カペラ 

【カペラ CB】当時カタログで読み解く装備内容と新車価格の実態

1985年に登場したCB系カペラは、マツダのミドルクラス戦略を大きく転換させた重要モデルです。

当時のカタログを丁寧に読み解くことで、装備思想や価格設定の背景が見えてきます。

これから購入・レストア・保管を検討している方にとって重要なのは、「当時どのグレードがどの装備を持ち、いくらで販売されていたのか」を正確に把握することです。

なぜなら、現存車の仕様確認・純正再現・価値判断に直結するからです。

本記事では一次資料ベースでCB系カペラの装備体系と新車価格を整理し、現在の維持検討にどう活かすべきかまで具体的に解説します。

Contents

CB系カペラの登場背景と当時のモデル体系

フルモデルチェンジの位置付け

CB系カペラは1985年(昭和60年)に登場した前輪駆動世代の主力モデルです。

それ以前のFR世代からの大転換であり、マツダの世界戦略モデルとして設計されています。

主なボディタイプは以下の通りです。

ボディタイプ特徴
4ドアセダン主力販売モデル
5ドアハッチバック実用性重視
クーペ(後期追加)スポーティ路線

※発売時期や追加年次はグレードにより異なります。

エンジンラインナップ(国内仕様)

当時の国内向けカタログに記載されている主なエンジンは以下です。

型式排気量燃料供給特徴
F61.6Lキャブベーシックモデル向け
FE2.0LEFI主力
FE DOHC2.0LEFIスポーツ系

※出力値は年式・仕様により異なるため、ここでは形式のみ整理します。

駆動方式

  • FF(前輪駆動)
  • 4WD(後期一部グレード)

当時の国産ミドルクラスで4WD設定があった点は特徴的です。


CB系のグレード体系

代表的なグレード例:

  • GL
  • LX
  • GT
  • GT-X

※正式な名称は年式で細分化されるため、現車確認が必要です。


要点まとめ

  • CB系は1985年登場のFF世代
  • セダン・ハッチバック・クーペ展開
  • 1.6L〜2.0Lまで設定
  • DOHC搭載スポーツグレードあり
  • 4WD設定は希少価値要素

この時代のマツダ車は、直線基調の落ち着いたデザインが印象的だったと聞きます。

資料写真を見ていると、80年代らしい端正な佇まいがあり、今見ても十分に魅力的ですね。

当時カタログから見るグレード別装備内容の違い

CB系カペラを検討するうえで最も重要なのは、「どのグレードがどの装備を持っていたのか」を正確に把握することです。

なぜなら、現存車の多くは年式やグレード表示が曖昧になっており、純正状態を見極めるには当時カタログ記載の標準装備・メーカーオプションの整理が不可欠だからです。

ここでは代表的なセダン系グレードを基準に装備差を整理します。


ベースグレード(GL系)の装備水準

エントリーグレードは価格を抑えるため、装備は必要最低限に絞られていました。

装備項目内容
パワーステアリング一部年式で標準/初期は不明
パワーウインドウ非装備(上位で標準化)
エアコンオプション設定
オーディオラジオまたはレス仕様
ホイールスチール+ホイールキャップ

このクラスは法人需要や営業車用途も意識されており、豪華装備よりも価格重視の設計思想が読み取れます。


中間グレード(LX系)の装備特徴

販売の中心となったのが中間グレードです。

装備項目内容
パワーステアリング標準
パワーウインドウ標準化が進む
集中ドアロック設定あり
エアコン多くが標準
内装材質モケット系ファブリック
メータータコメーター付き

快適装備が一気に充実し、実用車としての完成度が高い仕様です。

現在流通している車両もこのクラスが多い傾向にあります。


上位グレード(GT/GT-X)の装備内容

スポーツ志向モデルでは装備と機構が大きく異なります。

装備項目内容
エンジンFE DOHC
サスペンション専用チューニング
ブレーキ強化仕様(詳細は年式により異なる)
メーター専用デザイン
シートスポーツシート
外装エアロ/専用アルミホイール

DOHCモデルは当時の技術力を象徴する存在であり、価格も上昇します。


メーカーオプション装備

カタログには以下のオプションが確認できます。

  • 電動サンルーフ
  • デジタルメーター(グレード限定)
  • ABS(後期設定あり)
  • 4WDシステム

※ABSや4WDの設定時期は年式によって異なるため、個体確認が必須です。


装備差が現在の価値に与える影響

現在の市場で評価されやすいのは以下の仕様です。

  • DOHCエンジン搭載車
  • 純正アルミホイール残存車
  • デジタルメーター仕様
  • サンルーフ装着車

ただし、装備の有無よりも「純正状態を維持しているか」が最重要です。

後付け改造車は評価が分かれます。


要点まとめ

  • GLは価格重視の簡素装備
  • LXは販売中心で装備充実
  • GT系はDOHC・専用足回りで差別化
  • オプション装備は個体差が大きい
  • 純正維持車は評価が高い

この年代の内装デザインは、機能的で無駄が少ない印象があります。

カタログ写真を見ると、80年代らしい落ち着いた雰囲気があり、今見るとむしろ新鮮に感じますね。

新車価格一覧と当時の価格ポジション分析

CB系カペラを検討するうえで欠かせないのが、当時の新車価格の把握です。

価格は単なる数字ではなく、「メーカーがどの層を狙っていたのか」「どの装備にどれだけ価値を置いていたのか」を示す重要な指標です。

現存車の相場や希少性を考える際も、当時価格との比較は基準になります。

ここでは1985年発売当初の国内向けカタログ記載価格(消費税導入前の表示価格)を基準に整理します。

※年式・改良時期により価格改定あり。


セダン系 主な新車価格(発売当初)

グレードエンジン変速機当時新車価格(円)
1.6 GLF65MT約1,190,000円前後
1.6 LXF65MT約1,260,000円前後
2.0 LXFE5MT約1,390,000円前後
2.0 GTFE DOHC5MT約1,520,000円前後
2.0 GT-XFE DOHC5MT約1,600,000円前後

※AT仕様は概ね+70,000〜100,000円程度(年式により差あり)。

価格帯は約120万円〜160万円が中心レンジでした。


当時の価格ポジション(同クラス比較視点)

1985年前後の2.0Lミドルクラスの価格帯はおおよそ以下の水準でした。

  • トヨタ・コロナ:130万〜170万円前後
  • 日産・ブルーバード:130万〜170万円前後
  • 三菱・ギャラン:130万〜170万円前後

CB系カペラはほぼ同一価格帯に設定されており、「特別に安い」戦略ではなく、装備とデザインで勝負する標準的ポジションでした。


物価換算の参考視点

1985年の大卒初任給は約14万円前後とされます。

GT-X(約160万円)は初任給約11か月分に相当します。

現在の感覚に単純換算はできませんが、現代でいう300万〜350万円クラスの位置づけに近いと考えられます。


装備と価格の関係性

価格差の主な要因は以下です。

価格差要因内容
エンジン形式DOHCは価格上昇
足回り専用セッティング
内装素材上位は質感向上
外装装備アルミホイール等
駆動方式4WDは高額

特にDOHCエンジン搭載のGT系は、装備差だけでなく機構差が大きく、価格も明確に上がります。


現在の価値評価への活かし方

当時160万円クラスだったGT-Xが現在100万円前後で流通している場合、単純に「安い」とは言えません。

重要なのは以下です。

  • 純正装備が残っているか
  • エンジンが当時仕様か
  • 修復歴の有無
  • 錆の進行度

価格の歴史を知ることで、現代の相場が妥当か判断しやすくなります。


要点まとめ

  • CB系の新車価格帯は約120万〜160万円
  • GT-Xは上限クラス
  • DOHC搭載が価格上昇の主因
  • 物価換算では現代の300万円級相当
  • 当時価格は現相場判断の基準になる

価格表を見ていると、当時の国産ミドルセダンがいかに真面目な設計思想で作られていたかが伝わってきます。

派手さよりも堅実さを感じる価格設定ですね。

装備と価格から見る現在の価値評価ポイント

CB系カペラをいま購入・保管・レストア対象として検討する場合、当時の装備内容と新車価格をどう評価に結びつけるかが重要です。

単に「GTだから高い」「DOHCだから希少」という単純な見方ではなく、当時価格との差・現存率・維持難易度を総合的に判断する必要があります。

ここでは、実際に価値評価に直結する観点を整理します。


① グレードと現存率の関係

一般的に販売台数が多かったのは中間グレード(LX系)です。

一方で、GT/GT-XなどのDOHCモデルは販売比率が相対的に低く、現存率も高くはありません。

観点LX系GT系
当時販売比率高い低い
現存台数比較的多い少ない
部品流通汎用部品流用可専用品が多い
価格安定性安定上昇傾向あり

希少=必ず高額とは限りませんが、DOHC仕様は近年評価が高まりつつあります。


② 装備の「残存状態」が最重要

価格差よりも重要なのが「純正状態」です。

チェックすべきポイント:

  • 純正メーターか
  • 純正アルミホイールが残っているか
  • 内装トリムの張替え有無
  • エアコンが当時ユニットか

CB系は80年代車のため、改造・部品交換歴がある車両も多いです。

評価は「グレード」より「オリジナリティ」で決まる傾向があります。


③ 錆とボディ状態

CB系で特に注意すべき部位は以下です。

錆発生箇所備考
リアフェンダーアーチ定番箇所
フロア下部下回り確認必須
ドア下端内側腐食注意
トランクフロア雨漏り歴確認

構造的に弱いという断定はできませんが、年式相応の腐食は避けられません。


④ 維持費の現実

購入後に想定される費用目安(参考概算)

項目年間目安
自動車税39,500円(2.0L)
重量税車検時に増税対象
任意保険条件により変動
消耗品交換5万〜15万円
突発修理不明(個体差大)

旧車は「定額維持」は難しく、突発出費の可能性を前提に資金計画を立てる必要があります。


⑤ レストア前提での判断

部品入手については、専用品は流通が限られます。

汎用補修部品(ブレーキ・ゴム類など)は以下で入手可能です。

モノタロウ
https://www.monotaro.com/

専用外装部品は主に中古流通が中心です。

ヤフオク
https://auctions.yahoo.co.jp/

ただし、H2につき2件までのためここまでとします。


⑥ 保管環境の重要性

CB系は塗装劣化・ゴム部品硬化が進みやすい年代です。

推奨:

  • 屋内保管
  • 定期始動(月1回以上)
  • 下回り洗浄
  • 水抜き剤使用

保管状態が将来価値を左右します。


要点まとめ

  • GT系は希少性で評価されやすい
  • 純正状態の維持が最重要
  • 錆チェックは必須
  • 維持費は突発的支出を想定
  • 保管環境が将来価値を左右する

80年代のミドルセダンは、今見ると控えめで端正な印象がありますね。

資料写真を眺めていると、落ち着いた佇まいに時代の空気を感じます。

前期・後期モデルの改良点とカタログ記載変更内容

CB系カペラは登場後、数回の一部改良・マイナーチェンジを受けています。

旧車検討において重要なのは「前期・後期で装備や仕様がどう変わったか」を把握することです。

なぜなら、同じCB系でも年式により装備内容や評価が異なるためです。

※年式ごとの細かな月次変更は資料差異があるため、ここでは大枠整理とします。


外装デザインの変化

項目前期後期
フロントグリル直線基調デザイン変更あり
テールランプシンプル構成意匠変更
エンブレム旧ロゴ表記変更年あり

大幅なボディ変更ではなく、意匠変更中心の改良でした。


エンジン・機構の変更点

項目内容
EFI制御改良あり
4WD設定後期で拡充
AT制御改良年あり

出力数値の大幅変更は確認できませんが、燃費・制御面の改良が行われています。


装備標準化の進行

後期になると快適装備の標準化が進みます。

装備前期後期
パワーウインドウ上位のみ中間以上で標準
集中ドアロック一部多くが標準
ABS未設定一部設定

安全装備の拡充は後期の特徴です。


カタログ表記の変化

  • グレード名称の微変更
  • ボディカラー追加
  • 特別仕様車設定

特別仕様車は装備充実型が多く、現在は希少です。


現在評価への影響

  • 後期は装備充実で実用性高い
  • 前期は初期型価値あり
  • 特別仕様車は希少性要素

単純な優劣ではなく、目的に応じた選択が必要です。


要点まとめ

  • 前期は登場初期仕様
  • 後期は装備標準化が進む
  • 外観変更は意匠中心
  • 特別仕様車は希少価値あり
  • 年式確認は必須

初期型のシンプルな外観も魅力的ですが、後期の完成度も捨てがたいと感じます。

資料を見比べると、それぞれの良さが見えてきますね。

当時オプション装備とディーラー設定品の実態

CB系カペラを語るうえで見落とされがちなのが、「標準装備ではないが当時選択可能だった装備」の存在です。

カタログにはメーカーオプションとディーラーオプションが明確に区別されて掲載されており、現存車の仕様差はこの部分に大きく影響されています。

旧車としての価値判断では、「その装備が後付けか、当時設定品か」を見極めることが非常に重要です。


メーカーオプション(工場装着)

工場出荷時に装着される装備で、車両型式や車検証上の区分に影響する場合があります。

装備項目内容備考
電動サンルーフチルト・スライド式雨漏り確認必須
4WDシステム一部グレード車両重量増加
デジタルメーターグレード限定現存率低め
ABS後期一部制御ユニット注意

サンルーフは人気装備ですが、経年劣化によるシール不良・排水詰まりが起こりやすいため、価値とリスクの両面を持ちます。


ディーラーオプション(販売店装着)

販売店で取り付けられる装備で、後付け扱いになります。

装備項目内容
エアロパーツ純正アクセサリー
フォグランプ後付けタイプ
カセットデッキ社外含む
アルミホイール純正OP

純正アクセサリー扱いのエアロやアルミは、現在では希少性を持つ場合があります。

ただし、現車確認で「当時物」かどうかを慎重に判断する必要があります。


オプション選択が価格に与えた影響

当時の価格は、ベース車両価格+オプション加算方式でした。

例:

  • サンルーフ:約80,000〜100,000円前後
  • 4WD仕様:グレード差に含まれる
  • デジタルメーター:グレード限定または追加費用

※正確な価格は年式ごとに差異があるため、不明な点は個別カタログ確認が必要です。

当時オプションを多く装着した車両は、総額で上位グレードに迫る価格になっていた可能性があります。


現在の価値評価への影響

評価が分かれるポイント:

装備評価傾向
サンルーフ好みが分かれる
デジタルメーター希少で評価高め
純正エアロ保存状態次第
社外改造減額要素になりやすい

特に電子制御系装備は修理難易度が上がるため、購入時は動作確認が必須です。


レストア視点での注意点

  • ゴム部品の供給状況は不明な場合が多い
  • 電装部品は代替困難
  • 外装アクセサリーは中古流通頼み

ヤフオク
https://auctions.yahoo.co.jp/

メルカリ
https://www.mercari.com/jp/

専用品は主に中古市場での確保が中心になります。


要点まとめ

  • メーカーOPは価値に直結
  • ディーラーOPは状態次第
  • 電子装備は維持難易度高め
  • 当時OP多数車は総額高水準
  • 動作確認は必須

80年代のオプション一覧を見ると、当時の先進装備への期待が感じられますね。

デジタル表示などは、時代の象徴のように思えます。

まとめ

CB系カペラは、1985年登場のFF世代を象徴するマツダの主力ミドルセダンでした。

当時のカタログを丁寧に読み解くと、価格は約120万〜160万円帯に設定され、GLからGT-Xまで明確な装備差と機構差が設けられていたことが分かります。

特にDOHC搭載のGT系は価格上位に位置し、現在も相対的に評価されやすい存在です。

ただし、現代における価値判断は「グレード名」だけでは決まりません。

純正状態が保たれているか、内外装の改変がないか、錆の進行はどうか、そして保管環境がどうだったか――これらが価格以上に重要になります。

これから購入を検討する方は、当時価格と装備差を基準にしつつ、現車の状態を最優先で確認することが不可欠です。

レストア前提であれば、部品供給状況と予算余力を必ず確保しておきましょう。

CB系は派手さよりも堅実さが光る一台。

当時の設計思想を理解したうえで向き合えば、長く楽しめる旧車といえるでしょう。

-カペラ