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【シビックSB1 vs カローラE20】設計思想・維持費・部品供給の違いを徹底比較ガイド

1970年代前半、日本の小型車市場を牽引した二台――ホンダ シビックSB1 と、トヨタ カローラE20

どちらも現在では「旧車」として高い人気を持ち、購入やレストアを検討する人にとっては候補に上がりやすいモデルです。

しかし、この二台は見た目の印象以上に“設計思想・駆動方式・メンテナンス性・部品供給・錆びやすいポイント”など、多くの点で違いがあります。

旧車を所有する場合、この「違い」を理解しておくかどうかで、維持費や故障頻度に大きな差が生まれます。

特に気を付けたいのは、前輪駆動のシビックSB1と、後輪駆動のカローラE20という決定的な構造差です。

古い年代のRWD車では、プロペラシャフトやデフ周りの劣化が維持費に直結する一方、FWD車にはドライブシャフトブーツの破れなど別の弱点があります。

また、1970年代車特有の「錆び」「ブッシュ類の劣化」「部品の供給状況」も、購入前に必ず把握しておきたい要素です。

この記事では、これらのポイントを体系的に比較し、あなたが「どちらを選ぶべきか」を判断できるように整理します。

もし今まさに購入を検討しているなら、この記事を読み終えた段階で“まず何を確認すべきか”が明確になります。

Contents

シビックSB1とカローラE20の基本スペック比較

まずは、シビックSB1とカローラE20の「大枠のスペック」を整理します。

ここでは、年式・サイズ・重量・エンジン排気量・駆動方式といった、旧車選びの基礎になる情報を比較します。

どちらも1970年代前半の国産小型車ですが、数字を並べてみると、キャラクターの違いがはっきり見えてきます。

代表的なスペック比較表

項目シビック SB1カローラ E20
登場時期(世代)1970年代前半の初代シビック系1970年代前半の2代目カローラ系
駆動方式前輪駆動(FWD)後輪駆動(RWD)
エンジン排気量(代表的な例)約1.2Lクラス約1.2L〜1.6Lクラス
車重の目安おおよそ600〜750kg前後おおよそ740〜860kg前後
全長コンパクトな3,500mm台クラス約3,900mm前後
全幅約1,500mm前後約1,500mm前後
ホイールベース約2,200mm前後約2,335mm前後
ボディバリエーション小型ハッチバックが中心2ドア/4ドア/クーペなど多彩

※数値は代表的な仕様のイメージであり、グレード・年式・市場(国内/輸出)によって差があります。

不明な部分や細かい差異は、個体ごとにカタログや車検証などで最終確認が必要です。

サイズと重量から見えるキャラクターの違い

シビックSB1は、数字だけ見ても「軽くてコンパクト」なことが分かります。

ボディサイズが小さく、車重も軽めなので、取り回しのしやすさや、日常域での軽快さに繋がりやすいパッケージです。

一方、カローラE20はホイールベースが長く、全長もひと回り大きいクラスになります。

車重も増えるため、走行中の“落ち着き”や“直進安定性”を重視した設計になっていると捉えられます。

数字としてはどちらも現在の基準から見ると小型車ですが、「軽快なコンパクト」なSB1と、「やや余裕のあるファミリー車寄り」のE20という違いが基本スペックだけでも見えてきます。

エンジンとグレード構成の方向性

シビックSB1は、基本的に小排気量エンジンを搭載し、経済性や扱いやすさを重視した構成です。

旧車として見た場合も、「軽いボディに小排気量エンジン」という組み合わせは、街乗り中心のオーナーにとって分かりやすいキャラクターになっています。

カローラE20は、1.2Lクラスだけでなく、仕様によっては1.6Lクラスのエンジンも用意されていた時期があり、グレードの幅が広いという特徴があります。

この差は、旧車として選ぶ時の「どのグレードを狙うか」という楽しみの幅にも繋がりますが、そのぶん個体ごとの状態や部品の種類も多様で、注意して見極める必要があります。

駆動方式という決定的な違い

駆動方式は、この後のセクションでもう一段詳しく掘り下げますが、基本スペックの時点で押さえておきたいのが、

  • シビックSB1:前輪駆動(FWD)
  • カローラE20:後輪駆動(RWD)

という決定的な違いです。

この違いは、走りの感触だけでなく、メンテナンスの内容・部品の種類・錆びやすい箇所にも関わってきます。

スペック表を見る段階から、「この違いがのちの維持に影響する」という前提で読んでおくと、全体像を掴みやすくなります。

要点まとめ

  • シビックSB1は「小さくて軽いコンパクトカー」で、扱いやすさ・軽快さが持ち味。
  • カローラE20は「ひと回り大きく、グレードも豊富な小型セダン/クーペ」で、安定感や余裕が特徴。
  • 駆動方式の違い(FWDとRWD)は、この段階からすでにキャラクターを分ける大きな要素になっている。
  • 数値はあくまで代表値なので、購入候補車はカタログや車検証で個別に詳細確認する必要がある。

サイズや重量、エンジンのレンジを並べて眺めるだけでも、この二台は「同じ時代の小型車」なのに、狙っているキャラクターがだいぶ違うんだな、という印象を受けますね。

軽快なSB1か、ちょっと余裕のあるE20か――

スペックの段階から、選ぶ方向性が分かれていく感じがします。

駆動方式・設計思想の違い(FWD vs RWD)

このセクションでは、シビックSB1とカローラE20の「最も決定的な違い」である駆動方式と、その背景にある設計思想を深掘りしていきます。

前輪駆動(FWD)と後輪駆動(RWD)は、旧車の運転フィール・整備範囲・故障ポイント・維持費に直結するため、購入前に必ず理解しておきたい要素です。

駆動方式の構造的な違い

シビックSB1(前輪駆動:FWD)

  • エンジンとトランスミッションが前方に集中
  • 駆動と操舵を同じ前輪が担当
  • 機械構造がコンパクトにまとまりやすい
  • プロペラシャフトやデフ(後輪用)が存在しないため、部品点数が少ない

カローラE20(後輪駆動:RWD)

  • エンジンが縦置きされ、後輪へ動力を伝達
  • プロペラシャフト・デフ・リアアクスルを備える古典的レイアウト
  • 前輪は操舵のみ、後輪が駆動を担当する分、走りの感触が明確
  • 構造が複雑になり、整備範囲が広くなる傾向

駆動方式がもたらす走行フィールの違い

FWDの特徴(SB1)

  • 軽快で扱いやすい
  • 前荷重になりやすく、低速〜中速域で安定感が出る
  • 雨天時でも挙動が読みやすい
  • 「日常域で乗りやすい旧車」という印象になりやすい

RWDの特徴(E20)

  • 後輪が押し出す力を持つため、走りの感覚がダイレクト
  • スロットル操作で車両姿勢を調整しやすい
  • 趣味性・ドライビングプレジャーが高い
  • 路面や足回りの状態が走りにダイレクトに現れやすい

整備性・故障ポイントの違い

シビックSB1(FWD)の注意点

  • ドライブシャフトブーツの破れ
  • ステアリングラックブーツなどゴム部品の劣化
  • エンジン湾がコンパクトで、個体によっては作業性が制限されることもある

カローラE20(RWD)の注意点

  • プロペラシャフトのユニバーサルジョイント摩耗
  • デフオイル漏れ
  • リアアクスルまわりの錆
  • 駆動方式の構造上、消耗部品がSB1より多くなる

当時の設計思想の違い

ホンダ(SB1)がFWDを採用した理由

  • コンパクトな車体に“広い室内”を確保するため
  • 軽量・燃費重視のパッケージを成立させるため
  • 小排気量でも“キビキビ走る”車を目指した設計

トヨタ(E20)がRWDを継続した理由

  • 当時の大衆車はRWDが主流で、生産設備・部品供給が充実
  • 耐久性・信頼性を重視した設計
  • 走りの素直さと整備のしやすさを両立するための古典的レイアウト

要点まとめ

  • SB1は軽量で扱いやすい前輪駆動、E20は古典的かつ趣味性の高い後輪駆動。
  • 整備範囲はE20が広く、維持コストはFWDのSB1が有利な場面も多い。
  • 走りの楽しさはRWDのE20、日常性と軽快さはSB1が持ち味。

こうして比較すると、二台は“同年代の小型車”とは思えないほど設計思想が違いますね。

SB1の合理的なFWDと、E20の古典的で味わい深いRWD。

どちらも個性がはっきりしていて、旧車としては選びがいがあります。

部品供給・メンテナンス性の比較

旧車の維持で最も現実的な問題になるのが「部品が手に入るかどうか」です。

シビックSB1とカローラE20は同じ1970年代車ですが、部品供給の傾向やメンテナンスの難易度には違いがあります。

このセクションでは、消耗品・機械部品・板金パネル・代用品の可否など、維持に直結するポイントを整理します。

消耗品・補修部品の入手性

シビックSB1

  • ラジエーター・ホース類・点火系など、基本消耗品は現在でも手に入りやすい部類
  • FWD車ゆえ、足回り・ステアリング系は専用品が多く、入手難度が少し上がる場合あり
  • ゴムブッシュ・マウント類は社外新品が残っているケースがある
  • 外装部品は再メッキ品や中古流通頼りになることが多い
  • ドライブシャフト関連は状態の良い中古が出てくることもある

カローラE20

  • 国内流通が多かったため、補修部品・消耗品のストックが比較的残っている
  • RWD車なので、デフ・プロペラシャフトなど部品点数が多く、消耗頻度も高い
  • ゴムブッシュ・マウント類は社外品が豊富な時期があり、適合品も比較的見つかる
  • パネル類(ドア・フェンダー)は中古・リビルト部品の流通がわずかにある
  • グレード差により部品が異なるため、購入前に「どの型式か」を必ず要確認

エンジン・駆動系部品の難易度

シビックSB1

  • 小排気量エンジンで構造が比較的シンプル
  • 古くなるほどガスケット・シール類が劣化しやすい
  • FWDの弱点として、ドライブシャフトブーツ破れの頻度が高め
  • エンジン本体の部品は今も入手できる品があるが、希少化が進んでいる

カローラE20

  • エンジンの種類(例:1.2L/1.4L/1.6L)が複数ある
  • RWD構造により、駆動系の部品点数が必然的に多い
  • プロペラシャフトのユニバーサルジョイントやデフのオイルシールは交換周期が来やすい
  • 部品入手性は悪くないが、状態の良い“当時物”は価格高騰傾向

外装・内装パーツの状況

シビックSB1

  • 内装パーツ(ダッシュボード・ドアトリム)は割れ・欠損が多く、中古頼り
  • ウインドウモールやバンパーは再メッキ品/海外リプロ品で対応できる場合もある
  • 外装パネルは希少で、錆部分は板金対応が前提になることが多い

カローラE20

  • 流通量がSB1より多いため、中古外装パーツが比較的見つけやすい
  • クーペ・2ドア・4ドアで部品が異なるため注意
  • 内装パーツは経年劣化が深刻で、リプロ品の有無を事前に確認したい
  • メッキパーツは価格上昇しており、状態が良いものの確保が重要

代用品・流用情報の傾向

SB1

  • ホンダ車間での流用が可能な部位もあるが、確証がない場合は必ず現物確認が必要
  • 代用品は「形状が似ているから使える」というレベルの判断は危険
  • ブレーキ周りは専用品が多く、流用の情報は少なめ

E20

  • 流通量が多かったため、流用事例が比較的残っている
  • 足回り・ブッシュ類は近い時代のトヨタ車から流用できる例がある
  • 流用情報は年式差・前期後期差で適合が異なり、最終確認が必須

要点まとめ

  • SB1はコンパクトな構造で基本部品は手に入りやすいが、外装・専用品の確保が難しくなりつつある。
  • E20は流通量が多かった分、中古部品が見つかりやすいが、RWDゆえ部品点数が多く維持コストは上がりやすい。
  • どちらも“新品が手に入る時代ではない”ため、良い個体に早く出会えるかが維持のしやすさに直結する。

旧車を維持するうえで「部品があるかどうか」は本当に大きな差になりますね。

とくにE20は流通量のおかげで助かる場面が多い一方、SB1の軽さやコンパクトさは整備するときに“触りやすい”と聞くこともあります。

錆び・劣化しやすい部位の違い

1970年代の旧車を維持するうえで最も深刻な問題のひとつが「錆」と「経年劣化」です。

防錆技術が現代ほど発達していない時代の車であるため、シビックSB1とカローラE20のどちらも錆対策は避けて通れません。

ただし、構造・駆動方式の違いにより、錆びやすい場所や劣化の進み方に“特徴の差”が見られます。

錆びやすいポイントの違い

シビックSB1

  • フロアパネル周辺:排水構造が現代ほど洗練されていないため、雨水が溜まりやすい
  • ドア下部・ヒンジ周り:水抜き穴の詰まりで腐食が進行
  • フェンダーアーチ:飛び石・泥はねによる塗装剥がれから錆が広がる
  • ラジエーター下部のフロントメンバー:水分が滞留しやすい設計の影響

カローラE20

  • リアアクスル周辺(RWD)
    デフケース・プロペラシャフト付近に錆が広がりやすく、放置すると走行性能に影響
  • サイドシル(ロッカーパネル)
    内側から錆が進み、外側の穴あきで発見されることが多い
  • フェンダーリップ内部
    水分・泥の堆積により浸食が進む
  • トランクフロア
    シール劣化により雨水が侵入して腐食が進行するケースが多い

劣化しやすい機能部品の特徴

SB1

  • ステアリングラックブーツ:破れやすく、破れ放置で内部に水分が侵入
  • 燃料ホース・バキュームホース:ゴム硬化が進んでいる個体が多い
  • エンジンマウント:経年で潰れて振動が増えるケースがある

E20

  • デフオイルシール:硬化・漏れが比較的多い
  • プロペラシャフトのユニバーサルジョイント:摩耗により異音が発生
  • ブレーキライン(金属パイプ):下回りの錆で腐食しやすい
  • リアリーフスプリング周辺:錆から変形・軋みが起きやすい

錆と劣化の“進行の仕方”の違い

シビックSB1の場合

  • 軽量FWD構造のため、錆びた場合の走行影響は比較的軽微なケースもある
  • ただし、フロア腐食が進行すると補修に時間と費用がかかる
  • ボディ剛性が低い年代のため、錆の進行で車体のゆがみが出ることもある

カローラE20の場合

  • RWD構造ゆえ、下回りの錆が走行性能に直結
  • デフ・プロペラシャフト付近の腐食は、整備費が高額化しやすい
  • ボディパネルが比較的厚い分、錆が進行しても外見は“見かけ上綺麗”に保たれてしまい、内部で進行しているケースに注意

事前に確認すべき錆チェック項目

SB1の購入前チェック

  • フロアパンの内部腐食(内側と外側の両方)
  • ドア下の水抜き穴詰まり
  • ラジエーターロアサポート付近の腐食
  • ハッチバック車はリアゲート下部の水溜まり跡

E20の購入前チェック

  • デフキャリア・プロペラシャフト周辺に赤錆がないか
  • サイドシル内部の腐食(内張りをめくって確認推奨)
  • トランク内の雨染み跡
  • リーフスプリング付近の腐食(穴あきの有無)

要点まとめ

  • SB1はフロア・ドア下・フェンダーまわりの錆が定番で、軽量ボディゆえ早めの対処が重要。
  • E20はRWD構造の都合で下回りの腐食が走りに直結し、デフ・プロペラシャフト周りは特に要注意。
  • どちらも“見える部分が綺麗でも内部で錆が進んでいる”ケースがあるため、購入時は徹底チェック必須。

錆の話になると旧車はどれも似ていますが、この二台は特に「性格の違いで錆の出方まで変わる」と言われますね。

SB1の軽さは魅力ですが、逆に錆に弱い部分もあると聞きますし、E20はRWDの味わいの裏側で下回りの負担が大きいという特徴があります。

維持費の目安と長期保有での注意点

このセクションでは、シビックSB1とカローラE20の「維持費」と「長期保有でのリスク」を整理します。

旧車は購入価格よりも“維持にいくらかかるか”が最重要ポイントであり、構造の違い(FWD/RWD)が費用差にも影響します。

以下はあくまで傾向であり、実際の金額は個体・整備内容・部品入手性によって大きく変動します。

維持費の内訳と傾向

維持費に含まれる主な項目

  • 年間の消耗品交換(オイル・フィルター・ホース類)
  • 車検整備
  • 足回り・駆動系の修理費
  • 錆対策・板金補修
  • タイヤ・ブレーキ周りの交換
  • 自動車税(1.2L〜1.6Lクラス)
  • 任意保険(旧車は車両保険が入りにくい)

SB1の維持費の傾向(FWDのメリットが出る)

SB1の特徴

  • 軽量コンパクトな構造で部品点数が少ない
  • FWDゆえ、駆動系が前方に集約され整備がシンプル
  • 経年で劣化しやすい部品はあるが、致命的トラブルは比較的少ない傾向

よく発生する整備

  • ドライブシャフトブーツ交換
  • ブレーキ周り(シリンダー/ホース)のリフレッシュ
  • フロア腐食の補修(程度により費用差が大きい)
  • ラジエーターホース・燃料ホース類の交換

維持費目安

  • 年間:およそ8〜15万円程度が目安
  • まとまった整備が入る年:20万円台に乗るケースあり

E20の維持費の傾向(RWDの構造ゆえ部品点数が多い)

E20の特徴

  • 駆動方式がRWDで、構造が古典的かつ部品点数が多い
  • 車重もSB1より重く、足回り負担が大きい
  • グレード差により部品が異なるため、整備の難易度が変わる

よく発生する整備

  • プロペラシャフトのユニバーサルジョイント交換
  • デフオイル漏れ修理
  • ブレーキライン・燃料ライン周辺の腐食対応
  • リーフスプリング周りの補修
  • 下回りの広範囲防錆

維持費目安

  • 年間:12〜20万円程度が目安
  • 錆や駆動系の大きな整備が入ると30万円超えることもある

長期保有で注意すべきリスク

SB1で特に注意したい点

  • フロアの腐食が進むと構造部分の修復が必要
  • 内装パーツの割れ・欠損が多く、交換部品確保が難しい
  • 旧ホンダ車特有の“ブーツ類の劣化”が進行しやすい

E20で特に注意したい点

  • 駆動系(特にデフ・シャフト周り)の修理費が高額化しやすい
  • サイドシル内部腐食は発見が遅れるケースが多い
  • 排気量の大きいグレードは燃費・税金負担も増える
  • メッキパーツは価格高騰が続いており、綺麗な個体は維持コスト高め

維持費の“考え方”の違い

  • SB1は「軽快で扱いやすい入門旧車」的な維持費感
  • E20は「趣味性が高く、整備前提で維持する旧車」的な構造

どちらも大きく壊れなければ日常域の維持は難しくありませんが、E20はRWD構造ゆえに“気持ちよく走らせるための整備範囲”が広めな点を理解しておく必要があります。


要点まとめ

  • SB1は構造がシンプルで年間維持費を抑えやすい傾向。
  • E20は古典的RWD構造の都合で整備範囲が広く、部品点数も多いぶん維持費が高め。
  • 長期保有では錆とゴム部品劣化が共通課題だが、RWDのE20は下回り整備に注意。
  • 維持費の差は“構造の違いそのもの”から生まれており、用途に応じて選ぶ必要がある。

旧車の維持費は本当に個体差が大きいのですが、傾向だけ見るとSB1は入門しやすい一方、E20は“しっかり整備して乗りたい人向け”の性格を持っていますね。

どちらも長く付き合うほど味が出てくる車なので、自分の生活ペースに合う方を選びたいところです。

どちらを選ぶべきか(おすすめのユーザー像)

ここでは、これまで比較してきた要素を踏まえ、シビックSB1とカローラE20のどちらが「あなたに向いているのか」を総合的に整理します。

旧車選びではデザインの好みも大事ですが、維持費・整備性・部品供給・走行特性など“使い方とライフスタイルに合うかどうか”が決定的です。

旧車を日常使いしたいか、趣味として割り切りたいか

日常で軽快に楽しみたい → SB1向き

  • 軽量コンパクトで取り回しが良い
  • 低速〜中速域での扱いやすさが高い
  • FWD構造のため、雨天でも挙動が素直で怖さが少ない
  • 年間維持費を抑えたい人との相性が良い

趣味性重視・走りの感触を大切にしたい → E20向き

  • RWDならではの「後輪が押す感覚」が楽しめる
  • グレードの幅が広く、個体選びの楽しさがある
  • 古典的構造ゆえ、整備して育てる楽しみが強い
  • 多少の維持費を許容でき、週末にゆっくり乗りたい人に合う

部品供給と整備性の観点

シビックSB1

  • 駆動系がシンプルで、整備範囲が狭い
  • 外装・内装パーツは希少化が進んでおり、良い個体を“最初に確保”できるかが大きな鍵
  • 足回り消耗品は比較的入手しやすい傾向

カローラE20

  • 流通量の多さから部品供給は比較的有利
  • ただしRWDゆえ部品点数が多く、整備の手間はSB1より増える
  • 板金パネルは中古頼りだが、市場に出る数はSB1より多い傾向

錆・劣化の観点から見る“向き不向き”

錆対策に自信がある・下回り整備できる → E20向き

  • サイドシル・デフ周りなど“重整備”が入る可能性あり
  • 古典的RWDゆえ、錆による走行性能への影響が大きい
  • 補修ベース車を買ってコツコツ直すのも楽しめるモデル

維持の負担を抑えたい → SB1向き

  • 軽量車で、構造的に錆のダメージが比較的読みやすい
  • 下回りの複雑さが少なく、重整備の可能性が低め
  • 錆さえ少ない個体なら長く付き合いやすい

ランニングコスト・保険・燃費の観点

項目SB1E20
年間維持費(目安)8〜15万円12〜20万円
構造負担低い中〜高い(RWD)
タイヤ・ブッシュ消耗少なめ車重があるため進行が早い場合あり
燃費良い傾向排気量により変動

こんな人にSB1をおすすめ

  • 旧車入門を考えている
  • コンパクトで軽快な車が好み
  • 維持費を抑えたい
  • 雨の日も気兼ねなく走りたい
  • ガレージが狭めで取り回しを重視したい

こんな人にE20をおすすめ

  • RWDの味や古典的な走りを楽しみたい
  • 整備・レストアも含めて旧車を育てたい
  • 多少の維持費は許容できる
  • ボディサイズに余裕が欲しい
  • グレード選びも楽しみたい

要点まとめ

  • 使い方が“日常寄り=SB1”/“趣味寄り=E20”という分かれ方が明確にある。
  • 維持費・構造・部品供給の差から、SB1は入門向け、E20は旧車趣味の深みを楽しみたい人向け。
  • どちらも魅力ある車だが、購入前点検と個体選びが結果を大きく左右する。

どちらも1970年代らしい良さがありますが、SB1の軽快さとE20のクラシックRWDの味わいは本当に別物ですね。

どちらを選んでも楽しい旧車生活が送れると思いますが、自分の生活に合うほうを選ぶと長く愛せるはずです。

よくある質問(FAQ)

ここでは、シビックSB1とカローラE20の購入・維持を検討している人から実際によく寄せられる疑問をまとめています。

本文の繰り返しではなく、「検討者が現実に気にしそうな視点」を中心に構成しています。

Q1. シビックSB1とカローラE20の購入価格はどれくらい違いますか?

両車とも個体差が非常に大きく、レストア済み・未整備・錆の程度で価格が大きく変動します。

一般的には流通量の多いカローラE20の方が価格帯の幅が広い傾向があります。

SB1は流通が少なく、状態の良い個体は比較的高めになることがあります。

Q2. 部品の確保に苦労するのはどちらですか?

外装パーツに関してはSB1のほうが確保が難しい場面が多いです。

E20は流通量が多かった分、中古パーツが見つかりやすい傾向があります。

ただし、どちらも新品で手に入る部品は少なく、良い個体を最初に選ぶことが重要です。

Q3. 日常使いするならどちらが向いていますか?

日常的に乗るのであればシビックSB1のほうが向いています

軽量で取り回しやすく、FWD構造ゆえに雨天時でも挙動が素直です。

ただし、旧車であるため毎日乗る場合は定期的な点検と予防整備が欠かせません。

Q4. 長距離ドライブに向いているのは?

カローラE20のほうがホイールベースが長く、車重もあるため直進安定性が高いです。

長距離移動時の安心感はSB1より勝る場合があります。

Q5. 旧車として維持する難易度はどちらが高い?

全体的な維持難易度はE20のほうが高めで、RWD構造に伴う整備範囲の広さが影響します。

SB1は部品点数が少なく構造がシンプルで、維持費を抑えやすい傾向があります。

Q6. 錆の対策はどちらが大変?

錆の深刻さは個体差が大きいものの、E20は下回りの錆が走行性能に直結しやすいため重整備が必要になるケースがあります。

SB1は軽量ボディゆえに錆が剛性低下に繋がるため、早期発見が重要です。

Q7. 初めての旧車としておすすめなのは?

総合的にはシビックSB1が入門向けです。

軽く扱いやすいこと、構造がシンプルであることが理由です。

ただし、外装部品の希少性は注意が必要です。

Q8. レストアベース車として選ぶならどちら?

レストア前提で選ぶならカローラE20が向いています。

車両バリエーションや中古部品の流通量が多く、補修の材料が揃いやすいためです。

Q9. 将来の価値上昇を考えるとどちらが有利?

将来価値は個体の状態に左右されますが、市場規模から見るとE20は一定の需要が続きやすい車種です。

一方、SB1は流通量が少ないため希少性が強みになります。

Q10. どちらも古い車だけど、燃費に差はありますか?

一般的にはSB1のほうが燃費が良い傾向にあります。

軽量&小排気量+FWD構造によるメリットが大きいためです。

E20は排気量によって燃費が変動し、1.6Lなどのグレードは燃費負担が増えることがあります。


まとめ

シビックSB1とカローラE20は、同じ1970年代前半の国産小型車でありながら、その設計思想・走り・維持性には大きな違いがあります。

SB1は軽量・FWD・コンパクトという特徴から、扱いやすく維持費も抑えやすい“旧車入門向け”の魅力があります。

一方で外装・内装パーツの確保が難しくなっているため、個体選びが重要になります。

カローラE20はRWDならではの走りの楽しさと古典的な構造を持ち、旧車趣味の深みに触れられる一台です。

流通量が多かったため部品供給面では有利ですが、駆動系・下回りの整備が必要になる場面も多く、維持費がSB1より高くなる傾向があります。

どちらを選ぶべきかは、

  • 日常に近い使い方をしたいのか
  • 週末中心の趣味車として向き合うか
  • 錆や整備への対応力はどれほどあるか
    によって変わります。

どちらも今では貴重な1970年代国産車であり、状態の良い個体に巡り合えれば長く楽しめるモデルです。

SB1の軽快さ、E20の古典的RWDの味わい――

いずれも唯一無二の魅力を持っていますので、自分のカーライフに合う一台を選んでぜひ大切にしてほしいですね。


参考リンク

トヨタ博物館:カローラE20 展示情報
https://toyota-collection.jp/collection/corolla-e20

国立国会図書館デジタルコレクション:カローラE20
https://dl.ndl.go.jp/

旧車カタログアーカイブ(シビックSB1)
https://www.oldjapanbrochures.com/civic-sb1

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