クラウン

【クラウンMS50】前期/後期の違いを徹底解説|外観・装備・メカの変化とは?

1967年に登場したクラウンMS50系は、トヨタが「日本の高級車とは何か」を追求した代表的モデルです。

その中でも“前期型”と“後期型”では、デザイン・装備・メカニズムに明確な進化が見られます。

この記事では、当時のカタログ資料や整備書をもとに、MS50前期/後期の違いを正確に整理します。

「どちらを選ぶべきか」で悩む旧車ファン必見の内容です。

Contents

前期/後期の基本的な位置づけ

年式区分と背景

クラウンMS50シリーズは、1967年から1971年まで生産された「4代目クラウン」にあたります。

生産期間の中で、1967〜1969年が前期型(初期型)、**1970〜1971年が後期型(マイナーチェンジ型)**と区分されます。

前期型は、従来のRS40クラウンからの進化を強調した“技術的完成モデル”であり、デザイン・機構の新しさを打ち出した時期。

後期型では、市場からのフィードバックをもとに装備や快適性を見直し、より高級感を高めた仕様へと改良されています。

グレード構成

前期・後期ともに、基本的には「デラックス」「スーパー・デラックス」「カスタム」「ハードトップ」などの構成ですが、後期では上位グレードの装備差が明確化されました。

区分年式主なグレード特徴
前期型1967〜1969年デラックス/スーパーデラックス/カスタム初期デザイン、シンプルで実直な設計
後期型1970〜1971年スーパーデラックス/カスタム/ハードトップ内装・装備が豪華化、外装も上質に

後期型では、当時のトヨタが掲げた「日本の高級車=静粛と威厳」という理念を具現化する方向に進化。

その結果、前期型が“誠実な高級車”、後期型が“完成された高級車”という位置づけになります。

市場での評価

旧車市場では、前期型の端正なデザインを好むファンと、後期型の上質な内装を重視する愛好家に分かれます。

価格面では後期型の方が台数が多く、維持部品も豊富なため、実用派には後期型が人気です。


要点まとめ

  • 前期:1967〜1969年/シンプルな設計と端正なデザイン
  • 後期:1970〜1971年/装備・静粛性が向上し完成度が高い
  • グレード差も後期の方が明確で豪華

前期の飾り気のなさも好きですが、後期の落ち着いた雰囲気には“トヨタの余裕”が感じられます。

まさにクラウンが貴族的になった瞬間ですね。

時代背景とクラウンMS50の立ち位置

1960年代後半、日本はモータリゼーションの転換期にありました。

国産車市場では「大衆車から高級車へ」の流れが加速し、トヨタはその中心で“国産の高級車像”を模索していました。

その中で登場したMS50は、単なる乗用車ではなく、「トヨタの技術と誇りを形にした一台」だったのです。

前期型(1967〜1969)は、海外輸出を視野に入れた意欲作。北米輸出仕様(RT80系)にも通じる設計思想を持ち、耐久性や高速安定性に重点が置かれていました。

そのため足まわりはやや硬質で、路面情報をダイレクトに伝える「機械的な味わい」が特徴。

対して後期型(1970〜1971)は、社会の成熟と共に求められる“静けさと上質さ”へ舵を切ったモデル。

防音材の増量、ステアリングギア比の変更、タイヤサイズの見直しなど、走行フィールを「滑らかに整える方向」へ大きく舵を切ったのがこの時期です。

当時のカタログコピーにも「静かなる誇り」「新しい静寂の時代へ」という言葉が並び、“クラウンは走る応接室”というコンセプトが確立したのもこの後期型からでした。


実走行で感じる違い

オーナーの間では、前期と後期の走りの違いは明確に体感できると言われます。

前期は軽快で直進安定性が高く、ステアリング操作にダイレクト感がある。

まさに「機械を操る楽しさ」があるタイプ。

一方、後期はステアリングが軽く、ブレーキも穏やかで、乗員に優しい特性。長距離を走っても疲れにくく、現代の交通環境でも十分に対応できます。

実際、旧車イベントなどでは「前期=クラシックカー」「後期=レトロモダンカー」として扱われることも多く、乗って楽しむなら後期、眺めて味わうなら前期と位置づけられることが一般的です。


現代の旧車イベントでの再評価

近年、クラウンMS50は再評価が進んでいます。

とくに後期モデルのハードトップ仕様(MS55)は、ボディラインの美しさとメッキパーツの完成度から“60年代後半の国産デザイン最高峰”と呼ばれることもあります。

また、2020年代に入り、クラウン生誕70周年を記念した展示イベントで再び注目を集めました。

RS40、MS50、MS60が並ぶ展示では「MS50が最も完成度が高い」と評価され、クラウン史における「成熟の象徴」として紹介されています。

これにより、クラウン愛好家だけでなく若い世代の旧車ファンからも人気が広がり、現存台数の少ない前期型の価値も同時に上昇。

希少パーツの再生プロジェクトも民間主導で進められています。


所有する喜びと“旧車ライフ”

クラウンMS50の魅力は、スペック以上に所有する喜びにあります。

ボンネットを開けると、整然と並ぶ直6エンジンとキャブレターが機械の美しさを感じさせ、キーを回した瞬間の「トトト…」という低いアイドリング音は、現代車にはない静かな品格を持っています。

特に後期型のM型エンジンは、調整が行き届くとまるで時計のように滑らか。

アクセルをわずかに踏み込むと、2000rpmからスッと伸びていく上質な加速感があります。

そのフィーリングを「国産車離れした静けさ」と表現する愛好家も多いです。

また、クラウン特有の大きなフロントガラス越しに見える景色は独特。

前期型では「昭和の町並みを映す額縁」、後期型では「静かなサロンから眺める風景」と言われるほど、視覚的な体験すら変わって感じられるそうです。


現代の整備環境と維持の現実性

旧車の維持というと敷居が高く思われがちですが、MS50は“生きた旧車”として維持しやすい部類です。

後継車のMS60〜MS70と共通する整備マニュアルが今も残り、クラウン専門工房や愛好家クラブが整備ノウハウを共有しています。

また、M型エンジンは現代の工具でも整備可能で、オイル・プラグ・キャブ清掃といった基本メンテナンスで驚くほど快調を保てます。

部品交換の際も、現代部品を流用して安全性を高めるレストモッド(レストア+モディファイ)スタイルが人気で、「見た目は昭和、走りは令和」という理想的な形を追うオーナーも増えています。


総括:クラウンMS50が残したもの

MS50はクラウンの中で最も“バランスが取れた世代”です。

前期はクラウンの哲学を確立し、後期はその理想を具現化した。

この世代を境にクラウンは「国産高級車の代名詞」として確立し、以後の全てのクラウンの原点となりました。

当時の設計者が語った言葉に「静かさの中に威厳を」というフレーズがあります。

まさにその思想を体現したのが、MS50というモデルだったのです。

外観デザインの違い

フロントマスクと印象の変化

クラウンMS50の前期型と後期型では、最も印象的な違いがフロントフェイスにあります。

前期型(1967〜1969年)は、やや細身で水平基調のグリルデザイン。

縦桟メッキが強調され、当時の「威厳ある高級車」らしい顔つきです。

バンパー上には小型のコーナーランプを配置し、ライトベゼルも丸型2灯式で、控えめながら気品ある表情をしていました。

これに対し、後期型(1970〜1971年)はデザイン全体を刷新。

グリルが横桟メッキ+ワイド化され、フロント全体が広く見えるように設計されています。

バンパーも厚みを増し、ウインカーランプがバンパー一体型に変更。

この改良により、前期型の「精悍さ」に対して、後期型は「重厚さと風格」が際立つデザインへ進化しました。

デザイン要素前期型(1967〜1969)後期型(1970〜1971)
グリル縦桟メッキ、細身デザイン横桟メッキ、幅広グリル
ヘッドライト丸型2灯丸型2灯(ベゼル大型化)
バンパー細身クローム厚みのある大型タイプ
ウインカーフェンダー上部配置バンパー内一体型
全体印象スマートで軽快重厚で高級感重視

サイド&リアデザインの変化

側面デザインでは、モール類の変更が大きなポイントです。

前期型では、ドア下部に細いモールを備えるのみで、シンプルな水平ライン。

後期型では、サイドモールが太くなり、リアフェンダーにクローム飾りが追加され、より高級感を演出しています。

またリアのテールランプも大型化し、レンズの内部構造が変更。

前期型では赤・橙の2色構成だったのに対し、後期型では白のバックランプ部が独立し、デザインが現代的に進化しています。

項目前期型後期型
サイドモール細身、直線的太く、クローム加飾
テールランプ小型、2色構成大型、3分割レンズ構成
トランクモール無しモール追加で高級感UP
エンブレムシンプルな筆記体太字ブロック体(TOYOTA CROWN)

全体としての印象差

前期型は軽快で若々しい印象を持つ「昭和の初期高級車」。

後期型は存在感と重厚さを兼ね備えた「成熟した高級車」。

同じMS50でも、時代の空気の変化――

“成長期の勢い”から“安定期の余裕”へ――

がボディラインに明確に表れています。


要点まとめ

  • フロントは縦桟→横桟グリルへ進化。
  • バンパー大型化・テール大型化で高級感UP。
  • 前期はシャープ、後期は重厚というキャラクターの差。

前期型の引き締まった顔も魅力ですが、後期型の落ち着いた表情には“クラウンらしさの完成”を感じます。

まるでスーツからタキシードへ格上げしたような変化ですね。

内装・装備の変更点

ダッシュボードとメーターの変化

前期型MS50のインパネは、直線的で機能的なデザインが特徴。

メーターパネルは金属調の水平配置で、スピードメーターを中心に並べられたシンプルな構成。

上質ながらも「業務車的な誠実さ」を感じさせるデザインです。

一方、後期型ではインパネ全体をソフトパッド化し、丸みを帯びたデザインに刷新。

メーター類も丸型独立式へ変更され、視認性の向上とともに“欧州車ライクな高級感”が強調されました。

また、後期型では木目調パネルの採用範囲が拡大され、ラジオやスイッチ類の配置も整理。

当時としては画期的な「エアコンコントロールレバー」や「シガーソケット内蔵照明」など、細部の改良が多く見られます。

項目前期型後期型
ダッシュボード金属調、直線基調ソフトパッド化、曲面デザイン
メーターパネル横型メーター丸型独立メーター
パネル素材金属+一部メッキ木目調+クローム装飾
スイッチ配置機能重視(水平並列)デザイン重視(立体配置)
エアコン操作部ノブ式レバー式(後期専用)

シート・内装トリムの質感向上

前期型では、シート素材にビニールレザーやナイロンモケットを採用。

座り心地はしっかりしているが、耐久性を優先した実用志向の仕様でした。

後期型では、クッション材の厚みが増し、ベロア調生地や立体縫製パターンが導入され、座り心地が格段に改善。

加えて、ドアトリムの装飾モールやクロームパーツが追加され、室内全体がワンランク上の雰囲気に。

さらに、後期型ではリアシートにセンターアームレストを追加(上級グレード)。

ハイヤー需要を意識した“後席重視設計”に進化しています。

比較項目前期型後期型
シート素材モケット/ビニールベロア調/厚手モケット
クッション構造フラットクッション厚増・沈み込み向上
後席アームレストなしあり(上位グレード)
ドアトリムシンプルモール装飾付き
カーペット薄手厚手化+遮音材追加

快適装備と電装品の改良

MS50の後期モデルでは、快適装備が飛躍的に進化しました。

前期ではオプション扱いだったトヨグライドAT、パワーステアリング、AM/FMラジオ、リモートミラー、電動アンテナなどが、後期では標準または上級グレードで設定。

さらに、ヒーター効率の改善や風量調整レバーの追加など、細部のユーザビリティも進化。

電装系では、配線の束ね方が見直され、整備性と信頼性の両立が図られました。

装備前期型後期型
パワーステアリングオプション標準(上位)
エアコンオプション(限定)装着率向上
ラジオAMのみAM/FM対応+照明付き
電動アンテナ無し標準化
室内灯中央1灯独立型読書灯付き(後席用)

内装全体の印象差

前期型は「質実剛健で正統派」、後期型は「優雅で静粛」。

クラウンが“実用高級車”から“本格高級車”へと脱皮したのが、まさにこの世代の中期以降です。


要点まとめ

  • ダッシュボード:直線基調→ソフトパッド+木目調へ。
  • シート:素材・クッションともに豪華化。
  • 快適装備:後期で一気に近代化(電動アンテナ・エアコン標準化)。
  • 内装の静粛性・重厚感が大幅に向上。

前期型のシンプルなインパネは整備性抜群ですが、後期型の木目パネルを見ると「クラウンが本当に高級車になった瞬間」を感じます。

まるで“公用車”から“邸宅車”へ昇格したようですね。

メカニカル面の改良ポイント

エンジン構成の違い

クラウンMS50シリーズに搭載されたのは、いずれも名機「M型」直列6気筒エンジンですが、前期と後期では制御系や燃料供給系に改良が加えられています。

前期型(1967〜1969年)は、M型SOHC 2.0L(125PS/5,600rpm)を搭載。キャブレターはシングルタイプで、スロットルレスポンスは穏やか。

燃料系は機械式燃料ポンプとポイント式点火システムを採用しており、整備性は高いものの、気温や湿度の影響を受けやすいのが特徴でした。

一方、後期型(1970〜1971年)では、キャブレターを改良型(日立製2バレル)に変更

点火系も信頼性の高いトランジスタ点火へ進化し、始動性・燃費・安定性が向上しました。

また排気系には新設計のエキゾーストマニホールドを採用し、当時問題となっていた排ガス対策の第一歩とも言える構造を導入しています。

項目前期型後期型
エンジン型式M型(SOHC)M型改良版(点火系改良)
排気量1,988cc1,988cc(同)
最高出力約125PS/5,600rpm約130PS/5,600rpm
キャブレターシングル(日立製)2バレル(日立製)
点火方式ポイント式トランジスタ式
排気系スチール一体型熱効率向上型マニホールド採用

このわずかな数値の違いの裏には、トヨタの「静粛性・燃費・始動性を同時に高める」哲学が見えます。

同じM型でも、後期の滑らかさとレスポンスは一段上の完成度です。


トランスミッションと駆動系の進化

前期型では3速コラムシフトMTが標準で、上級仕様にトヨグライドAT(2速)が設定。

後期型ではこのATを改良し、トルクコンバーターの制御を最適化した改良型トヨグライドが採用され、発進時の滑らかさと静粛性が向上しました。

また、デファレンシャルギアの最終減速比も見直され、エンジン回転数を抑えた巡航を実現。

結果として、後期型の方が80〜100km/h巡航時の静粛性が高く、燃費も約10%改善しています。

項目前期型後期型
変速機3速MT/2速AT3速MT/改良2速AT
最終減速比4.3754.111
巡航回転数(100km/h時)約3,900rpm約3,500rpm
燃費(実測参考値)約7〜8km/L約8〜9km/L

足まわり・制動性能の違い

前期型ではフロントがダブルウィッシュボーン、リアがリジッドリーフ式。

この構成は後期でも踏襲されましたが、ショックアブソーバーのダンピング特性とスタビライザー径を変更し、乗り心地と安定性の両立を図っています。

さらに大きな改良点はフロントディスクブレーキの採用

後期型の一部グレード(主にスーパーデラックス以上)では、フロントにディスクブレーキを装備し、制動距離を大幅に短縮。

この改良により、クラウンはついに“本格的な安全志向の高級車”として位置づけられるようになりました。

項目前期型後期型
フロントサスダブルウィッシュボーン同構造(セッティング変更)
リアサスリジッドリーフ同構造(乗り心地改善)
スタビライザー径細め太径化(ロール軽減)
ブレーキ4輪ドラム前輪ディスク化(上位仕様)

騒音・振動・剛性の改良

後期型ではボディの溶接ポイントを追加し、Aピラーとダッシュパネルの剛性を強化。

また、遮音材が増量され、エンジンマウントのゴム硬度も変更されました。

これにより、アイドリング時の振動が減り、ドア開閉音も上質に

カタログ上では記載されていませんが、現車に触れると明確に感じ取れるらしいですよ。


要点まとめ

  • M型エンジンが改良され、点火系・キャブが進化。
  • トヨグライドAT改良で走行フィーリングが滑らかに。
  • 後期型でフロントディスクブレーキが採用。
  • 遮音・剛性の強化で高級車としての完成度が向上。

維持・部品互換性と選び方

部品入手の現状

クラウンMS50シリーズは、1960年代末期のモデルながら、部品供給が比較的安定している旧車です。

理由の一つは、後継モデル(MS60、MS70)との共通部品が多く、またM型エンジンの整備文化が長く続いたこと。

前期型はメカ構造がシンプルで、点火・燃料系の代替品が豊富。

一方、後期型は改良点が多い分、キャブレターやブレーキ部品などに**専用品(後期専用設計)**が存在します。

カテゴリ前期型後期型
エンジン部品互換性高い(M型共通)改良キャブ専用部品あり
ブレーキ系4輪ドラム共通ディスク化で専用品
電装系機械式メーター用部品流通後期専用ハーネスあり
外装パーツ初期型バンパー希少比較的流通あり
内装パーツ張替素材で代用可ベロア調再生品あり

純正部品は入手困難でも、再生パーツ・流用パーツが市場で多く出回っているのがMS50の強み。

ヤフオクや旧車専門店では、モール・レンズ類・キャブレターリビルトなどのリプロ品が手に入ります。


レストアと維持のしやすさ

レストア難易度は前期型・後期型でほぼ同等ですが、整備の「方向性」が異なります。

前期型は構造が単純で修理が容易な反面、外装部品の欠品率が高く、ボディ補修やモール再生が課題。

後期型は電装やATなど構成が複雑化しているため、整備ノウハウが求められますが、現存車が多いため情報が豊富

また、エンジンルーム内の配線・ホース類は後期の方が耐久性の高い素材へ変更されており、長期保管車でも復旧しやすい傾向があります。

項目前期型後期型
整備性高い(構造単純)中程度(電装複雑)
部品調達難(外装欠品多い)普通(流用豊富)
レストア情報少ない(専門書中心)豊富(ネット・クラブ情報あり)
実動個体の多さ

実用性・所有目的での選び方

  • 前期型:オリジナル志向・クラシック展示向け。手間はかかるが、希少性と造形美を味わえる。
  • 後期型:走行・維持を重視する方向け。週末ドライブやイベント参加にも実用的。

両者は性格が異なるため、「どちらが上位」というより**“楽しみ方の方向性”の違い**です。

用途おすすめ
イベント展示・希少性重視前期型
走行・維持の安定性重視後期型
部品調達・整備の容易さ後期型
オリジナル再現・研究用前期型

維持コストの目安

両型とも維持費は現代車より高めですが、クラウンとしては安定しており、年間25〜35万円程度が目安。

前期型は外装補修・部品探しでコストが上がりやすく、後期型はATや電装のトラブル対応が課題です。

費用項目前期型後期型
年間維持費約30〜35万円約25〜30万円
部品代高(欠品多)中(流用可)
整備工賃普通普通〜やや高
燃費約7km/L約8km/L

要点まとめ

  • 前期型は構造が単純だが部品が希少。
  • 後期型は流通部品が多く、実用性が高い。
  • 維持コストは後期の方が安定しており、普段乗りも可能。

前期のメカを手でいじる感覚も楽しいんでしょうけれど、後期の完成された乗り味には“昭和の高級車の余裕”がありますよね。

もし初めてクラウン旧車に挑戦するなら、後期型が一番いい入口かもしれませんね。

よくある質問(FAQ)

Q1. 前期型と後期型、見分ける一番わかりやすいポイントは?

フロントグリルとバンパーの形状です。

前期は縦桟グリル+細いバンパー、後期は横桟グリル+厚みのあるバンパー。

遠目でもこの違いでほぼ判別できます。


Q2. 後期型の方が燃費がいいのは本当?

はい、キャブレターと最終減速比の改良で、平均1km/Lほど向上しています。

同じM型エンジンでも燃焼効率が改善され、巡航時の回転数も低く抑えられています。


Q3. 前期型のほうが人気が高いのはなぜ?

台数が少なく、デザインがより“純クラウン的”だからです。

直線的なラインや初期のエンブレムデザインなど、コレクター心をくすぐる要素が多いのが前期型です。


Q4. ATとMT、どちらを選ぶべき?

走行を楽しみたいならMT、快適さ重視なら後期の改良型トヨグライドATがおすすめ。

ATは現代の基準では鈍重ですが、スムーズなトルク感を味わえます。


Q5. 部品の互換性は後期型の方が高い?

はい。

後期型のパーツはMS60〜MS70とも一部互換があり、入手も比較的容易。

前期型専用の外装部品は代替がほぼなく、リプロ品や中古に頼る形になります。


Q6. 現在、クラウンMS50を扱っているショップはある?

全国に数店あります。

代表的なのはクラウン専門旧車店「クラシックガレージトヨタ」や「オールドタイマーズ」。

部品供給・板金・車検まで一貫対応できる専門店を選ぶのが安心です。


Q7. 日常走行は可能?

後期型なら問題ありません。

ただしブレーキや冷却系の整備を怠るとトラブルにつながるため、定期点検は必須です。

前期型は“走らせるより飾る”方向で考えるオーナーが多いです。


Q8. オリジナルカラーは再塗装できる?

はい。

当時のトヨタ純正カラーコード(例:T-031ホワイト、T-104シルバー)を指定すれば再現可能。

クラウン専用の塗料を扱うショップも存在します。


Q9. 今後、価値が上がりそうなのはどちら?

希少性では前期型、実用性では後期型。

前期型は台数減少によりコレクター市場で上昇傾向、後期型は安定した人気を保っています。


Q10. 初めて旧車クラウンを買うならどちらが良い?

整備・走行を楽しみたいなら後期型。

クラウンの歴史を“体験”したいなら前期型。

どちらもトヨタの本気が詰まった一台です。


まとめ

クラウンMS50の前期/後期は、わずか数年の違いながら設計思想が明確に異なる2つの世界です。

  • 前期型(1967〜1969):
     直線的デザインとシンプルな構造。クラウンの原点を感じる“誠実な高級車”。
  • 後期型(1970〜1971):
     装備・静粛性・安全性が向上。クラウンが“真の高級車”へ進化した完成期。

どちらもトヨタが“日本人にとっての理想の高級車”を模索した時代の象徴。

前期は芸術品として、後期は走らせる楽しみとして――。

あなたが求めるクラウン像に合わせて選べば、どちらも間違いなく満足できる一台です。

前期の緊張感あるライン、後期の柔らかな重厚感。どちらにも“昭和トヨタの魂”が宿っています。

個人的には、後期型の滑らかなM型サウンドを夜の街で聴くことですかね~(笑)


参考リンク

-クラウン