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【クラウンMS50】車検適合のポイントと旧車ならではの注意点を徹底解説!

昭和40年代に登場した トヨタ クラウン MS50(MS50/MS51型)は、旧車としての魅力もさることながら、車検・保安基準の適合をクリアするためには専用のチェックが不可欠です。

この記事では

「今どうすべきか」

「適合のために何を整備すべきか」

を冒頭に明示し、具体的な手続き・整備項目・費用のめやすを解説します。

旧車所有を検討されている方、もしくは車検を控えたオーナーの方に向けて、実践的かつわかりやすい内容を目指しています。

Contents

クラウンMS50の車検適合枠・登録形式

1967〜1971年にかけて販売されたMS50系クラウンは、当時の国内乗用車枠として「5ナンバー規格」あるいはその時代の「7ナンバー規格(2.0L直6)」に該当していました。

現在もこの車両は“当時物”として登録可能で、普通乗用車としての継続登録が可能です。

ただし以下の点に留意が必要です:

  • 年式が古いため、登録手続き・名義変更・ナンバー取得の際には旧車登録扱い(軽減税制対象外など)となることがあります。
  • 改造・部品交換が多い場合には、**構造等変更の検査(車検時審査)**が必要となるケースがあります。
  • エンジン型式(M型直6)・排気量・型式指定番号を整備時に明示できるよう、車検証・整備記録・カタログ仕様を用意しておくことが推奨されます。

実際、「昭和45年式 MS50」のクラウンが車検付きで流通していたという事例も確認できます。 xn--site-zx0gz40a1m2h.jp

要点まとめ

  • MS50系は当時の普通乗用車枠で登録可能。
  • 改造があれば構造変更が必要。
  • 車検手続きには型式・仕様の明確化が重要。


旧車に詳しい整備士さんは「書類が整理できていなければ、車検段階で止まる」とよく話しています。

クラウンMS50は“時代物”だからこそ、型式・仕様・登録枠の確認を怠ると予定外の手間が発生しがちです。

保安基準チェック項目:エンジン・排ガス・灯火類

クラウンMS50のような昭和40年代の車両は、現行車と異なり製造当時の保安基準が適用されます。

つまり、現代の排ガス規制や安全装備基準がそのまま課せられるわけではなく、

「当時の基準に適合していれば車検に通る」仕組みです。

ただし、最低限の整備状態を満たしていないと車検に不合格となるため、各項目を正確に理解しておく必要があります。


エンジン・排気系のチェック

チェック項目基準備考
アイドリング回転数規定値 ±100rpm程度M型エンジン:700〜900rpmが目安
排気ガス濃度(CO・HC)当時基準で測定(CO 4.5%以下、HC 1200ppm以下)現代基準より緩いが、調整不良車は不合格
マフラー漏れ・交換錆穴・溶接跡がある場合は要補修リプロマフラーで代替可
オイル漏れ軽度のにじみはOK、滴下はNG特にヘッドガスケット部を重点確認

M型エンジンは構造が単純で調整しやすい反面、キャブレターの詰まりやオイルシール劣化が多いため、事前整備でアイドル調整・燃焼確認を行うことが推奨されます。


排ガス・環境関連の注意点

クラウンMS50は排ガス規制前世代の車両です。

そのため、触媒コンバータやEGR装置が搭載されていない場合でも、現行基準で不適合にはなりません。

ただし、**排気漏れ・異常な煙(白煙・黒煙)**が出ていると不合格になるため、下記の点を確認しておきましょう。

  • 白煙 → ピストンリング摩耗、オイル上がりの可能性
  • 黒煙 → キャブレター濃度過多、燃焼不良
  • 青煙 → バルブシール硬化によるオイル下がり

対策として、バルブシール交換・キャブ清掃・オイル粘度変更で改善する例が多く報告されています。


灯火類(ヘッドライト・ウインカー・ブレーキランプ)

項目適合条件注意点
ヘッドライト当時基準(封入型バルブでも可)光軸調整必須。明るさ不足で不合格例あり。
ウインカー/ハザード機能正常であること点滅速度・接触不良に注意。
ブレーキランプ両側点灯必須接点腐食・ソケット緩みが多い。
リア反射板取り付け必須純正バンパーに反射板がない場合は追加装着。

LED化などの改造を行っている場合、発光面積や色温度が保安基準を超えると不適合となるため、純正風バルブまたはクラシック対応LEDを選びましょう。


要点まとめ

  • 車検は「製造当時の基準」で審査される。
  • 排ガスはCO4.5%・HC1200ppmが目安。
  • マフラー漏れ・白煙・黒煙は即不合格になる可能性。
  • 灯火類は純正風で揃えると確実。
  • LED化は明るすぎても不適合となる場合あり。


クラウンMS50の整備動画を見ていると、検査員が「古いけど手入れが行き届いている」と評価している場面が印象的でした。

音・光・排気の3つをしっかり整えるだけで、旧車でも見違えるほどスムーズに車検を通過できるようです。

古くても“手をかけた分だけ応えてくれる”のがMS50の魅力ですね。

錆・構造補修・下回り:車検で指摘されやすい箇所

クラウンMS50のように半世紀以上経過した車両では、錆と下回りの腐食が車検不合格の主原因になるケースが非常に多いです。

特に東北・北陸などの融雪剤地域で使用されていた個体は、見た目が良くても床下や骨格部に深刻な錆が進行していることがあります。

ここでは、車検時に重点的に確認される箇所と、実際の補修・対策方法を詳しく解説します。


① フロア・フレーム・サイドシルの腐食

部位指摘されやすい症状補修内容・費用の目安
フロアパネル錆穴・腐食による強度低下鉄板溶接補修(5〜10万円)
サイドシルジャッキアップ時の変形切開+板金再溶接(7〜15万円)
リアフェンダー内側内部錆・排水不良防錆塗装+アンダーコート再施工(3〜6万円)

MS50は防錆技術が現代ほど発達していなかったため、アンダーコートの再施工が重要です。

放置すると、錆が構造部まで広がり、最悪の場合はフレーム交換が必要になることもあります。


② サスペンション・ステアリング・ブレーキ周り

下回り検査では、足回りのガタや油漏れも重点的に確認されます。

  • ボールジョイント・タイロッドエンドのブーツ切れ → 車検不合格
  • ショックアブソーバーからのオイル滲み → 軽度なら経過観察
  • ブレーキホースの硬化・ひび割れ → 交換必須

特にブレーキ配管は腐食が進行しやすく、**銅メッキパイプの新設(約3〜5万円)**が安全面からも推奨されます。


③ マフラー・燃料タンクの腐食

  • マフラーの排気漏れは即不合格。
  • タンク底部の錆による燃料漏れも危険。
  • 再メッキまたはリプロパーツでの交換が現実的な対応策です。

「クラウンMS50 燃料タンク再生」で検索すると、レストア専門業者が内部コーティング・外装塗装まで請け負ってくれる事例も確認できます。


④ アンダーコートと防錆再施工

旧車を長く維持するためには、車検のたびに防錆塗装を行うことが最も効果的です。

  • 下回り全体のシャシーブラック再塗装:約3〜5万円
  • 内部防錆剤(ノックスドール・ラストオフなど)注入:約1〜2万円
  • ホイールハウス・トランク下の再塗装:約2〜3万円

特にクラウンMS50は構造的に「トランク床下」と「後席下」に錆が溜まりやすく、早期に処置しておくことで寿命が大きく延びます。


⑤ 合否判断の基準

状態判定対応方法
表面錆(ブラシで落とせる)合格清掃・塗装でOK
深部腐食(穴あき・亀裂)不合格板金溶接またはパネル交換
フレーム腐食(強度低下)不合格大規模補修・再構造審査要

錆穴が「強度部材(フレーム・サイドメンバー)」に及ぶ場合は、単なる板金修理では車検に通らず、構造変更申請が必要になります。


要点まとめ

  • 錆・腐食は車検不合格の主要因。
  • 下回り・サイドシル・フロアのチェックは必須。
  • アンダーコート再施工と配管類の交換が効果的。
  • フレーム腐食があると構造審査対象になる。
  • 防錆処理を怠ると、次回車検時の修復費が倍増することも。


クラウンMS50の下回り整備を紹介している動画を見ると、整備士が「この時代の鉄は柔らかいけど味がある」と話していました。

確かに、補修跡のあるフレームを見ても“手で直してきた歴史”が感じられます。

最新の車のような効率性はないけれど、こうした整備がこの時代の車を未来へつなぐ橋渡しになっているのだと思います。

継続車検・構造変更が必要な改造例

クラウンMS50は、登場から半世紀以上が経過しているため、現存する多くの個体にエンジン載せ替え・足回り改造・外装変更などのカスタムが施されています。

これらの改造内容によっては「通常の継続車検」ではなく、構造等変更検査(構変)」が必要となる場合があります。

知らずに申請すると不合格や再検査の原因となるため、ここでは具体的な改造別に要否を整理します。


① エンジン・ミッションの載せ替え

改造内容対応注意点
同型M型エンジンの交換構造変更不要型式・排気量・年式が一致している場合
異型エンジンへの換装(例:1JZなど)構造変更必要出力・排気量変更に伴う記載変更が必要
AT⇔MTの変更構造変更必要駆動方式・変速装置区分が変わるため
社外キャブレター/EFI化状況により判断出力向上が著しい場合は審査対象

特にJZ系エンジンへの換装は人気ですが、排気量が2.5〜3.0Lとなるため、構造変更申請+ブレーキ性能検査が義務付けられます。


② 足回り・車高関連

  • ローダウン(ダウンスプリング・エアサス)
    → 車高が±4cm以上変化する場合は構変対象。
  • 社外ホイール・オフセット変更
    → トレッド幅が±20mmを超えると構変必要。
  • ディスクブレーキ化(前輪ドラム→ディスク)
    → 構造変更申請が必要(制動力試験あり)。

MS50ではドラム式ブレーキをディスク化するオーナーもいますが、構造変更を通さずに走行すると公道使用が違法になります。


③ 外装・灯火・内装改造

改造内容構造変更備考
バンパー撤去/社外品交換原則不要(寸法変化が小さい場合)全長±3cm以内ならOK
ヘッドライト変更(LED化)不要だが光軸・光度検査あり車検基準内で調整必須
シート交換・ステアリング交換不要(エアバッグ非搭載車のため)シートレール強度確認
ロールバー・4点ベルト装着構造変更必要乗員区分・安全装備が変わるため

旧車では、見た目の再現よりも「寸法・光度・強度」などの基準を満たすことが最優先。

特に灯火類の明るさや角度は車検官によって指摘されやすい部分です。


④ 継続車検で通る範囲のカスタム

  • マフラー交換(音量が基準内:96dB以下)
  • 純正サイズ相当のタイヤ・ホイール
  • オリジナル色への再塗装
  • 旧車特有のアクセサリー類(ウッドノブ、追加メーター等)

この範囲であれば、構造変更不要で継続車検に通ることがほとんどです。


⑤ 構造変更申請にかかる費用と手間

内容費用目安所要日数
書類作成・検査予約約5,000円1〜2日
分解整備・性能検査約20,000〜40,000円1週間程度
新しい車検証交付構変後に即日発行-

書類は「改造概要説明書」「強度検討書」「改造写真」などが必要で、旧車専門業者に依頼するのが確実です。

個人申請も可能ですが、規定書類が複雑なため時間を要します。


要点まとめ

  • 排気量・駆動方式・車高が変わる改造は構造変更が必要。
  • 灯火・内装の軽微な変更は継続車検で可。
  • ブレーキやサスペンションを改造する場合は制動試験が必要。
  • 構造変更は合法的なカスタムを維持する唯一の手段。


MS50の改造車を見ると、エンジンを現代化して快適に走らせるオーナーも多いようです。

僕が見た動画では、1JZ換装車を公認で車検取得して走らせている方がいて、その完成度に驚かされました。

クラシックの形を守りながら性能を現代化する――

これもまた、旧車文化の新しい楽しみ方だと感じます。

車検費用の目安と整備スケジュール

クラウンMS50の車検費用は、現代車と比べて高くなる傾向があります。

理由は、旧車特有の部品交換・錆補修・調整作業が多く、整備工数がかかるためです。

ただし、整備内容をしっかり把握すれば、不要な出費を防ぎながら安心して車検を通すことができます。


① 基本的な車検費用の目安

費用項目金額(概算)備考
自動車重量税約32,800円(1.3tクラス・13年超車)旧車はエコ減税対象外
自賠責保険(24ヶ月)約17,650円2025年時点の標準額
検査印紙代約2,000円陸運局検査費用
基本整備料30,000〜60,000円点検・調整・清掃含む
部品交換費20,000〜200,000円状態によって大きく変動
合計目安約10〜30万円前後フル整備なら40万円超もあり

「車検代10万円」というのは、あくまで消耗品交換が少ない場合。
実際には、オイル漏れ・ブーツ破れ・マフラー修理などが入ると一気に総額が上がります。


② 部品交換が発生しやすい箇所

クラウンMS50で車検時によく交換されるパーツをまとめると、以下のようになります。

部品名状態交換費用目安
タイロッドエンドブーツ破れやすい約3,000〜6,000円/個
ブレーキホース経年劣化約10,000〜15,000円
マフラー錆・排気漏れ約30,000〜70,000円
燃料ホースゴム硬化約5,000〜10,000円
エンジンマウントへたり約10,000〜20,000円
ショックアブソーバーオイル漏れ約20,000〜40,000円/1台分

消耗品の多くは、リプロパーツや他車流用で対応可能です。
例:ブーツ類やベルトは「トヨタ汎用品」が使える場合が多く、入手も容易です。


③ 整備スケジュールの立て方

旧車は“予防整備”が基本。

車検の1〜2か月前から準備しておくことで、部品手配の遅延や再検査を防げます。

タイミング作業内容
約2か月前現車点検・見積もり取得(専門店で)
約1か月前部品注文・塗装・再メッキなどの外注手配
約2週間前消耗品交換・防錆塗装
約1週間前試走・アイドル調整・光軸確認
車検当日陸運局で検査(または代行依頼)

特に再メッキやマフラー製作などは納期が数週間かかるため、早めの動き出しが重要です。


④ 自分でできる軽整備

クラウンMS50オーナーの中には、自分でできる整備を楽しむ方も多いです。

以下の項目はDIYでも安全に実施できます。

  • タイヤ空気圧・ブレーキランプ点検
  • エアクリーナー清掃
  • ワイパーゴム・ヒューズ交換
  • ボディ防錆スプレー塗布

ただし、制動系・排気系・電装系の整備は必ずプロに依頼すること。

安全に直結する部分は、専門店での作業が必須です。


⑤ 車検を通すためのポイント総まとめ

  • 旧車は「当時基準」で審査されるが、整備状態が重要。
  • 部品手配・再メッキ作業は早めに行う。
  • 見た目よりも下回り・配管・錆対策を優先。
  • 最低でも20万円前後の予算を確保。
  • 整備記録を残すと次回車検で時短・コスト削減になる。


僕が整備士のインタビューで印象的だった言葉があります。

「旧車の車検は“通す作業”じゃなく、“未来へ渡す作業”なんです」。

まさにその通りで、クラウンMS50を車検に通すということは、単に公道を走らせるだけでなく、トヨタの歴史を次世代へ繋ぐという意味でもあります。

費用はかかりますが、それ以上の価値がこの一台には詰まっていると感じます。

よくある質問(FAQ)

Q1. クラウンMS50は現行の車検制度で合法的に通せますか?

A. はい、製造当時の保安基準が適用されるため合法的に車検を通せます。

ただし、整備不良や安全部品の欠損がある場合は不合格になります。

Q2. 車検で一番落とされやすい部分は?

A. 錆による腐食灯火類の光量不足です。

特にフロア下の錆穴やフレーム腐食は強度不足と判断されるため、補修が必要になります。

Q3. マフラーが社外品でも車検に通りますか?

A. 音量が96dB以下で、排気漏れがなければ通ります。

ただし、形状や装着位置が純正と大きく異なると不合格になる場合もあります。

Q4. LEDライトに交換しても問題ありませんか?

A. 光軸・色温度・照度が保安基準内なら合格します。

明るすぎたり色が青白すぎる場合は不適合になりますので、クラシック対応のLEDを選ぶのが無難です。

Q5. 改造している車でも継続車検を受けられますか?

A. 改造内容が軽微(マフラー・ホイール程度)であれば問題ありません。

ただし、排気量変更・車高±4cm超・駆動方式変更などを行っている場合は構造変更申請が必要です。

Q6. 車検前に必ず整備しておくべき箇所は?

A. ブレーキホース・マフラー・足回りのブーツ・ライト類です。ここが不良だと即不合格になるケースが多いです。

Q7. 錆補修をDIYでやっても大丈夫?

A. 表面錆であれば可能です。

ただしフレームなど構造部分に穴がある場合は専門業者による溶接補修が必須です。

DIY補修では強度が確保できません。

Q8. 排気ガス規制に引っかかることはありますか?

A. MS50は規制前の車両なので、当時基準(CO4.5%・HC1200ppm以下)を満たせば問題ありません。

キャブレター調整とプラグ清掃で改善できるケースが多いです。

Q9. どこで旧車の車検を受けるのが良いですか?

A. 旧車専門店やクラシック対応の整備工場が最適です。

通常の車検工場では古い構造に慣れていない場合があり、通過率が下がることがあります。

Q10. 継続車検と構造変更の両方を行うことは可能ですか?

A. 可能です。

同時に行う場合は「構造変更+継続検査」として陸運局で申請します。

検査予約・書類作成を業者に依頼するとスムーズです。

まとめ

クラウンMS50の車検を通すという行為は、単に「公道を走らせるための整備」ではなく、昭和という時代の技術とデザインを未来へつなぐための文化的な営みだと言えます。

1960年代のクラウンは、トヨタが「日本の高級車」を本気で形にしたモデルであり、M型直列6気筒エンジンの静粛性と堂々たるボディラインはいま見ても存在感抜群です。

しかし、その美しさを維持するためには、現代の車とはまったく異なる知識と手間が必要になります。


まず、車検適合の考え方から整理しておきましょう。

クラウンMS50は、製造当時の保安基準で審査される「当時適用制度」に該当します。

つまり、現代車のような厳しい排ガス・安全基準を満たす必要はなく、当時の状態をきちんと維持していれば合法的に通るのです。

ただし、これは「壊れていても大丈夫」という意味ではなく、整備状態の確認は非常に厳格です。

排気漏れ、ブレーキ系統の劣化、灯火類の不点灯などは、旧車であっても即不合格。

**“古いけれど完璧に整備されている”**ことが、車検合格の絶対条件になります。


さらに、MS50のような旧車では錆と腐食が最大の敵です。

特にフロア、サイドシル、フレームなどの構造部に錆が発生すると、強度不足とみなされて不合格になるケースが多いです。

下回りにアンダーコートを施工し、防錆剤を定期的に注入することで、将来的な修復費を大きく減らすことができます。

整備動画で見た印象では、「下回りを黒く再塗装しただけで見違えるようになった」と語るオーナーも多く、防錆こそ最大の投資と言えるでしょう。


一方で、改造を施しているMS50も増えています。

1JZや2JZエンジンへの換装、ドラムブレーキのディスク化などは確かに魅力的ですが、それらは構造変更検査を通して合法的に登録しなければなりません。

構造変更を経ずにそのまま走行すれば、たとえ動作に問題がなくても違法改造扱いとなり、車検を通すことはできません。

公認取得の手間はありますが、それを経ることでクラシック車としての信頼性と安全性が両立します。


費用面では、最低10万円〜、しっかり整備すると30万円以上を想定しておくと安心です。

特にブレーキ・燃料系・マフラー・サスペンションなどは交換対象になることが多く、パーツ代+工賃で思った以上のコストになるケースがあります。

しかし、クラウンMS50は今でもリプロ部品が豊富で、専門業者を通じて再生部品が手に入る点は大きな強みです。

トヨタの「ヘリテージパーツ」支援も追い風になっており、MS50を安心して維持できる環境が整いつつあります。


最後にひとつだけ、整備士が語っていた言葉を紹介します。

「旧車の車検は、合格することが目的じゃない。“次の世代にも動かせる状態で渡すこと”が目的です。」

この言葉に、クラウンMS50の車検整備の本質が詰まっています。

車検に通すたび、手をかけるたびに、その車は再び命を吹き返す。

それがこの車を所有する醍醐味であり、旧車文化そのものなのです。

クラウンMS50を所有するということは、単に一台の車を持つことではなく、日本の自動車史の一部を守り続けることなのではないでしょうか!


参考リンク

-クラウン