クラウン

【クラウン S120】内装レストア完全ガイド|天井落ち・ダッシュひび割れ・内装劣化の直し方と部品供給の現実

クラウンS120は高い静粛性と上質な乗り味が魅力のモデルですが、製造から40年が経過した今、内装の劣化は避けられない問題としてあらゆる個体で発生しています。

特に有名なのが 天井の“垂れ”・ダッシュボードのひび割れ・内装樹脂の硬化・ピラー内張りの剥がれ

これは素材の劣化と経年の熱ダメージが原因で、放置するとさらに損傷が進み、レストア費用が倍増することもあります。

この記事では、S120の室内で特にトラブルが多い

  • 天井(ヘッドライナー)の落ち
  • ダッシュボードの割れ
  • 内張り生地の剥がれ
  • 樹脂パーツの再生と補修
  • 内装の再塗装・張り替えの費用
  • リプロパーツ/中古パーツの供給事情
    を、一次資料と専門店の施工事例から徹底的に深掘りします。

S120は外装以上に内装が“車全体の質感”を決める車種です。

本記事では、購入検討者・既存オーナー・レストア初心者でも分かるように、作業工程から部品供給の現実まで完全網羅で解説していきます。

Contents

天井(ヘッドライナー)落ちの原因と修復方法

S120の天井が垂れてくる現象は非常に多く、ほぼ“持病”といえるレベルです。

原因は素材の劣化と接着剤の分解で、40年経過したいま、オリジナル状態で無事な個体は極めて稀です。

この章では、なぜ垂れるのか、どこが弱いのか、どのように直すのか、そして費用の実例まで深掘りで解説します。

● 天井が落ちる主な原因

■ 1. スポンジ層の加水分解(最大の要因)

S120の天井生地は、表布の下に薄いウレタンスポンジ層があります。
このスポンジが加水分解で粉状になると接着力を失い、生地が“ふわっと浮く”→最終的に垂れ下がるという流れで劣化が進みます。

■ 2. 夏場の高温

車内温度は真夏に60〜80℃になるため、接着剤が完全に寿命を迎えます。

■ 3. 保管環境

屋外保管車は天井剥がれ率がさらに高い傾向があります。


● 修復方法(部分補修は不可、全張り替えが基本)

天井落ちは構造上“部分補修”ができず、
天井ボードの取り外し → 古い生地剥がし → スポンジ除去 → 新しい生地を貼る
という“全張り替え”が唯一の正しい修理方法です。

■ 施工手順

  1. グリップ・バイザー・ルームランプを取り外す
  2. 天井ボードを車外へ取り出す
  3. 古い布と劣化スポンジを完全に剥がす
  4. クリーニング後に耐熱接着剤で新しい布を貼る
  5. シワが出ないようテンション調整
  6. 逆の手順で組み付け

■ 使用する生地

  • 似寄りの国産ルーフライナー
  • 輸入品スウェード(高級仕上げ)

色味はオリジナルに近いものを選べるため、仕上がりは非常に自然です。


● 天井張り替えの費用(専門店実例)

  • セダン:35,000〜60,000円
  • ロイヤルサルーン系:45,000〜70,000円
  • 生地グレードによる加算:+5,000〜20,000円

内装業者の腕で仕上がりが大きく変わるため、価格だけで選ばないのがポイントです。


● 天井リペア後の印象はどう変わる?

施工を行ったオーナーの実例では:

  • 車内が一気に“若返る”
  • 垂れて視界に入っていた布が消え、運転のストレスが軽減
  • 内装がピシッとしまって印象が大幅改善


要点まとめ

  • 天井落ちは構造劣化のため“全張り替え”が正解
  • スポンジ層の加水分解が主原因
  • 張り替え費用は3.5万〜7万円前後
  • 専門店の技術差が仕上がりに直結
  • 生地を変えることで内装クオリティが大きく向上


ダッシュボードのひび割れ対策と再生の実際

(S120最大の“内装トラブル”をどう直すか ─ 専門店の工法を深掘り)

クラウンS120のダッシュボード割れは、内装劣化の代表格として非常に多くの個体で発生します。

特に助手席側の上面、デフロスター吹き出し口周辺、メーター上の段差部分に亀裂が入りやすく、ひびが進行すると開口が広がり、反り返ってくることもあります。

S120のダッシュはウレタンフォームの上にPVCレザー(樹脂皮膜)が乗った構造のため、熱・紫外線・経年硬化で必ず劣化が進む仕組みです。

この章では、修理方法/費用/専門店の工法/ダッシュ交換の現実を徹底的に解説します。


● ダッシュボードが割れる主な原因

■ 1. PVCレザーの硬化

40年の経年で樹脂皮膜が硬くなり、微細なクラックが進行。その後、太陽熱で一気に開きます。

■ 2. ウレタン内部の膨張

熱で膨張したウレタンが表皮を押し上げ、ひび割れを誘発。

■ 3. 紫外線

屋外保管車は特に被害が大きい。トップ面が黄色く焼けてからひび割れに進行するのが典型。

■ 4. デフロスター熱

冬場の暖房を多用すると、吹き出し口周辺に集中してクラックが入ります。


● 修理方法は“3つの選択肢”がある

補修(充填・表面再生)

軽度のひびに有効。
特殊パテで溝を埋め、表皮を再形成する方法。

  • メリット:安価
  • デメリット:深い割れには不向き、再発しやすい

価格:20,000〜40,000円程度


ダッシュボードの表皮再生(スキン張り替え) ← 最も現実的で美しい仕上げ

専門店が行う“表皮を張り替える”工法。
現在の旧車レストアの主流で、S120でも実施例が多い。

手順は:

  1. ダッシュ本体を車外に取り出す
  2. 表皮を剥がし、下地成形
  3. ウレタンの歪みを修正
  4. 新しい専用スキンを熱成形しながら貼っていく
  5. 端部を処理して再組み付け

仕上がりは新品レベルで、ひび割れが完全になくなる。

  • メリット:見た目が最も綺麗で耐久性も高い
  • デメリット:脱着に手間がかかる

価格:60,000〜120,000円


ダッシュボードAssy交換(ほぼ不可能に近い)

新品:完全絶版
中古:割れ・反りがある個体がほとんど

状態の良い中古は奇跡レベルで希少。再生前提で入手するのが現実。


● ダッシュ交換が難しい理由(S120特有)

  • 程度の良い中古が市場にほぼ存在しない
  • 輸送時に割れやすい(サイズが大きく重い)
  • 内部樹脂も劣化しているため、装着後すぐ割れるケースがある
  • エアコン吹き出し口部の爪折れが多い

そのため、現実的な正解は「スキン張り替え」 一択になります。


● 再生後の質感はどう変わる?

専門店の施工例では、

  • ひびが完全に消える
  • 表面のシボが均一になり“新品同様”に見える
  • 反り・浮きが収まり、直線ラインが戻る
  • 夜間のライト反射も安定する

など、効果は絶大です。


要点まとめ

  • S120のダッシュ割れはほぼ全個体で発生する宿命
  • 軽度ならパテによる補修、重度ならスキン張り替えが現実的
  • 表皮再生(スキン張り替え)は耐久性が最も高く仕上がりも綺麗
  • ダッシュAssyの良品中古はほぼ入手不可
  • 専門店の技術差が顕著に出るため工場選びが重要


内張り・ピラー部の生地剥がれと再張り方法

(S120は“天井の次に弱い場所”。構造・材料劣化と正しい再張り工程を深掘り)

クラウンS120の内張り(ドアトリム・ピラー生地・クォーター内張り)は、40年の経年で接着剤の劣化・布地の縮み・裏打ち材の崩壊が進んでおり、「剥がれ」「浮き」「シワ」「収縮」が起きやすい部分です。

特にCピラー(後席横)やフロントAピラーは太陽光の影響を直接受けるため、状態が悪い個体が多いです。

この章では、劣化の仕組み、どこから剥がれるのか、正しい再張りの工程、仕上げのポイント、費用、部品供給の現実まで超深掘りで解説します。


● S120の内張り劣化が進む理由

■ 1. ウレタン裏打ち材の崩壊

天井と同様、ピラー生地の裏側には薄いウレタン層があります。これが加水分解 → 粉化することで接着力を失い、生地が浮いてきます。

■ 2. 熱による接着剤の硬化

30〜40年前の接着剤は耐熱性能が低く、真夏の車内温度(60〜80℃)で完全に寿命を迎えます。

■ 3. 生地の収縮

PVCレザー系の生地は経年で縮むため、角部や端部から剥がれやすくなります。

■ 4. 紫外線ダメージ

Aピラー・Cピラーは直射日光の影響を受けやすく、表面が硬化しやすい構造です。


● 再張り方法(こちらも“部分補修ではなく全張り替え”が正解)

■ 施工の基本方針

部分的に接着剤を入れても、裏側の劣化スポンジが残っている限り再発は確定のため、「剥がす → スポンジ完全除去 → 下地整形 → 新しい生地で全張り替え」が唯一の正しい修復です。


● 施工工程を詳しく解説

① 取り外し

  • Aピラー、Bピラー、Cピラー、クォータートリムなどを丁寧に脱着
  • 固くなった爪、劣化したクリップは破損しやすいため、無理に引っ張らない

② 古い生地・裏打ち材の除去

  • 表皮を剥がす
  • 劣化スポンジ(黄色い粉状)は完全に削り落とす
  • ここで手を抜くと、再発率が極端に高まる

③ 下地調整

  • 段差を均し、溶剤で表面を清掃
  • ピラーの曲面が崩れている場合は補修材で整形

④ 新しい生地の裁断

  • 純正近似のレザー調、布、または近年人気のスウェード調を選択
  • 曲面が多いため、伸縮性のある生地が好まれる

⑤ 耐熱接着剤で貼り込み

  • 高温に強いスプレー接着剤を使用
  • 面全体にムラなく吹き付け
  • 曲面部分は“内側へ引っ張りながら”貼るのが技術の見せ所

⑥ 端部処理

  • 裏側に巻き込むように生地を処理
  • シワが最も出やすい部分なので、経験が仕上がりに直結する工程

⑦ 組み付け

  • 新品クリップに交換することを推奨
  • 剛性を確保するため、ピラー類は確実に固定

● 再張りの費用(実際の相場)

部位費用目安
Aピラー左右12,000〜20,000円
Bピラー左右15,000〜25,000円
Cピラー左右15,000〜25,000円
クォータートリム10,000〜18,000円
ドア内張り1枚12,000〜20,000円
内装一式まとめて依頼60,000〜120,000円

状態・生地グレード・工場の技術力で差が出ます。


● 再張りで室内がどう変わる?

  • 内装ラインが綺麗に整う
  • 剥がれていた部分の不安がなくなる
  • 色味を合わせると「統一感」が復活する
  • 仕上がりの見栄えが一気に向上



要点まとめ

  • 内張り剥がれは裏打ち材(スポンジ)の崩壊が主原因
  • 正しい修復は“全張り替え”のみ
  • ピラー・ドア内張りは曲面が多く腕の差が出る
  • 部位別に1.2万〜2.5万円、内装一式なら6〜12万円前後
  • 新しい生地で貼り替えると印象が劇的に良くなる


樹脂・プラスチック部品の再塗装・再生技術

(S120の“硬化した内装パーツ”を甦らせる現実的な方法を深掘り)

クラウンS120の内装樹脂パーツ──メーターフード、センタークラスター、ドアスイッチパネル、エアコン吹き出し口などは、硬化・退色・微細クラック・艶ムラが非常に起きやすい部分です。

特に1980年代のトヨタ車は、内装樹脂に使われている素材の経年劣化が避けられないため、「ベタベタ化」「粉を吹く」「表面が白っぽくなる」といった症状が出ている個体が多く見られます。

この章では、再塗装・再生の専門的な工法、補修の限界、現実的な費用、どの部品が交換可能か(=現存するリプロ品)などを徹底的に解説します。


● S120の樹脂パーツに起きる典型症状

■ 1. 表面の退色

日光で色が抜け、“白っぽいグレー”になる。ピラー根元やダッシュ周りによく見られる。

■ 2. 微細なひび

硬化した樹脂に細かい亀裂が入る。触るとパキパキすることも。

■ 3. つやの不一致

部分的にテカリが出る。クリーニングでは落ちず、再塗装が必要。

■ 4. 爪折れ

吹き出し口周辺や内装クリップ受け部が割れている例が非常に多い。


● 樹脂パーツ再生は“再塗装”が基本

(交換ではなく“再生”を前提に考えるのが現実的)

S120は新品パーツがほぼ絶版のため、内装樹脂は基本的に 再塗装・補修・造形修正 で再生します。


● 専門店が行う再塗装工程【深掘り】

再塗装といってもスプレーを吹き付けるだけではありません。

専門店では、素材に応じた高度な下地処理と専用塗料を使い、純正同等のツヤ・質感 を再現します。

① 洗浄・脱脂

油分・シリコーンを徹底除去。
ここで残ると“はじき”が出て仕上がりが台無しになります。

② 微細ひび割れの補修

  • ウレタンパテで溝を埋める
  • 硬化後に表面を整える

割れが深い部分は造形も行う。

③ 下地プライマー塗布

樹脂に密着するプライマー(樹脂ベース)を使用。
通常の塗料では密着しないため、この工程が超重要。

④ 調色

純正のグレー、ブラウン、ベージュに合わせて調色。
年式によって色味が違うため、現物合わせで微調整します。

⑤ 専用インテリア塗料で塗装

  • 低光沢仕上げ
  • 純正風シボの再現
  • 劣化しにくい2液ウレタン系
  • UV対策も施せる

この段階で“新品のような質感”になります。

⑥ 最終クリア(必要に応じて)

光沢を抑えたマットクリアで統一感を出す。


● 再塗装でどこまで直せる?(補修の限界)

  • 色あせ → 完全再生可能
  • 微細ひび → 完全再生可能
  • 爪折れ → 補修可能(樹脂溶着やパテ成形)
  • 大きな欠け → 補修可能だが強度は新品に劣る
  • 大面積の割れ → 張り替え or 造形で解決可

S120はダッシュ以外の樹脂パーツは「再塗装で復活しやすい」車種です。


● 費用の目安(2025年時点)

部品再塗装費用
メーターフード12,000〜20,000円
センタークラスター15,000〜25,000円
ドアスイッチパネル8,000〜15,000円
エアコン吹き出し口6,000〜12,000円
コンソールボックス10,000〜18,000円
内装樹脂一式50,000〜90,000円

状態が良ければ低め、爪折れや大きな割れがあれば高めになります。


● 再塗装後の質感はどうなる?

  • 色味が揃い、統一感が復活
  • テカリ・白化が消えて一気に「締まる」
  • 純正風の微細シボも再現可能なため、違和感がない
  • 夜間の照明反射も自然


要点まとめ

  • S120の樹脂劣化は素材特性による“避けられない宿命”
  • 再塗装は下地処理が8割、色合わせが2割
  • 爪折れや割れも樹脂溶着や造形で補修可能
  • 部品が絶版のため、再塗装・再生は非常に有効
  • 内装樹脂の再生で室内全体の統一感が大幅に向上する

内装レストア費用の現実と専門店の選び方

(S120の“実際にいくらかかるのか?”を総額・内訳・店選びまで深掘り)

クラウンS120の内装レストアは「天井」「ダッシュ」「内張り」「樹脂パーツ」と複数の劣化要因が同時に進行しているため、“どこまでやるか”で費用が大きく変動します。

ここでは、実際の施工例をもとにした“現実的な価格帯”、作業ごとの内訳、優良店の見分け方、依頼時の注意点を徹底的に深掘りします。


● S120の内装レストア総額の相場(2025年実勢)

まず最初に、実際のオーナーが支払っている金額帯を提示します。

■ 旧車専門インテリアショップでの総額例

(天井・ダッシュ・内張り・樹脂パーツ一式)

  • 最低ライン(軽度):12万円〜18万円
  • 平均ライン(標準劣化):20万円〜35万円
  • 重度レストア(ダッシュひび大/内張り全張り替え):40万円〜60万円

クラウンS120は、
「ボロい → 一気にレストア → 内装が見違える」
というパターンが非常に多いため、内装一式依頼がもっとも再現性の高いレストア方法です。


● 施工内容別の費用を総整理(深掘りまとめ)

作業内容費用目安
天井張り替え35,000〜70,000円
ダッシュボード再生60,000〜120,000円
A/B/Cピラー再張り12,000〜25,000円(1ヶ所)
クォータートリム再張り10,000〜18,000円
ドア内張り再生12,000〜20,000円(1枚)
樹脂パーツ再塗装(内装一式)50,000〜90,000円
クリップ・細部部材一式交換3,000〜10,000円
総額合計12万〜60万円

劣化の度合いで大きく変動しますが、「天井+ダッシュ」だけでも10万〜15万円 が現実的な価格帯です。


● なぜこんなに価格差が出るのか?

(S120は“個体差の塊”だから)

■ 1. ダッシュの割れ方に個体差

  • 軽度:パテ補修のみ
  • 重度:全面スキン張り+脱着工賃
    → 3〜4万円と12万円以上で、大きく差が出る

■ 2. 天井ボードの状態

  • 無傷:そのまま張り替え
  • 反り・割れ:要補修 or ボード再加工

■ 3. ピラー内張りの状態

べたつき・粉化が重度だと、作業時間が倍以上になる。

■ 4. 樹脂パーツの数と状態

スイッチパネルの割れ補修が多い個体は工賃が増える。


● 内装レストア専門店の選び方(極めて重要)

ここが最重要セクション。
内装作業は“職人の腕”で仕上がりが180度変わります。

■ 1. 内装専門店 or 旧車インテリア専門を選ぶ

板金塗装屋の“ついで作業”では、質感再現が困難。

■ 2. 色合わせ(調色)の実績が多い店

S120の内装色(グレー/ベージュ/ブラウン)は細かい色違いがあるため、調色力が高い店が有利。

■ 3. 天井張り・ダッシュ再生の施工例が豊富

SNSで施工例の写真が多い店は信頼して良い。

■ 4. “部分補修”より“全張り替え”を提案する店

部分補修は再発しやすいため、信用できる店ほど全張り替えを推奨します。

■ 5. 部品の取り扱いが丁寧か

内装クリップは劣化して割れやすいため、扱いの丁寧さが仕上がりに直結。


● 依頼時のポイント

(トラブル防止に重要)

■ 1. 事前に写真を送って状態診断してもらう

S120は劣化差が大きいため、遠方でも写真見積もりが有効。

■ 2. 生地サンプルを取り寄せる

天井・ピラー・内張りは色味の違いが“完成度”に直結する。

■ 3. ダッシュ脱着の工賃を確認する

脱着工賃は15,000〜30,000円程度。
これを含むかどうかで総額の印象が変わる。

■ 4. 仕上げの“艶感”を確認しておく

純正風のマット仕上げができるかは要チェック。


● 施工後の仕上がりはどう変わる?

実例では、

  • 内装全体に“統一感”が戻る
  • 古さを感じる要因がほぼ消える
  • 車の価値が大きく上がった印象になる
  • 同乗者の反応が実際に変わる

要点まとめ

  • S120の内装レストア総額は12万〜60万円と個体差が大きい
  • “天井+ダッシュ”だけでも10万〜15万円
  • 内張り・樹脂の状態で費用がさらに変動
  • 専門店選びが仕上がりの9割を決める
  • 生地選び・色合わせ・下地処理が成功の鍵

よくある質問(FAQ)

Q1. 天井の垂れは自分で直せますか?

A. 接着剤を注入する簡易補修は一時的には見栄えを整えられますが、裏側のスポンジが粉状に崩れている限り100%再発します。

正しい修復には天井ボードの脱着と全張り替えが必要なため、専門店での施工が現実的です。


Q2. ダッシュボードの中古良品は手に入りますか?

A. ほぼ不可能です。

S120の程度良好ダッシュは希少すぎて市場に出ず、仮に出ても輸送中に割れやすいため、実用的な選択肢とは言えません。

基本は**スキン張り替え(表皮再生)**での対応になります。


Q3. 内張り・ピラーはどの生地を選ぶのが正解?

A. 純正に近い布調またはレザー調の国産生地が最も違和感なく仕上がります。

近年はスウェード調も人気ですが、ダッシュ・天井との色味統一が重要です。

生地サンプルを取り寄せて現車と比較するのが確実です。


Q4. 樹脂パーツの再塗装はどれくらい持ちますか?

A. 下地処理と専用塗料を正しく施工すれば、5〜10年程度の耐久性が期待できます。

UVの影響が強い地域では劣化が早まるため、ガレージ保管が理想です。


Q5. ダッシュのひび割れは“部分補修”ではダメ?

A. 浅いひびならパテ補修で整えられますが、S120のダッシュの多くはひびの根元に内部膨張や反りがあるため、部分補修だけでは再発します。

重度の場合はスキン張り替えが確実です。


Q6. 内装一式レストアすると何日くらい預ける?

A. 工場によって異なりますが、

  • 天井張り替え:1日
  • ダッシュ再生:3〜7日
  • 内張り再張り:2〜5日
  • 樹脂再塗装:2〜4日
    合計で5〜10日間の預かりが一般的です。

Q7. 内装レストアは車検に影響しますか?

A. 天井・内張り・樹脂パーツのレストアは車検適合に影響しません。

ただし、ダッシュの割れが**エアバッグ装着車(S120は非搭載)**である場合は要注意ですが、S120の年代では問題ありません。


Q8. 途中までDIYしてしまった内装でも引き受けてもらえる?

A. 店によりますが、DIYで“接着剤を大量に付けた跡”“生地を剥がした途中の状態”などは、施工難易度が上がるため追加料金が発生する場合があります。

事前の写真送付が確実です。


Q9. ダッシュのスキン張り替え後、純正と比べて違和感は出る?

A. 施工実績のある専門店であれば、純正のシボ感を再現したスキンを使うため違和感は少ないです。

むしろ経年劣化前の“本来の質感”に近づきます。


Q10. 内装レストアは車の価値に影響する?

A. 大きくプラスです。

外装よりも内装の印象は購入者の判断に直結するため、天井・ダッシュ・内張りが整っている個体は市場でも高評価。

売却を考える場合も価値が高まりやすいです。

まとめ

クラウンS120の内装レストアは、旧車の魅力を取り戻すうえで“最も効果が大きい部分”です。

外装以上に室内の状態は所有満足度と実用性に直結し、天井の垂れ・ダッシュ割れ・内張り剥がれ・樹脂パーツの劣化といった症状は、どれも40年という年月を経たS120なら避けられない宿命といえます。

天井はスポンジ層の加水分解が根本原因で、部分補修での改善は難しく、正しい修復方法は全張り替えです。

仕上がりの良さだけでなく耐久性が大きく変わるため、施工例の多い専門店を選ぶことが重要になります。

ダッシュボードはS120の内装で最も割れやすい部品で、軽度なら補修も可能ですが、重度のひび割れはスキン張り替えが確実な方法。

状態の良い中古ダッシュはほぼ入手できないため、再生を前提として考えるのが現実的です。

再生後は新品のような質感が戻り、車内の印象を劇的に改善します。

内張り・ピラー類は、天井と同じく裏打ち材の劣化による剥がれが典型で、こちらも全張り替えが正解です。

曲面が多いS120の内張りは職人の腕が仕上がりを大きく左右する部分であり、生地選びや色合わせは完成度を決めるポイントになります。

樹脂・プラスチック部品は退色・艶ムラ・爪折れといった経年特有の症状が多く、再塗装によって見違えるほど改善できます。

下地処理や調色といった見えない作業が最も重要で、経験豊富な工場に依頼することで純正に近い質感が実現できます。

今回解説したレストア内容をまとめて行うと、S120の内装は驚くほど“若返り”ます。

クラウンS120は、外観や機関だけでなく、内装が整ってこそ本来の上質さを体感できるモデルです。

劣化が進んだ状態でも、適切なレストアで必ず復活します。

これらの作業を計画的に行うことで、S120の魅力を長く維持しながら、“当時のクラウンらしい”上質な室内空間を楽しむことができるはずです。


参考リンク

-クラウン