ゆうパックでスマートフォンやモバイルバッテリーなどを発送する際、リチウム電池が入っていても送れるのか気になることがあります。
「リチウム電池だけをゆうパックで送ることはできる?」
「スマホやノートパソコンに内蔵された電池は問題ない?」
「モバイルバッテリーを送るときは、どんな条件がある?」
リチウム電池は多くの電子機器に使われていますが、航空輸送では危険物として取り扱われるため、電池の種類や容量、梱包方法などによって制限があります。
また、国内のゆうパックと国際郵便では取扱条件が異なるため、インターネット上の情報を参考にする際も注意が必要です。
この記事では、ゆうパックでリチウム電池を送れる条件や、電池単体・機器に内蔵された電池の違い、航空輸送の制限、発送時の注意点を解説します。
ゆうパックでリチウム電池は送れる?

結論からいうと、国内のゆうパックでは、リチウム電池を含む荷物を送れる場合があります。
ただし、電池の種類や容量、梱包状態によって取扱いが異なります。
特に重要なのは、荷物を引き受けてもらえるかどうかと、航空機で輸送できるかどうかは別の判断になることです。
日本郵便では、航空輸送の条件を満たさないリチウム電池を含む荷物について、航空機以外の方法で輸送する場合があると案内しています。
その場合、通常より配達が1~4日程度遅れることがあります。
まずは、発送する状態による違いを確認してください。
| 発送するもの | 国内ゆうパックでの扱い |
|---|---|
| スマートフォン | 条件を満たせば航空輸送可能 |
| ノートパソコン | 条件を満たせば航空輸送可能 |
| タブレット | 条件を満たせば航空輸送可能 |
| デジタルカメラ | 電池の状態や容量によって判断 |
| モバイルバッテリー単体 | 航空輸送不可。陸送等の取扱条件を確認 |
| 交換用リチウム電池単体 | 航空輸送不可。陸送等の取扱条件を確認 |
| 電池を機器から外して同梱 | 条件付きで航空輸送可能 |
| 破損・膨張した電池 | 通常の発送は避け、郵便局へ確認 |
なお、表は国内のゆうパックについての概要です。
国際郵便では、電池単体や機器と同梱した電池は原則として送れないなど、さらに厳しい制限があります。
リチウム電池単体はゆうパックで送れる?
リチウム電池だけを発送したい場合は、スマートフォンなどの機器に内蔵した状態とは扱いが異なります。
日本郵便の公式資料では、電池の輸送形態を次の3種類に分けています。
- 電池単体で発送する。
- 電池を機器に取り付けず、同じ荷物に入れて発送する。
- 電池を機器に組み込んだ状態で発送する。
この違いによって、航空輸送の可否が変わります。
電池単体では航空輸送できない
リチウムイオン電池やリチウム金属電池を単体で発送する場合、国内ゆうパックでも航空輸送の対象にはなりません。
例えば、次のようなものです。
- 交換用のスマートフォン用バッテリー。
- ノートパソコン用の予備バッテリー。
- カメラ用の交換バッテリー。
- リチウム電池を使用したモバイルバッテリー。
これらは、スマートフォンなどに内蔵された電池とは異なり、電池単体として扱われます。
ただし、航空輸送できないことと、国内ゆうパックで一切送れないことは同じではありません。
国内では陸送などによる取扱いが可能な場合もあるため、発送前に電池の種類や状態を郵便局へ確認してください。
モバイルバッテリーも電池単体として考える
モバイルバッテリーは、スマートフォンなどを充電するための機器ですが、輸送上は基本的にリチウム電池そのものとして扱われます。
そのため、スマートフォンに内蔵された電池と同じ条件で航空輸送できるわけではありません。
特に、飛行機を利用する区間では注意が必要です。
モバイルバッテリーを送る場合は、製品の容量や状態を確認し、郵便局で取扱いを確認してください。
スマホやパソコンに内蔵されたリチウム電池は送れる?

スマートフォンやノートパソコンなど、リチウム電池が機器に組み込まれている場合は、一定の条件を満たせば航空輸送できます。
日本郵便の公式資料では、リチウムイオン電池の容量などについて基準が設けられています。
リチウムイオン電池の容量制限
航空輸送できるリチウムイオン電池には、次の容量基準があります。
| 電池の種類 | 航空輸送の容量基準 |
|---|---|
| リチウムイオン単電池 | 1個当たり20Wh以下 |
| リチウムイオン組電池 | 1組当たり100Wh以下 |
単電池とは、基本的な電池の単位を指します。
一方、組電池とは、複数の単電池を組み合わせたバッテリーパックなどのことです。
例えば、一般的なスマートフォンやノートパソコンに使用されるバッテリーは、組電池に該当する場合があります。
ただし、容量が基準以下であれば無条件で航空輸送できるわけではありません。
梱包方法や電池の状態、個数などの条件も確認する必要があります。
Wh(ワット時定格値)の確認方法
リチウムイオン電池の容量は、Wh(ワットアワー)という単位で表示されることがあります。
製品のラベルや仕様書にWhが記載されている場合は、その数値を確認してください。
mAhとVしか記載されていない場合は、次の計算式で求められます。
Wh = 電圧(V)× 容量(mAh)÷ 1,000
例えば、3.7V・5,000mAhのバッテリーなら、次の計算になります。
3.7 × 5,000 ÷ 1,000 = 18.5Wh
この場合、容量は18.5Whです。
ただし、製品によっては複数の電池を組み合わせているため、単純に外観やmAhだけで判断できないことがあります。
不明な場合は、メーカーの仕様書で確認してください。
リチウム金属電池にも制限がある
リチウム電池には、充電して繰り返し使うリチウムイオン電池のほかに、リチウム金属電池もあります。
リチウム金属電池は、使い切りタイプの電池などに使用されています。
航空輸送では、リチウム金属の含有量についても基準が設けられています。
一般的な基準は次のとおりです。
| 電池の種類 | 航空輸送の基準 |
|---|---|
| リチウム金属単電池 | リチウム含有量1g以下 |
| リチウム金属組電池 | リチウム含有量2g以下 |
ただし、電池の種類や組込み状態によって条件が異なります。
単純に電池の大きさだけで判断せず、製品仕様を確認してください。
電池を機器から外して同梱する場合は?
カメラ本体と交換用バッテリーなどを同じ箱に入れて発送する場合は、「電池単体」とも「機器に組み込んだ状態」とも異なります。
この発送方法は、リチウム電池と機器の「同梱」として扱われます。
同梱でも条件付きで航空輸送できる
国内ゆうパックでは、リチウム電池を機器と同梱する場合でも、所定の条件を満たせば航空輸送できる場合があります。
ただし、電池の容量や数量、梱包方法などの条件があります。
また、2025年12月31日以降の引受分からは、リチウムイオン電池を機器と同梱して航空輸送する場合、充電率が定格容量の30%以下であることが条件に追加されています。
例えば、交換用バッテリーをカメラ本体と一緒に送る場合は、充電率も確認する必要があります。
内蔵と同梱を混同しない
スマートフォンやノートパソコンにバッテリーが組み込まれている場合と、バッテリーを取り外して箱に入れている場合では、航空輸送の条件が異なります。
そのため、電池を取り外せば発送しやすくなるとは限りません。
むしろ、取り外したことで航空輸送の条件が変わる可能性があります。
発送する際は、実際の梱包状態を郵便局へ正確に伝えてください。
リチウム電池を送ると配達が遅れるのはなぜ?

リチウム電池を含む荷物は、航空機で輸送できるかどうかによって配達日数が変わる場合があります。
日本郵便では、航空輸送の条件を満たしていない場合や、条件を満たしているか確認できない場合、航空機以外の輸送方法を利用することがあります。
その結果、通常より1~4日程度配達が遅れる場合があります。
北海道・沖縄などへ送る場合は注意
北海道や沖縄など、航空輸送が利用されることのある地域へ発送する場合は、リチウム電池の取扱条件が特に重要です。
例えば、航空輸送できないモバイルバッテリーなどを発送する場合、陸上や船舶などによる輸送となり、到着が遅くなる可能性があります。
ただし、北海道や沖縄へ送る荷物がすべて航空輸送されるわけではありません。
発送元やお届け先、輸送経路によって異なります。
電池の種類が分からない場合も遅れることがある
送り状の品名が「電子機器」だけでは、リチウム電池が含まれているか判断できない場合があります。
日本郵便では、内容品が航空危険物に該当する可能性がある場合、航空機以外の方法で輸送することがあると案内しています。
そのため、品名はできるだけ具体的に記載してください。
ゆうパックでリチウム電池を送るときの梱包方法
リチウム電池を発送する場合は、輸送中の破損やショートを防ぐことが重要です。
特に、電池単体や交換用バッテリーを送る場合は、端子が金属に触れないようにする必要があります。
電池の端子を保護する
リチウム電池は、プラス極とマイナス極が金属などを介して接触すると、ショートする危険があります。
そのため、電池単体や取り外したバッテリーは、端子部分を適切に保護してください。
具体的には、次のような方法が考えられます。
- 電池の端子が露出しないように保護する。
- 電池同士が直接接触しないようにする。
- 金属製品と一緒に裸の状態で入れない。
- 輸送中に電池が動かないように固定する。
ただし、端子を保護すれば、どのようなリチウム電池でも発送できるわけではありません。
電池の種類や状態による取扱条件も満たす必要があります。
機器の電源を切る
スマートフォンやノートパソコンなどを発送する場合は、電源を切り、輸送中に誤って起動しないようにしてください。
また、機器が箱の中で動かないように、緩衝材などを使用して固定します。
特に精密機器は、外部からの衝撃によって破損する可能性があります。
電池だけでなく、機器本体も保護できるように梱包してください。
破損・膨張した電池は送らない
リチウム電池が膨張している場合や、破損・発熱などの異常がある場合は、通常の荷物として発送しないでください。
例えば、次のような状態です。
- バッテリーが膨らんでいる。
- 外装が破れている。
- 液漏れしている。
- 異常に熱くなる。
- 焦げたようなにおいがする。
このような電池は発火などの危険があるため、自己判断で梱包して発送することは避けてください。
処分が必要な場合は、メーカーや自治体などの案内を確認しましょう。
送り状の品名欄には何と書けばいい?

リチウム電池を含む荷物を送る場合は、送り状の品名欄に内容品を具体的に記載してください。
日本郵便では、家電製品や電子機器について、リチウム電池の有無を確認するよう案内しています。
「電子機器」だけでは不十分な場合がある
例えば、次のような記載では、内容品を十分に判断できない可能性があります。
- 電子機器
- 家電
- 雑貨
- バッテリー
できるだけ具体的な品名を記載してください。
| 発送するもの | 品名の記載例 |
|---|---|
| スマートフォン | スマートフォン(リチウムイオン電池内蔵) |
| ノートパソコン | ノートパソコン(リチウムイオン電池内蔵) |
| デジタルカメラ | デジタルカメラ(リチウムイオン電池内蔵) |
| モバイルバッテリー | モバイルバッテリー(リチウムイオン電池) |
| 交換用バッテリー | カメラ用交換バッテリー(リチウムイオン電池) |
| 電池を外した機器 | ノートパソコン(リチウム電池なし) |
これらは内容品を分かりやすく伝えるための記載例です。
航空輸送に必要な申告や表示については、電池の種類・数量・容量などによって異なるため、日本郵便の公式案内を確認してください。
リチウム電池マークが必要になる場合もある
日本郵便では、リチウム電池を航空輸送する場合、所定の条件に従ってリチウム電池マークの表示や申告を求めています。
ただし、すべての荷物に同じ表示が必要になるわけではありません。
電池の種類や数量、組込み状態などによって扱いが異なります。
発送前に公式の取扱いフロー図を確認し、必要な表示を行ってください。
レターパックやゆうパケットでも送れる?
リチウム電池を含む荷物は、ゆうパック以外の配送方法でも送れるのか気になるところです。
ここでは、航空輸送の条件と国内での引受可否を区別する必要があります。
リチウム電池を航空輸送できるのは国内ではゆうパックのみ
日本郵便の公式資料では、リチウム電池を航空輸送できる国内サービスは、ゆうパックのみと案内されています。
そのため、レターパックやゆうパケットなどでは、リチウム電池を含む荷物を航空輸送できません。
ただし、航空輸送できないことと、国内で一切送れないことは別です。
サービスごとの引受条件を確認する必要があります。
ゆうパックを選んでも無条件で送れるわけではない
ゆうパックはリチウム電池の航空輸送に対応していますが、すべての電池が対象になるわけではありません。
特に、電池単体や大容量バッテリー、破損した電池などは注意が必要です。
安全に発送するためにも、内容品に合った配送方法を確認してください。
海外へリチウム電池を送る場合は条件が異なる

海外へ発送する場合は、国内ゆうパックとは異なる条件が適用されます。
日本郵便の国際郵便では、リチウム電池を送る際に、原則として機器に取り付けられているか、内蔵されている必要があります。
国際郵便では電池単体を送れない
日本郵便の公式案内では、国際郵便で送るリチウム電池について、次のような条件が設けられています。
- リチウム電池が機器に取り付けられている、または内蔵されていること。
- 電池の容量やリチウム含有量が基準内であること。
- 電池の数量が制限内であること。
- お届け先の国・地域がリチウム電池の輸入を認めていること。
また、電池単体や、機器に取り付けずに同梱した電池は、国際郵便では送れません。
国内ゆうパックと混同しないようにしてください。
国・地域によって発送できない場合がある
国際郵便では、日本郵便の条件を満たしていても、お届け先の国・地域で輸入が制限されている場合があります。
そのため、発送前に日本郵便の国別条件表を確認する必要があります。
また、国際郵便と国際宅配便では、適用される条件が異なる場合があります。
リチウム電池を送る前に確認したいこと
発送前に次の項目を確認しておくと、郵便局での手続きがスムーズになります。
- 電池の種類がリチウムイオン電池かリチウム金属電池か確認する。
- 電池単体・機器との同梱・機器への組込みのどれに該当するか確認する。
- Whやリチウム含有量などの仕様を確認する。
- 電池の数量と状態を確認する。
- 航空輸送が必要な地域か確認する。
- 必要な梱包方法やリチウム電池マークを確認する。
- 送り状に具体的な品名を記載する。
電池の種類や容量が分からない場合は、メーカーの公式サイトや取扱説明書を確認してください。
それでも判断できない場合は、荷物を梱包する前に郵便局へ相談することをおすすめします。
よくある質問

スマホに内蔵されたリチウム電池はそのまま送れる?
一般的なスマートフォンは、電池の容量や梱包方法などの条件を満たせば、国内ゆうパックで送れます。
ただし、航空輸送できるかどうかは電池の仕様や発送条件によって異なります。
モバイルバッテリーはゆうパックで送れる?
国内ゆうパックでは、電池の種類や状態などによって取扱いが異なります。
ただし、モバイルバッテリー単体は航空輸送できません。
発送前に郵便局で引受条件を確認してください。
リチウム電池を取り外せば航空輸送できる?
必ずしもそうではありません。
機器から取り外した電池は、電池単体または機器との同梱として扱われます。
特に電池単体では航空輸送できません。
リチウム電池が入っていると送料は高くなる?
リチウム電池が含まれているという理由だけで、通常のゆうパック基本運賃に一律の追加料金がかかるわけではありません。
ただし、航空輸送できずに陸送などへ切り替わる場合は、配達が遅れることがあります。
リチウム電池が入っていることを申告しなくてもいい?
いいえ。
航空輸送の可否を判断するためにも、リチウム電池が含まれていることを正確に申告してください。
内容品が不明確な場合は、航空機以外の方法で輸送され、配達が遅れる可能性があります。
まとめ
国内のゆうパックでは、リチウム電池を含む荷物を送れる場合がありますが、電池の種類や容量、発送する状態によって条件が異なります。
- スマートフォンやノートパソコンなど、電池内蔵機器は条件を満たせば航空輸送できる。
- リチウム電池単体やモバイルバッテリー単体は航空輸送できない。
- 機器と電池を同梱する場合は、容量や数量などの条件がある。
- 2025年12月31日以降、リチウムイオン電池を機器と同梱して航空輸送する場合は、充電率30%以下の条件が追加されている。
- 航空輸送できない場合は、通常より1~4日程度配達が遅れることがある。
- 送り状には具体的な品名を記載し、必要な申告や表示を行う。
- 国際郵便では国内と条件が異なり、電池単体や機器との同梱は原則として送れない。
特に、モバイルバッテリーや交換用バッテリーを発送する場合は、スマートフォンに内蔵された電池とは扱いが異なるため注意してください。
発送できるか判断できない場合は、日本郵便の公式資料で条件を確認し、郵便局へ相談しましょう。