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【クラウン S120】車検適合の完全ガイド|年式別の保安基準・不適合ポイント・改善対策まで徹底解説

クラウンS120(1983–1987年)は、現在の基準から見れば旧い設計ですが、適切な整備と手順を踏めば車検(保安基準適合)を十分にクリアできます。

この記事では、年式相応の基準(適用除外/経過措置を含む)を踏まえ、検査で実際に見られる項目と“落ちやすいポイント”、通すための改善手順を深掘りします。

まず押さえるべきは、基準の適用は“製造時点の保安基準”が原則であること。

ただし、灯火器の色・視認性、排気漏れ、制動力、サイドスリップ、光軸、騒音など現行法の運用で問われる実測項目は厳密に評価されます。

この記事は、ノーマル個体から軽度のカスタム車両までを想定し、「検査ラインで止まらない」ための具体的準備リストを用意。

さらに、構造等変更が必要になる境界条件、排ガス・騒音の考え方、費用内訳とスケジュール作りまでをカバーします。

最終判断は地域・年式・個体差で異なるため、必ず陸運支局・指定工場で確認してください。

Contents

クラウンS120の車検適合ポイント総覧(年式基準と現行運用の要点)

まず前提として、S120は製造時点の保安基準に基づく適合性が判断の土台になります(経過措置の考え方)。

一方で、検査ラインで実測される項目(ブレーキ・サイドスリップ・スピードメーター誤差・排気の可視煙・騒音・灯火の色/光度/高さ/配光など)は現行運用の検査機器で評価されるため、準備不足だと年式に関係なく不適合になります。

ここでは**「事前点検で落とし穴を塞ぐ」**ための観点を体系化します。

1) 灯火器(ヘッドライト/スモール/ウインカー/ブレーキ/バック/反射器)

  • 色・光度・位置・作動を総合確認。バルブ色温度の上げ過ぎ(青白系)や光量不足は定番の不適合。
  • 光軸は旧車ほど狂いやすい。ハロゲン/シールドビームのままでも、レンズの曇り・リフレクター劣化で落ちやすい。研磨やリプロレンズ、予備検屋での事前合わせが有効。
  • サイドマーカー/車幅灯/反射板(リフレクター)の有無・色・貼付高さを確認。後付けLEDは色味・照度・発光面積で落ちることがある。

2) ガラス/視界(フロントガラス・ワイパー・ウォッシャー)

  • ワイパー作動・拭き取り、ウォッシャー噴射は基本中の基本。
  • フロントガラスのフィルム可視光透過率で不適合になりやすい。貼っている場合は測定器の結果次第で一発アウト。上部のぼかしも規格外幅だと指摘対象。

3) 制動装置(フット/パーキング)

  • フロント/リアの制動力バランスパーキングブレーキ効き
  • ホースのひび・滲み、シュー/パッド残量、ローター/ドラム摩耗、マスター/ホイールシリンダーからのにじみを事前整備。
  • フルード交換は定期。ペダル踏力・戻りも点検。

4) 走行装置(サイドスリップ/タイヤ/ホイール/足回り)

  • サイドスリップはアライメント狂いで落ちやすい。タイロッドエンド/ロアアームブッシュ/ストラットマウントのガタを拾われるケースも。
  • タイヤ溝・偏摩耗・ひび割れ・製造年週まで見られる。はみ出し・引っ張り過ぎ・接触はNG。ホイールのJWL刻印/強度も留意。
  • 車高は後述する構造等変更の境界に注意。

5) 動力・排気(エンジン本体/燃料/排気)

  • 排気漏れ・触媒有無(適用年式次第)・遮熱板・吊りゴムの劣化で不適合。
  • **ブローバイの処理・PCV作動・オイル漏れ(滴下)**も要注意。
  • 騒音は実測値で判断。社外マフラー型式/認証の有無により扱いが分かれる。

6) 車体・内装(シートベルト/シート/警報/ホーン)

  • シートベルトの種別・作動・損傷。年式相応でも、巻取り不良・損傷は落とされる。
  • 座席・定員を変更している場合は構造等変更の要検討。
  • ホーンは音色でなく作動の有無/大きさが評価対象。

年式と適用の考え方(整理表)

項目年式相応の扱い現行運用で問われやすい点
灯火器当時基準に準拠色温度/光度/光軸/視認性(現機器で計測)
排気/騒音当時基準ベース実測の騒音/漏れ/触媒有無の整合
制動当時性能で可実測制動力/バランス/にじみ・漏れ
車体寸法当時型式認可実測はみ出し/最低地上高/干渉
視界当時基準透過率の実測/貼付物の寸法規定

要点まとめ

  • 判断の土台は「製造時点の保安基準」だが、実測項目は現行運用で厳格に評価される
  • 灯火・制動・サイドスリップ・排気漏れ・騒音・ガラス透過率が“落ちやすい”
  • 事前整備(光軸合わせ/漏れ止め/足回りガタ取り/ワイパー・ウォッシャー機能回復)が最優先

整備士に聞いたところ、S120は光軸と排気漏れで止まりやすいそうです。

よくある不適合事例と改善手順(灯火・排気・保安部品)

クラウンS120の車検では、年式相応の寛容さはあっても、現行検査機器で測定される項目では一切の妥協がありません。

特に落ちやすいのが「灯火」「排気」「ブレーキ」の3系統です。

ここでは、実際に検査ラインで指摘される頻度が高い項目を中心に、具体的な改善手順と準備ポイントを紹介します。


灯火系(ヘッドライト・テール・ウインカー)

  1. ヘッドライト光量不足/光軸ズレ
     → レンズ表面の曇り・リフレクター反射低下が主因。軽研磨+専用クリーナーで反射率を改善。
     予備検査場で光軸を合わせてから本番が確実。
  2. LEDバルブ化による光色不適合
     → 旧車では**白色よりもやや黄み(3000〜4200K程度)**が基準内。6000K超は“青白”判定されやすい。
     純正球 or 車検対応LEDに戻すのが無難。
  3. テール・ウインカーのレンズ劣化
     → 色褪せ・透明化で判定不可に。リプロ品や中古良品へ交換
     透明化した場合はカラーバルブで補正可能。

排気系(マフラー・ガス漏れ・触媒)

  1. エキゾースト漏れ/ガス漏れ
     → フランジガスケット劣化や溶接部割れ。排気漏れスプレー検査で事前確認
     軽度なら液体ガスケット補修でも通るが、再発率高め。
  2. マフラー径変更・社外マフラー交換
     → S120は**「改造届不要範囲」(±5mm以内・音量基準内)ならOK。
     音量基準は
    96dB以下(計測距離0.5m/定常回転)**。認証プレートなしでも、実測クリアなら合格。
  3. 触媒有無の扱い
     → 1986年9月以降登録車は触媒装着義務あり。取り外していると排ガス試験で一発不適合。
     社外マフラーに触媒内蔵タイプを流用する手法が有効。

ブレーキ系(制動力・パーキング・ホース)

  1. 左右制動差
     → 長期放置車でキャリパー固着が多発。分解清掃+ピストン交換キット(まだ供給あり)で改善。
  2. パーキングブレーキ効き弱
     → ワイヤー伸び・内部固着が原因。ワイヤー交換 or 調整ネジで遊び調整
     ブレーキテスタで確認可。
  3. ホース滲み・ひび割れ
     → 経年劣化。純正は廃番が多いが、**ステンメッシュ互換ホース(X70流用)**で代替可能。

内外装・保安部品

  • シートベルトの巻取り不良 → 分解清掃 or リプロ品交換。
  • ホーン音量不足/鳴動不良 → 接点磨きで改善、社外ホーンは音圧測定対象外。
  • ミラー角度固定不良 → 固定ねじ増し締め or ステー補修。
  • フロントガラスの傷・フィルム透過率不足 → 可視光透過率70%以上が基準。市販測定器で事前確認を。

要点まとめ

  • 灯火系は“光軸・色温度・光度”が最大の落とし穴
  • 排気は“漏れ・音量・触媒”の3項目を重点整備
  • 制動系は“固着・滲み・パーキング効き”を総点検
  • フィルム透過率・反射板不足など細部にも注意

S120の多くは排気系のフランジ腐食と光軸不良で一度は止まるそうです。

構造等変更が必要になるケースと手続き(車高・寸法・定員・エンジン)

S120クラウンは、改造やレストア時に**「構造等変更検査」(通称:構変)が必要になる場合があります

。旧車の中でもS120はエンジン換装・エアサス化・車高調整などカスタム事例が多いため、「構変をしないと車検が通らない」ケース**を正しく理解しておくことが重要です。


構造等変更が必要となる主な条件

国土交通省の保安基準に基づき、以下の変更を行った場合は構変が必須となります。

区分内容構変の要否
車両重量±100kg以上の変化必要
車両寸法全長±30mm・全幅±20mm・全高±40mmを超える必要
乗車定員増減(例:後席撤去・2名登録化)必要
エンジン他型式・他排気量への換装必要
サスペンション車高調やエアサスで基準値を超える変更必要
ブレーキ他車流用で制動系統変更必要
駆動方式FR→4WDなど構造変更必要

S120で多いのは「車高」「エンジン」「ブレーキ流用」の3つです。これらを実施した場合、車検ラインを通過する前に構変手続きを終える必要があります。

構変をせずにラインに入ると、「登録内容と異なる」として検査中止になることもあります。


手続きの流れ

  1. 改造内容の確認と書類準備
     改造内容(例:エンジン換装・車高変更)を整備記録簿に記載。必要に応じて「改造申請書」「構造等変更届」を陸運支局に提出。
  2. 寸法・重量測定
     陸運支局で実測。基準を超えた場合、構造変更審査を受ける
  3. 必要書類の提出
     - 車検証
     - 自動車検査証返納書
     - 構造等変更検査申請書
     - 改造概要説明書・改造箇所写真
     - 改造部品の強度証明(ブレーキ・足回り等)
  4. 審査→合格→新車検証発行
     構変後は新しい車検証に変更内容が記載されます。

エンジン換装時の注意点

S120はM型(M-TEUなど)や1G型など複数の直列6気筒エンジンを搭載していました。

例えば、1G-GTE(ツインターボ)へ換装した場合や、ソアラZ20用エンジン流用では構変が必要です。

換装時に求められる要件は以下の通りです。

  • 同一メーカーのエンジンでも型式が異なると構変対象
  • 排気量が±10%以上変わると構変必須
  • ブレーキ性能試験書または強度証明を添付
  • 排ガス適合は新エンジン年式に準ずる(新しいほど厳しい)

つまり、ソアラZ20の1G-GTEをS120に載せると、1986年基準排ガスでの審査を受ける必要があります。


車高変更と最低地上高

  • 最低地上高:9cm未満は保安基準不適合
  • 前後バンパーやマフラー先端が基準点。リップスポイラーなど後付パーツも対象。
  • スプリングカット・エアサスによる調整は一時的に基準を下回る場合が多く、検査中は純正または基準値内のセッティングに戻すのが定石。
  • アライメント測定と光軸補正を同時に行うと確実。

改造申請が不要な軽微変更例

  • 純正互換マフラー(触媒位置変更なし)
  • 純正流用ホイール(オフセット5mm以内)
  • 社外ステアリング(エアバッグなし車限定)
  • 純正形状のショック・スプリング交換(車高差±3cm以内)

これらは構変不要で、通常の車検整備で通せます。


要点まとめ

  • 構変が必要なのは「寸法・重量・排気量・定員」など車検証記載事項に関わる変更
  • 車高・エンジン・ブレーキ流用は構変対象になりやすい
  • 軽微な交換(同等品・純正互換)は構変不要
  • 改造内容は整備記録と写真を残しておくと安心

S120で一番多い構変例は1G→1JZ系エンジン換装で、強度証明の提出が最大の壁になるそうです。

排ガス/騒音とマフラー適合の深掘り(経過措置と実測の関係)

クラウンS120のような1980年代半ばの車両では、**排出ガス規制と騒音規制の「経過措置」**が複雑に絡みます。

ここを理解せずに社外マフラーを装着すると、車検ラインで“即不適合”の判定を受けることがあります。

このセクションでは、年式別に適用される排ガス基準と騒音測定の実際を、現場の運用に即して整理します。


年式別の排ガス適合ポイント

S120クラウンは1983年登場。排ガス規制は「昭和53年(1978年)」「昭和58年(1983年)」基準が適用されます。

登録年度によって触媒装着義務の有無排出ガス測定の内容が異なります。

登録時期適用基準触媒有無測定方式コメント
1983年~1985年式昭和53年規制有(3元触媒)一酸化炭素/炭化水素測定排ガス試験で触媒機能が重要
1986年以降昭和58年規制有(O2センサー+三元触媒)一酸化炭素/炭化水素/酸素濃度触媒欠落・機能不良は不合格
1987年生産終了後(輸出仕様)海外規制有無混在地域基準国内登録時は昭和58年基準で審査

ポイント:

  • 触媒を外す・機能していない状態は、測定機器の数値(CO/HC)で即座に判定されます。
  • アイドリング時CO濃度1.0%以下、HC 300ppm以下が基準。これを超えると排ガス不適合。
  • キャブレター車では燃調調整・点火時期調整で基準をクリア可能。

キャブ車(M型)では、アイドルスクリューとミクスチャースクリュー調整で排ガス値を下げることができる場合が多いです。

整備士は「CO測定器を持つ整備工場で事前測定してからラインに入る」ことを推奨しています。


騒音規制とマフラー構造の確認

車検ラインでの騒音測定は、保安基準第30条および第31条に基づき、近接排気騒音測定(通称:近接法)で行われます。

S120に適用される基準値

  • 近接排気騒音:96dB以下(ガソリン車)
  • 測定条件:定常回転/マフラー出口から0.5m/45度方向
  • アイドリング時測定は参考値扱い

社外マフラーを装着している場合でも、「認証プレート」がなくても実測値が基準内なら合格です。

ただし、**消音器の構造(ストレート構造・グラスウール欠損・タイコ破損)**が判定される場合もあります。

消音器が破損・腐食している場合は「整備不良(交換指示)」扱い。内部構造が空洞化していると落ちる


マフラー交換・触媒移設・センター出しの扱い

マフラー交換時の3つの確認項目

  1. 触媒位置を変更していないか
     → 変更している場合は構変対象。位置・角度が純正と著しく異なると排ガス試験を再実施される可能性。
  2. 排気口位置と角度
     → 車体中心から外側に20mm以上はみ出すと不適合。
     → バンパーより外側・下方突出もNG。
  3. ステー/吊りゴムの強度
     → 鉄線や結束バンド等の仮固定は即不合格。溶接固定または純正位置留めが原則。

経過措置と実測の関係(現場での運用実態)

現行の検査ラインでは、「昭和58年基準車」でも現代の機器(HC/CO分析器)で測定されるため、経過措置があっても機器上の数値が基準を超えれば不適合です。

そのため、実質的に「当時の基準」ではなく現在の実測値準拠で運用されているのが実情です。

また、旧車専門の指定工場では、車検前に“仮測定”を行い、燃調・点火を最適化する「プレ車検」サービスを実施しています。

キャブ車の場合はプラグ・エアクリーナー・燃料系洗浄剤でCO/HC値を下げられる場合が多く、**電子制御インジェクション車(1G-EU、M-TEUなど)**はO2センサーの交換が有効です。


旧車向けの排気対応パーツ・整備ノウハウ

対応項目おすすめ対策備考
触媒老化社外互換触媒へ交換旧車専門店が再生触媒販売中
騒音超過消音材(グラスウール)補充消音器分解型のみ有効
排気漏れフランジガスケット交換M型・1G型はまだ純正入手可
CO/HC高値燃調調整・点火時期調整プレ検測定で最適化可能
触媒未装着純正中間パイプ流用+触媒移植構変不要な範囲で可

要点まとめ

  • 1986年以降登録車は触媒装着義務あり(欠落は一発不適合)
  • 騒音は96dB以下が基準、構造破損やストレート構造はNG
  • 経過措置車でも実測値で判断されるため“当時基準”は通用しない
  • プレ測定+燃調調整+触媒点検で確実に通すのが最短ルート

S120の排ガスは燃調よりも触媒の劣化が原因で落ちるケースが多いそうです。

車検費用の内訳・スケジュール設計(整備前点検→予備検→本番)

クラウンS120の車検費用は、**旧車特有の「整備項目の多さ」と「部品入手コスト」**が影響します。

ここでは、整備工場への依頼・ユーザー車検・予備検査を含めた実際の費用感を、項目ごとに深掘りして整理します。


想定車両条件

  • 車両:クラウン S120(昭和60年式/2.0L)
  • 用途:自家用乗用車(3ナンバー)
  • 状態:エンジン良好・足回り経年劣化あり
  • 想定コース:予備検査場+ユーザー車検パターン

車検費用の内訳(概算表)

区分内容目安費用(円)備考
自賠責保険24か月分約17,650法定必須
重量税1.5tクラス約32,800年式で加算あり(13年超)
検査手数料陸運支局2,100自走持込時
予備検査光軸・排ガス・ブレーキ調整4,000〜8,000地域差あり
整備費用(軽整備)オイル・パッド交換等10,000〜30,000自分で実施も可
部品代(劣化箇所)ゴム類・ホース・球類など10,000〜50,000状況により変動
業者代行手数料工場経由時10,000〜20,000任意
合計(自力持込)約60,000〜90,000軽整備含む
合計(整備工場依頼)約120,000〜200,000部品交換内容により変動

ポイント:

  • 13年以上経過車は重量税が加算される(S120は対象)。
  • 純正部品の交換が必要な場合、部品入手まで1〜2週間かかることも。
  • 排気系や足回りに不具合があると一気に費用が跳ね上がる。

スケジュール設計:整備〜検査までの流れ

ステップ1:事前点検・見積もり(3〜4週間前)

  • エンジンオイル/冷却水/ブレーキフルード/タイヤ溝/ライト照度を確認。
  • 整備工場に見積もりだけ依頼するのも有効。
  • 光軸・排ガスを自前で測定できる整備工場なら、後工程がスムーズ。

ステップ2:必要部品の発注・到着待ち(2〜3週間前)

  • ゴムブッシュ・ベルト類・パッド・ホース類を交換する場合、共販在庫を確認して発注
  • 廃番なら旧車専門ショップ・中古流用を検討。

ステップ3:整備実施・プレ検査(1週間前)

  • 整備後に予備検査場で光軸・排ガス・サイドスリップを事前測定
  • 数値を記録し、修正が必要な場合は再整備。
  • これにより本番ラインでの落下リスクがほぼゼロに。

ステップ4:車検本番

  • 陸運支局で書類提出→検査ライン→合格→車検証交付
  • 不合格になっても2週間以内なら再検無料
  • その場で調整できる不適合(光軸・ワイパー・ホーン)は現地対応可。

ステップ5:納税証明・自賠責書類管理

  • 車検証・納税証明・自賠責保険証をファイル管理しておく。
  • 次回車検時の履歴として、整備記録簿に交換部品を記録

費用を抑える3つの現実的ポイント

  1. 予備検査場の活用
     → 光軸・サイドスリップを事前に整えると、一発合格率が大幅アップ。
     (平均4,000〜8,000円の投資でトータル時間短縮)
  2. ゴム・ブッシュ類はまとめ交換
     → 1点ずつ交換するより、同系統をまとめて実施する方が工賃が安く済む。
     例:スタビリンク+ロアブッシュ同時交換で約20%削減。
  3. 部品持ち込み+整備依頼のハイブリッド方式
     → 共販や中古で自分で入手した部品を整備工場に持ち込み、工賃のみ支払う
     → 部品代が実質半額以下に抑えられる。

車検時の「不合格→再検」パターン(実例)

不合格項目原因対応備考
光軸ズレ光量不足/レンズ曇りレンズ清掃+予備検調整翌日再検で合格
騒音超過サイレンサー脱落社外インナーサイレンサー装着94dBで合格
排気漏れフランジ腐食液体ガスケット補修再測定で基準内
ブレーキ効き差キャリパー固着分解清掃+エア抜き再検1回でOK
ウインカー橙色不明瞭レンズ退色カラーバルブ装着視認性改善で合格

要点まとめ

  • S120の車検費用は自力なら6〜9万円、整備込みなら12〜20万円前後
  • 事前点検と部品確保がスケジュールの要
  • 予備検査の光軸・排ガス調整で“一発通過”を狙うのが賢明
  • 部品持ち込み+工場整備の組み合わせがコスパ最強

「旧車は維持費が高い」と思われがちですが、計画整備をすれば現行車と大差ないのが実際です。

よくある質問(FAQ)

Q1. クラウンS120は現在でも通常の車検ラインで通せますか?

A. はい、通せます。

製造時点の保安基準が適用されるため、構造的に大きな変更がなければ問題ありません。

光軸・排ガス・騒音など実測項目は現行機器で判定されるため、事前整備と予備検査が鍵になります。


Q2. 排気漏れが少しある状態でも通りますか?

A. 微量の滲みでも音やガスが検知されると不合格です。

スプレー検査や煙テスターで漏れを可視化し、フランジガスケット交換や溶接補修で確実に塞ぐ必要があります。


Q3. 社外マフラーを装着している場合、認証マークがないとダメですか?

A. 認証マークがなくても、近接騒音96dB以下であれば合格します。

ただし、構造破損や触媒欠落があると即不適合になります。内部消音構造の確認を行ってください。


Q4. 触媒を新品に交換したいが純正がない場合は?

A. 再生触媒や社外互換品を扱う旧車専門業者が存在します。

材質やセル密度が純正同等であれば、排ガス試験をクリアできます。

装着位置とパイプ径を純正に近づけるのがポイントです。


Q5. 車高を落としているがどこまでなら構変不要?

A. 純正比−3cm以内であれば構変不要です。

ただし、最低地上高9cm未満・灯火器の高さ変更・タイヤ干渉がある場合は不適合になります。

検査時は純正スプリング高に戻すのが安全です。


Q6. 車検時にステアリングを社外品にしても問題ない?

A. エアバッグ非搭載車(S120は該当)なら社外ステアリング装着可能です。

ただし、ハンドル径が純正より極端に小さいものは安全基準違反となることがあります。


Q7. 排ガス試験で落ちやすいポイントは?

A. キャブ車はアイドル回転数・燃調・点火時期のズレ、EFI車はO2センサー劣化・触媒機能低下が主原因です。

事前にCO/HC値を整備工場で測定しておくと安心です。


Q8. フロントガラスにフィルムを貼っているが通る?

A. 可視光透過率70%以上であれば合格します。

ただし、上部のぼかしが大きいタイプやミラーフィルムは不適合。測定器での実測が優先されます。


Q9. エンジンを換装した場合、構造変更が必要ですか?

A. 型式・排気量が変わる場合は構変が必要です。

排ガス基準は新エンジン年式が適用されます。

整備記録簿と強度証明書を添付して申請します。


Q10. 長期保管車を再登録して車検を受けたい場合は?

A. 一度「一時抹消登録」を解除し、仮ナンバーで整備・予備検査→本検査の流れになります。

ブレーキ系統や燃料系の固着・漏れを重点的に整備してください。

まとめ

クラウンS120の車検は、旧車の中でも比較的「通りやすい部類」に入ります。

理由は、80年代半ばのトヨタ車がすでに高い完成度を誇っており、現在の検査ラインでも性能的に十分な水準を保っているからです。

ただし、40年近い歳月が経過しているため、“適合”よりも“維持”の観点が重要になります。

つまり、「その部品が機能しているか」「基準を満たしているか」を検査官に明確に示せるかどうかが合否を左右します。

実際、S120オーナーの多くは、車検を**“維持管理の節目”**として捉えています。

光軸調整、ブレーキ清掃、排気漏れ点検など、基本整備を丁寧に行うことで、不合格リスクは劇的に減ります。

特に、

  • 排ガス・騒音系は触媒と燃調のセット管理
  • 灯火系は光軸と配光の事前測定
  • 制動系はブッシュ・ピストン固着を定期整備
    この3点を押さえれば、車検ラインで止まる確率は非常に低くなります。

構造等変更(構変)も、車高・エンジン換装・定員変更など法定項目を理解して正しく申請すれば怖くありません。

書類不備や申請漏れで再検査になるケースが多いため、事前に陸運支局や整備士と相談することが最も確実な方法です。

費用面では、予備検+ユーザー車検方式なら7〜9万円台、整備工場依頼でも15万円前後が現実的なラインです。

純正部品が廃番でも、リプロ品や中古部品を上手く組み合わせることで、コストを抑えながら「見た目も性能も維持」することが可能です。

動画を見ると、40年選手のS120が現役で車検に合格するシーンが数多く紹介されています。

排ガスやブレーキの数値も現行車並みに安定しており、「旧車=通らない」は誤解だと実感できます。

S120の完成度と整備性が、今もファンを惹きつける理由です。


参考リンク

-クラウン