クラウンS120の象徴ともいえる1G系エンジン(1G-EU/1G-GE/1G-GTE)。
直列6気筒の滑らかさと耐久性で知られ、40年近く経った現在でも「調子の良い個体」が多い理由は、この1G系がもともと非常にタフで、設計余裕の大きいエンジンだったからです。
しかし、S120が旧車として人気を維持する一方で、部品供給は年々厳しさを増しており、「どの部品が今も買えるのか」「どこが入手困難なのか」「代替パーツは存在するのか」は、購入前・維持を続けたいオーナーにとって極めて重要なテーマとなっています。
この記事では、1G系のエンジン部品に絞り込み、供給が安定している部品/枯渇した部品/代替対応が可能な部品/再生産実績のあるパーツまで、徹底的に深掘りします。
トヨタ共販で買える定番部品、既に廃盤のセンサー類、社外品で代替できるメンテナンス系、そしてリビルト品・中古パーツの実情まで、一次情報ベースで網羅します。
さらに、「現実的に維持するために必要な在庫リスト」「エンジンオーバーホール時の部品難易度」「所有者が必ず知っておくべき供給リスク」まで一気に整理。
“これからクラウンS120を買う人”にも、“すでに所有している人”にも役立つ保存版の部品供給ガイドとしてまとめました。
Contents
- 1 1G系エンジンの概要とS120における搭載バリエーション
- 2 1G系エンジンの「今も買える部品」一覧
- 3 廃盤・供給終了となった主要部品(入手難易度A〜Cで分類)
- 4 リビルト・中古パーツ市場の実情と注意点
- 5 長く乗るために“必ず確保しておきたい部品”チェックリスト
- 6 よくある質問(FAQ)
- 7 まとめ
- 8 参考リンク
1G系エンジンの概要とS120における搭載バリエーション
クラウンS120には、時期・グレードに応じて複数の1G系エンジンが搭載されました。
それぞれ特性が異なり、必要となる部品も大きく変わります。
ここではまず、S120に載る1G系の全体像を整理します。
● 1G-EU(2.0L・SOHC・EFI)
S120の主力エンジンで、販売台数が最も多く、部品供給が比較的安定。
- 最高出力:105ps(前期)→ 110ps(後期)
- 特徴:静粛性が高く、低速トルク重視の“クラウンらしい”性格
- 部品供給:消耗品は入手しやすいが、補機類に廃盤増加
● 1G-GE(2.0L・DOHC)
スポーティ仕様。クラウンには珍しい高回転型ツインカム。
- 最高出力:135ps
- 特徴:ヘッド部の部品が複雑で、欠品が進む
- 部品供給:バルブ系やセンサー類に難あり
● 1G-GTE(2.0L・DOHCターボ)
王者ともいえる最上位仕様。ターボ車固有の部品問題が多い。
- 最高出力:160ps
- 特徴:タービン・配管・負圧系が劣化しやすい
- 部品供給:ターボ系は非常に入手困難(後述)
● 共通する特徴
1G系は全般的に「丈夫で壊れにくい」ことで知られており、20万kmオーバーでも好調の個体が多い。
しかし40年が近づき、ゴム類・センサー類・補機類から欠品が増加しているのが現実です。
要点まとめ
- S120には1G-EU/1G-GE/1G-GTEの3種が搭載
- 1G-EUは部品が最も出回る
- GTE(ターボ)は部品供給が非常に厳しい
- ヘッド内部部品は全体的に欠品が進行中
1G系エンジンの「今も買える部品」一覧

(トヨタ共販・社外メーカー・リビルトの現状)
クラウンS120の1G系エンジンは、1980年代のユニットでありながら、今でも新品で入手できる部品が意外と多いのが特徴です。
とくに消耗品と一部の補機類は、トヨタ共販や社外メーカーによって供給が続いており、維持難易度は旧車の中では“中程度”に収まっています。
ここでは 「まだ買える部品」だけを整理し、どこで買えるか/純正か社外か/品質はどうかを詳しく説明します。
● 1G系エンジンで今も供給が安定している部品(新品あり)
■ 点火系(供給:良好)
- プラグ(NGK・デンソーの現行品)
- プラグコード(NGK・永井電子など)
- ディストリビューターキャップ/ローター(純正+社外あり)
“点火系は1G系で最も安定した供給ゾーン”。
社外品質も良く、整備性が高いジャンルです。
■ ベルト類(供給:良好)
- ファンベルト
- パワステベルト
- エアコンベルト
クラウンだけでなく 当時のトヨタ車で共通化 されているため、ほぼ問題なく入手できます。
■ ガスケット類(供給:中〜良)
- ロッカーカバーガスケット
- タペットカバーパッキン
- エキマニガスケット
- インマニガスケット
ヘッドガスケット以外の多くは在庫があります。
ただし年々廃盤が増えているため、オーバーホールを予定する人は早めの確保が推奨されています。
■ 水回り(供給:中)
- ウォーターポンプ(社外リビルトあり)
- サーモスタット(共通品番あり)
- ラジエータキャップ
純正ウォーターポンプは枯渇しつつありますが、リビルト品で十分まかなえます。
■ フューエル系(供給:中)
- 燃料フィルター(現行社外と互換あり)
- インジェクターOリング類
- フューエルホース(ゴム類は汎用品)
燃料ポンプは純正新品はほぼ絶望ですが、後述する社外互換・外付けポンプに代替可能です。
■ センサー類でまだ買えるもの(供給:限定的)
- 水温センサー(社外互換あり)
- 吸気温センサー(GE・GTE)
- スロットルポジションセンサー(一部社外リビルトあり)
O2センサーは NTK製の互換品(OZA446-E2) が流通しており、信頼性も高いです。
■ ゴム・ホース類(供給:中)
- ラジエーターホース 上下
- PCVホース
- バキュームホース(汎用シリコンホースに代替可能)
純正ホースは廃盤が増加中ですが、サイズ互換の汎用品で対応が容易です。
● 供給が安定している理由
1G系エンジンは1980〜90年代トヨタ車に多く採用され、プラットフォーム共通部品が多いのが強みです。
クラウンS120単独では入手困難でも、
- ソアラZ10
- マークII/チェイサー/クレスタ(GX71)
- クラウンS130
この世代の横展開を利用して部品調達できます。
要点まとめ
- 消耗品(プラグ・ベルト)は今も問題なく入手可能
- ガスケット類はまだ買えるが廃盤が進行中
- 水回り・燃料系は社外リビルトで代替できる
- センサー類は“あるものと無いもの”が明確に分かれる
- 流用先としてGX71系・Z10系の存在が非常に大きい
整備士に聞いたところ、「1G系は本体が丈夫だから、消耗品さえ出ていれば十分維持できる」とのことでした。
廃盤・供給終了となった主要部品(入手難易度A〜Cで分類)

1G系エンジンは丈夫な反面、1980年代の電子制御・補機類を採用しているため、電装系・センサー類を中心に廃盤が急速に進行しています。
ここでは、現在の部品供給状況を「壊れた場合の影響」「代替性」「現場での調達難易度」を基準に、A〜Cの3段階で整理します。
旧車維持において“最も重要な情報”となる領域です。
★難易度A:供給終了+代替困難(壊れると維持に深刻な影響)
■ エアフロメーター(AFM)
1G系エンジン最大の弱点。
純正新品は完全枯渇し、現場の整備士も「壊れたら本当に困る」と口を揃える部品です。
- 中古相場:1.5〜3万円
- 症状:アイドル不安定、黒煙、ハンチング、急停止
- 代替:無(現行車のAFM流用不可)
1G-GE・1G-GTEでは型番が異なり、さらに希少性が増します。
■ ターボチャージャー(1G-GTE)
最上級の問題部品。
タービンAssyは純正・社外ともに入手困難で、内部のCHRA(カートリッジ)すら代替がほぼ存在しません。
- 中古相場:5〜12万円
- 典型症状:白煙、過給圧不足、オイル上がり
- リビルト:対応業者はあるが数が少ない
“壊れたら実質的にGTEとしての維持が難しくなる”とまで言われます。
■ ECU(エンジンコンピュータ)
経年劣化(電解コンデンサの液漏れ・ハンダ割れ)が多いものの、純正新品は既に廃盤。
- 症状:急なエンスト、失火、アイドル不安定
- 代替:中古・修理業者の基盤リペアのみ
状態の良い中古は年々減少中です。
★難易度B:中古・リビルトでギリギリ維持可能
■ ダイナモ(オルタネーター)
純正新品なし。
しかしリビルト供給は比較的安定しており、価格も手頃。
- リビルト:1.5〜2.5万円
- 注意点:中古はブラシ摩耗・ベアリング死が多い
GX71系と共通部品のため、流用性が高いのが救い。
■ スターターモーター
オルタと同様に、純正は終了。
こちらもリビルト品が多く、実用上の問題は少ない。
- リビルト:1.2〜2万円
- 注意点:純正コイルの劣化は年々増加傾向
■ アイドルコントロールバルブ(ISCV)
1G-EU/GE/GTEいずれもトラブルが増えていますが、純正新品は廃盤。
- 症状:アイドル上下、停止直前のストール
- 対応:清掃で復活することが多いため整備士はまず清掃を推奨
■ 燃料ポンプ
純正は廃盤ですが、燃圧・サイズが近いトヨタ汎用品を流用可能。
また外付け社外ポンプで代替できるため、維持は比較的容易です。
★難易度C:現在は供給ありだが将来的に枯渇が確実な領域
■ ウォーターポンプ
純正在庫が年々減少し、共販でも地域差が大きくなっています。
- 現状:社外リビルトで代替可能
- 懸念:タービン軸の精度差により品質がまちまち
■ ガスケット(腰上系)
タペットカバーなどは在庫が多いが、ヘッドガスケットは在庫不足が顕著。
- オーバーホール予定なら“今のうち確保”が定石
■ サーモスタット
純正部品の減少が始まっており、温度68℃/82℃の設定違いが混在。
購入時は必ず仕様確認が必要です。
■ ラジエーターホース(純正形状)
汎用ホースで代替可能だが、純正成型ホースが欲しい場合は早めの入手が望ましい。
■ ハーネス・カプラー類
ASSYでの供給終了が多く、ハーネス修復(端子打ち直し)が主流になりつつあります。
割れたカプラーは中古でも確保が難しいため、要注意。
要点まとめ
- Aランク(AFM・タービン・ECU)は旧車維持の“最重要懸念”
- Bランク(オルタ・セル・ISCV)はリビルトで延命可能
- Cランク(ウォポン・ガスケット・ホース)は今後確実に枯渇
- 1G-GTE(ターボ)は供給難易度が特に高い
リビルト・中古パーツ市場の実情と注意点

1G系エンジンの維持において、リビルト品・中古品の活用は避けて通れない領域です。
純正新品が廃盤となった現在、実際の整備現場では「新品・中古・リビルト」を組み合わせた“ハイブリッド維持”が主流となっています。
しかし、どれも品質差が大きく、誤った選び方をすると故障を招いたり、結果的に高額出費につながったりします。
このセクションでは、現場の実情に基づき、1G系エンジンで扱われる中古・リビルト市場を深く分析します。
● リビルト品の実情:当たり外れが大きいが、正しく選べば強力な味方
■ ダイナモ(オルタネーター)
1G系で最も一般的に使われるリビルト品。
内部ブラシ・レギュレーター・ベアリングが新品化されるため、純正中古よりはるかに信頼性が高い。
- 価格:1.5〜2.5万円
- 注意点:保証期間は業者により3〜12か月
特にクラウンS120は電力負荷が高く、弱ったオルタでは充電不足が起きやすいため、早め交換は有効です。
■ スターターモーター
内部のピニオンギア、ブラシ、スプリングが新しくなるため、リビルトがおすすめ。
- 価格:1.2〜2万円
- 注意点:中古品の劣化が激しいため、リビルト優先が鉄則
■ ウォーターポンプ
純正新品が枯渇してきているため、リビルト・社外新品に依存するケースが増加中。
- 長所:入手しやすい
- 短所:品質差が大きく、当たり外れが存在
- 注意:回転軸のガタ・シール品質にバラつきあり
「信頼できる業者選び」が最重要となるパーツです。
● 中古パーツ市場の実情:状態差が激しく“博打”要素が強い
■ エアフロメーター(AFM)
中古市場は存在するものの、内部電極の摩耗状態は目視では分からず、当たり外れが極端。
- 相場:1.5〜3万円
- リスク:装着後すぐに不調が出るケース多数
- 現場の声:事前に電圧チェックする整備士もいるが確実ではない
■ ECU(エンジンコンピュータ)
中古は常に“年代物”。
一見動いても、基盤劣化により突然死する例が多い。
- 相場:1〜2万円
- リスク:ハンダ割れ・コンデンサ液漏れは中身を開けないと判断不可
- 対応:リビルト(基盤修復)業者に委託が安全
■ ターボチャージャー(1G-GTE)
中古タービンは外観だけで判断できない。
内部のオイルシール摩耗は“走ってみないと分からない”ため、もっとも難易度が高い中古パーツ。
- 相場:5〜12万円
- 注意点:過給圧抜け・白煙は装着後に発覚しやすい
● 「共通部品の中古流用」が可能な1G系の強み
クラウンS120と同世代に1Gを搭載した車種が多いこともあり、中古パーツは以下の車種から流用されるケースが一般的です。
- ソアラZ10/Z20
- マークII/チェイサー/クレスタ(GX61/GX71)
- クラウンS130
この“横展開の多さ”はS120の大きなメリットであり、部品探索の幅を広げる重要なポイントです。
● 業者選定のポイント(超重要)
■ 1. “再生済み”の定義を明確にする
ブラシ交換のみの簡易リビルトなのか、内部フルOHなのかで信頼性は大きく変わります。
■ 2. 返却コアの有無(コア返却方式)
オルタ・セルはコア返却が必須。
返却しないと追加料金が発生する場合があるため注意。
■ 3. 保証期間の明確化
短い業者は3か月、優良業者は1年保証。
旧車維持では保証期間が長いほど安心材料になります。
要点まとめ
- リビルト品は“正しく選べば優秀”だが業者差が大きい
- 中古AFM・中古ECU・中古タービンは博打性が強く、慎重な判断が必要
- GX71・Z10など共通車種の存在が部品確保の大きな強み
- 保証期間・再生内容・コア返却の確認は必須
長く乗るために“必ず確保しておきたい部品”チェックリスト
(1G系エンジンを10年以上維持するための“現実的ストック戦略”)
クラウンS120・1G系エンジンを「長期保有」する場合、“壊れたら困る部品”を先に確保しておくかどうかで維持難易度が大きく変わります。
とくに1G系は、エンジン本体は驚くほど丈夫で長寿命な一方、補機類・センサー類・ECUなどの電子部品が弱点で、急な故障が出ると部品調達に苦労します。
ここでは、整備現場で「今のうちに必ず確保しておくべき」と言われている部品だけを、理由とともに深掘りして解説します。
● 優先度S(最重要・壊れると走れなくなる)
■ エアフロメーター(AFM)
1G系最大の急所。
廃盤済み+中古の品質が博打のため、予備を1つ確保しておくのが最も理想的。
- 故障症状:アイドル不安定、ハンチング、ストール
- 代替不可:現代互換AFMは流用不可
- 推奨:動作品の中古を1つ確保
■ ECU(エンジンコンピュータ)
基盤劣化で突然死する場合があり、予備確保は“旧車オーナーの定石”。
- 症状:失火・カット・エンスト
- 対応:中古購入→基盤リフレッシュ業者で修理
- 推奨:動作品1つ+基盤リフレッシュで“セーフティ確保”
■ ダイナモ(オルタネーター)
これが死ぬと“完全走行不可”。
リビルト品の供給はあるが、将来的な枯渇も予想されるため、1個のストックは現実的な選択。
- 故障症状:充電不足・警告灯・失火
- 安全性:リビルトの品質に左右される
- 推奨:リビルト品を1つ備蓄
● 優先度A(走れるが不具合が出やすい・中古流通が不安定)
■ ISCV(アイドルコントロールバルブ)
純正廃盤。
清掃で復活しやすいが、内部電子が死ぬと完全アウト。
- 症状:アイドルばらつき、停止直前のエンスト
- 推奨:中古の良品を1つ確保
■ ウォーターポンプ
純正新品は大幅に減少。
社外リビルトも混在するため、品質のいいものを「買えるうちに買う」が鉄則。
- 推奨:純正新品 or 良質リビルトを確保
■ 燃料ポンプ
純正廃盤。汎用品で代替できるが、タンク形状の相性があるため注意が必要。
- 症状:始動不良、加速息つき
- 推奨:汎用ポンプ+配管アダプタをストック
● 優先度B(手に入りやすいが“純正形状”を維持するなら確保推奨)
■ ラジエーターホース(純正形状)
汎用ホースで代替できるが、純正形状を愛するオーナーは早期購入がベター。
■ 各種ガスケット(タペットカバー・インマニ・エキマニ)
今は買えるが、5〜10年後の在庫は不透明。
■ バキュームホース・PCVホース
純正形状は廃盤が増加。
汎用品で代替は可能だが、純正形状を維持したいならストック向き。
■ 点火系(ディスキャップ・ローター)
消耗が早く、今は入手しやすいが、製造終了後は入手困難化が予測される。
● “長期所有者”の現場でよく見る部品ストック例
実際の1G系ユーザーがよくストックしているもの:
- AFM(中古良品)
- ECU(中古→基盤リフレッシュ済)
- オルタネーター(リビルト)
- ウォーターポンプ
- サーモスタット
- プラグコード一式
- ベルトセット
このあたりを揃えておくと、10年以上の長期維持が圧倒的に安定します。
要点まとめ
- AFM/ECU/オルタは“絶対に壊したくない三大部品”で、予備確保が最優先
- ISCV・ウォポン・燃料ポンプは代替可能だが早期確保で安心が増す
- ラジエーターホースやガスケット類は純正形状好きならストック推奨
- 実際の長期オーナーは“予備部品ストック”を維持の柱にしている
よくある質問(FAQ)

Q1. 1G系エンジンの部品は今後も手に入りますか?
A. 消耗品は当面入手できますが、電子部品(AFM・ECU)やターボ系(1G-GTE)は今後さらに枯渇が進む見込みです。
10年維持を考えるなら、壊れたら走れない部品だけは早めに確保するのが現実的です。
Q2. AFM(エアフロ)が壊れた場合、修理できますか?
A. 基本的に修理不可です。
内部の電極摩耗は再生できず、中古良品への交換以外に方法がありません。
整備士の間でも「予備を持つべき部品No.1」と言われています。
Q3. ECUは中古でも大丈夫?
A. 中古ECUは動作していても内部のコンデンサやハンダが劣化している場合があります。
中古購入 → 基盤リフレッシュ(専門業者によるコンデンサ交換・ハンダ修復)が最も安全です。
Q4. 1G-EUと1G-GE/1G-GTEで部品の互換性はありますか?
A. 消耗品(プラグ・ベルト類・一部ガスケット)は互換がありますが、センサー類・ECU・補機類は互換性が低いです。
特にGTEのターボ部品は専用品で流用不可です。
Q5. タービンのリビルトは可能ですか?
A. 一部業者で対応可能ですが、内部部品(CHRA)がすでに廃盤のため100%再生は難しいと言われています。
状態の良い中古が見つかれば幸運な部類です。
Q6. 中古のAFMやECUを買う時に注意すべき点は?
A. 外観だけでは判断不可です。
- 電圧チェックができる業者か
- 保証期間があるか
- 動作品の実績があるか
が重要です。“未チェック品”は避けるのが鉄則です。
Q7. ウォーターポンプは社外品で問題ありませんか?
A. 走行に大きな影響はありませんが、品質差が大きいため信頼できるメーカーやリビルト業者を選ぶことが重要です。
純正新品があれば最優先で確保したほうが安心です。
Q8. どの部品をストックしておけば安心?
A. 長期所有者の多くが常備しているのは以下の3つです:
- AFM(中古良品)
- ECU(リフレッシュ済)
- オルタネーター(リビルト)
これらがあると“突然動かない”状況を避けやすくなります。
Q9. 1G系エンジンはオーバーホールするべき?
A. オイル消費やブローバイがなければ無理にOHする必要はありません。
ただしOHを検討する場合、ヘッドガスケットの在庫状況を必ず確認してください。
Q10. 今買って長く乗るのは現実的?
A. 可能です。ただし、部品ストックを計画的に進めることが前提条件になります。
1G系エンジンは本体の耐久性が非常に高いため、補機類・電装類さえ確保できれば長期維持は十分に可能です。
まとめ
クラウンS120が搭載する1G系エンジンは、1980年代の国産エンジンの中でも「静粛性」「耐久性」「整備性」の三拍子が揃った非常に完成度の高いユニットです。
本体の堅牢さは今も高く評価されており、20万km越えでも快調な個体が珍しくありません。
しかしながら、40年が経過した今、エンジン本体ではなく“補機類と電子部品”が維持の最大リスクになりつつあります。
特にAFM(エアフロメーター)、ECU、ターボチャージャー(1G-GTE)の3つは純正新品が完全に枯渇しており、良品中古の確保が維持の分水嶺となります。
これらは故障すると走行が著しく困難になり、代替品も存在しないことから、旧車維持の根幹となる“予備部品の確保”こそが最も重要な戦略といえます。
一方、消耗品(プラグ・ベルト・ガスケット類)や水回り(ウォポン、サーモ)、点火系、ホース類などは今も充分に入手でき、多くはGX71系・Z10系との共通部品であることがS120の強みです。
社外品やリビルト品の品質も悪くなく、「新品で買えるうちに買う」「信頼できる業者を選ぶ」ことができれば、維持は決して難しくありません。
実際の整備士の話を聞くと、
「1G系はエンジン本体が丈夫だから、補機類さえ出ていれば長く乗れる」
という声が多く、動画でもAFMやECUといった“弱点”を押さえれば維持は十分現実的だと語られています。
クラウンS120をこれから購入する人にとっては、
**「車両価格の安さ」よりも「部品供給の安定性」**こそが注目すべきポイントです。
そしてすでに所有している人にとっては、
**「壊れたら困る部品の優先確保」**が、愛車を守るための最も効果的な手段です。
部品供給の現状を理解し、賢く調達していくことで、1G系エンジンは今後10年・20年先でも十分に楽しめる存在であり続けるはずです。
S120が持つ上質な走り、直列6気筒の静かな鼓動、そしてトヨタの丁寧な造り込みは、適切なメンテナンスと部品選定によって未来へと引き継ぐことができます。