クラウンS120は豊富なグレード構成が特徴の一つですが、そのなかでも「ロイヤル」と「スーパーデラックス」はキャラクターが大きく異なる代表的グレードです。
どちらも“クラウンらしい上質さ”を持ちながら、装備内容・内装の質感・走りの傾向・価格帯に明確な差があり、旧車として購入する際の判断ポイントになります。
一般的にロイヤルは「上級グレード」、スーパーデラックスは「実用寄りのミドルグレード」と見られていますが、実際には単純な上下関係ではなく、用途・乗り方によってメリットが分かれる構成になっています。
特にロイヤルは豪華装備と静粛性を重視した長距離向けの仕立てで、スーパーデラックスは必要十分な装備で維持しやすさが魅力です。
この記事では、一次資料をもとに外観・内装・装備・走行性能・維持性・中古相場まで徹底的に比較し、
「どちらを選ぶべきか?」
を具体的に判断できるよう深掘りしていきます。
Contents
ロイヤルとスーパーデラックスの基本的位置付け

クラウンS120のグレード体系は明確なヒエラルキーを持っており、「ロイヤル」と「スーパーデラックス」はそのなかでも“方向性の違う2グレード”です。
グレード位置付けの概要
| 項目 | ロイヤル(Royal) | スーパーデラックス(Super Deluxe) |
|---|---|---|
| クラス | 上級グレード | 中級グレード |
| 想定ユーザー | 個人・高級志向 | 法人・実用ユーザー |
| ボディタイプ | セダン/HT | セダン中心 |
| 装備 | 豪華・快適重視 | 必要十分でシンプル |
| 内装 | 上級ベロア・加飾多め | 標準ベロア・落ち着いた仕立て |
ロイヤルは“クラウンらしさの象徴”であり、スーパーデラックスは“質実剛健な実用モデル”という立ち位置です。
ロイヤルの特徴(グレード思想)
- 当時のクラウンの上級グレードとして設定
- 内装・外装ともに加飾が多い
- 静粛性・乗り心地を重視した仕様
- パワーシート・上級内装色など豪華装備が多い
スーパーデラックスの特徴(グレード思想)
- 一般ユーザー・法人車を中心に人気
- 装備は必要十分で故障リスクが少ない
- 内装は落ち着いたベロア中心で実用性重視
- コストを抑えつつ“クラウンらしさ”を味わえる立ち位置
立ち位置の違いまとめ表
| 視点 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| 豪華さ | 高い | 中程度 |
| 静粛性 | 高 | 標準 |
| 内装質感 | 上級 | 標準 |
| 電装装備 | 多い | 少なめ |
| 維持性 | やや手がかかる | かなり良好 |
要点まとめ
- ロイヤルは“豪華クラウン”、スーパーデラックスは“実用クラウン”。
- 装備量が多い分、ロイヤルは故障リスクもやや高い。
- どちらが上とか下というより、“用途が違う2モデル”。
カタログ動画を見ると、ロイヤルは見開きで豪華装備をアピールしている一方、スーパーデラックスは落ち着いた写真が多く、実用車としての安定感を感じる構成でした。
どちらもS120らしさは強く、当時のクラウンの幅広いニーズを支えていた印象があります。
外装・内装デザインの違い

クラウンS120の「ロイヤル」と「スーパーデラックス」は、同じS120でも外観の雰囲気・内装の質感・加飾の量が大きく異なります。
基本骨格こそ同じですが、見た瞬間に分かる“格”の違いがあり、旧車として選ぶ際にはこの差が満足度を左右します。
外装デザインの違い(グリル・モール・バンパー)
ロイヤルは上級モデルらしく、細部の加飾が増えて豪華さが強調されています。
一方、スーパーデラックスは落ち着いた実用寄りの外観です。
| 外装項目 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| グリル | クローム加飾が多く華やか | シンプルな横バー基調 |
| モール類 | 太め・多めで上級感 | 必要最小限 |
| バンパー | 加飾ラインが入りやすい | 標準仕様 |
| ホイール | アルミ・ハーフキャップ等 | 標準スチール+キャップ |
| ボディカラー | 上級色が多い | 単色・標準色中心 |
ロイヤルは“高級グレードの顔立ち”で、街中でも存在感があります。
スーパーデラックスはクラウンらしい端正さを残しつつ控えめな佇まいです。
内装デザインの質感の差
ロイヤルとスーパーデラックスの差が最も大きいのが内装です。
ロイヤルの内装(上級ベロア+豪華装飾)
- ベロアシートは厚みと質感が上級
- 内装カラーはアイボリー/ブラウン/グレー系の上質色
- ドアトリムにモールや加飾が多い
- 天井・ピラーも上級素材が使われやすい
“触れた瞬間に柔らかい”という当時の高級車らしい演出が強いのが特徴です。
スーパーデラックスの内装(実用ベロア中心)
- ベロアの質感は標準レベル
- 加飾は控えめで落ち着いた雰囲気
- 掃除・維持がしやすい素材が多い
- 法人車としての採用も多かったため耐久性重視の仕立て
派手さはありませんが、クラウンらしい落ち着きがあります。
メーター・スイッチ類の差
ロイヤルは電子装備が多いため、見た目の豪華さと機能性で優位です。
| 装備 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| メーター | デジタル・加飾メーターあり | アナログ中心 |
| スイッチ類 | 多機能で装飾付き | シンプル |
| オーディオ | 上位オーディオが多い | 標準ユニット |
ハードトップ・セダンでの違いも絡むため、個体差が大きく出るポイントでもあります。
外装・内装まとめ表
| 視点 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| 外観の豪華さ | 高い | 控えめ |
| 内装の質感 | 上級ベロア | 標準ベロア |
| 加飾の量 | 多い | 少ない |
| 豪華装備 | 多い | 少ない |
| 室内の雰囲気 | 華やか・柔らかい | 落ち着き・実用的 |
要点まとめ
- ロイヤルは“豪華クラウンの象徴”的な見た目と内装。
- スーパーデラックスは実用性を重視した落ち着いた仕様。
- 外観・内装ともにロイヤルは加飾が多く、中古でも見た目の満足感が高い。
当時のカタログ映像を見ても、ロイヤルはシート表皮やドアトリムのアップ写真が多く、豪華さを強くアピールしていました。
スーパーデラックスは写真も落ち着いた構図で、実用性の高さが前面に出ている印象です。
今の目で見てもどちらも味があり、好みがはっきり分かれるモデルだと感じます。
装備内容(快適装備・安全装備)の差

クラウンS120は「ロイヤル」と「スーパーデラックス」で、快適装備の充実度・電装品の数・安全装備の内容が大きく異なります。
特にロイヤルは“80年代クラウンの豪華装備の象徴”ともいえる存在で、スーパーデラックスとは明確な差があります。
快適装備の違い(エアコン・パワー装備・電子機器)
ロイヤルの装備
ロイヤルは快適装備がかなり充実しており、停車中でも「静かに快適に過ごす」というクラウンの設計思想が色濃く反映されています。
- オートエアコン(電子制御式)
- パワーシート(グレードによって運転席/助手席)
- 電動ミラー
- 上級オーディオ(AM/FM+カセット/グレードでアンプ内蔵)
- クルーズコントロール(上位のみ)
- 電子チューナー式ラジオ
スーパーデラックスの装備
実用重視のため、電装品は必要最低限。
- マニュアルエアコン
- パワーウインドウ
- 電動ミラー(加飾控えめ)
- 標準オーディオ(シンプルなカセットデッキ)
壊れにくく維持しやすいという利点があります。
安全装備の違い(制動・視界・操縦)
| 安全項目 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| ブレーキ | 通常仕様 | 同等(基本構造は共通) |
| ヘッドライト | 加飾あり/角型4灯 | 標準角型 |
| パワーステアリング | 標準 | 標準 |
| サスペンション | 静粛性チューニング | 標準設定 |
安全装備自体は大きく変わりませんが、ロイヤルは静粛性・乗り心地のチューニングが上級寄りです。
電装系の故障リスク
80年代車において「電装品の数」は故障リスクに直結します。
- ロイヤル → 電装品が多く、故障リスクが“やや高い”
- スーパーデラックス → 電装が少なく、壊れにくい・安く治る
特にオートエアコンや電装スイッチ類は、状態によっては整備が必要になることもあります。
快適装備・電装の違いまとめ表
| 視点 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| エアコン | オート | マニュアル |
| シート | 上級ベロア・電動あり | 標準ベロア・手動中心 |
| 電装類 | 多い・豪華 | 少なめ・シンプル |
| 故障リスク | 中〜高 | 低 |
| 快適性 | 非常に高い | 必要十分 |
要点まとめ
- ロイヤルは快適装備・電子装備が充実しており、豪華で快適。
- スーパーデラックスは装備が少なく、壊れにくく維持しやすい。
- 電装の多さはロイヤルの魅力であり、同時に弱点でもある。
映像で見ると、ロイヤルの室内はボタン類が多く、まるで“小さなリビング”のような雰囲気を感じます。
対してスーパーデラックスは飾り気が少ないものの、そのぶん扱いやすくスッキリした印象で、長年乗り続けてきた個体も多いように思えました。
どちらもクラウンらしい魅力がありますが、性格ははっきり異なります。
走行フィールと静粛性の違い

クラウンS120の「ロイヤル」と「スーパーデラックス」は、同じシャシーを共有しながらも乗り味・静粛性・エンジン特性の感じ方が異なるように作られています。
豪華志向のロイヤルと実用重視のスーパーデラックスでは、ドライバーが受ける印象が明確に変わります。
サスペンションと乗り心地の差
ロイヤルは静粛性と“しっとり感”を重視したチューニングが施され、スーパーデラックスは標準的でクセの少ない仕上がりです。
| 視点 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| 乗り心地 | やわらかめ・しっとり | 標準的・やや引き締まり |
| 静粛性 | とても高い | 必要十分 |
| 長距離適性 | 高い | 良好 |
| 路面のいなし方 | 滑らか | 若干ダイレクト |
ロイヤルは“重厚感のある乗り味”、スーパーデラックスは“素直で扱いやすい乗り味”です。
エンジン特性の感じ方の違い(体感差)
搭載エンジン自体は共通ですが、遮音材の量・内装構造の違いにより体感は変わります。
ロイヤル
- 車内が静かでエンジン音が穏やか
- アクセル開度に対して滑らかな加速フィール
- 上級内装の吸音材効果で“高級車らしい静けさ”
スーパーデラックス
- 機械音がやや入ってくる“素の音”が味わえる
- 軽快感はロイヤルより強い
- 足まわりが標準なので挙動が分かりやすい
同じエンジンでも、静粛性の差で印象が大きく変わります。
コーナリング特性の違い
| 観点 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| コーナリング | 落ち着いている | 軽快・素直 |
| ロール感 | ゆったり | 標準的 |
| 操舵フィール | マイルド | ややダイレクト |
ロイヤルはゆったりした動きで“乗せられている感”が強く、スーパーデラックスはドライバーの操作に反応しやすい傾向があります。
高速道路での安定感
両者の性格差が特に出るのは高速走行です。
- ロイヤル
→ 直進安定性が高く、長距離で疲れにくい
→ 室内の静けさが高速走行と相性抜群 - スーパーデラックス
→ 十分な安定感を持つが、ロイヤルより軽快
→ 静粛性ではロイヤルに一歩譲る
長距離メインならロイヤル、街乗り〜普段使いならスーパーデラックスが向いています。
走りと静粛性の違いまとめ
| 視点 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| 静粛性 | 最高レベル | 良好 |
| 乗り心地 | しっとり滑らか | 標準で扱いやすい |
| 操作感 | 穏やか・高級車的 | 素直・軽快 |
| 長距離適性 | 非常に高い | 十分高い |
| 運転の楽しさ | “乗られる感”が強い | 素の車を楽しめる |
要点まとめ
- ロイヤルは高級車らしい“しっとり静か”な乗り味。
- スーパーデラックスは扱いやすく、素直で軽快。
- 長距離メインならロイヤル、街乗りや維持重視ならスーパーデラックス。
当時の走行映像を見ると、ロイヤルは静けさと滑らかな動きが印象的で、まさに“クラウンに乗る特別感”がありました。
対してスーパーデラックスは実用寄りながらクラウンらしい重厚さが残っており、素の味を楽しめるような雰囲気が伝わってきます。
どちらも魅力があり、用途によって選び分けると満足度が高いと感じます。
維持のしやすさ・中古相場の傾向

クラウンS120は「ロイヤル」と「スーパーデラックス」で、維持の難易度・故障リスク・部品入手性・中古相場が異なります。
どちらも80年代クラウンとしての魅力を持ちますが、長く乗る前提であれば、この項目は購入前に必ず押さえるべき重要ポイントです。
維持のしやすさ(電装・内装・整備性)
ロイヤル(維持の特徴)
ロイヤルは豪華装備が多いため、快適さと引き換えに“管理すべき箇所”が多めです。
- オートエアコンの故障リスク
- 電動シート・電動ミラーの不調
- デジタルメーターの表示トラブル
- 内装加飾の劣化(ベロア・飾りモール)
整備性は決して悪くありませんが、電装系は年式相応に弱点が出やすいため、“壊れたら治す”スタンスの維持が必要です。
スーパーデラックス(維持の特徴)
必要最低限の装備で構成されているため、ロイヤルと比較すると圧倒的に維持しやすいです。
- 電装品が少ない=壊れにくい
- 内装もシンプルで修復しやすい
- 法人車採用実績が多く耐久性も高い
現存車の多くが「長年乗られてきた理由」が分かる構造です。
主要消耗部品の入手性
共通で多く入手できますが、装備差によって必要な部品が変わります。
| 部品カテゴリ | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| エアコン系 | 電子制御式のためやや難 | マニュアル式で入手容易 |
| 内装部品 | 上級用は流通少なめ | 標準仕様で入手しやすい |
| 電装スイッチ | 種類が多く入手難も | 種類が少なく代替しやすい |
| 外装部品 | 共通 | 共通 |
ロイヤルの装備専用部品(オートエアコン基板など)は入手が難しく、中古探しや代替修理が必要になるケースがあります。
中古相場の傾向
S120は近年じわじわと価格が上昇しています。
ロイヤル/スーパーデラックスの傾向は次の通りです。
| 項目 | ロイヤル | スーパーデラックス |
|---|---|---|
| 相場 | やや高い | 比較的安め |
| 流通量 | 少なめ | 多め |
| 支持層 | 旧車趣味層 | 実用車〜趣味層 |
| 値上がり傾向 | 高い | 横ばい〜緩やか上昇 |
ロイヤルは“クラウンの上級グレード”として人気が高く、中古相場はスーパーデラックスより上。
一方でスーパーデラックスは流通量が多めで、比較的手の届きやすい価格帯です。
買うならどっち?用途別の結論
| 用途 | 選ぶべきグレード |
|---|---|
| 長距離・高速中心 | ロイヤル(静粛性と乗り心地) |
| 維持費を抑えたい | スーパーデラックス |
| 電装のトラブルを避けたい | スーパーデラックス |
| 内外装の豪華さを重視 | ロイヤル |
| 旧車趣味の満足感 | どちらも適正あり |
結論としては、
- 快適性重視 → ロイヤル
- 維持性重視 → スーパーデラックス
という選び方が最も後悔しにくいです。
要点まとめ
- ロイヤルは豪華装備ゆえ維持はやや大変だが、満足感は高い。
- スーパーデラックスは壊れにくく整備しやすい実用型。
- 中古相場はロイヤルが強め、スーパーデラックスは手頃。
実際のオーナー動画を見ると、ロイヤルの豪華さに惹かれて選ぶ人も多く、その“しっとりした静けさ”はまさにクラウンの上級モデルらしさを感じます。
一方でスーパーデラックスは素のクラウンとしての魅力が強く、維持の楽さも相まって長年大切に乗られている個体が多い印象です。
用途に合わせて選べば、どちらも満足度の高い一台になると感じました。
よくある質問(FAQ)

ロイヤルはスーパーデラックスより壊れやすいですか?
“壊れやすい”というより、装備が多いため故障ポイントが増えるというのが正確です。
特にオートエアコン・デジタルメーター・電動シートは年式相応の不調が起きやすく、修理には手間がかかる場合があります。
スーパーデラックスは物足りない装備が多いですか?
装備は必要十分で実用性は高いですが、豪華感を求める人には少し物足りなく感じるかもしれません。
反面、電装トラブルが少なく維持しやすいという大きなメリットがあります。
乗り心地の違いは体感できるレベルですか?
体感できます。
ロイヤルは“しっとり・柔らかい”高級感ある乗り味、スーパーデラックスは“素直・軽快”な乗り味です。
静粛性ではロイヤルが明確に上回ります。
維持費はどれくらい違う?
大きくは変わりませんが、電装トラブルの有無で差が出ます。
- ロイヤル:電装修理が必要になれば費用増
- スーパーデラックス:壊れにくく大きな出費が少ない傾向
中古相場はどちらが高い?
ロイヤルの方が高いです。
上級グレードとしての人気と希少性があり、年々じわじわ上昇傾向にあります。
内装の質感の差は大きい?
大きいです。
ロイヤルは上級ベロアや加飾が豊富で“豪華なクラウン”という雰囲気。
スーパーデラックスは標準ベロアで落ち着いた実用的な仕立てです。
電装品を避けたい場合はどちらが良い?
スーパーデラックス一択です。
シンプルな構造のため、旧車としては非常に扱いやすくトラブルも少なめです。
ロイヤルは個体差が大きいって本当?
電装品の多さから、個体差は比較的大きい傾向があります。
状態の良い個体は極めて快適ですが、放置されていた個体はメンテに時間がかかる場合があります。
スーパーデラックスの“魅力”はどこ?
派手さはありませんが、素のクラウンの良さが感じられる点です。
軽快さ、構造のシンプルさ、維持の楽さから“長く付き合える旧車”という評価が多いです。
ロイヤルとスーパーデラックスはどちらがオススメ?
用途によって異なります。
- 静粛性・豪華さ重視 → ロイヤル
- 維持しやすさ・気軽さ重視 → スーパーデラックス
どちらも魅力があるため、選ぶポイントを明確にすると後悔しません。
まとめ
クラウンS120の「ロイヤル」と「スーパーデラックス」は、同じS120系でありながら、グレード設計の思想が明確に分かれた2つのモデルです。
ロイヤルは当時の上級グレードとして豪華装備が多数採用され、静粛性や乗り心地を重視した“高級セダンとしてのクラウン”を体現した存在です。
上級ベロアの内装、厚みのある加飾、電子制御エアコンなど、乗員をもてなす装備が充実しており、今でも特別感を強く感じられます。
一方のスーパーデラックスは、実用性と耐久性を重視した構成で、必要十分な快適装備と扱いやすい内装を備えています。
電装品が少ない分だけトラブルが少なく、旧車としての維持がしやすい点は大きな魅力です。
クラウンらしい落ち着きと耐久性を兼ね備え、“素のクラウン”として長年愛されてきた理由がよく分かります。
走りの印象も異なり、ロイヤルは静粛でしっとりとした重厚感があり、長距離で疲れにくい一方、スーパーデラックスは軽快で操作感が分かりやすく、日常の街乗りにも向いた性格です。
どちらが優れているというより、豪華さを味わいたいならロイヤル、維持を楽にしたいならスーパーデラックスという選び分けが最も現実的です。
旧車としてクラウンS120を選ぶ際は、自分が“何を重視するか”を明確にすることで、どちらのグレードでも満足度の高い一台になります。
