マイナポータルから国民年金の学生納付特例を申請しようとして、
「どこから申請すればいいの?」
「学生証は写真で提出しても大丈夫?」
「申請画面が表示されない、途中で進まない」
と困ることがあります。
学生納付特例は、20歳以上の学生が国民年金保険料の納付を猶予してもらうための制度です。
スマートフォンやパソコンから申請できますが、必要書類や申請する年度、本人の所得など、確認すべき条件があります。
また、前年度に承認されていた場合でも、翌年度の申請が必要です。
マイナポータルのお知らせから申請できる場合と、通常の電子申請画面から手続きする場合では、入口も異なります。
この記事では、マイナポータルで学生納付特例を申請する方法や必要なもの、申請できない場合の原因と対処法を解説します。
マイナポータルから学生納付特例は申請できる?

結論からいうと、国民年金の学生納付特例は、マイナポータルからオンライン申請できます。
日本年金機構では、スマートフォンやパソコンを利用した電子申請に対応しています。
対象になるのは、原則として20歳以上の国民年金第1号被保険者で、前年所得が一定の基準以下の学生です。
2026年度(令和8年度)の学生納付特例も電子申請できます。
申請方法を比較すると、次のようになります。
| 申請方法 | 特徴 |
|---|---|
| マイナポータル | スマホ・PCから電子申請 |
| 市区町村の国民年金窓口 | 申請書を提出 |
| 年金事務所 | 窓口で申請 |
| 郵送 | 申請書と必要書類を送付 |
| 学校の窓口 | 学生納付特例事務法人に指定された学校などで申請可能 |
マイナポータルなら、窓口へ出向かずに申請できる点がメリットです。
ただし、電子申請した時点で学生納付特例が承認されるわけではありません。
申請後に日本年金機構が審査し、その結果に応じて保険料の納付が猶予されます。
学生納付特例を申請するための条件
学生納付特例は、学生であれば誰でも無条件に利用できる制度ではありません。
日本年金機構が定める対象条件を確認する必要があります。
対象となる学生
対象となるのは、主に次の学校に在学する学生です。
- 大学・大学院
- 短期大学
- 高等学校
- 高等専門学校
- 特別支援学校
- 専修学校
- 一定の条件を満たす各種学校
- 対象として指定された海外大学の日本分校
夜間・定時制課程や通信課程の学生も対象に含まれます。
ただし、各種学校では修業年限が1年以上の課程であることなど、学校によって条件があります。
自分の学校が対象になるか分からない場合は、日本年金機構の「学生納付特例対象校一覧」で確認してください。
本人の所得が一定以下であること
学生納付特例には所得基準があります。
2026年10月時点で日本年金機構が案内している所得基準は、次のとおりです。
128万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等
この基準は、申請者本人の前年所得について判定するものです。
例えば、扶養親族等がいない学生の場合、基本となる所得基準は128万円です。
ただし、これはアルバイトの年収が128万円以下でなければならないという意味ではありません。
給与収入と所得は異なり、給与所得控除などを考慮する必要があります。
また、学生納付特例では、親や配偶者など家族の所得の多寡は問いません。
親の収入が多いことだけを理由に、学生納付特例の対象外になるわけではありません。
マイナポータルで学生納付特例を申請するために必要なもの

電子申請する前に、必要なものを準備しておきましょう。
| 必要なもの | 必要性・用途 |
|---|---|
| マイナンバーカード | ログイン・本人認証 |
| 対応スマートフォンまたはPC | 電子申請の操作 |
| マイナアプリ | 対応端末での認証 |
| 利用者証明用電子証明書の暗証番号 | ログイン時などに使用 |
| 署名用電子証明書の暗証番号 | 電子署名時に使用 |
| 学生証または在学証明書 | 在学状況の証明 |
| 失業を証明する書類 | 失業等の特例を申請する場合 |
学生証は写真データで提出できる
マイナポータルの電子申請では、学生証や在学証明書を画像データとして添付できます。
学生証を利用する場合は、有効期限や在学期間が確認できるように撮影してください。
学生証の裏面に有効期限、学年、入学年月日などが記載されている場合は、裏面も必要。
表面だけを提出すると、在学期間を確認できない可能性があります。
学生証で必要な情報を証明できない場合は、在学証明書を準備しましょう。
なお、各種学校の一部では、修業年限が1年以上の課程に在学していることを証明する書類も必要です。
マイナポータルで学生納付特例を申請する方法
ここからは、初めて申請する場合の基本的な手順を説明します。
1.マイナポータルにログインする
まず、スマートフォンまたはパソコンからマイナポータルを開きます。
- **[マイナポータル]**を開く。
- **[ログイン]**を選択する。
- マイナンバーカードなどを使って本人認証する。
- ログイン完了後、申請画面へ進む。
スマートフォンでマイナンバーカードを読み取る場合は、端末の案内に従ってカードをかざします。
暗証番号を求められた場合は、指定された電子証明書の暗証番号を入力してください。
2.学生納付特例の申請画面を開く
日本年金機構では、マイナポータルの電子申請について、次の選択方法を案内しています。
- **[保険料の免除・納付猶予、または学生納付特例]**を選択する。
- **[学生である]**を選択する。
- **[国民年金に加入中]**を選択する。
- **[国民年金保険料学生納付特例]**の申請へ進む。
申請画面を探せない場合は、マイナポータルの「国民年金保険料学生納付特例」ページから手続きを開始することもできます。
通常の「国民年金保険料免除・納付猶予」と学生納付特例は別の申請です。
学生の場合は、学生納付特例を選択してください。
3.申請する年度と本人情報を入力する
申請画面では、氏名や住所などの本人情報、申請期間、前年所得などを確認・入力します。
学生納付特例の年度は、4月から翌年3月までです。
| 申請年度 | 対象期間 | 審査対象の所得 |
|---|---|---|
| 2025年度 | 2025年4月~2026年3月 | 2024年中の所得 |
| 2026年度 | 2026年4月~2027年3月 | 2025年中の所得 |
| 2027年度 | 2027年4月~2028年3月 | 2026年中の所得 |
2026年10月時点では、2026年度分を申請できます。
2027年度分は2027年4月以降でなければ申請できません。
なお、過去の年度分を申請する場合は、申請可能な期間内であるかも確認してください。
4.学生証または在学証明書を添付する
次に、学生であることを証明する書類を添付します。
学生証を撮影する場合は、
- 氏名が確認できること
- 学校名が確認できること
- 有効期限や在学期間が確認できること
- 必要な場合は裏面も添付すること
- 文字がぼやけたり、切れたりしていないこと
を確認してください。
特に、有効期限が裏面に記載されている学生証は注意が必要です。
申請する期間に在学していたことを確認できる画像を準備しましょう。
5.申請内容を確認して送信する
入力と添付が終わったら、申請内容を確認します。
氏名、住所、申請年度、所得情報、添付書類などに誤りがないか確認してください。
その後、画面の案内に従って電子署名などを行い、申請を送信します。
送信後はマイナポータルの**[やること]**などから申請状況を確認できます。
2026年度も学生納付特例を利用する場合は再申請が必要

学生納付特例は、一度承認されれば卒業まで自動的に適用される制度ではありません。
申請は原則として毎年度必要です。
2025年度に承認されていた人でも、2026年度に引き続き利用する場合は新たな申請が必要です。
日本年金機構では、2025年度に学生納付特例が承認され、2026年4月以降も在学予定の人に対して、2026年度の申請案内を送付しています。
マイナポータルのお知らせから申請できる場合もある
マイナポータルとねんきんネットを連携している対象者には、日本年金機構から「国民年金保険料の学生納付特例制度の手続きについて」というお知らせが送られます。
このお知らせにある**[申請]**ボタンから手続きできます。
ただし、ねんきんネットとの連携は、通常の学生納付特例の電子申請に必須ではありません。
お知らせが届いていない場合や、ねんきんネットと連携していない場合でも、マイナポータルの通常の電子申請画面から手続きできます。
マイナポータルで学生納付特例を申請できない原因と対処法
申請できない場合は、どの段階で止まっているかによって対処方法が異なります。
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| 申請画面が見つからない | 学生納付特例の申請ページを開いているか |
| 申請する年度が選べない | その年度の申請受付が始まっているか |
| マイナンバーカードを読み取れない | 対応端末・カードの位置・アプリ |
| 暗証番号で進めない | 暗証番号の種類・ロック状態 |
| 学生証を添付できない | ファイル形式・容量・画像の状態 |
| 申請後に結果が分からない | [やること]の申請状況 |
| 審査で承認されない | 所得・在学状況・申請条件 |
申請画面が表示されない
学生納付特例の申請画面が見つからない場合は、通常の免除・納付猶予申請を開いていないか確認してください。
学生納付特例は専用の申請手続きがあります。
また、2026年度分は申請できますが、2027年度分の受付は2027年4月以降です。
申請したい年度がまだ受付対象でない場合、端末を変えても申請できません。
マイナンバーカードを読み取れない
カードの読み取りができない場合は、次の点を確認します。
- マイナアプリが最新の状態か
- 使用しているスマートフォンが対応機種か
- カードを正しい位置に当てているか
- スマートフォンケースなどが読み取りを妨げていないか
- 電子証明書が有効か
読み取り位置は機種によって異なります。
何度もカードを動かすのではなく、端末の案内に従って読み取り位置を確認してください。
暗証番号を入力しても進めない
マイナンバーカードには、複数の暗証番号があります。
| 暗証番号 | 内容 |
|---|---|
| 利用者証明用電子証明書 | 数字4桁 |
| 署名用電子証明書 | 英数字6~16文字 |
ログイン時と電子署名時では、求められる暗証番号が異なります。
署名用電子証明書の暗証番号を求められているのに、数字4桁の暗証番号を入力しても認証できません。
また、一定回数連続で間違えるとロックされます。
利用者証明用電子証明書は3回、署名用電子証明書は5回連続で間違えるとロックされるため、分からないまま繰り返し入力しないようにしてください。
学生証を添付できない
学生証の画像を添付できない場合は、ファイルの形式や容量などを確認してください。
添付できる形式・容量は申請画面の案内に従います。
画像を選択できても、学生証の必要事項が確認できなければ、審査時に追加確認が必要になる可能性があります。
特に学生証の裏面に在学期間などが記載されている場合は、裏面の添付漏れに注意してください。
20歳になったばかりで申請できない
20歳になったばかりの場合は、国民年金への加入状況も確認しましょう。
日本年金機構では、原則として20歳になってからおおむね2週間以内に「国民年金加入のお知らせ」などを郵送すると案内しています。
約2週間経過してもお知らせが届かない場合は、国民年金の加入手続きが必要になることがあります。
学生納付特例の申請画面で加入状況に関する問題が表示される場合は、年金事務所などへ確認してください。
学生納付特例の申請が承認されない場合

申請を送信できても、必ず承認されるわけではありません。
主な確認事項は次のとおりです。
- 本人の前年所得が基準を超えていないか
- 対象となる学校・課程に在学しているか
- 申請年度と在学期間が一致しているか
- 学生証などで必要事項を確認できるか
- 失業等の特例を申請する場合、必要書類を提出しているか
特に注意したいのが所得です。
学生納付特例は親の所得ではなく、原則として本人の前年所得で審査されます。
ただし、失業など一定の事情がある場合は、所得の特例認定を受けられる場合があります。
その場合は、雇用保険受給資格者証、雇用保険受給資格通知、離職票など、失業を証明する書類の添付が必要です。
学生納付特例はいつまでさかのぼって申請できる?
学生納付特例は、過去の期間についても一定の範囲でさかのぼって申請できます。
日本年金機構では、原則として申請時点から2年1か月前までの期間について申請可能と案内しています。
ただし、各月の保険料の納付期限や申請期限によって扱いが異なるため、過去のすべての期間を一括して申請できるわけではありません。
また、学生納付特例の年度は4月から翌年3月までです。
複数年度にまたがって申請する場合は、年度ごとに申請が必要です。
過去の期間について申請したい場合は、日本年金機構が公開している「国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間」を確認してください。
学生納付特例が承認された後の注意点
学生納付特例は、国民年金保険料の納付を猶予する制度であり、保険料が免除される制度ではありません。
承認された期間は、老齢基礎年金を受け取るための受給資格期間には算入されます。
一方、追納しなければ、その期間は老齢基礎年金の年金額に反映されません。
10年以内なら追納できる
学生納付特例の承認期間については、10年以内であれば保険料を追納できます。
ただし、承認を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合は、当時の保険料に加算額が上乗せされます。
将来の年金額に関係するため、承認後も追納について理解しておくことが大切です。
また、学生納付特例が承認された期間は、一定の要件のもとで障害基礎年金や遺族基礎年金の受給資格に関係します。
保険料を納めることが難しい場合は、未納のまま放置せず、早めに申請することが重要です。
申請状況や審査結果を確認する方法

マイナポータルから申請した場合は、**[やること]**で手続きの状況を確認できます。
申請直後は審査が完了していないため、すぐに承認結果が表示されるわけではありません。
日本年金機構では、マイナポータルで審査結果を確認できることや、メール通知を希望している場合は結果が届いた際に通知されることを案内しています。
なお、申請後に確認事項が発生した場合は、案内された内容に従って対応してください。
審査状況が分からない場合や、長期間結果を確認できない場合は、年金事務所へ問い合わせる方法もあります。
まとめ
マイナポータルでは、学生納付特例をスマートフォンやパソコンから電子申請できます。
重要なポイントは次のとおりです。
- 学生納付特例は、20歳以上の対象学生が国民年金保険料の納付猶予を申請する制度
- 電子申請にはマイナンバーカードや学生証・在学証明書などが必要
- 2026年度分は2026年4月から2027年3月までが対象
- 前年所得は原則として本人の所得で審査される
- 申請は原則として毎年度必要
- 申請できない場合は、申請年度・カード認証・添付書類・加入状況を確認する
- 承認期間は受給資格期間に算入されるが、追納しなければ老齢基礎年金額には反映されない
マイナポータルで手続きが進まない場合は、最初から何度もやり直すのではなく、申請画面、対象年度、マイナンバーカードの認証、必要書類を順番に確認しましょう。
オンラインで解決できない場合は、市区町村の国民年金窓口や年金事務所での申請、郵送による申請も利用できます。
