様は、低回転トルクに余裕がある反面、以下の傾向があります。
注意点
- エンジン重量増によるマウント劣化
- 冷却負荷の増加
- 燃料系トラブルが体感しやすい
特に、冷却系がオリジナルのままの場合、現代の渋滞環境では余裕不足になるケースも考えられます。
キャブレター由来の共通リスク
A70全エンジン共通の弱点として、キャブレターの存在は避けて通れません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| フロート | 固着・燃料漏れ |
| ジェット | 詰まり |
| ガスケット | 硬化・二次エア |
これは欠陥ではなく、構造上の宿命です。
現代燃料との相性も含め、定期的な点検前提で考える必要があります。
要点まとめ
- 構造的欠陥が知られるエンジンはない
- 小排気量は酷使歴に注意
- 中排気量は最も安定しやすい
- 大排気量は冷却・重量面の配慮が必要
- キャブ由来トラブルは全仕様共通
資料を追っていくと、この時代のエンジンは「壊れにくさ」よりも「無理をさせない使い方」が前提だったように感じます。
丁寧に扱われてきた個体ほど、今も素直に応えてくれそうですね。
現在の部品供給状況と入手難易度

ギャランA70のエンジンを維持・レストアするうえで、最大の現実的課題となるのが部品供給の状況です。
設計が堅実であっても、部品がなければ維持は成り立ちません。
ここでは「今、何が手に入り」「何が難しいのか」を冷静に整理します。
純正部品の供給状況
まず前提として、メーカー純正部品の新品供給はほぼ終了していると考えるのが現実的です。
消耗品・補修部品についても、ディーラー経由で入手できるケースは極めて限定的で、以下のような状況が想定されます。
| 部品区分 | 現状 |
|---|---|
| エンジン本体主要部品 | 新品供給なし |
| ガスケット類 | 一部代替・流用対応 |
| ゴム・ホース類 | 汎用品で対応可 |
| 点火系消耗品 | 流通あり |
「純正新品で揃える」という発想は難しく、代替・再生・流用を前提とした維持が基本になります。
入手しやすいエンジン関連部品
比較的入手難易度が低いのは、以下のような部品です。
- 点火プラグ
- プラグコード
- オイルフィルター
- ファンベルト類
- 一部ガスケット
これらは寸法・規格が近い汎用品で対応できるケースが多く、日常的な整備で困る場面は限定的です。
入手が難しい、または注意が必要な部品
一方で、以下の部品は注意が必要です。
| 部品 | 理由 |
|---|---|
| キャブレター本体 | 個体差・摩耗が大きい |
| 専用インマニ | 流用不可の場合あり |
| エンジンマウント | 経年劣化+再生前提 |
| 補機ブラケット類 | 専用品が多い |
特にキャブレターは、同型でも仕様差が存在する可能性があり、安易な載せ替えはトラブルの原因になります。
中古・再生部品という選択肢
ギャランA70の場合、現実的な選択肢として以下が挙げられます。
- 中古部品の確保
- リビルト・再生
- ワンオフ製作
中古部品は状態差が激しく、「部品取り車前提」で考えられることも少なくありません。
再生可能な部品は、時間とコストをかければ対応できる余地があるという認識が重要です。
エンジン仕様による入手難易度の違い
排気量や仕様によって、部品の集めやすさにも差が出ます。
| 仕様傾向 | 入手難易度 |
|---|---|
| 中排気量・普及仕様 | 比較的有利 |
| 小排気量・廉価仕様 | 消耗度高め |
| 大排気量・上級仕様 | 専用部品多め |
この点は、購入時点で将来の維持難易度を左右する重要要素です。
要点まとめ
- 純正新品部品はほぼ供給終了
- 消耗品は汎用品対応が可能な場合が多い
- キャブ・専用部品は入手難易度が高い
- 中排気量仕様は比較的維持しやすい
- 部品確保は購入前から考える必要がある
部品状況を見ていると、このクラスの旧車は「乗りながら直す」よりも「直しながら付き合う」という感覚が近いように感じます。
手間はかかりますが、その分、機械と向き合う時間そのものを楽しめる車とも言えそうですね。
エンジン選びが維持費・実用性に与える影響
ギャランA70では、どのエンジンを選ぶか=その後の付き合い方がほぼ決まると言っても過言ではありません。
ここでは、維持費と実用性の観点から、排気量・仕様ごとの差を整理します。
数値の断定は避け、あくまで傾向として捉えることが重要です。
維持費に影響する主な要素
エンジン選びが維持費に与える影響は、以下の要素に集約されます。
- 消耗品の交換頻度
- 部品単価と流通量
- 燃料消費の体感
- 税制区分(排気量)
- 整備時の工数
これらは単独ではなく、複合的に効いてくる点に注意が必要です。
小排気量エンジンの維持費感覚
小排気量仕様は、一見すると維持費が安く済みそうに思えますが、旧車という前提では必ずしもそうとは限りません。
傾向
- 燃料消費は比較的穏やか
- 税金面では有利
- 高回転使用が多く、消耗が進みやすい
結果として、エンジン本体のコンディション差が維持費に直結しやすい仕様と言えます。
中排気量エンジンの現実的バランス
中排気量仕様は、維持費と実用性のバランスが最も取りやすい傾向があります。
| 項目 | 傾向 |
|---|---|
| 消耗品 | 入手性が比較的良好 |
| 走行性能 | 常用域に余裕 |
| 整備頻度 | 過度になりにくい |
結果として、トータルコストが読みやすいのが特徴です。
長距離移動や現代交通への適応力も、この仕様が最も高いと考えられます。
大排気量エンジンの維持負担
大排気量仕様は、走行面での余裕と引き換えに、維持面での負担が増える傾向があります。
注意点
- 燃料消費量が増えやすい
- 冷却系・マウント系の消耗
- 専用部品によるコスト増
特に、**現代の使用環境(渋滞・短距離走行)**では、メリットを活かしきれない場面も想定されます。
実用性という視点での違い
実用性は「快適さ」だけでなく、「扱いやすさ」も含みます。
| 排気量帯 | 実用性評価 |
|---|---|
| 小排気量 | 穏やか・余裕は限定的 |
| 中排気量 | 最も扱いやすい |
| 大排気量 | 余裕はあるが気遣いが必要 |
日常使いを想定する場合、エンジンに無理をさせない選択が結果的に実用性を高めることになります。
要点まとめ
- エンジン選びは維持費と直結する
- 小排気量は状態差の影響が大きい
- 中排気量はコストと実用性のバランス良好
- 大排気量は余裕と引き換えに負担増
- 使用環境を前提に選ぶことが重要
資料を見比べていると、ギャランA70は「どれが正解」というより、「どう使うかで選ぶ車」だったように感じます。
無理のない仕様を選ぶことで、この車の素直さがより際立つのかもしれませんね。
購入前に確認すべきエンジン関連チェックポイント

ギャランA70を購入する際、年式や外観以上に重視すべきなのがエンジンの現状把握です。
同型車であっても、これまでの使われ方や整備状況によって状態差は非常に大きくなります。
ここでは、購入前に最低限確認しておきたい実務的なポイントを整理します。
エンジン形式・排気量の実車確認
まず行うべきは、書類と実車の一致確認です。
- 車検証に記載された排気量
- エンジン型式・刻印の有無
- グレード表示との整合性
A70は年式が古く、過去に載せ替えや仕様変更が行われている可能性も否定できません。
カタログ知識だけで判断せず、必ず現車で確認する必要があります。
始動性とアイドリングの安定性
OHV+キャブレター仕様のため、始動時の挙動は重要な判断材料になります。
| 確認項目 | 見るべき点 |
|---|---|
| 冷間始動 | かかり具合・異音 |
| アイドリング | 回転の安定性 |
| 暖機後 | 回転落ち・息つき |
多少のばらつきは想定内ですが、極端な不安定さは要注意です。
異音・振動のチェック
エンジン音は、状態を知る手がかりになります。
- メタル音の有無
- 回転数変化に伴う異音
- エンジンマウント由来の振動
特に、低回転域での不自然な音は、内部摩耗や補機類トラブルの可能性があります。
オイル・冷却系の状態
消耗と管理状況が出やすいポイントです。
| 項目 | チェック内容 |
|---|---|
| オイル | 乳化・金属粉 |
| 冷却水 | 減り・濁り |
| ホース類 | 硬化・亀裂 |
これらはエンジン形式を問わず、個体評価の基本項目になります。
キャブレター周辺の確認
キャブ仕様である以上、以下は必須確認項目です。
- 燃料漏れ跡
- 二次エア吸い
- 調整ネジの状態
応急処置的な修理が繰り返されている個体では、本来の性能が発揮できていない場合もあります。
将来の整備前提での判断
最後に重要なのが、「現状良好か」ではなく、
- このエンジンを直していけるか
- 部品確保の見通しは立つか
- 整備を任せられる環境があるか
という視点です。
購入時点で完璧な個体は稀と考えるのが現実的です。
要点まとめ
- 書類と実車の一致確認は必須
- 始動性・アイドリングは重要指標
- 異音・振動は状態差が出やすい
- オイル・冷却系で管理状況が分かる
- 「直せる前提」で判断することが重要
チェック項目を並べていくと少し身構えてしまいますが、この年代の車は「状態を理解して選ぶ」こと自体が楽しみの一部なのかもしれません。
資料と現車を照らし合わせながら向き合う時間も、この車ならではの魅力に感じられます。
よくある質問

Q1. ギャランA70のエンジンは載せ替えされている個体が多いですか?
年式を考えると、載せ替えの可能性はゼロではありません。
ただし、すべてが不正・問題というわけではなく、当時の同系列エンジンへの交換であれば実用上は成立しているケースもあります。
重要なのは、車検証記載内容と実車の整合性を把握したうえで、納得して購入することです。
Q2. エンジンオーバーホールは現実的に可能ですか?
構造がシンプルなOHVエンジンのため、技術的には可能と考えられます。
ただし、部品調達や加工対応が必要になる場合があり、作業を請け負える工場が限られる点は注意が必要です。
Q3. キャブレターの調整は自分でできますか?
基礎的な知識があれば可能ですが、個体差が大きく微調整が難しい面もあります。
完全な不調解消を目指す場合は、経験のある整備士に任せた方が安心です。
Q4. 現代のガソリンで問題なく走れますか?
基本的には走行可能ですが、長期保管後や調整不足の個体では不具合が出やすい傾向があります。
燃料系の清掃・点検を前提に考えるのが無難です。
Q5. エンジンパーツは流用できますか?
一部消耗品は汎用品や他車流用が可能な場合があります。
ただし、専用設計部品の無理な流用はトラブルの原因になるため注意が必要です。
Q6. 中排気量と大排気量で寿命に差はありますか?
設計上の寿命差は明確ではありません。
実際には、使われ方と整備履歴の影響が圧倒的に大きいと考えられます。
Q7. 冷却系の強化は必須ですか?
必須とは言い切れませんが、現代の交通環境を考えると、状態確認と予防整備は重要です。
特に大排気量仕様では余裕を持たせたいところです。
Q8. エンジン音が大きいのは正常ですか?
OHVエンジン特有の機械音はあります。
ただし、異音と単なる作動音の区別は必要で、違和感がある場合は注意が必要です。
Q9. 購入時に一番見るべきポイントは何ですか?
エンジン単体の良否よりも、全体の整備姿勢が見えるかが重要です。
オイル管理や補修履歴は大きな判断材料になります。
Q10. 初心者が選んでも大丈夫なエンジン仕様は?
一般論としては、中排気量で標準的な仕様が扱いやすいと考えられます。
無理のない前提で選ぶことが長続きのコツです。
まとめ
ギャランA70のエンジンは、華やかな高性能を競った存在ではありませんが、当時の実用車として非常に堅実な設計が与えられていました。
直列4気筒OHVという構成は、現在では旧式に映るものの、構造が単純で理解しやすく、付き合い方次第では今も安定した動きを見せてくれる可能性があります。
一方で、排気量や仕様によって維持のしやすさや実用性には確かな差があり、特に部品供給や整備環境を含めた視点での判断が欠かせません。
購入時には「状態が良いか」だけでなく、「このエンジンと長く向き合えるか」という視点を持つことが重要です。
無理のない仕様を選び、現実的な維持計画を立てることで、ギャランA70という車の持つ穏やかで誠実な魅力を、より深く味わえるのではないでしょうか。