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【スカイライン C10】とブルーバード 510を徹底比較|走行性能・設計思想・レストア難易度・旧車市場の実態を総まとめ

スカイラインC10(1968〜1972)とブルーバード510(1967〜1972)は、同時代の“日産スポーツの二本柱”として語られることが多いモデルです。

しかし両者は、設計思想・車格・走行性能・ターゲット層・レストアの難易度など、実はまったく別のキャラクターを持っています。

C10はプリンス自動車の技術を受け継いだ“走るための本格スポーツセダン”であり、GT-R(PGC10/KPGC10)の存在によって国内レースの歴史を塗り替えた名車。

一方、ブルーバード510は「日産の世界戦略車」として企画され、軽量ボディとL型エンジン、そして優れたサスペンション設計によって、海外のラリー競技でも高く評価された実力派モデルです。

両車は同じFR、同じ日産ブランド、似た年代でつくられながら、実際には“用途・設計思想・走り・維持性”のすべてが大きく異なります。

この記事では、当時資料で確認できる範囲をもとに、C10と510の違いを専門的かつ実用的に徹底比較し、

  • どちらを選ぶべきか
  • 維持費やレストア難易度の差
  • 走りの個性
  • 部品供給の傾向
  • 旧車としての魅力と市場価値

を明確に整理します。

結論を先にまとめると、

  • 走行性能・剛性感・レース直系の素性 → C10
  • 軽快さ・整備性・旧車入門の扱いやすさ → 510

という、“住み分けが非常に明確な2台”となっています。

Contents

スカイラインC10とブルーバード510の基本データの違い

スカイラインC10(1968〜1972)とブルーバード510(1967〜1972)は、同時代のFRスポーツセダンとして語られることが多いものの、車格・エンジン構成・サスペンション形式・重量配分・設計思想が大きく異なります。

まずは、当時資料で確認できる範囲の主要諸元を比較し、「そもそもどれほど違う車なのか」を明確にしていきます。


主要諸元比較(代表的グレードの一般値)

※年式・仕様により細かな差があり、不明は「不明」とします。

項目スカイライン C10ブルーバード 510
生産期間1968〜19721967〜1972
車種区分スポーツセダン小型スポーツセダン
全長約4,335mm約4,120mm
全幅約1,595mm約1,480mm
全高約1,375mm約1,395mm
ホイールベース2,570mm2,420mm
車重約1,040〜1,150kg約900〜960kg
エンジンL20 / L20A / S20(GT-R)L13 / L14 / L16
最高出力105〜160PS約67〜96PS
駆動方式FRFR
リアサスペンションセミトレアーム独立セミトレアーム独立
代表的な活躍国内レース(GT-R)海外ラリー(サファリ等)

ボディサイズ・車格の違い

■ C10(ミドルクラス)

  • 一回り大きい
  • ボディが重く、剛性も高い
  • 直6エンジン搭載を前提とした構造

「スポーツセダン」の堂々とした車格

■ 510(小型クラス)

  • 小ぶりでコンパクト
  • 車重が軽く、機敏な動きが可能
  • 直4エンジン中心で軽量設計

“小さくて軽快なスポーティセダン”という立ち位置

車格の差が、そのまま走行性能や乗り味の違いに直結します。


エンジン構成の違い

■ C10のエンジン

  • 直列6気筒(L型)
  • S20はDOHCでレース直系
  • トルクが太く、高速安定性に寄与
  • エンジンルームに余裕があり冷却性も高い

大排気量・余裕・重厚感

■ 510のエンジン

  • 直列4気筒(L13/L14/L16)
  • 中でもL16は名機として評価が高い
  • 軽量で回しやすく扱いやすい
  • 経済性・整備性にも優れる

コンパクト・軽量・フィーリング重視


サスペンション構造の違い

実は両車ともリアはセミトレアーム独立という共通点があります。
ただし目的と味付けが異なります。

項目C10510
目的高速安定性・剛性操縦性・軽快性
フロントストラットストラット
リアセミトレ独立セミトレ独立

同じ形式でも、車格・重量・エンジンでキャラクターは大きく変わります。


性格が現れる基本データの「差」

■ C10

  • 車格が大きく重厚
  • トルクが太く長距離・高速が得意
  • セダンとしての快適性も確保
  • “本格スポーツセダン”の性格

■ 510

  • 小型で軽快
  • キビキビとした走り
  • 低中速の扱いやすさが魅力
  • “ライトウェイトスポーツセダン”の性格

結論:基本データの段階で明確に“別ジャンル”

  • C10=堂々・重厚・直6の余裕を楽しむスポーツセダン
  • 510=軽快・小気味よい操縦性の小型スポーツセダン

同じFR、同じ日産、同じ時代でも、基本設計の段階で明確な差があります。


要点まとめ

  • C10はミドルクラス、510は小型クラス
  • エンジンはC10が直6中心、510は直4
  • 車格・重量・サス設計の方向性が違う
  • 基本データだけでも“別物のスポーツ性”を持つ

C10は「堂々と走る車」、510は「軽快に走る車」という性格が、基本データの時点で明確に現れていますね。

設計思想・車両コンセプトの違い(本格スポーツセダン vs 世界戦略スポーツ)

スカイラインC10とブルーバード510は、同じ日産ブランドでありながら、**「何を目的に作られたか」**がまったく異なる車です。

この“設計思想の違い”は、走り・デザイン・レストア難易度から市場での評価に至るまで、すべてに影響する非常に重要なポイントです。


スカイラインC10の設計思想

“勝つためのスポーツセダン”

C10は、プリンス自動車が持っていたモータースポーツ志向の開発文化を引き継ぎ、**「レースで勝つためのスポーツセダン」**として開発されました。

■ C10が目指したもの

  • 高剛性のボディ
  • 直6を搭載できる大きなエンジンルーム
  • 高速安定性の確保
  • 車重に見合う強力なブレーキ
  • セミトレアームによる高い操縦性
  • サーキットを前提にした設計

特にGT-R(PGC10/KPGC10)はレース直系の車として登場し、
国内レースで圧倒的な勝利を積み重ねました。

純粋に“走りの性能”が最優先された設計


ブルーバード510の設計思想

“世界戦略スポーツセダン”

ブルーバード510は、当時の日産が“世界市場を狙うため”に企画したモデルで、
北米・欧州で高く評価されることを強く意識した車です。

■ 510が目指したもの

  • 小型で扱いやすい車体
  • 軽量化による軽快な走り
  • 直4エンジンで世界基準を満たす性能
  • シンプルで整備しやすい構造
  • 海外市場で通用する品質
  • ラリー競技で勝てる総合性能

実際、510は世界のラリーで優勝を重ね、海外での人気が非常に高い車でした。

“世界で売るためのスポーツセダン”という立ち位置


ターゲット層の違い

項目スカイラインC10ブルーバード510
主なターゲット本格スポーツ好きの大人若者〜ファミリーまで幅広い層
ユーザーイメージ走りと性能にこだわる層日常+スポーツを楽しむ層
開発の焦点モータースポーツ世界市場での販売

C10は“性能ファン向け”、510は“普及+スポーツ”の両立を狙った車です。


当時の広告イメージから見える方向性の差

■ C10

  • レースの実績を強くアピール
  • 「走りのスカイライン」を打ち出す広告展開
  • 高性能・本格派のイメージを前面に

■ 510

  • 若々しさ・ライフスタイル性を強調
  • 海外市場を意識したスタイリッシュさ
  • スポーティさと日常性の両立がテーマ

広告手法からも、両者がまったく違う客層を狙っていたことが分かります。


結論:設計段階から“別ジャンル”のスポーツ

  • C10=レース直系・本格スポーツセダン
  • 510=世界市場で勝てる軽快スポーツセダン

同じ日産でも、異なる文化・目的を持った開発陣により作られたため、
「スポーツの方向性」がまったく違うのが最大の特徴です。


要点まとめ

  • C10は“勝つため”のスポーツセダン
  • 510は“世界市場向け”の軽快スポーツ
  • ターゲット層も性能の優先順位も異なる
  • 設計思想が走り・乗り味・市場価値に直結している

C10と510は同じ日産でありながら、狙っていた世界がまったく違うところが面白いですね。

この違いを理解しておくと、比較の軸がかなり明確になります。

デザイン・内装・ボディ構造の違い

スカイラインC10とブルーバード510は、どちらも60〜70年代の日産らしい直線基調のデザインを持ちながら、外観の方向性・内装の設計センス・ボディ構造の考え方が大きく異なります。

見た目や雰囲気は購入後の満足度に強く影響するため、この章では“デザインと構造の性格差”を深掘りします。


エクステリアデザインの違い

■ スカイラインC10(ハコスカ)

  • “硬派・重厚・精悍”という印象
  • 直線基調で角が立ったスポーツセダンらしい造形
  • フロントマスクの低さと横基調のグリルが強い存在感
  • 2ドアハードトップは特にスポーティ
  • GT-Rはオーバーフェンダーで迫力が増す
  • 全体的に “力強さ・剛性感” を視覚的に表現

C10は、見た瞬間に“走り”と“硬派さ”が伝わるデザインが特徴です。


■ ブルーバード510

  • シンプルで“品の良いコンパクトセダン”という印象
  • C10より一回り小さく、軽快な雰囲気
  • 欧州車の影響を受けた直線基調の端正な顔つき
  • 1600SSSはスポーティなイメージが強い
  • “実用+スポーツ”が自然に調和している
  • 余計な装飾がなく “清潔感と軽快さ” がある

510は、スポーツ感よりも「端正で整ったデザイン」が魅力で、欧州市場を意識した雰囲気があります。


内装・インテリアデザインの違い

■ C10の内装

  • 視認性重視の“直線的で機能的”なレイアウト
  • メーターパネルは操作性優先
  • シンプルで質実剛健なセダン設計
  • スポーツモデルはタコメーター大型化など専用装備
  • 一言でいうと “操るための内装”

モータースポーツ志向の空気が内装にも感じられます。


■ 510の内装

  • シンプルで明るく、コンパクトセダンらしい構造
  • メーターは視認性重視だがC10より柔らかい雰囲気
  • シートが薄めで軽快な操作感
  • 欧州小型車を思わせる上品さがある
  • 1600SSSはスポーティな仕立て

510は、“誰にでも扱いやすい”という実用性とスポーティさをバランス良く融合しています。


ボディ構造・骨格の違い

項目スカイラインC10ブルーバード510
ボディサイズ大きめ小型
剛性高い(レース前提)軽量で必要十分
構造モノコックモノコック
リアサスセミトレ独立セミトレ独立
走りの方向性重厚・安定軽快・俊敏

■ C10(剛性重視)

  • モータースポーツ前提のため、補強ポイントが多い
  • 車重もあり、全体的に“ガッチリした印象”

■ 510(軽量・コンパクト)

  • ラリー競技への適性を重視した軽量構造
  • 取り回しがしやすく、街中でも扱いやすい

構造の差が、走行性能だけでなくレストア難易度にも直結します。


見た目から感じるキャラクター性の差

  • C10=硬派・重厚・本格スポーツの雰囲気
  • 510=端正・軽快・欧州車的なスポーティさ

同じ日産で、同時期でも、ここまでキャラクターが違うのは非常に興味深い点です。


要点まとめ

  • C10は力強さが前面に出た硬派デザイン
  • 510は端正で軽快な小型セダンの雰囲気
  • 内装はC10が剛性感、510は軽さと扱いやすさ
  • ボディ構造もC10は重厚、510は軽量でシンプル

C10は“迫力のある硬派スポーツ”、510は“端正で軽快な小型スポーツ”という、デザインだけでも方向性の違いがはっきり伝わってきますね。

エンジン・走行性能・乗り味の違い

スカイラインC10とブルーバード510は、どちらもFRスポーツセダンとして高い評価を受けていますが、エンジン形式・パワー特性・車重・サスペンション挙動・ステアフィールのすべてが明確に異なります。

この章では、当時資料で確認できる範囲をもとに、走行性能の“方向性の違い”を専門的に整理します。


エンジン性能の違い

■ スカイライン C10(直列6気筒中心)

代表エンジン:L20/L20A、S20(GT-R)

  • 直6のため回転が滑らか
  • 排気量に余裕があり低速トルクが太い
  • 重厚なフィーリングで中高速の伸びが強い
  • S20は当時最先端のDOHCで160PSを発揮
  • “余裕ある加速”が特徴

直6+高剛性シャシーの組み合わせは、スポーツセダンとして非常に完成度が高い印象を与えます。


■ ブルーバード 510(直列4気筒中心)

代表エンジン:L13/L14/L16

  • 4気筒のため軽量
  • 吹け上がりが軽く、回す楽しさがある
  • L16は海外でも高評価の実力
  • 中低速の扱いやすさが高い
  • 経済性にも優れる

510は“キビキビ感”が強く、街乗りから山道まで軽快に振る舞うのが魅力です。


走行性能・操縦性の違い

■ スカイライン C10 — 重厚な安定感と高い直進性

  • ホイールベースが長く、安定性が高い
  • 車重もあり、動きがしっとりと落ち着く
  • 直6の重さがフロントにあるが、剛性が高いため安定
  • 高速道路や長距離で本領を発揮
  • ステアリングはやや重め、しかし正確性が高い

“重厚で信頼感のある走り”が魅力

GT-Rはより剛性が高く、スポーツ走行に向いた性格になります。


■ ブルーバード 510 — 軽快なハンドリングと反応の良さ

  • 一回り小さく軽量
  • ホイールベースが短く、ターンインが鋭い
  • リアのセミトレアームが軽快な挙動を生む
  • 低中速のワインディングで特に楽しい
  • 市街地での扱いやすさはC10より上

“軽快で扱いやすいスポーツセダン”という性格

510は「軽快さ」こそ性能の核になっており、ラリー競技での活躍もこの性格によるものです。


乗り味・フィーリングの違い

項目スカイラインC10ブルーバード510
乗り味重厚・安定軽快・俊敏
エンジン直6の余裕、滑らか直4の軽快な吹け上がり
得意シーン中高速・長距離市街地・低中速・山道
足回り剛性重視しなやかで軽い
総評“本格スポーツセダン”“ライトウェイトスポーツセダン”

C10は高速巡航の安心感が高く、510は軽量ゆえの“クイックな動き”が味わえるのが大きな違いです。


モータースポーツでの実績の違い

■ C10(GT-Rを中心に)

  • 国内レースで圧倒的な戦績
  • サーキットに特化した走行性能
  • 高速域での安定感が強い

■ 510

  • サファリラリーをはじめ海外ラリーで多数の勝利
  • 悪路・低速域に強い
  • “世界で戦えた小型スポーツセダン”という評価

同じ日産でも、C10はサーキット、510はラリーと、舞台が大きく異なります。


結論:走りの“重厚 vs 軽快”という明確な二極化

  • C10=直6+高剛性シャシーで“重厚な本格スポーツ”
  • 510=軽量+L型直4で“軽快なライトウェイトスポーツ”

どちらも魅力的ですが、走りの好みは完全に分かれるポイントです。


要点まとめ

  • C10は直6による余裕と高速安定性が魅力
  • 510は軽さを活かした軽快なハンドリングが特色
  • 走行性能の方向性は“重厚”と“俊敏”で大きく異なる
  • サーキット派ならC10、軽快スポーツ派なら510

C10は「重厚な本格派」、510は「軽快な実力派」という対比がとても面白いですね。

走りの違いは、車格・エンジン形式・設計思想すべてから生まれています。

錆びやすい箇所・レストア難易度・部品供給の違い

スカイラインC10とブルーバード510は、どちらも1960〜70年代の車で、錆・腐食・レストア難度は旧車購入の最重要ポイントです。

ここでは“実際の購入判断に役立つレベル”まで深く踏み込み、錆の傾向・修復しやすさ・部品供給の現状を比較します。


錆びやすい箇所の違い

■ スカイライン C10(ハコスカ)

C10はボディサイズが大きく、構造が複雑なため、錆びるポイントが一般的に多いと言われています。

  • フロントインナーフェンダー
  • ストラットタワー(腐食が進むと修復が難しい)
  • サイドシル前後
  • フロア前後(特に運転席側)
  • リアフェンダーアーチ
  • トランクフロア
  • リアメンバー周辺

特にストラットタワーの腐りはC10特有の重要ポイントで、修復歴や補強の質を必ず確認する必要があります。


■ ブルーバード 510

510は軽量でシンプルな構造のため、C10よりも“錆ポイントが把握しやすい”のが特徴です。

  • フロントフェンダー下部
  • サイドシル
  • ストラットタワー(C10ほど深刻ではない)
  • フロア中央付近
  • トランク周り(特にウェザーストリップ周辺)
  • カウルトップの排水不良による腐食

510も決して錆びないわけではありませんが、軽量&単純構造のため修復作業が比較的進めやすい傾向があります。


レストア難易度の違い

■ C10のレストア難易度(高め)

  • ボディ各部が複雑で補強ポイントも多い
  • 腐食箇所が深い場合、工数が大きくなりやすい
  • ボディパネルの入手が難しく、高額化が進行
  • GT系は専用品が多く、価格がさらに上昇

総合的にレストア難易度は高い

C10のレストアは「良質な素材を買うこと」が何より重要です。


■ 510のレストア難易度(比較的低い)

  • ボディ構造がシンプルで軽量
  • 腐食部位が明確で、修復計画が立てやすい
  • パネル類が比較的手に入りやすい
  • 直4エンジン(L型)は整備性が非常に高い

510は旧車の中ではレストアのハードルが低い部類

エンジン・ボディともに扱いやすく、旧車初心者でも取り組みやすいのが510の強みです。


部品供給の違い

■ C10(部品は多いが“高価”)

  • 社外パーツは非常に多い
  • ただし価格高騰が進み、入手にコストがかかる
  • 外装パネルは品薄で、状態良いものが少ない
  • GT-R関連部品は別格の高騰
  • L型エンジン部品は比較的手に入る

■ 510(種類は少ないが“扱いやすい”)

  • パーツ点数はC10より少なめ
  • ただし必要最低限の社外品は確保されている
  • 欧州・北米向けの互換パーツが存在
  • L16関連のパーツは比較的豊富
  • 内装パーツは欠品が多く、状態次第

腐食修復の費用傾向(傾向のみ)

項目C10510
腐食修復高額になりやすい比較的抑えやすい
パネル供給品薄・高価入手しやすい傾向
エンジン整備L型は容易(S20は別)L型直4はさらに容易
トータル費用高いC10より軽い

C10のレストアは“覚悟が必要”という声も多く、510は“比較的気軽に楽しめる旧車”として人気です。


結論:レストア面では510に分がある

  • C10は構造が複雑で部品価格も高く、レストア難易度が高い
  • 510は軽量・簡素で修復しやすく、部品供給も比較的安定
  • 長く乗る前提なら、510の方が計画を立てやすい
  • C10は“良質個体をいかに見つけるか”が最重要

要点まとめ

  • C10は錆ポイントが多く、レストア難度が高い
  • 510は軽量・単純構造で修復が容易
  • 部品供給はC10が豊富だが高価、510は必要最低限が揃う
  • コスト面では510の方が圧倒的に有利

C10は“重厚で魅力的な本格スポーツ”ですが、レストアは本当に大変です。

一方、510は“軽快で親しみやすい旧車”として、維持や修復のしやすさが大きな魅力になっていますね。

旧車市場での評価・維持費・選ぶ基準

スカイラインC10とブルーバード510は、どちらも旧車市場で高い人気を持つモデルですが、評価されるポイント・維持費の傾向・入手しやすさ・所有後の満足度は大きく異なります。

購入を検討する際に最も重要となる実用的な視点で比較していきます。


旧車市場で評価されるポイントの違い

■ スカイライン C10(ハコスカ)

  • 国内レースでの圧倒的な実績(GT-R)
  • 直6エンジンの魅力と歴史性
  • 高剛性シャシーによる本格スポーツ性
  • “走りのスカイライン”を象徴する存在
  • 海外人気が非常に高く、輸出需要が価格を押し上げている

C10は歴史的価値もブランド力も非常に強く、**もはや“文化的アイコン”**として扱われることが多いモデルです。


■ ブルーバード 510

  • 世界戦略車として海外評価が高い
  • サファリラリーなど海外ラリーの優勝実績が豊富
  • 軽快で扱いやすいスポーツセダン
  • 小型で維持しやすく、旧車入門にも適している
  • コアなファンが多く、安定した需要が続く

510は“走って楽しい・維持しやすい・世界で愛される”というバランスの良さが評価されています。


市場価格・流通量の傾向

※具体的な金額は記載しません。

あくまでも傾向のみ。

項目スカイラインC10ブルーバード510
人気度非常に高い高い
海外需要かなり強い強い(特に北米)
流通量少ない少ないがC10ほどではない
価格傾向年々上昇、特に2ドア系上昇傾向だがC10より緩やか
良質個体の確保かなり難しいまだ現実的

C10は“良質車が希少化している”点が購入ハードルを大きくしています。


維持費の傾向(あくまで傾向のみ)

■ C10の維持費

  • 部品価格が全体的に高い
  • ボディ腐食の修復費用が大きい
  • GT-R関連部品は特に高額
  • エンジン(L型/S20)は整備性が良いが技術料が高め
  • 消耗品も車格に応じてコスト高

総維持費は高くなる傾向


■ 510の維持費

  • L型直4は整備性が非常に高い
  • 軽量なため消耗品の負担も少ない
  • 錆修復の手間がC10より小さい
  • 社外パーツが比較的安価
  • 街乗り燃費もC10より有利

C10より維持費を抑えやすい旧車


購入時に注意すべきポイント

■ C10の注意点

  • ストラットタワーの腐食
  • フロア・サイドシルの修復歴
  • エンジンのオイル上がり/下がり
  • 足回り・メンバーのサビと変形
  • 2ドアHTは市場価格が非常に高い

“ボディの状態が9割”というほど個体選びが重要


■ 510の注意点

  • カウルトップの水抜き不良(錆の温床)
  • トランク周りの腐食
  • 内装パーツの欠品(再入手が難しい)
  • エンジンの圧縮抜け(L型は丈夫だが要確認)
  • 4ドア・2ドアで価格差が大きい

全体に扱いやすいが、内装欠品だけは要注意


どちらを選ぶべきか(用途・目的別の結論)

■ スカイラインC10が向いている人

  • 歴史的価値・本格スポーツ性を求める
  • 直6エンジンの魅力に惹かれる
  • イベントや展示、サーキット走行を楽しみたい
  • 維持費より車の魅力を優先できる
  • “いつか乗りたい名車”を所有したい

■ ブルーバード510が向いている人

  • 軽快で扱いやすい旧車を楽しみたい
  • 維持費を抑えたい
  • ラリー的な雰囲気の車が好き
  • 街乗り・ワインディングで旧車を楽しみたい
  • 初めての旧車にも向くバランスの良さを求める

総合結論

**“重厚で本格派”のC10

vs

“軽快で親しみやすい”510**

  • C10は歴史性・ブランド力・性能で圧倒的存在感
  • 510は軽快さ・整備性・維持費の低さで実用性が高い
  • 両方とも魅力が強いが、用途が大きく異なるため選び方が変わる

C10は“所有する喜びが特別”、510は“走る楽しさが日常的”という違いが最も分かりやすい対比です。


要点まとめ

  • C10は人気・価格ともに高いが維持費が大きくなりやすい
  • 510は維持しやすく、旧車入門として非常に適している
  • 走りの魅力はC10が重厚、510が軽快
  • どちらも価値が高いが方向性がまったく異なる

C10が“名車としての存在感”、510が“気軽に楽しめる実力派”という関係性がとても興味深いですね。

それぞれ違う魅力があって、比較すればするほどどちらも魅力的に感じます。

まとめ

スカイラインC10とブルーバード510は、同じ日産ブランド・同時代・FRスポーツセダンという共通項を持ちながら、その性格・設計・走り・維持性のすべてが大きく異なるモデルです。

C10はプリンス自動車の技術とレーススピリットを受け継ぎ、「勝つための本格スポーツセダン」として誕生しました。

直列6気筒の余裕あるパワー、高剛性ボディ、セミトレアームのリアサスペンションなど、当時としては非常に高度なスポーツ性を備えており、GT-Rの存在によって歴史的価値は決定的なものとなりました。

その重厚かつ力強い走りは、まさに“走行性能の象徴”と呼べるものです。

一方ブルーバード510は、小型で扱いやすく、世界市場を強く意識して開発された“ライトウェイトスポーツセダン”です。

L型直4の軽快なフィーリング、軽量なボディ、バランスの良いサスペンションにより、街乗り・山道・ラリー競技で高い性能を発揮しました。

特に海外市場(北米・豪州・欧州)で非常に人気が高く、輸出を成功させたモデルとして現在も“世界で愛される名車”という評価が続いています。

デザイン面では、C10は直線基調で重厚感があり、スポーツセダンとしての存在感が強いのに対し、510は端正で軽快なデザインが特徴で、欧州車的な上品さがあります。

内装も、C10は機能性・操作性が中心、510は親しみやすく日常的な使いやすさが意識されています。

また、ボディ構造もC10は硬派で複雑、510はシンプルで軽量という違いがあり、この差はレストア難易度にも強く反映されます。

維持費とレストアでは、C10は部品価格の高騰・腐食修復の難易度から“負担が大きい旧車”とされ、一方510は比較的リーズナブルで整備性も良く“旧車入門にも適している”と言われます。

部品供給も、C10は種類は多いが価格が高く、510は種類は少ないが必要なものは揃うという違いがあります。

旧車市場での評価では、C10は歴史性・ブランド力・海外需要の高さから、長年にわたり人気と相場上昇が続いています。

510も世界的な支持があり人気は高いものの、C10ほどの爆発的な高騰は見られず“手が届きやすい実力派”という立ち位置です。

購入基準としては、歴史性・重厚な走り・スポーツ性を求めるならC10、軽快さ・整備性・維持のしやすさを重視するなら510が向いています。

総じて、C10は“本格派の名車”、510は“軽快で親しみやすい実力派”という関係にあり、どちらも国産スポーツセダンの歴史を語る上で欠かせない存在です。

比較することで、それぞれの魅力がより立体的に見えてきて、所有・購入を検討する際の判断軸も明確になります。


参考リンク

日産自動車 1969年 スカイライン C10 カタログ
https://www.nissan.co.jp

日産自動車 1967年 ブルーバード510 カタログ
https://www.nissan.co.jp

国立国会図書館デジタルコレクション:C10/510 カタログ
https://dl.ndl.go.jp

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